失敗作だけど白い特等みたいになれたらいいなー   作:九十九夜

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誤字報告ありがとうございます。早速修正させていただきました。


・・・前回あと2、3話でおわしますと言った割におぼつかない感じが出てますが取り敢えず終わると思います。・・・たぶん。


というわけで今回も閲覧よろしくお願いします。


姉弟

夢を見る。

 

夢を見る。

 

 

足元を見る。

青々とした美しい草花が咲き乱れている、何処かの庭園の様だ

/黒泥に覆われている。足の感覚は無いが不思議なことに立ててはいる。

 

 

宙を見る。

太陽が眩しい。■■の言う通り日除けを持ってくるべきだったかもしれない

/暗い。星さえ見えない黒が広がっている。

 

 

視線を下げる。

美しい庭園の中を駆けてくる人影が一人。手を振っていたのでこちらも振り返す

/生命どころか文明の残滓すら見当たらない。

 

 

「姉様。」/「Aaaaaaaaaaa」

 

 

 

ーーー懐かしい、声が聞こえた気がした。

 

 

ーーー

 

 

ーー

 

 

 

 

  ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

 

ウルレシュテムが眠りから目覚めたのは、金色の流星の如き輝きが城の上部を突き抜けて着地したのとほぼ同時だった。

大穴をこさえた謁見の間の天井を見遣り幾度か目を擦ると視線を降ってきた隻眼の巨体ーーーもとい獣の殻を被ったエルキドゥに向ける。・・・と、エルキドゥの喉元が膨れ上がったかと思うとその何かを・・・嘔吐した。

これには思わず悲鳴を上げそうになったウルレシュテムであったが必死に飲み込む。ここで悲鳴なんて上げたら折角の緊張感が台無しだ。そう思った束の間。

 

どちゃりと出てきたのは何やら金ぴかに光り輝く何か・・・もとい金の甲冑に身を包んだ弟であった。

唾液(仮)でベトベトだけれども。こ、これは・・・芳村店長運搬方法っ。

ウルレシュテムの眼が輝いた。

 

「げっほごっほ、うえっ。」

 

「エルキドゥ・・・確かに、確かに括りつけられるのは嫌だと言ったのは(オレ)だ。が、飲み込んで運べと言った記憶もないぞっ。」

 

唾液(仮)でズルズルのままのギルガメッシュが半ギレ状態でエルキドゥに物申す。

エルキドゥはというといまだに吐き気と戦ってはいたがなんとか返答ができる程度には回復したらしく途切れ途切れに反論する。

 

「だ、だって・・・うっ・・・最初がぁっ・・かんっじんっだって・・・うえっいったじゃ・・・うぷっ・・・ないか。」

 

「・・・言った。確かに言ったな。(オレ)。ってそうではないっ。いや、そうだけれども。ともかくこんなところを姉上に見られたらっ・・・。」

 

言っているところ悪いがここは既に本人の目の前であり、繰り広げられているやり取りも完全に見られている。

慌てる弟の肩に無慈悲にも姉は手を置いた。

 

「うん。取り敢えず出直して来なさい。」

 

前の戦闘の死骸から造った拘束具で二人を拘束すると足元に大穴を開けて浴場へ転移させる。

 

流石に嘔吐の最中の奴や吐瀉物よろしくズルズルの奴とも戦いたくない。

顔を洗って出直して来な。

 

大穴を閉じて玉座を立つ・・・とばぎゃんという音と共に壊れかけだった扉が完全に破壊された。

 

「・・・おやおや、今日はいつにも増してにぎやかですね。」

 

穏やかに微笑むウルレシュテムの片手にはいつの間にか一振りの剣・・・否、ナルカミが握られていた。

 

「準備運動くらいにはなってください、ね?」

 

 

 

一方浴場では・・・

 

(オレ)一応姉上とは初対面なのに・・・これで汚い来るなとか言われたら・・・」

 

脱衣所で膝を抱えるギルガメッシュ。

 

「だ、大丈夫だよ。もう一人のギルなんてもっとすごいことしてた時もあったみたいだしそれに比べたら・・・」

 

獣の殻を脱いだエルキドゥが必死に励ます。

必死過ぎて正直エルキドゥが何を言っているのかは本人ですらわかっていない。

 

「そ、そうかっそうだなっよくよく考えてみれば(オレ)(オレ)と似ても似つかぬ根暗で性格捻じ曲がってる病んでそうな男だものなっ(オレ)の方が優れ、より好かれていることなど自明の理であったっふ、ふはっふはははははははっ」

 

「あ、うん。」

 

自分の宥めよりも持ち前の傲慢さ(ポジティブ)で回復した友にエルキドゥはこれ以上何かを口にすることができなかった。

 

 

 

 

  ◇ ◆ ◇

 

 

 

 

色とりどりの亡骸の中に彼女はいた。

 

片手に見慣れた武器を持って。

 

聖母の如き(微笑み)は損なわれることなく。

 

汚れ一つついていない。

 

「随分と早いですね。・・・おや、君でしたか。」

 

バツが悪そうなギルガメッシュに向かってウルレシュテムは真っ先にそう言い放った。

それにハンと鼻を鳴らし薄く笑みを浮かべるギルガメッシュ。・・・どうやら調子が戻ったらしい。

 

「ああ、(オレ)だとも。(オレ)ではなくてすまんな。あ・ね・う・え?」

 

手厳しい一言に苦笑を漏らしながらもウルレシュテムは両腕を広げ、微笑む。

 

「いいえ。いいえ。そんなとんでもない。彼も君も時間や出会いの差は有れど(ボク)の弟に違いは無いのですから。歓迎します。・・・さあ、存分に」

 

殺し合い(あそび)ましょう。言ってウルレシュテムがギルガメッシュに向かって跳躍する。

応戦するギルガメッシュの手には嘗てウルレシュテムの造ったユキムラが握られていた。ガキンっという衝突音の後、宙返りしてウルレシュテムが距離を取るかのように着地する。

 

「・・・随分と懐かしいものをお持ちの様ですね。」

 

それ。言うと同時にギルガメッシュに肉薄せんと再度迫るウルレシュテム。

 

戦いの幕はここに開けた。




本当はギルガメッシュが出てきた時点で主人公の真ん前だということに気付いて三人そろって沈黙して・・・みたいな展開も入れたかったんですが収拾がつかなくなったのでカットしました。
ちなみにギルガメッシュは普通に剣も使います。なめているからとかではなく相手が姉だから姉を超えるべく姉に与えてもらった術を使って対抗する・・・みたいな。
原作と違って姉ちゃん(規格外)に教えを乞うていた(血まみれ)ので剣の腕もとんでもないことになっています。うん、きっとセイバーの適正もあるよこの英雄王。で、きっとステも上がってたりするんだぜ(震え声)みたいな。

閲覧ありがとうございました。
今後もよろしくお願いします。
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