暗殺者のお兄さん   作:飛翔するシカバネ

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第8話

 

 

とりあえず第一試験である追走は終わりました。

 

大分人数は減りましたがそれでも人数が多いですね。

 

私も殺しはしませんが試験官ごっこすればよかったですかね。

 

殺しはしませんよ。

お金にならない仕事はしない主義です。

殺されたかったら私が呼ばれるくらい偉くなって頂かないと。

 

ふと視線をずらすとそこにはキルアがいました。

ということはそばに居るのはゴン君ですか。

 

こう見ていると微笑ましいものです。

私は少しばかりブラコンが入っているもので微笑ましく思ってしまいます。

 

イルミ兄さんの方は機嫌悪そうですが。

 

まあ、しょうがないでしょう。

イルミ兄さんは母さんに似て過保護気味ですから。

 

私?私はどっちでしょう。

家族にはお爺様に似てると言われましたが分かりませんね。

 

なんの話でしたっけ?

 

ああ、キルア達の話でしたね。

 

とりあえずは見守りますよ。

接触は第三試験からですね。

 

 

 

 

ケモノの唸り声みたいな音が小屋から聞こえてきます。

しかし、お腹の音だと分かっているだけあって全く怖くありません。

 

と、正午になりましたね。

 

中からはソファーに座る女性とその後ろに座る巨漢の男性。

 

この2人は美食ハンターだそうで。

 

美食……いいですね。

私も美味しいのは好きですし、自分が作るのも好きなほうです。

調味料や香辛料を集めるのも楽しかったですね。

自分の脳髄に味の情報が集まり、満たされている感覚は素晴らしいものです。

 

試験は2人の試験官の言う料理を作り、美味しいと言わせれば試験クリア。

 

一品目は豚の丸焼きですか。

 

とりあえず狩ってきましょう。

 

 

この森にいる豚の種類はグレイトスタンプ。

世界で最も狂暴な豚と言われています。

 

私の敵ではありませんが。

 

私を押しつぶすべく豚が突進してきます。

しかし、豚は私の横を通り過ぎてしまいます。

 

そして豚はキレイな飴色に焼きあがっていました。

 

これにて調理完了。

 

ついでに次の試験用に魚を取ってから向かいますか。

 

向かうとお腹いっぱいっといっている試験官が見えます。

横で女性が銅鑼を叩こうとしています。

 

これは不味いですね。

 

私は一瞬で銅鑼まで移動して銅鑼を少しずらします。

 

「あと1品だけ、食べれませんか?」

 

「あんた、そんだけ遅れといて何言ってんの?試験は不合格でまた来年受けなさい」

 

「いや、まさかただ焼くだけでいいとは思わなくて調理に思ったより時間がかかってしまいまして」

 

そう言って私は先ほど調理した豚を切り分けたものを試験官に差し出す。

 

「お!おいしそうだね。それだけなら食べれそう。メンチいいかな?」

 

「しょうがないわね。けど、時間ギリギリなんだから味で判定しなさいよ」

 

とりあえずは不合格ではないみたいですね。

あと、キルアがこちらに気づきましたね。

大分焦ってるようでイタズラがバレた子どものような顔をしています。

隣のゴン君が心配しています。

 

「美味しい!君は美食ハンター志望かな?これだけの料理の腕前なら美食ハンターになれるかもね」

 

「ふーん、そんなに美味しいの。じゃあ、ギリギリ合格にして上げる。それじゃ、豚の丸焼き料理審査!!70名が通過!!!」

 

通過ですか、よかった。

 

 

とりあえずキルアとしゃべるのは合格してからですね。

 

 

第二審査は寿司ですか。

原作知識があるとはいえいつでも見れるわけでは無いためたまに忘れがちです。

 

神が創りし忠実(ゲンサクチシキ)】にはまだ制約がありまして、自分の心が落ち着くスペースで本を読む様にゆっくりしていないと読めないのです。

切羽詰まった状況では精神状態的にも見ることは出来ないのです。

 

今は落ち着いていますが落ち着くスペースが自宅なので発動しません。

 

レオリオ(でしたっけ?)が大声で魚といって皆が魚を取りにいってしまいました。

 

「ほら、アンタもいかないとまた遅れるわよ。アタシは2回も待つ気は無いのよ」

 

「心配をお掛けします。しかし、ご心配無く」

 

特に描写していませんが帽子を被っていました。

それにかけている()()を解きます。

 

すると普通の帽子から奇術師が使うようなシルクハットに。

 

頭に被る口の部分に手を突っ込み、魚を取り出します。

ニョロりと伸びたそれは魚には見えないことでしょう。

 

しかし、私はこれが鰻の仲間だと分かっているので調理可能です。

 

とりあえずシャリは握っているので握り寿司ということにしましょう。

 

鰻の寿司なんて豪華でしょう。

鰻では、無いんでしょうけど。

 

「おー、1人目からちゃんとしたものを出すとはいいわね。うん、まあまあ美味しいわね。プロの味を出せとは言ってないんだし。合格よ」

 

「ありがとうございます」

 

この帽子は相変わらず便利です。

 

当然念能力ですよ。

 

底なし沼の魔術帽(マジカルシルクハット)

頭に被る口の部分より小さいものを中にしまえます。

今回は白い帽子です。

白い帽子は家の冷蔵庫に繋がってます。

黒い帽子は異空間に繋がってます。

白い帽子はどこでもドア的役目しか出来ませんが黒い帽子はドラえもんのポケットという訳です。

まあ、重さは変わらないので入れ過ぎると被れないほど重くなりますけど。

質量保存の法則はしっかり仕事しています。

 

 

さて、他の合格者ができるまで本でも読んでいますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二次試験後半の料理審査。合格者は1名!よ!!!」

 

まじですか。

 

 

 


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