魔法先生ネギま!~正直者には福来り…なのか!?~ 作:世紀末敗者寸前
死んだことを頭で理解し、目を開けてみると…
「おッス♪おら神様♪」
…………
第一声はそれだった…
って言うかあなた誰ですか…
「だから、わしは神だってば♪」
…まあ百歩譲って神っぽいですけどね…主に髪的な意味でww
「…何か今失礼なことを考えなかったか?」
…スイマセン、貴方の頭の頭皮について考えていました。
「…正直過ぎるじゃろ、まあ良い」
…で、貴方が神だとすれば…ここは天国ですか?
「…正確には天国と地獄の狭間の世界といった所じゃ」
…狭間???
「簡単にいえばここでは一部の特殊な事情を抱えたものを他の世界に転生させるかどうかを判断する場所なのじゃよ。普通、天国行きか地獄行きかを決めるのは閻魔の仕事じゃな」
…成程、で自分がここに呼ばれたその理由を教えてもらえないでしょうか?
「…単刀直入に言おう。お主は生前大層不幸な目にあっておったじゃろ?」
…そうですね、幾度なく死にかけたこともありましたね
「…済まぬ、それは我々のミスじゃ」
………へ???
ミス??何のこと???
…あの~それはどういうことなのかを説明してもらいたいのですが…
「…ふむ、実はの…お主の誕生の際、その担当をしていたものがおったのじゃが…その者は職務怠慢でお主の魂に入れるはずじゃった幸運の欠片を入れ忘れた上に、不幸の欠片を40個も入れおったのじゃよ」
……????
は、話が理解できないんだけど…
「…つまり、普通の人間なら一つずつ幸運と不幸の欠片を持ち合せて生まれるはずじゃったのだが、お主は幸運を一切受けず、逆に40人分の不幸を受け持ったまま生まれてしまったというわけじゃ」
……はい?
ニャンデスカソレ?オレッテ40ニンブンノフコウウケモッテタノ?
…通りで不幸なことばかり起こるわけだよ…ハァ…
「本当に済まぬ。我らもこの事実に気がついたのはつい先日のことなのじゃ」
…因みに聞きますけど…その犯人さんは?
「明日処刑され、《人間》として階級落ちの処分じゃ」
ちょ!?何でですか!!
「当然じゃろ。わし等は人の命を扱う仕事をしておるのじゃ。あ奴にはその重要さと命の重みを再認識してもらわねばならぬのじゃ」
…でも…それってその人にとって…
「恐らくは屈辱じゃろうて。一応あ奴も天使じゃからな。なんの力もない人として落とされ、更にお主と同じような体験をせねばならぬのじゃからな」
…それって俺みたいに40人分の不幸を抱えた人生を送るということですか?
「うむ」
駄目です!!!
「む?」
そんなこと、させないでください!!!
「…何故じゃ?」
…俺は生前の人生がどれだけ苦しいのか…それをよく知っています。だからこそ、そんな人生を他の人に歩んで欲しくはないんですよ!!
「だがあ奴は」
確かに…そのヒトは俺を不幸に導いた張本人かもしれない…でも…それでも…俺は俺のように不幸しかない人生を歩んで欲しくなんて…ないです…お願いです……そのヒトの罪を…許してあげられませんか?
自称、神を名乗る老人は暫く考えたような顔をしながら俺の顔を見ていた。
それから約数分後、どこから出したのか…電話のようなもので何処かに連絡を取っていた。
その連絡は同じく約数分で終わり…
「…閻魔と相談したのじゃが…お主の意見を聞き入れると言っておった」
ほ、本当ですか!?
「うむ、じゃがその前にお主はその者にあってもらう」
はい!!
それから暫くすると目の前に光の柱が出てきて、その中から誰かが出てきた
「……」
女…の子?
蒼いショートヘアに二重の赤い目…&…羽???
あれって本物??
何かパタパタ動いているけど…
「…何か用?」
うわ…何か機嫌悪そう
「…何をそんなに怒っておるのじゃ」
「当たり前でしょ!?私はもうすぐ人に堕ちちゃうのよ!?それなのにどうしたら機嫌よくなれるのよ!?」
「…もしかしてお主、閻魔から話を聞いておらぬのか?」
「…話って何よ」
「うむ、お主のその話、たった今無効となったのじゃよ」
「……え」
「感謝するのじゃぞ?お主がミスをして不幸過ぎる人生を送ってしまった少年が君を許して欲しいというからその願いを聞き入れたのじゃからな」
その言葉を聞き、その女の子(?)は初めて俺の方を見た
って言うか、未だに怖い顔してるんだけど…何故に??
「…あんたが…私が…」
「…はい」
「…どうしてよ」
「はい?」
「どうして…私を許せるのよ…私のせいで…あんたは…」
…何かこの女の子、泣きそうになっているんですけど…
ど、どうにかしないと…
ナデナデ…
「え…」
「君は…ワザと俺のことを不幸にしたわけじゃないでしょ?」
「…うん」
「人だって…天使だって…生きているうちならミスはする者だよ。それがたまたま悪い方に向かっただけ」
「でも!!」
「…誰が何と言おうと…俺は…君を許すよ」
そう言った瞬間、女の子は驚いた顔をして…
数秒もしないうちに…その顔は泣き崩れ
「う、うわあああああああーーーーーーー!!!」
その子は俺の胸の中で泣いた。
俺はその子の頭を撫でながら、ゆっくりと落ち着かせることに集中することにした。
…これで…解決かな?
そう言えばついさっき気がついたんだけど…俺の体、新しくなってるな…
さっきこの子と話す前は魂だけだったのに…
「ふむ、その方が泣きやんだところで…話をつづけるぞい」
「あ、はい」
「…//////」
何か天使の女の子はあれから俺のことを離してくれず、俺はその子を抱きしめたまま神様(笑)の話を聞くことにした
「(笑)はいらんわ!!」
「…サーセンww」
「…何かお主、随分と性格が変わっておらぬか?」
「…なんて言うか…色々と知って吹っ切れました」
「…まあ良い…で、話を続けると…お主には生前とは異なる世界に転生してもらうことになる」
「…どうして異世界なんですか」
「ふむ…理由は色々あるのじゃが…一番の理由としては我らの規則に二度同じ世界に転生することを禁じるというものがあるのじゃよ」
成程、規則であるなら仕方ないな…
「では俺はどこに行くのだ?」
「…閻魔と共に決めたのじゃが…お主は魔法のある世界に興味はあるか?」
「魔法!?」
それは俺が一度は目にしてみたいと思っていたものだった
幾度なく入院(大怪我や事故によって)をして友達も碌に作れず、一人でいることの多かった俺は趣味として図書館に通ったりして本を読んでいた
その本のジャンルの中で最も惹かれていたのは魔法使いが主人公の物が多かった
そして、俺は本を読み終わった後、いつもこう考えていた
―――何時か、俺もこんなふうに魔法が使えたらいいのに
「…もし俺が魔法の使える世界に行ったら…俺も魔法が使えるんですか?」
「うむ、それもただ使えるだけではない。簡単に言うとその世界最強(最凶)の魔法使いになれるぞ♪」
「…何それ、怖い」
「おや、お主はそれを望まぬのか?言っておくが力を持っているのは必要なことじゃぞ?」
「…そう、ですね…正直、それを使って悪いことをするわけではないわけですし…逆に良いことに使うことにします」
「ふふ、そう言うと思ってな。お主にはわしから8つの能力を授ける」
「そ、そんなにもらってもいいんですか?」
「構わぬ。むしろこれでも足りぬくらいじゃ。何せお主は不幸な人生を送らざるを得ない状況でもなお、自分の幸せよりも他者の幸せを願っておる位の寛大な心の持ち主じゃ。本来なら不幸の欠片の数だけ能力を与えてもおかしくない」
「あ、あはは…」
「主に何か希望はあるか?とりあえずサービスとして美形の容姿とその世界の全種の魔法属性と通常の魔法使いの約1,000倍の魔力と身体能力を主の体に与えるのは決まっておるのだが」
「…それって俗にいうチートですよね?」
「まあそうじゃの。普段はリミッターを付けておくがそれでも常人の10倍の力はあるぞい」
「…とりあえず、じゃあ…【想像を創造する力】っていうのはどうでしょうか?」
「ふむ…なかなか面白そうじゃの。なら【アカシックレコード】の力も与えたほうがよいじゃろ」
「…それって【森羅万象】ですよね?明らかに人としての許容範囲を超えているような気が…」
「勿論制限はつけるぞい」
…何かもうどうなるのか分からなくなってきたよ…
「それから不老の力はいるか?」
「…いえ、不老はちょっと…せめて8歳から25歳までの年齢を自由に変化させるくらいなら…いや、それはやり過ぎか?」
「いいんじゃないのか?(って言うかそれって不老ってのと変わらんのじゃが…)」
「……もうこの時点で完全に人外だね、俺って…」
今さらだよ…
「後は…お勧めとして【時を操る力】というのはどうじゃ?制限はつけるがの」
「…それでいいです…これで四つ…後半分はどうしよう…」
「【治療と対呪の力】、【あらゆるものを殺す魔眼(直視の魔眼)】、【空間を操る力】辺りが良いじゃろ…あと一つじゃの」
「…う~ん…あと一つか…(何かこれでも十分な感じがするんだけど…)…どうしよ」
「あ、あのさ!!!」
俺がもう一つの能力について考えていると抱きついていた天使の女の子が大声を出した
そのため、俺は驚きのあまり心臓が飛び出そうになった…
「ど、どうしたの?」
「あ、ご、ごめんなさい…そ、その…残り一つは使い魔って言うのはどう?」
「使い魔って言うと…俺に従属してくれるペットみたいなものってこと?」
「う、うん///幾ら君が強くなっても一人だけだと出来ることって限られちゃうかもしれないし…それだったらと思って…どうかな?」
「そうだね…言いかもしれない…神様、それは可能ですか?」
「うむ、可能じゃよ。ではどのような使い魔が欲しいのじゃ?」
「う~ん…」
「あ、あの!!わ、私が君の使い魔になってもいい!?///」
「………は?」
「お、お主…何を言っているんじゃ…」
俺はいきなりの発言に呆然とし、神様も何やら驚いた顔をしていた
「わ、私は…君が助けてくれたも同然だし…そ、それに…君なら…私の力を間違って使うなってしないだろうし…駄目…かな?」
「……神様?」
「…ふむ、いいんじゃないのか?まあ目付け役としてもう一匹使い魔を付けさせてもらうぞい」
「…あ~、何か俺に拒否権はないようですね。まあいいですよ」
「あ、ありがと///」
「ではこいつを目付け役として連れて行け」
そう言って神様が呼びだしたのは何やら狼の姿をしたものだった
というのもその狼から感じられる気配が恐ろしく強大に感じられたからである
「…主が我の新しき主か?」
「喋った~~!?」
「…何を驚く。我が話せることがそれほどおかしいことか」
「…あ~、ごめん…だって今まで喋る狼なんて見たことなかったから」
「…まあ良い、我が新しき主よ。我と契約を交わしてもらう」
「契約?」
「うむ、我に名前を付けてくれ。それが我との契約の証となる」
「……じゃあ…君は雄かい?」
「ああ」
「……なら、【レオン】て言うのはどうかな?」
「了承した、我がマスター」
「ね、ねぇ…」
「ん?」
「わ、私にも名前付けてもらえないかな?」
「…う~ん…なら、【咲】っていうのはどう?」
「うん♪マスター、これからよろしくね」
…そう言えばさっきから俺自分の名前呼んでないけど……
ってあれ????
俺の名前ってなんだっけ????
「あの…神様?俺の名前ってなんでしたっけ???」
「おお、そうじゃ。忘れておったわ。お主も新しい名前を付けねばならんのじゃった」
「え~…と生前の名前は?」
「うむ、生前は【真鏡名 輝】。じゃが、お主はこの名を名乗ることは出来ぬよ」
「…何でさっきまで忘れていたんですか?」
「規則じゃから」
「……そうですか、では……【ミナ=K(カケル)=デュナミス】と名乗ることにします」
「おお、良い名じゃの。ではミナよ。お主は今からとある世界で暮らすこととなる」
―――覚悟は良いか?
「はい!!」
俺は新しき人生の一歩を踏み出した。