もしもハリーポッターがどアホで馬鹿だったら。 作:うめよろし
目を覚ますと、なぜか景色が動いていた。
なんと私は左手ににヘドウィグが入った鳥かご、右手にトランクや荷物がたくさんあるカートを引いていて歩いていたのだ。
え?いや、おかしいでしょう!?
「危なっ!?なんで歩いてるの!?」
時!場所!場合!!基本でしょ!?神様バカなの!!?
しかも目の前には柱。七海の頭に様々な考えが通り抜けた。
え?これって通り抜けられる柱?
それとも違うやつ?普通の柱?
一応、止まって確かめようとしたが、カートが言うことを聞かない。
小さな体で相当な速さのカートの向きを変えるのは不可能だ。
もしかしたらこれはただの柱なんじゃないかという考えを七海はかき消す事が出来なかった。
終わった!ぶつかるー!
スーっと何かを通り抜ける感覚があり向こう側にとうり抜けた。
「良かったー!!怖かった…。」
七海ポッターはつい呟いてしまった。
あの神様、勝手すぎんだろ…。
大阪弁だし。神様、大阪うまれじゃないよね。 てか日本人じゃない。
周りの騒がしさにふと目の前とあたりを見てみると、SLみたいな汽車が泊まっていた。
「うわっ!すごー!」
つい、大声を出してしまった。
やべー。めっちゃ見られてる。
近くに鏡ないかなー?
人混みをかき分けていると壁に鏡がかかっているのが見えた。
よし、あそこにいこ!
足を踏まれたり、潰されたりしたが、壁に無事ついた。
鏡を覗き込むとそこにはそのまんまハリーポッターがいた。
おっ!私ハリーポッターやん。
そーいや、私の服ってどうなってるんだ。
私は、自分の体を見てみた。
ちゃんとホグワーツの制服を着ている。
ちょっと着るタイミング早いけど、まぁいいか。
てか、そこちゃんと用意するならもっと安全な場所にしてほしかった。
私はまた重いトランクを引きずりながら汽車乗り込み口の前に立った。
ホームと汽車の間に相当な段差がある。
よし、持ち上げてっと…。
あれ?重すぎちゃない?持ち上がんないんだけど?
おいっしょ!……重くね??
何度上げても持ち上がらず疲れて腰をトントンしてると視線を感じた。
ん?なんか視線が…しかも鋭い感じ。
後ろを振り向くと大勢の人々がまだかとこっちを迷惑そうに見ていた。
「あ!ごめんなさい!」
何とか入れようと力を入れた所である女の子が出てきた。
「ちょっと、どいて」
「あ、すみません、先にどうぞ」
「そうじゃなくて、手伝うわ」
びっくりして顔をみると何とハーマイオニーグレンジャーだった。
「あれ!」
七海が不驚いて声をあげると、ハーマイオニーは眉をひそめた。
「何かしら?」
「あ、いやー…どっかで見たことあるなーって、あははは…。」
やば。完全変な人じゃん。
「あー、あら…そう…。」
困ってるよ!なんかごめんね!
「ウインガーディアムレディオーサー」
トランクが少し浮いて進んだ。
ポカーンとしてると、ハーマイオニーが言った。
「まだ慣れてないから、そんな高くはあげられないけど…ここらへんでいいかしら?」
汽車の中の廊下にトランクを、置いた。
「ありがとう!ほんと、ありがとう!」
「いいわよ!そんな…貴方ハリー・ポッター?」
その言葉で周りの雰囲気が変わってざわざわしだした。
お?やっぱ私、有名!?有名!?ぐふふふ。
「そうさ!てか、まじありがとね!」
ハーマイオニーは照れている様子だ。なんか女子やな。
はっ!私も大阪弁になってもうた!
「じゃあ、また、会えたら」
「え?うん!」
ハーマイオニーが照れながら行ってしまった。
まぁいっか、最初は。
適当にドアを選んで、開けてた。
日本だったらこれ高いぞと思いながら腰掛ける。
こんな汽車で中がコンパントだもん。
机、無駄に広い…。
適当に座ってロンを待っていたが、いつの間にか寝てしまった。
箒に乗ってる。
わーい、速い速いー!さすがファイヤボルト。
てか、私未知なる力持ってるんじゃない?
池の上を歩いてみた。できてる!
私、イエス・キリストの生まれ変わりじゃね?
み、右目が疼く!あ、じゃないか。
額が疼く!悪の帝王が!!私ってば、カッコイイ!
あ、もしかしてあのグリフィンドールの剣をもってるハリーさんですか?
はいっ!そうでございます!!
「写真ください!あ、サインも!」
えぇ!もちろん!!もちろん!
「キャーッ!私にも!!あと、これプレゼントです!受け取ってぇー!」
え?いいのー?ありがとーぅー!
う!なんだこの感じは!?く!闇の帝王か!?
ひ、額がうずく!!
……てか、マジで痛い!痛いって!
この夢、リアルすぎるって!
「私のプレゼント!」
女の子がプレゼントをくれた。
箱の中にヴォルデモートがいた。
「貴様は死ぬ運命だ」
その女の子が低い声でつぶやいてきた。
ぎゃぁぁぁぁー!
「大丈夫かい!?起きて!起きて!!」
ハッと目を覚ますと電車の中だった。
赤毛の男の子が心配そうに見てくる。
「だ、大丈夫かい?」
なにも答えられなかった。自分が馬鹿すぎて。
しかし、黙ってるのもおかしい。
「…うん」
「全く、迷惑だ。」
「えぇ?」
見上げるとスネイプが立っていた。
あ、スネイプか。びっくりした。
声も低かったし、ロンが悪口言い始めるって言う永遠に覚めない悪夢かと思ったわ。
「なんだね?」
なんか私、変な奴だ。
「あ、いえ、あははは」
スネイプが眉をひそめた。
はい、確信的変な奴。本日より私は革新的変なやつに成り上がりましたー!
スネイプはハリーの近くの椅子に腰掛けた。 す、座るんかーい!てかイケメン。
まぁいっか。スネイプが近くに座るなんてウルトラレアだし。
ぼーっとしながら空を見るともう夕方だった。
にしてもあんな夢見るなんて…。
どうしたんだろ…。慣れてない環境で怖くなったのかなー?
「あ、あの、大丈夫?」
「あ、うん!」
反射的に私は答えた。
てか、自己紹介した方がいいよね。
……私からはヤダ。でもこれじゃあ、ハリー・ポッター、ボッチになっちゃうし。
ハリーボッチー。ヤバ。切ないわ。
とにかく!言うんだ!自分の名前を!
「あ…あの、わた…僕、たむ…ハリーポッター!」
ダメだ!田村って言いそうになる!
わた…てやばいだろ!オカマかよ!
「…あー僕、ロンウィーズリー。」
相手も返してきた!こういうときなんて言えば…。
なんか会話が続くような相槌って無いっけ?
例えば、昨日のテレビみた?とかそんな時、なんて言うのかな…。
あっこう言えばいいのか。
「うん!知ってるよー!」
…ん?やばいだろ!なんで名前知ってるの?怖!
「え?なんで知ってるの?」
え?どーしよ!やば。
「ゆ、有名だから…さ。」
…お前がいうな。
うるせー!頭の中自分、黙れし!
「え?そうかなー…君に比べたら…。」
「え?わ…僕?あーなんか有名らしいね」
なんでだっけ?そこらへん、ちょっとつまらなくて聞いてないんだよね。
「あーでもあんま覚えてないんだよねー!」
てか、よく聞いてないんだよねー。
「あ、じゃあさっきの…」
あ、夢のことかなー?ズバズバ聞くね。
えっとどう言えば?例のあの人とは言えないし。
そんなこと言ったら、スネイプが今でさえ注目してるのにもっと見られる。
なんか、中学生ぐらいのガキがよくみる夢…。
「ほら…その…なんか母に怒られた。」
「なんで!?」
「いや、学校遅れんなって。そんでやだー!って。」
なんだこの会話。
「そんな、あのー…厳しかったのー?君の…」
「うん。キレると鬼。まじうざ…」
え?殺気。凄い殺気。
とっさに横をみるとスネイプが睨んでた。
こわ!あ、リリーの事じゃないよ!?
私のだよ!田村七海の!私の母ね!
「…い訳じゃないんだけどねー!き、基本は優しいよぉー!?」
ギラギラした目線を感じながらごまかした。
「へー!赤ちゃんの頃なのによく覚えてるね!」
うわぁー、ここハーマイオニーいたらデリカシーがないって足踏まれてるよ。
ん?赤ちゃん時代なの?あれ?
「あー、なんか覚えてるー」
どういう状況でマジギレしたんだし。
なんで赤ちゃんにマジでキレたんだし。
温厚なリリーに限って、赤ちゃん対してなのにキレないでしょ。
…どんなだよ!もうぐだぐだだよ!