「これでよかったのかしらアザゼル総監」
そう言いながら女は気絶しているコカビエルをアザゼルの前へと突き出した。
「あぁ、ご苦労だったな
「まったくよ。それで、今回の事が切っ掛けで何が起こるのかしら総監?」
紅葉はまるで御見通しだという様にアザゼルに尋ねた。
それを聞きアザゼルは真剣な表情を浮かべて言った。
「少ししたら悪魔、天使、堕天使で会議が行われることになる。その時に和平を結ぶ」
「なるほどね。総監、貴方態とコカビエルを見逃していたわね?」
「・・・・・・それについては黙秘させてもらう(汗)」
紅葉はアザゼルの様子を見てため息をついた。
それを見たアザゼルは話をそらすために紅葉に尋ねた。
「それより、久しぶりに妹と再開してどうだった?」
「あぁ、悪魔になっても元気そうだったわよ。まぁ、まだ父さんの事を許せない感じね。
紅葉の報告を聞き、アザゼルは、残念そうな悲しそうな表情を浮かべた。
「そうか、休日に働いてもらって悪かったな。もういいぞ」
「了解」
紅葉がそう言い部屋を後にしようとすると、アザゼルは思い出したように呼び止めた。
「あ、紅葉。お前、今度行われる三大勢力会議に出席してもらうからな?」
「はいはい、わかりましたよ~」
アザゼルの言葉を紅葉は軽く返事をしながら、手を振って部屋を出て行った。
それを見送ったアザゼルはため息を吐いて椅子に座った。
「彼奴等の母親が殺されたのは、紅葉に俺が興味を持ってバラキエルの奴に会わせてくれって頼んだのが原因だ。それで、バラキエルの家族内で不仲につながってしまった・・・」
そう言い、公開をしている様な表情を浮かべた・・・
紅葉が小さい頃、色々な物を作っているとバラキエルから聞いたアザゼルが興味を持ち、バラキエルが紅葉を連れてアザゼルに会いに行っている間に、バラキエルと妻である姫島朱璃が付き合っているのを気にくわない姫島家の者に朱乃を庇って朱璃が殺されてしまった。その後すぐに駆け付けたバラキエルを朱乃が拒絶して、家を出て行ってしまったのだ。紅葉は幼いながらも、自身が原因で父が家から離れた為に、母が殺されてしまって、妹が家を出て行ったことを理解した。そのため、バラキエルと紅葉は不仲ではない・・・
~・~・~・~
部屋を出た紅葉が廊下をしばらく歩いていると、壁に背を預けて立っている少年が目に入った。
それを確認した紅葉はめんどくさいと思っている事が分かる表情を浮かべながら声を掛けた。
「あら、戻って来ていたのね白龍皇」
「あぁ、ついさっきな。それと、ヴァーリって呼んでくれって言っただろ。まぁ、それは置いといて、面白い事があったみたいじゃあないか」
「私にとってはめんどくさい事よ(貴方と関わるぐらいにね・・・)」
「ふぅん・・・・・・そうか、此処にお前がいるという事はコカビエルを倒したようだな」
「えぇ、抵抗されると面倒だからね。私の人形で殴り飛ばしたわ」
「相変わらずの秘術力だな。手合せ願いたいものだ」
「いやよめんどくさい」
そう言い紅葉はヴァーリの横を通り過ぎて行った。
「まぁ、否応にも戦う事になるだろうがな・・・・・・」
ヴァーリの呟きに気付く事無く・・・・・・