とある魔術の絶対重力‐ブラックホール-   作:プロジェクトE

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第13話 終結を目指す間奏曲 ~intermezzo~

 

「もう、いい加減にしてほしいですわ」

 

昨日神無月が氷河粉雪(ひょうがこなゆき)を助けていたところに遭遇した後も白井は様々なところで不良たちを鎮圧したが、それは今日、7月22日になっても白井が出ずっぱりになるほど頻度が高くなっていた。普段は泣き言をほとんど言わない白井がうんざりいうのだから、どんな頻度なのかがうかがえる。

 

それは、朝から続いていた。

 

◆―白井の今日の制圧劇①―路地裏―

通報を受けえて白井が現場へと向かう、そこには大柄で筋肉質いかにも頭の悪そうな男が一人。

「通報を受けてまいりました、風紀委員(ジャッジメント)ですの。大人しく捕まってくださいます?」

到着早々白井は逮捕しようと男に近づく。

だが、相手の能力は肉体強化のようで、近寄った白井は肩を押され少し吹っ飛ばされる。

「へっへっどうだい俺の力は、今逃げるなら見逃してやっても―――」

数秒後白井の金属矢(ダーツ)によって服を壁に縫いとめられハンガーに掛けられた服のように風に揺れる大柄の男が一人。

パンパンと手を払い事後処理の電話を掛けようと携帯を手にする白井。

「また、幻想御手(レベルアッパー)ですの・・・」

 

◆白井の今日の制圧劇②―駐車場―

またも通報を受け白井が現場に到着。

不良女生徒見た目18歳くらいが一人。

同行を求める。

「なんだい、あんた。あたしとやろうなんて十年早いん―――」

白井が相手に触れる。女生徒は上下ひっくり返り地面に激突。

ノックアウト。

「十歳も年上でしたの」

 

◆白井の今日の制圧劇③―駅前公園―

通報があって以下略、グラサンを掛けた、二十歳前後の男。

「俺の―――」

数瞬後、両手両足を手錠で拘束される男が一人。

「はあ・・・」

白井も疲れて言葉もない。

 

◆白井の今日の制圧劇④―森林公園―

十九歳くらいの男三人。

「この力を―――」

適当な木に金属矢(ダーツ)でつるされる男三人。

「もういい加減にしてほしいですわ」

 

等々・・・

 

という顛末だった。

いくら、瞬殺とはいえ、現場へ移動で能力を使い、犯人制圧に能力を使い、警備員(アンチスキル)をなんども呼び出すのに申し訳なくなり精神的に疲れ、白井はくたくただった。

もういっそ、美琴や神無月にも手伝ってもらおうかと本気で考えたくなるほどの数だった。

以前の爆弾魔や偏光能力(トリックアート)使いほど強力な能力を持つ犯人がいないことだけが幸いだが、それにしても数の暴力の恐ろしさを味わった白井だった。

「初春、次はどこですの?」

力なく言う白井に、

「今のところ、そこで最後です。だから支部に戻ってきてください」

「本当ですの!」

「白井さんのそんなに嬉しそうな声を聴いたのは御坂さんに変なことしようとしていた時以来です!」

「変なことって何ですの、わたくしはお姉さまにアピールこそしますが、変なことなんて言われることはしていませんの」

「たぶん、そう思っているのは白井さんだけだと・・・」

「何か言いまして?」

「いえ、何も」

「それは結構ですの、ではわたくしそちらに戻りますわね」

不意に支部内で白井のサポートに回っていた初春のパソコンからビープ音がした。

モニターには地図が描き出されていて、そこに新しくフラッグがたち、大まかな情報がポップアップしたところだった。

「あ、ちょっと待ってください」

「なんですの?」

「残念ながら、また一件通報です」

「んもーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」

 

 

白井がそんなふうに凄まじい忙しさ、忙殺という言葉がふさわしい状況に陥っていたそのころの神無月と言えば、

 

「今日は掃除をします!」

 

上条と小萌先生が神無月をぱちくりと目で見る。

「はい、不平不満は一切受け付けません。見てください、この状況」

芝居がかった感じに手を広げ部屋全体を指す。

神無月と上条が小萌先生の部屋に転がり込んだ時にある程度は片づけたが、それでもまだまだ散らかっていると言って何の問題もない部屋が広がっていた。

「掃除しないという選択肢はありません。掃除をするか、すでに掃除をしていたかの二択です。汚い場合、掃除をし終わっているとはみとめませんのであしからず」

 

「お、お掃除奉行なのです」

 

「いいですか、先生。先生がこのような私生活をされているとですね、先生の気が付かない間に、我々学生にもその被害が及ぶ可能性があります」

「そ、そんなことは、」

「いえ、ないとは言えないと思いますよ。こんな私生活をしているとおのずと学校の教員用デスクも知らない間に汚くなってしまったりします。するとどうなるでしょう。やれ授業用のプリントが見つからない、採点したはずのテストが見つからない、出席簿が見当たらないと色んなものをなくしたりすることになるんですよ。それで、先生の職員室のデスクの上は今本当に散らかっていませんか?」

小萌が思い返すと職員用の机の上にはタバコの吸い殻が山となっている灰皿がおかれていた気がした。

「・・・・・・」

無言の小萌。

「はい、みなまで言わなくても分かります。というわけで、私生活の乱れは生活すべての乱れにつながるので今からその改善第一歩としてこの部屋の掃除から始めます。では当麻!」

「は、はいッ!」

「当麻は濡れた雑巾を用意、窓ガラス、ちゃぶ台、その他家具の上を水拭き、返事はッ!」

「サー、イエッサー!」

「次は小萌先生!」

「はい~ッ!」

「小萌先生はいるものいらないものの分別、端においてある冬服はタンスにしまう!要らないものは後で捨てに行くので必要な物はきちんと整理してまとめるように!」

「分かりましたのです~」

「返事の前にサーをつけろ!」

「サー、分かったのです、サー!」

そんなやり取りをしていると、

「みんな、朝からどうしたの?」

隣の部屋からインデックスが起きてきてしまった。

「ああ、悪い起こしちまったか?」

「ううん、わたしも丁度目が覚めたとこだったんだよ」

「そか、まあもうちょっと寝ててくれ、これからこっちは大掃除だ、まあ見ての通り、お世辞にも綺麗ではないからな」

「わたしも手伝うよ?」

「ダメ、病人は寝てなさい」

「病人ではないんだよ」

「じゃあ、怪我人は寝ていなさい」

「怪我自体はもう治ってるんだよ?熱も下がったし」

「まあ、昨日は一日寝たままだったから動きたいのは分かるが、最後に今日一日ゆっくり休め、明日からは多少動いてもいいから、な?」

神無月の言葉を聞いて、心配されていることが分からない禁書目録ではない。

少し不服そうにしながらも、首を縦に振る。

「うう、分かったんだよ・・・」

ちょっと、寂しそうに部屋に戻るインデックス。

(まあ、一人で寝ているってのも少し寂しいもんかもな・・・)

「分かった、後でそっちの部屋も掃除しに行くから、待ってろ、ちょろっと埃っぽくなるけど、話しながらでも掃除はできるからな」

「うん!待ってるんだよ」

嬉しそうに部屋に戻るインデックスを見送ると、神無月は小萌と当麻を振り返り宣言する。

「さあ、掃除開始だ!」

 

 

神無月の号令から20分後。

「まあ、これであらかたの冬服はしまい終ったのです」

「あ、先生もひと段落ですか、こっちもちゃぶ台の上とか拭き終ったんでひと段落です」

小萌と上条は小休憩に入っていた。

「それにしても、ちゃぶ台はすごかったですよ」

「ちゃぶ台です?あれ、そんなに汚れていましたか?毎日ご飯食べてたんでそんなに汚いはずはないんですけど」

「そうじゃないですよ先生。インデックスの描いた血の魔法陣です。軽くこするだけで、雑巾が血まみれになりますから、結構大変でした」

「なるほど、さっきちゃぶ台をゴシゴシ擦っていたのはそういうことだったのですね」

「ええ、結構な重労働でしたよ」

そんな会話をしていた二人の後ろでふすまが開いた。

「こっちの掃除はどんな感じだ?」

神無月がパンパンに膨れ上がったごみ袋をもって部屋に入ってきていた。

「こっちは結構進んだと思うけど、なんでそんな大量のごみをもってきてるんだ」

そう、神無月は掃除で袋に集めたごみの塊を部屋の中にもってきていた。

幸い、床掃除というか畳の上を掃除機で掃除はしていないため、極端に汚れるということはないが、玄関により近い廊下に置いてあったごみをわざわざ部屋の中に入れる必要性はないはずなのだ。

だから、上条がその疑問を呈するのも当然だった。

対して、神無月は、

「そりゃあ処分するためだろ」

と言いながら、廊下にあったごみ袋を次々に部屋に運び込む。

上条も小萌もいまいち分からない。

とりあえず、周囲を見渡す上条。

綺麗になったちゃぶ台、冬服をきちんと詰め込まれた押入れ、整理された本棚、部屋の中に入れられたごみ袋、空気の入れ替えの為に開け放した大きな窓。

窓・・・?

窓の向こうを見る上条。二階という高さゆえにそこまで遠くのものが見えるわけでは無いが、ただ、気になるものが見える。

それはコンクリートブロックで固められた囲い。

それは縦横2mくらいの四角い土地。

それは近所の方々が一定の曜日でごみを置きに来る場所。

そう、ゴミ捨て場。

「ま、まさか、そのゴミたちをこの部屋から投擲(とうてき)するつもりじゃあ・・・!?」

振り返って上条は神無月を見る。

しゃがんでごみ袋の口を閉めている神無月の表情は見えない。

ただ髪の毛で隠れた目は見えなくとも、その下で隠れていない口は見えた。

そして、確かに神無月の口がにやりと笑った。

「ちょっと、ストーップ、待ってください。神無月さん?あなたこんなところからその無理やりゴミを詰め込んだ鈍器に等しい重さになっているそのごみ袋を投げるつもりですか?そんなの落下地点に人がいたら死ぬぞ!」

上条の言葉で現状に気が付いた小萌も神無月を止める。

「ちょっと、神無月ちゃん!それは先生も困ります。人に当たったら事件ですー!人に当たらなかったとしても、そんな重さのごみ袋をこの高さから放り投げたら、着地の衝撃で袋が破けてそれこそ大惨事です!」

生ごみも入っている月詠家のごみ袋だ。

落下の衝撃で中身が巻き散ればご近所から苦情が殺到すること間違いなし。

つまりそれは大惨事世界大戦勃発(町内からの苦情攻撃)に他ならない。

そうなれば、それこそ小萌はゴミ捨てに行くことすらできなくなってしまう。

いわば小萌の生活環境維持の為の生命線が一つ絶たれることになってしまう。

「そうだぞ、巻き散ったごみを片付けるとなれば、ゴミ袋をあそこにもっていく労力より多くの労力がかかるに決まってるだろ、だから、早まったことはするな、な?」

「ご近所様に顔向けできなくなってしまいます。お願いですから、やめてください。なんなら先生がごみを捨てに行くのです。それにほら上条ちゃんだっているのです。だからみんなで捨てに行きましょう?そうしましょう」

「ああ、そうですよ。いやー、俺ゴミ捨てに行きたくなっちゃったなあ?もう、なんか全部のごみを俺一人で捨てたくなってきちゃったなあ」

「いえいえ、ごみを捨てたい気持ちなら先生の方が上ですね。上条ちゃんには負けませんよ!」

「何をおっしゃる!ゴミ捨てと言えば、上条当麻(かみじょうとうま)、上条当麻と言えばゴミ捨て、そのくらいのゴミ捨てとは深い付き合いだと自負している上条さんです事よ」

「いーえ、ゴミとの付き合いは先生の方が上条ちゃんより長いです。上条ちゃんの生まれる前からごみとは付き合ってきたのです!ぽっと出の上条ちゃんには負けないのです」

そして、上条と小萌はヒートアップしていく。

「違いますね先生、時間じゃないんですよ!かけられる思いえすよ!上条さんのおうちに来てごらんなさい。それはもうゴミひとつない綺麗なおうちです。それはもう毎日毎日ごみをきちんと処理して集めているからなんですよ。分別はきちんとして、リサイクルできるものはリサイクルに出し、缶は綺麗に洗って、ペットボトルはしっかりとつぶして出しているんです。先生にはありますか!それだけゴミ捨てにかける情熱が!いや、無いはずだです!だって、俺たちが来るまでゴミだらけだったんですから」

「上条ちゃんのゴミ捨てにかける情熱は分かりました。でも、それでも先生には及びませんね。上条ちゃんは今、先生の部屋が汚かったといいましたね。でも、そうじゃないのです。あれはゴミだと分かっていても、まだ使える、使ってあげられるという先生の愛情だったのですよ!それらが今先生の部屋を離れて旅立とうとしている、分かりますか上条ちゃん!先生の気持ちが!生徒が卒業で旅立ってしまうときほどの気持ちです。先生、子供はいないですけど、我が子を送り出す親の気持ちを知った気持ちです。この高潔な思いが分かりますか上条ちゃん!」

「先生!!!先生はそれほどの思いで・・・・・分かりました小萌先生。俺、先生の愛に心打たれました。これほどの気持ちを持った先生にはかないません。潔く、先生にすべてお任せします」

手と膝をつき、負けを認める上条の肩を小萌が優しく叩く。

その手のやさしさに上条は顔を上げ、小萌の顔を見上げる。

すると、小萌は首を優しく振る。

「上条ちゃん、違うのですよ。勝ち負けではないのです。どちらが勝つとか負けるとかそういうことではないのです。上条ちゃんの(ゴミ捨てにかける)思いと、先生の(ゴミ捨てにかける)思いに優劣などないのです。そこにあるのは純粋な愛。先生は今日上条ちゃんの意見をぶつけ合って初めてその気持ちに気が付きました。これはきっと先生一人ではたどり着けなかった答えなのです。だから、上条ちゃん。一緒に彼ら(小萌家のゴミ)の旅立たせてあげましょう」

「小萌先生!」

「上条ちゃん!」

ヒシっと抱き合う二人。

「さあ、神無月ちゃんも」「有真も」

「「ゴミをここから投げるなんてことはやめて、一緒にごみを捨てに行きましょう!」」

それに対して神無月は、

 

「はい? 誰もゴミ袋投げるなんて一言もいってないんだけど」

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?」」

上条と小萌は言葉をなくし、二人の頭には同じ言葉が流れる。

(ええー、ここまで引っ張って今更――――!?)

「え、いや、だって、ほらさっき、有真俺が最初にごみ袋投げるって言った時ニヤリって笑ったじゃないですか!?」

「はい? 笑った? 俺が? それいつの話だ? あ、もしかして、俺があくびをかみ殺してたときか?」

「あ、あくび?」

人間は音を聞く際、耳の奥の鼓膜の振動が耳小骨という小さな骨を伝い、耳の神経を介して、音を認識している。しかし、あくびをしたときは、鼓膜の内側と外側の気圧の変化によって、鼓膜が引っ張られ、振動が伝わらなくる。つまり、音が聞こえなくなるのだ。

そりゃあ、聞こえないぜ、と笑う神無月。

「え、じゃあ、なんですか。つまり、有真が何か企んでいたというわけでもなく、単純に俺と小萌先生は一人相撲をとって、勝手に焦っていたと・・・」

わざとからかわれていたならまだいい、だが、自分が一人で勝手に踊っていたなど、ピエロもいいところである。

これほどの空虚さ、虚しさはあるだろうか。

もう、乾いた笑いしか出てこない。

ただただ、愕然とする。

じゃあ今まで、俺たちはいったい何をしていたんだと。

そう思う上条と小萌は、窓から見える青空を見上げ、つぶやく。

 

「は、はは、はは、不幸だ」「不幸なのです・・・」

 

遠い目をした二人のその嘆きは、果てしなく大きく広がる夏の澄み切った青空に消えていったのだった。

 

 

「で、この部屋の中に持ってきたゴミは投げるんじゃなかったら、どうするんだよ」

「そうです、そうです!どうするんですか、神無月ちゃん!」

「なんで、二人してちょっと怒り気味なんだよ?」

「「なんでもないんです」」

明らかにぷりぷりと怒っている雰囲気の二人。

「いや、明らかに怒っているじゃん」

「「怒ってなんかいません!ないったらないんです」」

(かたく)なになっている二人にちょっとこめかみを引き攣らせる、神無月。

「しょうがないなあ、二人が機嫌を直すために面白いもんでも見せてやるよ」

そう言って、スマホを起動する神無月。

「ちょっと待ってろー」

上条と小萌も興味をひかれ、神無月のスマホを覗き込む。

そして、アプリが立ち上がる。

それは、どうやら動画再生ソフトのようだった。

そして、ほどなくして動画が流れ始める。

 

『先生!!!先生はそれほどの思いで・・・・・分かりました小萌先生。俺、先生の愛に心打たれました。これほどの気持ちを持った先生にはかないません。潔く、先生にすべてお任せします』

『上条ちゃん、違うのですよ。勝ち負けではないのです。どちらが勝つとか負けるとかそういうことではないのです。上条ちゃんの思いと、先生の思いに優劣などないのです。そこにあるのは純粋な愛』

『小萌先生!』

『上条ちゃん!』

抱き合う二人。

 

「「ギャーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!????」」

 

叫びをあげる上条と小萌。

「な、なんなんですか、いつ、いつ、どこで、どうやって、とっていたのです!?」

「舐めてもらって困りますね、この俺がこんな面白いもの取り逃すはずがないでしょう?」

「いや、おかしいだろ?だって、なんかすでに不必要な部分がカットされて、編集済みになってるって」

「そんなの大したことじゃないさ。最近の携帯なんてちょっとした動画の切り貼りくらいならちょっとの時間でできちゃうんだよ」

そして、神無月はゆらりと立ち上がると、二人の耳元で一言。

 

「な? おもしろいだろ?」

 

瞬間、寒気が二人を襲う。

そう、二人は失念していた。

神無月有真はドSだということを。

そして、ニヤリと笑う神無月。

「ああ、なんか、さっき理不尽な怒りをぶつけられて、世間の冷たさを知った気がするなあ。心が寒いなあ、指先が(かじか)んで、さっきの動画をメールで土御門あたりに送ってしまいそうだなあ」

神無月が土御門の動画を送ったからといって、その動画がサイトにアップされるわけでも、職員会議に渡されるわけでもない。

世間的に影響があることにはならない。

しかし、それでもそんな動画がクラスの中で見られでもしたら、小萌はクラスの中で先生として立つ瀬がないし、上条に至ってはクラスで袋叩きにあってしまう。

結果として、二人は。

「肩を揉ませていただくのです」「足を揉ませていただきます」

神無月の策略に屈服した。

「いえいえ、そんなの悪いですよ」

と、いいつつ、神無月はどかっと床に腰を下ろす。

「全然問題ないのです。むしろ、先生神無月ちゃんの肩を揉みたくて仕方ないのです」

「わたくし上条当麻も有真の足を揉みたくってしかたないです」

「そう?二人がそこまで、そこまで言うならお願いしようかな?」

「はい、誠心誠意揉ませていただくのです」

「もう、それは丁寧に丁寧にお揉みさせていただきます」

 

「ふっはっはっはっはっは、苦しゅうない、苦しゅうないぞ、はっはっはっは」

 

今日も今日とて神無月は王様のように君臨するのだった。

 

 

「手、手が疲れたのです」

「俺の右手はもう限界だ」

両手をプルプルさせて限界を迎えている小萌と上条の前で神無月は余裕綽々に立ち上がる。

「先生も当麻もだらしないなあ、そんなに掃除が疲れたんですか?二人とも体がなまってるのでは?」

「あ、あれだけ、片揉みさせておいて平然と言い放ちやがったのです!?」

「上条さんも一つ忘れてはならないことを覚えました。有真はドS。これだけはいつまでも覚えておかなくては」

「はい?何か言いましたかお二人さん?確か、二人が肩やらふくらはぎなんかを揉みたい、揉ませてくださいというから俺が揉ませてあげたんだと思っていたのですが?」

にっこりと腹黒い笑みを浮かべスマホをポチポチ弄くる神無月。

「そうだったのですー。先生は神無月ちゃんの肩を揉めて幸せなのですー」

「わたくし上条当麻も幸せをかみしめております、はい」

「そうだろうそうだろう」

はっはっはっはと笑う神無月の前でいいように遊ばれる上条と小萌はうかつな己の道化っぷりに涙を流すのだった。

 

 

「で、本当にここに持ってきたゴミはどうするんだ?」

本題に軌道修正を試みるべく上条は、うずたかく積まれたゴミの山を指さす。

「ここからゴミ捨て場に向かって投げるわけでもないってことならどうやって処分するんだ?」

小萌も上条の質問に同調するように『ですです』と頷く。

そんな二人に神無月はふっふーんと笑う。

「さて、逆にお二人に質問です。俺の能力は何だったでしょうか?」

「そりゃ、絶対重力(ブラックホール)・・・・・・ってまさか」

「そう、そのまさかでした。流石に自分の能力を掃除機代わりに使う日がこようとは思っていなかったけど、今後もどんな使い方するかわかったもんじゃないし。できることなら、いろいろな使い方を覚えておくのもいいかと思ってな」

「えっ、えっ? つまりどういうことなんです?」

状況が掴めず、しきりに神無月と上条に交互に視線を向ける小萌。

身体検査(システムスキャン)の結果で神無月の能力を聞いてはいる小萌でも実際に神無月がその能力を使っているところまでは見ていないため、あまりどのような能力なのか実感として分からないのだった。

「まあ、見ててくださいよ」

神無月が片膝立ちになって畳に手をつき、周囲を見渡す。

部屋の四隅までの距離を目視で掴む。

そう、まずは五感をもって能力を発動させる場所を区切るのだ。

そして、万全を期すために重力を感覚でとらえる。

神無月は目を閉じる。

あらゆる物体にかかる重力が神無月に伝わってくる。

部屋に運び込んだゴミ袋の山。

部屋にいる小萌や上条。

掃除中の為、部屋の壁に立てかけてあるちゃぶ台。

天井から下がっている電球。

タバコの吸い殻の詰め込まれた灰皿。

畳まれた服。

ティッシュ箱、パソコン、椅子。

畳の上に落ちている髪の毛や(ほこり)

部屋に満ちている空気に至るまで。

重さを持つ物すべてを神無月の感覚が(とら)える。

そして感覚の捉えたもののどれに力を加えるのかを選択する。

もし、余分なものにまで絶対重力(ブラックホール)を発動させれば、それがどうなるのかは火を見るよりも明らかだ。

人まで巻き込んでしまった時には目も当てられない。

「よし、いくぞ」

瞬間、神無月たちが立っていた畳が真っ黒い闇に覆われる。

「うおっ」「ひっ」

上条と小萌が驚き、声を上げる。

自分たちの立っている場所がいきなり底の見えない闇に包まれたのだ。

むしろ、足の裏に畳の感覚があることの方が不思議でならないような光景だ。

そして、その底の見えない黒い闇の中にうずたかく積み上げられたごみ袋の山はまるでいきなり地面が抜け、さも落ちていくように闇に沈んだ。

床前面が真っ黒い闇色に覆われているため、ゴミと一緒に自分たちも落ちていくのではないかという恐怖がそこにはあった。

「はい、終了」

そんな神無月の声と共に畳は元の色を取り戻していた。

一瞬の出来事であったが、それは実際に味わうと確かな恐怖であり、まるで10分以上も闇の中に立っていたかのような感覚を上条と小萌に与えた。

「お、終わったのです?」

恐る恐ると言ったように小萌が今立っていた場所から足をあげ、一歩前の畳を足の指先でつつく。

まるで自分が立っていたところ以外はすべて抜け落ちるのではという様子だ。

「大丈夫ですよ、もう元の先生の部屋です」

「なら、いいのです・・・」

そう言いながらもまだ少しおびえる小萌に大丈夫だと言わんばかりに神無月は片足立ちから体勢を崩し、畳の上にどっかりと胡坐(あぐら)をかいた。

それでもちょっとおっかなびっくりに畳の上に座る小萌を見て、神無月は少し笑う。

座ることで少し安心できたのかようやく小萌は部屋全体を見回せた。

闇の中に消えていったゴミ袋の山はもちろんきれいさっぱりなくなっているのだが、それ以外にも畳の上の埃や髪の毛、窓の網戸をふいた時に落ちた埃の塊など、掃除機で吸わなければならないと思っていた細かなゴミまで一度に全て消えていた。

「神無月ちゃんがいれば掃除機要らずなのです」

小萌は顔を横にして畳に顔を近づけ畳に小さなほこりなどが残っていないか四つん這いになりながらゴミの有無を確認するが、やはりゴミどころか塵ひとつ確認できない。

不意にふすまが開きインデックスが隙間から顔をのぞかせる。

「こっちの掃除はまだ終わってないの?」

少し長い時間掃除していたため、隣の部屋で一人寝ていたインデックスは寂しくなったのだろう。

「いや、たった今こっちの掃除は終わったところ。今からそっちの部屋の掃除に行くよ。あ、それともこっちで寝てるか?埃っぽくなると思うし」

「一人で寝てるより埃っぽくてもみんなとお話してた方がいいんだよ」

「そっか、じゃあそちの部屋の掃除に取り掛かるからインデックスは休んでろよ」

はーい、と言ってインデックスはふすまを閉めようとして、途中で止まる。

「ところで、小萌?」

「なんですか、シスターちゃん?」

いまだに四つん這いで畳の埃チェックをしていた小萌はインデックスに呼ばれて振り返る。

 

「小萌、さっきからパンツ丸だしだけど、小萌はそういうの気にしない人?」

 

「!!??」

 

小萌は慌てて自分の姿を見る。

四つん這いになり、畳の上を見ているうちにスカートがめくれ上がったのだろう。

完全にパンツ丸だし。大公開時代もいいところだった。

 

「そんなわけないですーーーー!!!!」

 

叫ぶ小萌。そして、その視線は神無月と上条にも向かう。

「二人とも気づいていましたよね!見えていたのであれば言ってほしいのですよ!」

目の端に涙を浮かべてやけになる小萌に上条と神無月はたじろぎつつも言い訳をする。

「いや、そこはほら、男の俺たちがそういうことを指摘するのもどうかと思うじゃないですか。先生だって、男の人に向かってチャック開いていますよなんて指摘できますか?できませんよね?」

「それに、指摘されなきゃ先生も気が付かなかった訳でしょう?そして先生はそのうち立ち上がってスカートが元に戻る。先生は恥ずかしい思いをしないし、俺たちも見てみないふりをする。ほら、誰も傷つかない」

「シスターちゃんに指摘されて、恥ずかしい思いをまさに今しているのです!」

「まあまあ先生、過去は悔やんでも仕方ありません。未来だけを見て生きていきましょう。というわけで、掃除だ、掃除ー。当麻ー、そっちの部屋の窓掃除してー」

「おう、分かったー、ちょっと雑巾とってくるー」

「って、スルーですか!? 先生の羞恥心は完全無視でそのまま掃除に入るんですか!?」

「はいはい、クマちゃんパンツ可愛い可愛い」

「凄く適当な返答に返答の上に、模様まで言うって、どんな追い打ちですか!?」

「大丈夫です先生」

神無月が小萌の肩をポンとたたく。

「先生のパンツ丸だし写真はきっとクラスで高値で売れます」

「写真まで取っておいて何が忘れるですかー! 見ないようにするどころか売りさばこうとしてるんじゃないのですー!」

 

 

そんな様子を二人の人間が600m離れた雑居ビルから覗いていた。

「インデックスに同伴していた少年たちの身元を探りました。禁書目録(かのじょ)は?」

そう問うたのは東洋風の顔立ちの女。いや、日本人の女だった。

しかし、その女は日本人ではあったが、その恰好が彼女から日本的な雰囲気を取り払っていた。彼女の格好は黒髪をポニーテールにまとめてはいたが、Tシャツをへそあたりで絞っているし、ジーンズにおいては片足側がばっさり切られ、短パンにも近い長さで、どこにいっても見かけないような服装だった。

そして彼女はこの学園都市でおよそ目にしない2mを超える日本刀を所持していた。

そんな彼女の問いに答えたのは赤い髪に咥え煙草の神父、ステイルー=マグヌスだった。

「生きてるよ・・・だが、生きているということは向こうにも魔術の使い手がいるはずだ」

その言葉に、日本刀を持った女は安堵したような顔をした。敵が増えたかもしれないという情報より、インデックスが生きていたことに安堵するかのように。

「それで、神裂。僕の戦ったアレらはいったい何だ」

「それですが、ステイル、貴方と戦った少年二人の内片方はこの学園都市内でも最高レベルの能力者だったようです。しかし、もう一人は何の力も持ち合わせていない、少なくとも能力者や異能者の類ではないとのことでした」

「バカな!僕の戦った二人はどちらも僕のイノケンティウスと競り合えるだけの力を持っていた。それが片方はただの一般人だっていうのか?」

「少なくとも学園都市から降りてきた情報を信じるならですね」

「意図的に情報を封鎖しているのか・・・?そのうえインデックスの傷は魔術で癒したと来ている。彼らのバックには魔術結社でも控えているのかな」

「さあ、しかし、敵戦力の過小評価はしない方がいいでしょう。敵戦力は未知数、たいしてこちらの増員はなし。厳しい展開ですね」

実際の所、上条の能力は、異能の力を打ち消すだけで、そこに異能の力がなければなんの力も示さないわけで、学園都市の能力判定では、無能力者(レベル0)ということになる。

そして、魔術の行使は魔術結社などとは無縁の小萌がインデックスの指示に従って行っただけに過ぎない。

よって、神裂と呼ばれた女とステイル=マグヌスの見立ては完全に外れていた。

そんなことを露とも知らず、二人はインデックスや神無月のいるアパートの一室を眺める。

不意にステイルの口から言葉が漏れる。

「・・・楽しそうだ、あの子はいつだって楽しそうに生きている。神裂、いったい僕たちはいつまであれを引き裂き続けなければならないのかな」

「複雑な気持ちですか? かつて、あの場所にいたあなたとしては」

「・・・いつものことだよ」

自嘲気味に言ったステイル=マグヌスの顔は笑おうとして全く笑えていなかった。

 

 

そして、そのころの白井と言えば、

「大丈夫ですか、白井さん」

「・・・・見て、分かりませんの?」

風紀委員(ジャッジメント)の第177支部の机に白井は顔を押し付けるように倒れていた。

倒れているとは言っても別に大怪我を負っているわけでも、麻痺毒を盛られたわけでもない。

単純に昨日に引き続き、今日も朝から今に至るまでずっと働き通しだったのだ。

そして、暴れる幻想御手(レベルアッパー)使用者を何十人と逮捕してようやく支部に戻って来られたのが今というわけだ。

「お疲れ様です。白井さん」

「本当に疲れましたの・・・」

もう、声からして疲れ切っている白井を励ますように初春は紙束を見せる。

「でも、白井さんのおかげでほら、こんなにも多くの幻想御手(レベルアッパー)使用者を見つけることができましたし、幻想御手(レベルアッパー)の出どころも大方潰せました。もう事件は解決に向かっていると言えますよ」

初春の抱えた紙束、逮捕した幻想御手(レベルアッパー)使用者の聴取記録や事件資料に白井は起き上がりながら手を伸ばした。

確かに白井はこの事件の解決に自分はかなり尽力をしたと思っていた。

しかし、その反面不安がまだあった。

この幻想御手(レベルアッパー)という音楽ソフトを作り出した大元の人物が特定できていないどころか、影すらつかめていないところだった。

白井にはこの事件がこれだけで本当に集結していくのかが心配だった。

いや、白井にはこの事件はまだ続きがあるのではないかという確かな不安があるのだった。

(本当にこの事件、これで終わりに近づいているんですの・・・?)

資料を手に難しい顔をしている白井に初春は笑顔を向ける。

「心配しなくても大丈夫ですよ。あとは木山先生たち専門家の先生たちが幻想御手(レベルアッパー)の解析を終えてくれれば、この事件も終わりなんですから」

「そう、ですわね・・・・」

そう、専門家のチームが解析にあたってくれているのだ。

後は、それの解析さえ終えれば・・・・・終えれば、本当にこの事件は解決するのだろうか?

ただ、学園都市の能力者たちの力を上げるだけが、幻想御手(レベルアッパー)を作った人間の目的だったのか?

それだけの為に?

それに昏睡状態に陥った虚空爆破(グラビトン)事件の犯人はいったい・・・?

なぞは解けないままなのに幻想御手(レベルアッパー)の使用者だけは逮捕されて、上辺だけ事件が進展しているように見えるこの現状が気に入らない。

そんな白井の思考を邪魔するかのように、ピーーーという音が白井の思考を遮った。

白井の頬に冷汗が流れる。

この音に白井は聞き覚えがった。

白井は嫌な予感に襲われる。

これは今朝も初春と話しているときになったあの音ではないかと。

そして、白井が資料から顔を上げると、初春が気まずそうな顔で苦笑いして一言。

「白井さん・・・・出動命令です」

 

「ファ――――――――――――――――――――ッ!!!」

 

白井の悲鳴が風紀委員(ジャッジメント)第177支部に響き渡り、その驚きで白井は今まで考えていたことが飛んでしまった。

 

だが、白井の考えている通り、この事件、まだ終わったというには真相が解明されていない。

 

 




後書きコーナー

作者:はい、今日も元気に立直、一発、麻雀大好き、作者の語るこのコーナーがやってまいりました。

神無月:前回はまた盛大に嘘予告をやったな。

作者:気にしない気にしない、サブタイトルはね。本編のシナリオ書いているとどんどん変わるの、分かる?というか、分かれ。

神無月:うわあ・・・

作者:ともかく、今回は原作では禁書目録、超電磁砲ともに空白になっていた数日に焦点を当てて埋めていくような内容になっていましたね。

神無月:たしかに、この小説を読んでくれているみなさんはお気づきかは分からないが、小説内の日付見返してみると、一日も抜けがない。

作者:ネット上では原作の上条さんスケジュールは詰まりすぎだろって騒がれていますが、それを上回る感じでスケジュールを埋めてるんで、主人公の神無月さん頑張ってくださいよ。

神無月:ブラック企業だってもう少し、休みがあるぞ。たぶん。

作者:何言ってんの!名目上は休みだよ、夏休み。学校ないでしょう?

神無月:本当に名目上だけじゃんねえか。学校ある時より忙しくなる夏休みってなんだよ!

作者:いいことじゃん。夏休みがスケジュールで埋まってるなんてリア充っぽくて。

神無月:リア充は遊びの予定で埋まってるだろうが、俺の場合は事件やら何やらに巻き込まれる形で埋まってんの!意味合いが全然違うんだよ!

作者:ある人はこう言いました。
『人間は天使でもなければ、獣でもない。しかし不幸なことは、人間は天使のように行動しようと欲しながら、獣のように行動する。』
というわけで人間なんて事件やら何やらを起こす可能性を常に秘めてるというわけで、主人公が事件に巻き込まれるのは普通!

神無月:とんでもない理論だな、というか誰の言葉だよ。

作者:パスカルっていう哲学者だけど?

神無月:へえ、そんなこと知ってんだな

作者:いやあ、ちょっとPSYCH〇-PASSの槙〇聖護に影響を受けましてちょっと調べたんですよ

神無月:そんなことだとは思ったけれども!

作者:いいだろ?たとえアニメを見ることで気になって調べる、これだって結果的に知識が増えるんだから、悪いことじゃないだろ?

神無月:まあな

作者:ただ、こういう知識はこんなところでもないと披露する機会なんてまずないけどな

神無月:もうちょっと、役に立つ知識はないのかよ・・・

作者:この間、アニメでケーキが出てきてな、ここにそのケーキシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテっていうケーキを作って―――

神無月:ふふぁうるつふぇるたーきるすとるてふぁふぁんだっふぇ(シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテがなんだって?)

作者:言う前から食っているだと!?

神無月:いやー、ごちそうさま。

作者:早いよ!手を出すのも、食い終るのも!一応10号のホールケーキだったんだけど!?

神無月:10号食べ終わるのにかかる時間なんて皆に2秒くらいだろ?

作者:お前基準で考えないでくれません?10号ってわかる?直径30cmのケーキだよ?ケーキ屋のカタログ見たことある?店によっては30人用に指定されてるんだよ?

神無月:そんなの俺の基準じゃないし。

作者:おかしい、いつもならボケに徹せられるはずなのに、甘いものが絡むと俺がツッコミに回らざるを負えないなんて!

神無月:で、次のホールは?

作者:まだ食うつもりかよ!もうねえよ!今の一つしか用意してねえよ!

神無月:ちっ使えねえな

作者:舌打ちだと!しかし、そんな態度が取れるのも今だけだぞ。

神無月:ほう?

作者:頭の回るお前なら気が付くかとも思ったが、笑止、甘いもの好きが裏目に出たな。

神無月:何を、何が裏目に出たって言うんだ!

作者:俺は言ったな。20号のケーキは30人向けになることもあるということを。

神無月:それが、なんだと言うんだ!

作者:普通に考えて20号のケーキをお前ひとりのために用意しておくと思うのかな?

神無月:ま、まさか!?

作者:そう、そのまさかさ!前回お前と俺しかこのコーナーにいなかったからって油断していたな!そう、このコーナー今回はお前以外のゲストが来るんだよ!

神無月:な、なんだと・・・いや、だが、まだ間に合う。このホールケーキの紙皿さえ消滅させてしまえば!

???:神無月さん、ケーキ食べちゃったんですか?

神無月:(ギギギギと後ろを振り向く神無月)か、飾利と涙子!?

佐天:ひどいです、神無月さん、一人で全部食べちゃうなんて!

初春:折角私たち楽しみにしていたのに。

作者:もちろん、ケーキがあるっていうメールは流しているに、決まってるだろ?(ゝω・´★)てへぺろりあ~ぬ

神無月:っっっっつつ!?

作者:うわあ、神無月が女子中学生二人を泣かせた~(初春と佐天は泣いてない)。どうしますか、美琴先生~♪

美琴:(ゆらりと神無月の背後から現れる)そうね、いくら有真とはいえ女の子を泣かしたあっちゃ、ただでは帰さないわよ♡

神無月:これは、あれか、あれですね。

美琴:初春さんと佐天さん、そしてケーキの恨み、覚悟しなさい有真!

神無月:俺が今回のオチ担当かよ!!!!

美琴:待ちなさーい!

追われる神無月、追いかける美琴、それを眺める作者と佐天と初春

初春:あれ?佐天さんそういえば、どうして今回白井さんは来てないんでしょうね?

佐天:本当だ、作者さん、白井さんは呼んでないんですか?

作者:ああ、最近風紀委員(ジャッジメント)の仕事忙しいみたいだし、それに白井って出番が多いだろ?ぶっちゃけ今回は主人公の神無月以外は出番が最近少ないよメンバーで固めて、出番少ないけど出番多い奴は羨ましいよね会にするつもりだったから。そうすると必然的に出番の多い神無月がつつかれるだろ?まあ、結果的にアイツがオチを持って行ってくれたから良しとしようかなって思ってる。

佐天:な、なるほど、そんな意図がったんですね。ところで、ホントにケーキ残ってないんですか?

初春:そうです、そうです。わたしも食べたかったんですけど、残ってないんですか?

作者:ううん、ここにはないけど、このあとがきコーナーの後で食後のデザートに食べる用の小さなケーキなら俺の家にあるけど、来る?

初春&佐天:行きます!

作者:俺がいうのもなんだけど、ケーキひとつで男の家に即行くのを決めるのはどうかと思うんだが・・・

佐天:それだけ信用されていると思って下いよ。

初春:そうですよ、変なことはしないんですよね?

作者:もちろんしねえよ。よし、分かった。じゃあ、俺の家でケーキ囲んでお疲れ様でした会をしよう。と、その前にこのコーナーをしめなきゃならないから、今日の予告は二人に任せた!

佐天:え、いきなりですね。できるかなあたしたちに。

初春:佐天さん、頑張りましょう。このコーナーが終わったらケーキが待ってます。

作者:とりあえず、これ読んでくれればいいから、気楽に。( ´・ω・)⊃□はい、台本。

佐天:あ~、ごほん。では、今回も読者のみんな読んでくれてありがとう!

初春:感想とか評価をしてくれると作者さんのモチベが上がるそうなので、みなさんどうぞお願いします。

佐天:次回は、第14話 限界突破への練習曲 ~etude~です。

佐天&初春:みなさん、次回もお楽しみに~、じゃあ、またね~ヾ(。・ω・。)ヾ(。・Д・。)バイバイ










作者:はい、カットー。よくできてたよ~。やっぱり、俺や神無月がやるより女の子たちにやってもらった方が花があっていいな~

佐天:やだなー、褒めても何もでませんよ~

作者:それじゃあ、ケーキを食べにかえろうか。

初春:そうですね。作者さんのお家ってどちらにあるんでしたっけ?

作者:俺の家はね――――(フェードアウト、作者、佐天、初春は退席しました)




~帰路~

作者:あれ?何か忘れているような気が・・・まあ、いっか!





~あとがきの世界~

美琴:待ちなさ~い!
神無月:ガチでオチかよ~!

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