外へと殴り飛ばされたカテレアは空中で何とか立ち直し、自身の状態を確認した。
「クッ!?(肋骨が二、三本持ってかれたですって!?オーフィスの力で強化していたのに!?)」
その事に驚いていると、また、目の前にナイフが複数飛んで来ていた。
それをカテレアは自身の羽を強化してガードした。
羽を退けると目の前にはザ・ワールドが拳を振り上げた状態で立っていた。
「なっ!?(ガードが間に合わない!?)」
『無駄っ!!』
ザ・ワールドの拳を受けてカテレアは後ろへと吹き飛んだ。
その先には十六夜咲夜が先回りしており、ナイフをカテレアに向かって投げ飛ばし始めた。
カテレアはなすすべなくナイフが体中に刺さった。その瞬間、カテレアは異常なほどの痛みを感じた。
そう、このナイフは唯のナイフではない。紅葉の手によって光の力を宿している特別性であり、対悪魔用の武装だったのだ。
「ガハッ!?(バ、バカな、こんな筈では・・・)」
重症になり、動く事が出来なくなったカテレアを拘束しようと、紅葉はザ・ワールドと咲夜を後ろに待機させながら近づこうとしたら、横から魔力弾が飛んで来た。
『無駄無駄無駄無駄っ!!!!』
それに気づいた紅葉はザ・ワールドを操り、拳で弾き飛ばした。
そして魔力弾が飛んで来た方を見るとため息を吐いた。
「やっぱり裏切っていたのは貴方だったのねヴァーリ・・・・・・」
「なんだ、気付いていたのか・・・」
「この状況下で反旗か?ヴァーリ」
「そうだよ、アザゼル」
校舎内にいたアザゼルがヴァーリへと問い掛けた。
自身が息子の様に育てて来た者が敵に回ったため彼の心情は複雑である。
「俺もやきが回ったもんだ・・・・・・いつからだ?ヴァーリ」
「紅葉がコカビエルと戦っている間にオファーを受けたんだ。悪いなアザゼルこっちのほうが面白そうなんだ」
「白龍皇がオーフィスに降るのか?」
「関係ない。俺は永遠に戦えればいい」
「やはり戦闘狂だったか・・・、私の考えとは相いれないわね」
ヴァーリのセリフを聞き紅葉はそう零した。
その後ヴァーリは、笑みを浮かべてこう言った。
「俺の名前は『ヴァーリ・ルシファー』、死んだ先代のルシファーの血を引く者だ」
その言葉を聞き堕天使陣営以外の者達に疑問が浮かんだ。
神器は人間にしか宿らない筈・・・
それが分かっているのかヴァーリは説明を始めた。
「俺は孫である父と人間の母との生まれた混血児・・・・・・半分人間だから神器は手に入った・・・・・・偶然だがな。でも俺はルシファーの真の血縁者であり、白龍皇でもある」
「ウソよ・・・・・・」
リアスは信じられない顔をしてた。
「事実だ。俺の知ってるなかでは過去現在、おそらく未来永劫においても最強の白龍皇だ」
リアスの考えを否定するようにアザゼルがそう言った。
その過程を横目に見ながら紅葉は横に運ばれてきたカテレアを縛り上げていた。
「・・・何時の間にカテレアを回収した?」
「この子達に頼んだのよ?」
そう言いながら紅葉は自身の足下を指差した。
そこには四本の手が生えた小さな人形が沢山いた。
「軍隊型人形、ハーヴェスト。物を運ぶのが得意な人形よ」
ヴァーリの質問に答えながら紅葉はカテレアを縛り終えた。
それを咲夜に預けると、ヴァーリの方へと向いた。
「さて、総統は下がっていて下さい。此処は私が相手します」
「・・・いいのか」
「えぇ、こちらの陣営の事は私達で対処させていただきます」
そう言いながら紅葉はザ・ワールドと共にヴァーリへと向かって行った・・・・・・
+人形説明+
名前:十六夜咲夜
登場作品:東方Project
能力:時を操る程度の能力
名前:ザ・ワールド
登場作品:ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース
能力:時間を止める能力
名前:ハーヴェスト
登場作品:ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない
能力:約500の大群での的確な操作と物を集める