魔法先生ネギま!~正直者には福来り…なのか!?~   作:世紀末敗者寸前

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第4話:反撃開始、そして決戦へ

その後、【紅き翼】は姫様救出のために『夜の迷宮』へと赴き、アリカ姫ともう一人…

 

 

→タルシス大陸極西部オリンボス山【紅き翼】隠れ家→

 

 

 

「何だ これが噂の【紅き翼】の秘密基地か!どんな所かと思えば…堀立小屋ではないか!」

「俺ら逃亡者に何期待してたんだこのジャリはよ」

「おいラカン 子供に向かってその言い方は駄目だって。それに相手が相手なんだし」

 

ヘラス帝国第三皇女 テオドラ・バシレイア・ヘラス・デ・ヴェスペリスジミア。

何でもアリカ姫との会談の際に共に幽閉されていて、俺達が助けに行った際についでに助けた皇女様…何だけど…

 

この人本当に皇女? 第一印象…じゃじゃ馬娘なんだけど…

 

「何だ貴様 無礼であろう!!それに貴様も子供ではないか!」

「へっへ~ん 生憎 ヘラスの皇族にゃ 貸しはあっても借りはないんでね」

あ…ラカン、皇女様から逃げたよ…

アイツ俺に全部押し付ける気か…

 

 

「…初めましてテオドラ皇女殿下」

「…主の名は?」

「俺はミナ=K=デュナミスと申します」

「何!? あの【炎髪灼眼】じゃと!? …とても英雄には見えんのだが…」

 

 

「…俺は確かに肉体年齢は9歳だけど…精神年齢は16なんですよ…」

「…そう、なのか?って言うか貴様は女か?」

「男だよ!!女じゃないよ!!!(泣)」

 

 

ハァ…子供の付き合いは疲れる…

 

 

 

「さーて 姫さん。助けてやったはいいけどこっからは大変だぜ。連合にも帝国にも…あんたの国にも味方はいねぇ」

「恐れながらも事実です皇女殿下 殿下のオスティアも似たような状況で…最新の調査ではオスティアの上層部が最も「黒い」…という可能性さえ上がっています」

「やはりそうか…」

 

…状況から判断するとかなり厳しい状況にあることが明確だ。

 

「我が騎士よ」

「だぁら その「我が騎士」って何だよ 姫さん クラスでいったら俺は魔法使いだぜ? しかも恥ずかし―し」

「もう連合の兵ではないのじゃろ ならば主はもはや私の物じゃ」

「なッ…」

 

うわぁ…それって私の物は私の物…お前の物は私の物って言うことですね…

何かアリカ姫ってかなり自分勝手なの?

 

 

「帝国に連合…そして我がオスティア 世界すべてが我らの敵という訳じゃな」

…逃げてもいいですか?そこまで明確に言われると嫌になってくるよ。

 

「じゃが…主と主の【紅き翼】は無敵なのじゃろ?」

 

 

 

「世界すべてが敵――良いではないか こちらの兵はたった8人 だが最強の8人じゃ」

…うわぁ、そこまで俺達のことを期待してるんだ…

…ふぅ、仕方ないか…ここまできたら…最後まで付き合ってあげないとな…面倒だけど。

 

 

それからナギはアリカ姫に誓いを立てた。

カッコいいんだけど…これからのこと考えるとなぁ…

 

 

「ふぅ…これからマジで大変なことになりそうだなぁ」

「む、じゃが貴様らは強いのじゃろ?」

 

…いつの間に俺の隣にいたんですか?

貴女さっきまでラカンの方の上にいたじゃないですか…

 

「ふむ…先程ラカンや皆に聞いたのじゃが…お主が【赤き翼】で最も強いのじゃろ?」

「…はぃ?」

 

俺が一番強い??そりゃリミッター外せば強いけどさ…

俺に期待されても困るんだけど…

 

「ふふふ、妾はお主に期待させてもらうぞ」

「マジでやめてください 俺に期待されても困りますよ」

「むぅ 何故じゃ?」

「俺はまだ弱い 確かに力だけなら強いかもしれませんが…精神面の方がまだ弱いままなんです。その点を含めるなら、俺はナギやラカンよりも弱い(元々戦いなんてないところにいたからな…完全な悪人に対しては大丈夫だけど…)」

 

 

「大丈夫じゃ」

「え…」

「お主は強い 妾がそれを保障してやるぞ」

「…プッ」

「な、何じゃ 何故笑う?」

「クッ…クククッ…い、いえ…な、何でもないです…ププッ…」

「だ、だから何故笑うのじゃーーー!!」

 

何だか少し落ち着いてきた。

そうだな…俺は今まで多くの人を殺してきたんだ。

この世界に来て、なんだか流されればいいって無意識に自棄になってたのかもしれないな…

ふふ、反省しないとな…

でもこれからは違う…

 

もっと明確な…そして俺にとって真っ直ぐな目的が出来た…

 

 

俺の仲間…友…そして、この世界…

俺にとって新たに大切なものとなった者をすべて守るために…

 

 

戦おう

 

 

 

 

 

 

「皆、話したいことがある」

俺は皆を集め、俺の隠していたことを少しだけ話すことにした。

一部の情報を隠すのは…まあちょっと理由があるためである。

 

「何だよミナ」

「…俺は皆に隠していたことがある」

「…何ですか?」

「俺の力のこと、そして俺自身のことです」

「ふむ…興味深いのぅ そう言えばミナは自分のことを殆ど話そうとしなかったのぅ」

「ええ、ちょっと複雑なことなうえに皆さんにとっては信じにくいことだったので」

「ふぅ~ん そう言えばお前が以前俺達があのガキから逃げる際に使ったあの空間の裂け目、あれを通った後、俺達はいつの間にかアルの前にいたけど…あれは何だ?」

「そうですね 私も驚きましたよ いきなり四人が私の目の前に現れたのですから」

 

あ~やっぱりね…

 

「そのことも含め皆にお話しします…これは俺自身の『信頼』の証だと思って下さい」

その言葉を聞いた瞬間、皆の顔が真面目になった。

 

 

「あの~…そこまでまじめな顔をされると…話しにくいのですが…」

「仕方ないじゃろうて お主が真面目な話をするなんぞ余程のことじゃからの」

「そうそう ナギやラカンと違ってミナは大事な時はしっかりとするし…」

 

 

「「どういう意味じゃこらーーーーー!!!!」」

 

 

…叫んでる二人は放っておいてっと…

 

 

「…とりあえず第一に…皆さんは………転生というものを信じていますか?」

 

「転生…確か死後の後の別の世界に生まれ変わることという意味でしたね」

流石アルだ 詳しいね。

 

 

「ええ、俺は一度こことは異なる世界で死を迎え…その後神と名乗る人物に出会い、この力と特殊な能力を与えられ、この世界に転生したんです」

 

流石に皆、最初は信じられないという顔をしていた。

それはそうだろう…こんな話、信じろという方が無理なことだ。

 

 

「…それを示す証拠は?」

「……あるにはある…だけど…それは正直皆には見せたくない…」

「む、どうしてじゃ?」

「……それを見せれば…皆が絶対に混乱するからだよ…」

「…そう言われると余計に知りたくなりますね…」

 

 

皆の顔を見ても…誰もが知りたいという顔をしていた…

 

「…ふぅ…単刀直入に言います 俺が与えられた神の力の中に……【アカシックレコード】が存在します」

 

 

「「「なッ!!!!?」」」

「「「???」」」

 

一部、 博識な人たちはこの名を聞いて驚いている半面、知に疎い人たちは何のことを言っているのか分かっていなかった。

 

 

「それは…嘘ではないのか?」

「…ゼクトさん 俺が嘘でこんなことを言えると思いますか?」

「…じゃあ…本当なんだね」

「…ええ」

 

 

「なあ詠春…そのアカシ…なんたらかんたらって言うのは結局何なんだ?」

ナギ…空気読もうよ…

 

 

「ハァ…アカシックレコード…別名森羅万象 地球に限らず宇宙やこの世に存在し揺る物すべての過去や未来が記されている概念のことだよ 簡単にいえば…ミナは過去も現在も未来のことすらも簡単に知ることができるってことだ」

 

「「「なッ!!!!?」」」

 

その説明を聞いて後者のメンバーが驚きの声を上げた

…まあこの能力はチートだしね…

 

 

「…ちょっと待て…って言うことは…ミナは今まで起こっていたことすべてを分かっていたって言うことなのか!?」

「…いや、それはない」

 

「だってよ、未来がすべて見れるんだろ!?」

…あまり大声を出さないで欲しいなラカン。

 

 

 

「普通はね…でも俺が与えられたこのアカシックレコード、いくつか制限があるですよ」

「制限…ですか?」

「ええ…まず俺自身、未来を見ることは簡単には出来ない。時に見れたとしても断片的なものしか見れないんですよ。 その代わり過去と現在の出来事は全部知ることができます」

「…成程 だから分かっていなかったということじゃな」

「そうです ……スイマセン、この力のこと 隠していて…」

 

 

 

 

「でも…どうして今になって話す気になったんだい?」

「……俺は転生して着て直ぐにナギと詠春と出会い……その際に人を殺しました……俺が転生する前の世界ではそんなことはなかった…正直、混乱していたのでしょうね。人を殺したということに……だから、無意識のうちに自棄になっていました。このまま流れに身を任せてしまえと……でも…それでは駄目な気がしたんです。それに…さっきテオドラは俺に言ってくれたんです 『妾はお主を信じる』って…だから俺は皆に俺のことを人じてもらえるようにしたい…だから俺のことを話すって決めたんです」

 

 

 

「皆…こんな俺だけど…これからも仲間として向かい入れてくれますか?」

 

…正直、不安で堪らなかった

俺は表では普通にふるまえるけど…内心、ハムスターみたいな性格だから…

もう…一人になるのは嫌だ…

 

 

「へっ、勿論だぜ こっちこそこれからもよろしくな ミナ」

ナギ…

 

「ふふ、ミナ 今まで気付いてあげられずにスイマセンね 私こそこれからもよろしくお願いしますね」

詠春…

 

「へっ 今更そんなことくらい気にする俺様じゃねぇぜ」

ラカン…

 

「ふっ これからはもっとこき使わせてもらうよ ミナ」

ガトウ…

 

「ふむぅ…お主も苦労しておったのじゃのぅ なにか悩みごとがあれば直ぐに相談するがよい 力になるぞ」

ゼクトさん…

 

「ふふ、では私への信頼の証としてこの猫耳とセーラー服を」

アル…って何それ…

何でそんなものがここにあるんだよ!!

 

 

「…………まあいいけど…」

「本当ですか!? では早速…」

「むっ 何じゃ? 何をするんじゃ?」

「テオドラ様も参加なさいますか? これからミナにこの服を着てもらうのですが…髪も服に合わせて見たいのです」

「ほほぅ…面白そうじゃの 私も参加させてもらってもよいか?」

「アリカ殿下 勿論ですよ では皆で小屋に参りましょうか」

 

…あれぇ? 俺、間違えたかなぁ…

 

 

「「「ふふふふ…」」」

「い、いやああああああーーーーーーーー!!!」

それから三時間の間、俺は三人の着せ替え人形となっていた…

 

勿論写真も撮られたよ…

ううぅ…黒歴史…

 

 

★☆★☆★☆

 

…ああもう嫌だよ…

 

…解放された後タカミチとかガトウに滅茶苦茶慰められたけど…

出来ればこうなる前に止めて欲しかった…

 

 

俺は落ち着いた後、俺の力のことを話し(直視の魔眼と時を止める力は切り札のため、秘密)た後に、リミッターのことも話した。

それを聞いた瞬間、皆かなり驚いていたけど…まあそうだろね…

 

その日以来…何故かナギとラカンと詠春に毎日のように訓練に付き合わされた…

その訓練がないと思ったら今度はテオドラの我がままに振りまわされたよ。

ナギたちのことは何とか回避できるんだけど…テオドラは……無理

 

 

 

だって…

 

 

逃げたら今度女装させるとき女物の下着をはかせるって言うんだよ!?

って言うか女装は決まってるの!?

…ハァ…不幸だ…

 

 

 

→Side テオドラ→

 

最初、妾がミナを見て思ったのはなよなよしい奴じゃということだけじゃった

 

しかし 話してみるとその印象はまるで異なっておった

 

己の手の届く範囲にいる大事なものだけでなく 可能な限りの多くのものを助け 悲しみの連鎖を少しでも食い止めたい

そのためなら俺はこの力を使うことをためらわない

 

そうはっきりと申したのじゃ

 

 

 

まあ確かに見かけは女装が似合う女顔じゃがの♪

 

 

でも…妾はそんなミナの顔を…もう少し見ていたい…

 

何故かそう思えたのじゃ…

 

 

 

→Side Out→

 

 

…ふぅ、とりあえず俺達【紅き翼】の反撃は始まった。

 

と言っても闇雲に世界のすべてを敵にしたわけじゃない。

アリカ姫やテオドラ、アルを中心としたメンバーが信頼できるものたちと連絡を取り合い、仲間を増やしていく。

 

その間、俺達行動派は敵の本拠地や関係者の場所などを片っ端っから潰していった。

 

 

頭脳派が敵か味方かを判断し、行動派が敵と分かれば殲滅する。

 

分かりにくい時には俺が容赦なく【アカシックレコード】を使ったため、かなり効率よく進撃し続けることができた。

 

 

暇な時は何故か俺はテオドラの相手をさせられていたが…

そう言えばナギはかなりアリカ姫と一緒にいる時間が増えてたけど…

何でだろ???

 

 

 

 

それから約半年後…

 

 

もうこの【紅き翼】VS 【完全なる世界】って言う映画か長連載文庫本にしてもいいんじゃないかってくらいに戦い続け…

 

 

ようやくその戦いに終わりの時が近付いていた。

 

 

世界最古の都 王都オスティア 空中王宮最奥部

→墓守り人の宮殿→

 

 

→Side ナギ→

 

「不気味なくらいに静かだな 奴ら」

「なめてんだろ 悪の組織なんてそんなもんだ」

「ラカン 油断は禁物だよ 何せ敵方にはあの時あった子供がいるんだから」

「へーへー お前はいつまでも真面目だねぇ ミナ」

「…ラカンがふざけ過ぎてるだけだと思うけど…」

 

 

…確かにミナの言うとおりだな…あの時のやつは今まで一度も現れていない…

なら今回は確実に出てくるだろうな…

 

 

「ナギ殿! 帝国・連合 アリアドネー混成部隊 準備完了しました」

「おう あんたらが外の自動人形や召喚魔を抑えてくれりゃ俺達が本丸に突入できる 頼んだぜ」

「ハッ それで あの…ナギ殿…ミナ殿」

「ん?」

「はい、何か御用ですか?」

 

「ササ サインをお願いできないでしょうか」

「おあ? ああ いいぜ それくらい」

「サイン…ですか なんだか照れますね…」

「お、お二人とも そ、尊敬していました」

 

 

セラス総長殿ッと

これでいいかな?

 

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

 

 

「帝国の正規軍の説得は間に合わん 帝国のタカミチ君と皇女も同じだろう 決戦を遅らせることはできないか?」

 

「無理ですね 私達でやるしかないでしょう」

 

「既にタイムリミットだ」

 

「ええ 彼らはもう始めています 「世界を無に帰す儀式」を 世界の鍵「黄昏の姫御子」は今彼等の手にあるのです」

 

「ああ」

 

待ってろよ…姫子ちゃん!!

 

 

 

 

「ようし野郎ども」

 

 

――――いくぜ!!!!

 

 

 

→Side Out→

 

 

「じゃあ俺から先手を取らせてもらうよ!!」

「おう、任せるぜ ミナ!!」

 

ふふ、頼られる…か

やっぱりいいね。

 

 

「行くよ!!! 『我望む ここに古の力やどりし 神の鉄槌を 我にあだなす敵を撃て!!!』 切り札その一!! 【インディグネイション】!!!」

 

 

魔力を最大にまで練り込み、詠唱を終えると俺の上空に巨大な雷雲が作り出され…

 

そこから…

 

 

ガガガガガガガッ!!

 

数万にも及ぶ巨大な雷が敵に降りかかった

 

 

「へっ…どんなもんだ!! 今日はリミッター5つ外してるから調子はいい!!」

 

 

 

 

 

この後各自で一対一。

俺とナギはフェイトとかいう子どもを相手に戦い…

 

 

 

結果として、俺達は全員立っていた。

 

 

 

フェイトはナギに首根っこを掴まれて宙に浮いてるのだが…

何故だろう…

 

これで終わらない気が…

 

 

Σキュピンッ!!!

未来が…少しだけ見えた………ッ!!!

 

 

「ナギ!!!」

 

俺はナギに向かって全力で駆け出し…

 

 

「なッ!!何を…」

「ちぃッ!!」

 

 

ナギをフェイトから引き離すと同時にフェイトの体に何かが貫通していた

もし、俺が少しでも助けるのが遅かったらって思うと…ゾッとするな…

 

 

「いかんっ」

ゼクトさんはいち早く状況を理解したのか俺とナギのいる方に【最強防護(クラティステー・アイギス)を展開してくれたのだが…

 

 

ドッ!!

 

パキャァァアン

 

その盾は一瞬にして崩れ去り、ラカンが気合防御を使って防ごうともしたのだが…結果はラカンの両腕がなくなり…

俺達は全員その魔法に巻き込まれた。

 

 

 

 

 

「グッ…バカな…」

「まさか…あれは…」

「…どうやら…敵の親玉のご登場ってわけか」

「み、ミナ…お前…どうして…」

 

 

俺以外のメンバーはミナかなりの深手を負っているのは明確だ

だが…唯一人、俺だけはほとんど無傷の状態だった

 

 

「ふぅ 『回復』しただけだよ まったく 挨拶もなしにどでかい魔力ぶっぱして…びっくりしたよ」

「さ、流石…俺達中で一番チートな奴だぜ…」

「…アル、俺があいつの足を止めてる…その間にお前はナギの体の傷を癒してやっていてくれ」

「そ、それは幾らなんでも無茶です!! いくら貴方でも…」

 

「アル!! 30分でも持てば充分だ やってくれ」

「ですがっ…」

「ふふよかろう。わしも行くぞ、ナギ…ミナ。ワシが怪我を負っている面々で一番傷も浅い」

「お師匠…」

「ゼクト! たった三人では無理です!」

「アル ここでアイツを止めないと世界は無に帰るんだよ…それだけは 絶対に阻止しないと駄目だ!! 無茶だろうが不可能に近かろうがやらなくちゃ駄目なんだよ!!」

「ミナ…」

 

「ふふ、そのとおりじゃ」

 

話を終えたと同時にナギの傷も癒えたようだ…

敵も律義に待っていてくれたのだろう…余裕のつもりか?

 

「行くぜ!! お師匠!! ミナ!!」

「うむ 遅れをとる出ないぞ」

「造物主(ライフメイカー) 覚悟しろ!!!」

 

 

 

 

 

だが、俺達三人で掛かってもライフメイカーの優勢は揺ぎ無いものだった…

 

 

 

「ちっ!!このままだと世界が…」

「…ゼクトさん 少しの間、時間を稼いでもらえますか…」

「…何か考えがあるのか」

「…ええ、ナギ 止めはお前がやってくれ」

「…分かった 行くぜ!!」

 

 

ゼクトさんは残り少ない魔力を使い ライフメイカーの注意をひきつけ その間 ナギは右腕に魔力を溜めこんだ

 

俺は…

 

目を閉じ…

 

 

与えられた能力の一つである…

 

「ん!!」

直視の魔眼を使うことにした。

 

 

灼眼が蒼眼に変わり…

俺の目には様々な部分にある「線」と「点」が見えるようになる…

 

 

「ツッ…しかし見ていて気分のいいものじゃないな…これは…」

常に死と向き合うということはこの事なんだろうな…

 

 

同時に斬るために必要な武器…小回りのきくナイフを二本『創造』した

 

 

「ゼクトさん!! 足止めご苦労様です!! 後は俺とナギに任せてください!!」

「おう すま…」

 

ザシュッ!!

 

「え…」

「お…し しょう…」

 

俺とナギは信じられないという目で倒れていくゼクトさんを見ていた

その腹部には…ライフメイカーがはなったと思われるものが深々と突き刺さっていた

 

 

「ゼクトさん!!!」

 

「わ ワシのことより…ゴホッ…こ、こいつを…」

 

「っ!!! ナギ、俺が突っ込んだ後 あのクソ野郎をぶん殴ってやれ!!!」

「ああ!!!」

 

 

俺は怒りのあまりリミッターを更に3つほど外し、完全に人が出せるであろう速度を超え、ライフメイカーの目の前に移動した

 

ライフメイカーもそのことに驚いたのか、俺に向かった魔法を放ってくるが…

 

「ふっ!!!」

 

俺はその魔法を「殺し」、ライフメイカーの両腕があるであろう部分の線を「なぞった」。

 

するとライフメイカーの体からは大量の血が流れ…

 

その混乱の一瞬を突き…

 

「おおおおおおおおっ!!!!」

 

ナギの魔力を込めた拳がライフメイカーの命を奪った。

 

 

その後、ライフメイカーのやつ…既に術式を終えていたとかで世界は滅びかけたのだが…

アリカ姫やテオドラ、タカミチやガトウ達が連れてきてくれた部隊が封印を施し…

 

世界は救われた。

 

封印が施される前に俺達は脱出したためにゼクトさんの遺体を持ってくることができなかった…

ナギがゼクトさんの話をすると何か言いたそうな顔をしていたけど…

どうかしたのだろうか。

 

 

 

俺はその後、魔力にまだ全然余裕があったからカランの両腕を繋ぎ合せ、皆の傷を治した。

 

 

「…ゼクト」

「……スイマセン、俺の作戦が甘かったせいで……」

「いや、ミナは悪くない…誰が見ても…あの時のミナの作戦は良かった…」

「でも!!」

「…ミナ」

 

 

…俺はその日、一人になってからずっと泣き続けた。

俺はもっと何か出来たんじゃないか…

あの時、ゼクトさんを助けながら戦うという手もあったんじゃないのか…

 

 

本来、冷静な俺ならそんなことは考えないのに…

 

俺は暫くの間 もう一度 自分の力について考えることにした…

 

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