とある男の娘の事情   作:やふー

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1話

僕はいま自分の教室に向かっています。本当ならSクラスにいる姉さまやお友達に会いに行こうかと思いましたがチャイムがなりそうでしたので朝はそのまま教室へごーです。

 

あ、ちなみにSクラスの設備はね。まず、教室の広さが凄い。平均的な教室と比べると、だいたい5倍くらいはあるんじゃないでしょうか?壁にはとても高そうな絵がかけられたり、天井は一面がガラス張りで空が丸見えです。次に、デスクトップパソコン、個人エアコン、冷蔵庫、リクライニングシート、その他の設備が1人1個ずつ全て個人専用のため机にセットで付いているんですよ。お金掛けていますよねぇ

 

 

……お? 教室についたようです! 兄様から話は聞いていましたが、まさかここまで酷いだなんて。

 

 じっさい窓ガラスは割れていて、木を用いられた部分は腐りかけていてちょっと異臭を放っていて、私はこう思わずにはいれません。不衛生で不潔です。どうやら畳の様ですが、その畳も腐っているのかカビとホコリがまい体に悪そうです……ですが、残念な事にボロボロになり折れかけている名前のプレートには2-Fとかかれている。

 

うう、お兄様、お姉様。お父様、お母様! 僕に勇気をくださいです!

 

私は新しい教室のこれから新しい仲間やとなるクラスへと足を運ぶ、お友達はできるでしょうか?

 

 僕は笑顔を浮かべ、良い思いでとなる教室への扉を開きました。

 

 

 

 

ガラッ!

 

 

 

「早く座れ、このウジ虫野郎!」

 

 

「――――ッ!?」

 

 

…………背景、お母様。僕、もう既に心が折れそうです。

 

 

……いったいこの失礼な方は誰でしょうか、この長身の男子は?だいたい180センチぐらいですか。ちなみに僕は140センチくらいしかないです。身長よこしやがれです。その前に教卓の前にたっているのは何かの意味があるんですか?

 

まぁ、いいですよ。それよりも……

 

「…………うぅ」

 

涙が…とまら……ないです……グスッ

 

「――え!? ちょっ! な、泣くな! すまん泣かないでくれ!? 俺が悪かった、いまのは俺が悪かったから!!」

 

こうして僕の新年初クラスでびゅーは心が折られた状態から始まりました。

 

――――――――――――――――――――――

 

ここは2ーFクラス。この教室になってしまった吉井明久は2ーSクラスの設備に不満に思いながらも渋々と教室へ入ってきた。

 

ガラッ

 

「すみません。遅れちゃいました♪」

 

「あんた馬鹿なの?」

 

教室に入ってきて明久に聞こえてきた声は馬鹿にする言葉だった。ニコニコ笑顔できた明久はムカッときて言い返そうと目をあけ教室を見るとそこに広がっていた光景は――

 

「…グスッ……ヒック……ズズ……ウゥ」

 

「ほーらよしよ〜し。大丈夫だよ〜。お姉ちゃんと未来が付いているからね〜。ほら、元気だして陽」

 

「うん、ほら、陽元気だして?陽が泣いてると私も響も悲しくなっちゃうから、ほら泣かないで?」

 

「そうよ。お姉さん達やお兄さん達が付いているから泣かないで? あんな怖いお兄さんはあなたのお姉ちゃんの恭子ちゃんがやっつけてくれるから安心していいわよ!」

 

「……ん、ワン子の言う通り。あなたのお姉さん達は強い。もちろん私達も。それにこんな可愛い子が欲しい、だから結婚して大和!」

 

「うん。いまはそんな事を言っている時じゃないよな京?あとお友達で」

 

「あ〜ん。大和のいけず♪でもそこが好き」

 

……と、1人の水色の髪の少女?を宥めるメンバーと。

 

「さて、坂本雄二。最後に言い残すことは無いかしら?」

 

「そうだそうだー!」

「あんな幼気なロリッ子を泣かすなんて……」

「そうだぞ!この変態!」

「鬼!悪魔!」

「滅びるがいい! ゴリラめ!」

「開門一番にあんな酷い言葉を、あんな小さな娘に言うなんて、人として終わっているな坂本雄二」

「この罪人には罰を!」

 

『然り、然り、然り、然り!!!』

 

さっきまで泣いている子をあやしていた女子と死神の様な格好をしたクラスメイトに怒られている坂本雄二

 

「(なんだ…これ……?)」

 

思わず明久は思考を停止してしまった。

 

「ちょ、ちょっとまて!! たしかに俺が悪かった、悪かったがこれはやりすぎじゃないだろうか!?」

 

クラス中からの罵倒に坂本は異を唱えるが、その本人は縄でグルグル巻にされ十字架に縛られている。

 

「……なにを言ってるの? 私の大切で可愛い"弟"をいきなり泣けせておいて命乞い? なに、喧嘩売ってんの?買うわよ? ただし高くつくけど」

 

腕をポキポキと鳴らしながら雄二を睨む女の子。

 

「いやまてまてまてまて!! 確かに俺が悪かった! 謝る、謝るからせめて自由にしてくれ! あ、謝れないだろう!?」

 

「知らないわよそんなこと。私にとって重要な事はただ一つ。あんたは私を怒らせた、ただ、それだけよ」

 

『この罪人には死刑を!』

 

『死刑、死刑、死刑、死刑、死刑!!!!!』

 

「ちょ、まっ! ギャァァァァァアアアアアアアアア?!」

 

すると、そんな坂本雄二が拷問されているそこへ先程まで泣いていた少女がきた。

 

「……グス。ごめんなさい。坂本さん。いきなり、その、泣いちゃって。もう、だいじょうぶです。本当に、ごめんなさい」

 

申し訳なさそうに深々と謝る少女にボコられてボロボロになっていた雄二は慌てふためき謝る。

 

「いや、元はと言えばこっちが悪かったんだ。うん。本当にすまん。てっきり俺の友達かと思ったもんだからああ言ったまでで、本当にすまん」

 

「じゃー仲直りです。これからはよろしくなのです」

 

「……はは。ああ、よろしくな。えーと」

 

「私の名前は結崎陽です。陽とよんでくださいです」

 

「じゃ、陽。よろしくな」

 

「はい! よろしくです。坂本雄二さん」

 

どうやら2人は和解したようだ

 

「……………………ふん。まぁ、いいわ。今回はこれくらいで許して上げるわ。今度また泣かすようなことをすれば次は――」

 

「わ、わかってるさ!」

 

彼女は雄二に言うと教室を出ていった。あとから聞けば彼女は2年生だったらしい。そう言いながらも拷問から解放された坂本雄二は一息ついた。

 

――――――――――――――――――――――

 

あれからしばらくしてこのクラスの担当の先生であろう人がやって来た。

 

「えーそれでは皆さん初めまして。私が2年F組担任の福原槙です。よろしくお願いします」

 

そう言って名前を書こうと黒板に向かったが、すぐにこっちに向き直った。

 

おそらくチョークがないのだろう。学ぶ場所ならチョーク位常備されているのが普通なのだろうが……どうやら、その普通すらも許されない教室のようだ。

 

「ではまず設備の確認から。ちゃぶ台、座布団は支給されていますか?…えー、なにか不備のある人はいませんか?」

 

不満なら掃いて捨てるほどある。そうクラスの心は一致しているほどの酷さである。

 

だって普通に床に穴開いてるし。蛍光灯だって割れてる

 

 

「先生、俺の座布団破れて綿が飛び出てるんですけど」

 

「あーはい、糸と針の支給を申請しておきますので自分で直してください」

 

「センセー、ちゃぶ台の天板が傷だらけなんですけど…」

 

「我慢して使ってください」

 

「先生、俺のちゃぶ台の足が折れています」

 

「木工用ボンドが支給されていますので、後で自分で直してください」

 

「先生、アタシの席のすぐとなりに大きな穴があるんですけど」

 

「長板の申請をしておきます。無理だった場合は我慢するか、他の人と代わってもらってください」

 

「せんせ。窓が割れていて風が寒いんですが」

 

「分かりました。ビニール袋とセロハンテープの支給を申請しておきましょう」

 

……どうやら、この教室は地獄なのだそうです。全く救いのないこの教室。良い思い出を作る?……作れるものなら作ってみるがいい。

 

「(地獄だ…目の前に地獄があるのです)」

 

そんな中、先程まで泣いていた結崎陽は、今度は死んだ魚の様な目で教室を見ながらそう思った。

 

「必要な物や不備がある場合は各自、極力自分でなんとかしてください。ではそうですね…廊下側の人から順に自己紹介をお願いします」

 

そうして自己紹介が始まった。

 

――――――――――――――――――――――

 

―響 side―

初めまして!私の名前は結崎響!好きな物はご飯&ご飯!そして陽!!!

 

ふぅ……私は誰に自己紹介をしているんだろう?

 

「甘粕真与ですっ。えっFクラスの女子代表をさせてもらってますっ。…えっ、えっと………よっよろしくおねがいしますっ!!」

 

「私の名前は川神一子! 趣味は鍛錬よ!宜しくね!」

 

「木下秀吉じゃ。これから一年、よろしくたのむのじゃあとよく間違われるが、わしは女ではなく男じゃ。」

 

『なにいいいいいいいいいいいっっ!!??』

 

 

 それを聞いた途端、男子達のけたたましい声が一つになって私たちに直撃した。へー!秀吉って子は男の子だったんだ!いや〜、でもやっぱり陽の方が可愛いかな!

 

 

「し、信じられねえ!あんなに可愛らしい顔をして男だと!?」

 

「てっきり男子の格好をした女子とばかり……!」

 

「馬鹿な…!じゃあ、おれはどうすれば…」

 

「いやっ、実は女だが訳があって男の振りをしているという可能性も無いわけではない!」

 

『なるほど!わけあり男装っ娘萌えーーっ!!』

 

「ち、違うぞいっ!?わしは正真正銘の男じゃ!!」

 

 

 慌てて否定する秀吉君。そんな仕草がまたいじらしいため、まわりは秀吉君が男装した女子ということで認識を通してしまいました。なんだかそんな御伽噺の最後で終わりそうなセリフがでてきちゃった。

 

「……はあ。ともかく、一年間よろしく頼むぞい。」

 

そう言って座った秀吉くん。

 

「椎名京よろしく」

 

簡単に終わらせる京さん。相変わらず大和さんさえ絡まなければクールだなぁ。

 

「島田美波です。海外育ちで、日本語は会話はできるけど読み書きは苦手です。あ、でも英語も苦手です。育ちはドイツだったので。趣味は吉井明久を痛めつけることです♪」

 

「島田さん!?なに物騒なこと言ってるのさ!?」

 

「大丈夫。吉井アンタ以外にはやらないから」

 

「なにひとつ安心できないよ!!」

 

随分と物騒な人だなぁ。……でも、ここはそう言う学生が沢山いるところ。なるほど。これがあたりまえの世界かぁ。───どうしよう。お母さんやお姉ちゃん達がアレだからまだまともに見えちゃう

 

「……土屋康太」

 

……え?それだけ? 京さんはともかく、彼―土屋くん?そのまま黙り座ってしまった。京さんと同じ普段は喋らないタイプの人なのかな?

それにしても、二人共静かな人だなぁ。

 

「直江大和だ。よろしく」

 

「源忠勝。…とくになにもねえ」

 

ゲンさんと言われた人は……なんというか…こう、そう!ツンデレだ!クリスちゃんと同じ人だ!!仲良くなれそう!

 

そしてどんどんと自己紹介が進んでいき、私のいm──ゲフンゲフンッ··········私の弟の番が来た

 

「は、初めてましての人は初めて。僕の名前は、結崎陽…です。趣味は散歩とペットのお世話、あと料理です。そして、僕と響姉さm―んは双子です。あとあと、さっきこの教室に来ていた恭子姉さんも姉です。1年間よろしくお願いします」

 

ペコリと頭を下げると……

 

「うおおおお!美少女キターーー!!」

 

「可愛い!天使だ、天使がおられるぞ!」

 

「美少女…いや、美幼女か」

 

「ロリッ娘、美幼女。いい!」

 

「ひなたん……ハァハァ」

 

「あの顔で『アンタバカ?』なんて言われながら踏まれたい!」

 

好き勝手言うクラスメイトに釘をさすつもりなのか、陽はムッとした表情をしながら

 

「む、僕はこう見えても"男"です。もう一度言いますね?男ですから。だからズボンも履いてます。絶っっったいに女の子扱いしないで下さい。あとちっちゃくなんてないからな!

つぎちっちゃいっていったら呪うぞ!」

 

ビシッと効果音が付くようなほどクラス指を突きつける陽。

 

「なん…だと……!?」

 

「馬鹿な!男だと!」

 

「いや、きっと秀吉と同じ男装っ子なんだ!」

 

『2人目の男装っ子キターーーー!!!!!』

 

「しかも、『呪うぞ!』だってさ。かわいいいい!」

 

「うんうん。わかるど兄弟よ!あれが萌えと言うものなのだな」

 

「このクラスのマスコット決定だな。」

 

うんうん!陽もクラスに馴染めそうでなりより!··········さて、私の番、だね

 

「みなさん初めまして!私の名前は結崎響!趣味は人助け。好きなものはご飯&ご飯!そして陽!!!体重はもう少し仲良くなってからね!この1年間よろしくお願いします!!。あとこの隣にいる響とは双子の弟です。……といっても、1ヶ月違いの差だけどね?」

 

そして私は座った。今度は私の親友未来だ

 

「私の名前は小日向未来。隣にいる結崎響の幼馴染で親友なの。よろしくね。この1年間みなさん、よろしくお願いします」

 

未来は綺麗な笑顔でそういい、その笑顔を見た何人かは目をハートにしていた。·····むぅ、未来をそんな目で見るなんてぇ

 

──ああ、そうだった。·····私が少し面白くない感情でいると未来はそう呟くと坂本くんを横目でチラリとみて言った

 

 

「そして最後にひとつ··········私の陽と響を泣かせる人がいるなら潰すから──よろしくね?」

 

私は陽を泣かせた坂本雄二をチラリと見ながらそう言った未来を見た。よかったね?あの時は恭子姉さんがいたから手を出さなかったけども·····

 

 

それにしても、本当に未来を抑えておいて良かったぁ。未来も陽のこと私の事と同じぐらい好きだから、あの時未来を抑えていなかったら大変な事になってたんだから、坂本くんが。

 

そんなこんなで顔を青くした坂本くんを見ながら満足した未来は席に着くのだった。

 

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