「逃げ出さずに来たことは褒めてやる。しかし、ギブアップをオススメするぜ。お前では俺に勝てない。圧倒的な理由がそこにある」
この方、マサル・ボテイビルという方だそうで。
話を聞くところいきなり体が光沢を初め、全身に回った時に凄まじいスピードとパワーを持つみたいです。
とりあえず無視して、審判に促します。
そして開始の合図をしてくれました。
「では、宜しくお願いします」
「いいだろう。最初からMAXだ!!!」
唸り声を上げ、マサルさんは体がテカテカになっていきます。
ハッキリ言って気色悪いです。
マッチョが嫌いな訳ではありませんが直視し続けるのは遠慮したかったです。
とりあえず待ちます。
どんなものか見てみたかったのです。
少し待つと全身が光沢を放ちます。
どうやらMAXとやらになったみたいです。
「フルパワーだぜ!!見てみろ!」
そういってマサルさんはステージを殴りつけます。
地面は陥没し、ヒビが入ります。
「更に!!!」
そういってマサルさんの姿が消えます。
あ、これは観客目線です。
私は見えてましたよ。
私の真後ろに移動しました。
そして私の首を掴み、持ち上げます。
「これで終わりだ。ほらな、ギブアップすれば良かったんだ」
「それはいいのでご自分の心配をした方がいいですよ」
「?………!?」
マサルさんは私の首から手を離し、慌てふためいています。
空中で離されたのでそのまま落ちますが普通に着地出来ますよね。
マサルさんは今体の至るところを抑えています。
抑えているところからは今も血が流れ出ています。
最初に切ったのは別でしたが喉を切りましたから途中から声が出せなくて驚いていましたね。
さて、マサルさんは私が
それにしても不注意な人です。
敵の情報が分からないうちにあんなに近づくなんて。
切ってくれと言わんばかりです。
『勝者!ミルキ!!』
どうやら私の勝ちのようです。
大分弱かったですね。
明らかに念能力の力に溺れていたのでしょう。
彼らの中で四天王の最弱だった事を望みますよ。
「他の奴らを倒した事は誉めてやろう。しかし我はあの4人とは違う。しかし、油断などしない。始まり次第能力を見せる前に殺す」
予想通り雑魚でした。
あんなその場凌ぎの能力で4人とも殺せるとは思いませんでした。
あ、普通に切っただけなんですが簡単に死んでしまいました。
あんな暗殺特化の能力で。
そうして4人を倒すとラスボスみたいな感じでもう1人出てきました。
何でしょう、あの4人と同じ匂いがします。
「安心してください。あの4人に使った能力を明かしてから戦いますので。それならフェアでしょう」
流石にあれだけで念能力者と戦ったとは言えない。
確かに周とか堅とか円とかやりましたけど練習程度ですし。
『試合開始!!!!!』
あれ、まだ話してる最中なのに。
「我の念は【
この人も突っ込んでくる。
しかも能力を明かしてきた。
というか、そこは……
「ゴフッ」
………死んだ。
まさかあれで終わりとは呆気ない。
念能力をいう暇も無かったです。
それでは二つ目の念能力
【
空気との屈折率が同じ透明なナイフを具現化する念能力です。
制約として同時に2つ以上具現化不可能と手元から離れると霧散するので投擲は出来ないということですね。
念で出来ているので凝で簡単に見えますし。
ツルツルのテフロン加工みたいで毒を付着出来ないので殺すには使用者の技量で決まります。
自分が持ってる刃物を透明化したものを具現化するので無いものは作れません。
あと、作った当初はナイフ程度しか具現化できず、具現化時間に応じて具現化出来る量を増やすものでした。
まあ、見えないナイフで切り裂いていただけです。
握っているように見せない程度しか隠すような事はないです。
今回のは具現化してから1度も肌身離さず持ち歩いていたらようやく刀剣大になったので相手に向けて持っていただけです。
そこにあの人は突っ込んで来ただけ。
ある意味あの人が一番の雑魚だったな。
そんなこんなで敵を倒して私は今最上階の部屋を自宅にしています。
フロアマスターになったのでそれからも戦いましたよ。
いつかはバトルオリンピアで優勝してみたいものです。
あの頃から1年しかたってないのによくやってのけたと思います。
わざと負けていった人もいたので一番強いとは言いづらいですがね。
挑戦もありませんし、ここはひとつ。
一年ぶりに家に帰りましょう。
さすがにバトルオリンピア優勝は無理だなって思って直しました。
微々たるものですけど。
次回もよろしくお願いします。