NEO ー悪魔は異世界で何を喰らうのかー   作:鉋なんか

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久しぶりに投稿します

今回は前回の予告通りアニメにも登場したアレが出てきます。

なんか月1になってる気がする…




11話

 

 

 

 

「くそッ、どこに行きやがった」

ガシャンという音と共に金髪の女は自分の持っていたトランシーバーを地面に叩きつける。女はそれだけでなく地面に叩きつけたトランシーバーを粉々になるまで踏みつける。金髪の女にとって良くない報せをしたトランシーバーはもはや使い物にならなくなっており金属の破片のみが辺りに散乱していた。

 

金髪の女は何人かの部下を睨みつけゴミを片付けさせる

睨みつけられた部下はすぐにゴミを拾い始める。

 

向日葵畑にあの2人を追い詰めた時、確かに肩を撃ち抜いた、もう1発、今度は足に狙いを定めた時、姿を消した。

 

すぐさま2人が消えた場所に行ったがそこにはもう姿が見えなかった。向日葵畑の中を何十分も探したが一向に姿を見せない、だから火を放った。

 

しかし2人は姿を見せなかった、焼け死んだと思ったがそれらしき死体は見つからない。地下に秘密の通路があるのかと思い、向日葵畑を穴だらけにしたがそれらしき入口は見つからない。

 

1時間前、辺りを探すように命令を出した部下から、途中報告を受けた。

 

焦げ臭い嫌な匂いが辺りに立ち込め、それは金髪の女をさらに苛立てる。

 

 

 

「もうしばらくお待ちください、今男たちが園内の各施設の内部を捜索中ですので見つかるのは時間の問題かと」

「おい、その施設内部ってあの立ち入り禁止区域もだよな?」

「? いえ、立ち入り禁止区域はこの敷地にはありませんし、そもそもそんな敷地はありませんが」

 

金髪の女はその言葉に違和感を感じた

 

「おい、この植物園の地図を持ってこい」

「地図ですか?」

「いいから早く持ってこい」

 

金髪の女は部下が持ってきた地図と部隊のGPS反応が消えた場所を確認する。

 

(まだこの施設が私有地じゃなかったころ、あの女を使って追い詰めた時)

 

金髪の女は一心不乱になって地図を見る、それはまるで何かに取り憑かれたかのように目を見開き瞬きすらしなかった。

 

金髪の女は地図の一点に目を集中させた。そして地図をビリビリに引き裂く、引き裂いた地図を辺り一面にばら撒くと高らかにそれでいて壊れたステレオのように笑い出した

 

「ぁはっ あはははは、はは ははははは、ははははははははははっあはははははははっはっははははははははははは、はぁー

舐めたことしてくれるじゃない」

 

笑い終えると、金髪の女はすぐさまIS(ラファール・リヴァイヴ)を起動させる。

そして自分が持っている武器の中で一番高火力のものを展開させる。

 

ドガゴゴゴガグゴガガガガゴゴ

 

辺りに金属と金属のぶつかり合う音と薬莢の散らばる音が響く。

 

周りにいる部下はなぜ急に金髪の女がリヴァイヴを起動させたかわからずにいた。

しかし金髪の女が目の前の何もない空間に向かってガトリング砲をぶっ放した時、全てを理解した。

 

「なっ!」

 

大量の土煙が立ち込める中、金髪の女がガトリングを打ち込んだはずの何もなかった空間から高さ7メートル幅30メートル程の巨体なドーム状の建物が現れた。

 

ドーム状の建物はいくつかの部分から火花を散らしておりところどころ背景と同じ色の部分が点滅している。

 

「こ、光学迷彩?」

 

「馬鹿がこれは光学迷彩だけじゃない、ステルス機能だ、しかもかなりのレベル。おい、お前すぐに男どもに戻るように伝えろ。ISを持ってるやつはすぐに起動、それ以外は武器を構えろ、これからあの建物に突入する」

 

「その必要はない」

 

 

未だ土煙が立ち込める中、ドーム状の建物の扉が開き初老の男が出てくる。男の服はボロボロで何箇所か破けている部分もある、肩に空いた穴から赤黒い色の液体が垂れている。おぼつかない足取りではあるが確かにこちらに金髪の女の方に向かっている。

 

「これはこれは社長、もう隠れんぼはおしまいですか?」

 

女は取り戻した余裕とともに満面の笑みで問いかける。勿論油断はしない、ハイパーセンサーで建物の奥にロゼンダが壁にもたれかかるようにして倒れているのを確認し、目の前の男が不審な動きをしたらいつでも鉛玉をブチ込めるように準備しておく。

 

「まったく、どっかの工作員のせいで全身怪我だらけだ」

 

目の前の男は足を引きずるようにしてはいるが段々と確実にこちらに近づいてくる。手には何かを握っているようだが完璧に閉じていて何が入っているかわからない。

 

「社長、そこで一旦止まってもらえますか?」

「なんだ?この全身傷だらけの老いぼれが怖いのか?」

「いえいえ、念のためですよ。でも一歩でも動いたら後ろの奥さんが跡形もなく吹っ飛んじゃいますけどね」

 

女はヘラヘラと笑う。

 

しかしその顔にもはや焦りはない。

 

頭部装甲(フルフェイス)の上からでもわかるほど口角はつり上がっている。自分の勝利が揺るがないものとなり笑みが溢れている。

 

「そういえば社長、どうやってペットたちの爆風から逃がれたんですか?社長室の出入り口の監視カメラに社長は映ってなかったから探すのに時間がかかってしまいその事がどうしても気がかりなんです」

 

一生に1度のお願いです教えて下さい。と女は付け足す。

 

 

「…くっ」

「?」

「くくくっ…」

「?どうしたんですか?まさか恐怖のあまり壊れちゃいましたか?」

 

「くっはははは、きみそんな事もわからないのか?」

 

なら、教えてあげるよ。そう聞こえた時には女の目の前にアルベールはいた。

 

「なっ!」

咄嗟の出来事に女はロゼンダに定めていたガトリングを目の前の男に向け引き金を引く。およそ約2秒。

 

デュノア社で最近開発された対防御特化型IS専用ガトリング。

 

あまりの強力さ故にラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡに搭載するのを開発者自ら断った一品。

 

その威力は凄まじく実験段階で防御特化のリヴァイヴの装甲を蜂の巣にしてきた。

 

勿論欠点として命中率が低いのと拡張領域をリヴァイヴですら5分の1消費してしまうという欠点があるが

 

しかし相手は生身の人間である

 

これで死なないわけがない

 

 

内心少し焦りながらも心を落ち着かせる

土煙が立ち込めてあまりよく見えないが一旦下がることにする、そして違和感に気づく。

 

そう未だ引き金を引いているのに弾が1発も出ないことに

 

「なっ!」

 

「やっと気づいたかな?」

背後から声がする

すぐさまガトリングを戻し違う銃を展開して撃つ。

数人の男女の低いうめきごえが聞こえるとまた弾が出なくなった

 

「「そう」」

今度は左右から同時に聞こえてきた

今度はアサルトライフルを左右に展開しやたらめったらに撃ちまくる。

 

今度は弾が出なくなることはなく全弾撃ち尽くした

土煙が治るとさっきの状態となんら変わりのない姿のアルベールが出てきた

唯一変わっているところといえば服がさらに破けておりほぼ全裸だということだ

 

「やっと理解できたかな?」

 

「…ロボット、いやサイボーグ」

ISのおかげで息切れはほとんどないが信じられないほど自分が動揺しているのが分かる。

 

対防御特化型IS専用ガトリングをまともに受けて無事なサイボーグ、つまりISに対抗できる手段を得たものが目の前にいるということ。世界中の誰もが欲するであろう力

 

それが目の前にある

 

「少し違うな」

 

「え?」

その時丁度通信が入る

『こちらC班、アルベール・デュノア氏の身柄を拘束、至急合流地点に向かう』

 

「はあ?あぁどうせそいつは偽物だ殺していい」

『いえ、ですが、顔認証、網膜指紋ともに全て一致しているため本物です、偽物な訳がありません』

 

え?

 

『こちらG班、DNA、静脈パターンなど全ての項目が一致。アルベール・デュノア氏本人の身柄を確保した』

『A班、アルベール・デュノアを名乗る人物が投降してきた、顔認証、全身スキャンした結果、アルベール・デュノア本人であると確認できたため拘束中』

『F班、野性の勘で草むらに隠れていたアルベール・デュノアらしき人物確保、どうぞ』

『こちらE班、歩き方と耳紋によりアルベール・デュノアらしき人物を発見。至急応援を要請する』

 

 

顔認証、網膜、指紋、耳紋、DNA、静脈パターン、全身スキャン、歩き方、途中おかしなものが混ざっていたが、それらは決して変えることのできないもの。

生まれてから死ぬまで決して変えられないもの

なぜ?

 

それを考えようとした時、首の後ろに痛みが走った

 

 

金髪の女は最期の力を使い後ろを振り向く

ISの絶対防御を突き破り

自分の首筋に何かを打ち込んだ

金属の鳥を

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

「これでしばらくは、静かになるな」

『社長、全員確保しました』

「よし、全員撤退しろ」

 

 

『GTロボ、オート機能発動」

 

庭園の地下2000メートル

 

GTロボをオートにし、ヘルメットを外す

そこには心配そうにこちらを見る妻と険しい顔で電話を持つ執事ジェイムズ

(全身汗だらけの私には顔をふく暇もないのか)

 

「社長、早速ですが東京からお電話です」

 

ジェイムズは昔懐かしの黒電話をこちらに渡す、黒電話といっても性能は通信機能のみで言えばIS以上だが

 

相手はもちろん決まっている

 

ゼロの上司

 

 

「ええ、わかっています。殺してはいません、コアはそちらに?いえ、え?あぁはい、では今度はIS関連にも?あぁうちと独占契約?はい、わかりました。では失礼します」

 

「どうしました?」

恐る恐るジェイムズが尋ねてくる。

 

 

「簡単なことだ、今年は兎狩りのシーズンになる」

 

私の意図を察したジェイムズ、左様ですかと呟くと電話を持って去っていった。

 

 

 

 





最近、一撃男の異世界旅行記というのも書きはじめました、基本1話完結ですが要望があれば続きを書くかもしれません。

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