NEO ー悪魔は異世界で何を喰らうのかー   作:鉋なんか

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皆さんお久しぶりです、鉋なんかです…

言い訳としてはインフィニットストラトスABをやってたら時間がなくて…投稿できなかった次第です。


結構粗く何言ってんだこいつ?と思われたり、うっわ面白くないーと思われるかもしれませんがどうぞご容赦ください。

※誤字脱字等がございましたら是非ご報告をお願いします。


13話

 

 

 

 

『食堂のB定食の秘密を解き明かしなさい』

 

R.Rの本社にアルバイトとして侵入し、休日を使い資格取得のため(名目上の敷地内偵察)現在進行形で高度300メートルでビル建設の講習を受けていたオータムには通信相手のスコールが何を言っているのかさっぱり理解できなかった。

 

『先ほど入った情報によると地下の秘密の部屋に行くにはB定食が関係しているそうよ』

 

「地下?B定食?そんなものあったか?」

 

『食堂に300店舗もお店があるのなら見つかるのじゃないかしら』スコールはそう言って通信を切った。

 

「ったく、こっちはまじめに講習を受けてんのに…」

 

ぶつぶつ文句を言うがそこはスパイ、直ぐに気持ちを切り替える。

たとえ命綱無しの昔懐かしの鳶職人の制服を着ていたとしてもだ。

 

 

 

オータムとしては高さ300mなんて怖くもなんともないが、ここに来て色々と驚く事ばかりだった

 

 

 

先程にもあった通り食堂には世界各地の料理屋が約300店舗ほど立ち並んでいる。

 

マダムが通う様な高級料理店から部活帰りの学生が通うファストフード店、白熊が経営するカフェまでもがある。

 

全てを把握しているわけではないがB定食なんていうありきたりな名前の定食なんて探せば幾らでも見つかる気がする…

 

まぁ考えてても仕方がないとりあえず探すとしよう

 

災誤部長に先にお昼お先にいただきます、とメッセージを送る。数秒後(40代後半のおっさんがやったとは思えないほどの速さと精度で)絵文字付きのオッケーというメッセージが届く

 

 

早速、オータムこと津田 雫(つだ しずく)は約1キロ先にあるフードコートまでB定食を探しに行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

R.R社地下最深部

 

社長と一部重役のみしか立ち入ることの許されていないこの最深部は外部と完全に遮断されており電気は一切通っていない。携帯電話等の電波機器は唯一の地上との通り道である階段を通る際に特殊な磁場を浴びるため特殊なもの以外使い物にならなくなる。

 

抜け道も無いわけでは無いがそれは社長しか知らない

 

 

 

R.R本社の地下深くにあるその場所は特殊な金属により電気がなくても常に明るい、そんな最深部にある一室だけは地下本来の暗さを保ち続けていた

 

 

黒ノ間

 

9つある最深部の一室、9つの中で最も広く深部にあるその部屋はただ単にだだっ広かった

 

だが何も無いわけでは無い、1つしかない出入り口の近くには卵の形をした巨大で透明なカプセルがぽつんと置いてある

 

 

真っ暗な空間にある1つの卵はまるで古の神話のようであった。

 

 

厚さ数十㎝ 戦艦の砲撃にも耐えられるよう特殊な技術を用いて造られたカプセルの中には透明な液体と1人の青年が入っていた

 

青年は全身を預ける形で眠っており液体の中で何もつけずに呼吸をおこなっていた

 

 

黒髪で顔はどこか幼さを残すが筋肉のつき方や身長などから子供の体から大人の体になろうとしているのが目に見える

 

 

しかしそれらは彼の身体中にある傷痕を見ると吹っ飛んでしまうだろう

 

 

全身には数え切れないほどの痣

腕には何ヶ所にもわたる注射痕

腹部や胸部には荒い縫い目

破れた皮膚からは血と膿みのようなものがかさぶたのように固まっていた

よく見れば前髪の下に隠れていたひたいには針を刺したようなあとや頭を強力なもので固定されたあともある

 

「オイオイ、イツマデネテイルツモリダ?」

 

カプセルの中の青年は目を開け声のした方、声の主が入ってきた唯一の出入り口に目を向ける。

 

「モウジュウブンダロ?ソレトモ、マタコロサレルノガイヤデココニズットイルツモリカ?」

 

「(まさか)」

 

青年はそう呟くや否や卵を内側から割ってみせた

ひよこのように少しずつ割っていくのではなく、己の手で握り拳を作りその拳でぶち破いた

 

声の主は青年に白い無地のタオルを投げ渡す、青年は暗闇の中それを空中で掴み取ると体に付いている液体をふきとる。ふきとった箇所から先ほどの傷痕が嘘のように消えていく。

 

 

「モウ、カラダノヘンケイハマスターシタヨウダナ。オリムラ イチカ」

 

「あの体に戻るのは最後の仕上げの時にする。それに今の俺は織斑一夏じゃない、雪峰一根だ」

 

一根はタオルを返し代わりに渡された服に着替える

彼の通っている学校の制服に

 

「ソウダ、コンカイノケンカラ オマエニハ シサクヲカネテ コノ カイシャガカイハツシタ アイエス ニ ノッテ モラウ コトニ ナッタ 」

 

「ふーん、あの女が開発したやつに、乗れってこと?」

 

「メイモクジョウソウダガ、ジッサイハチガウ。フランスト チュウゴク アメリカカラモラッタコアノ ナンバー ノミヲイショクシタ 。アノオンナハ ダマセナイカモシレナイガ ホカハカンタンニ ダマスコトガデキル」

 

「まぁいっか、それでどこにあるの?」

 

声の主は長く伸びた爪をパチンと鳴らす。

すると一根の目の前にピンポン玉と同じサイズの玉が空中に現れた。

 

 

「ココニ ミッツノ コアガアル トリアエズミッツトモノッテミロ あーあっあっ、あー テスてす、気に入ったのがあればそれにするといい」

 

「どれも同じに見えるけど?」

 

「どれも規格外の能力だ」

 

 

そう言って声の主は着替え終わった一根に3つのコアを渡す。

 

 

 

それらのコアはどれも禍々しいほど黒かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

R.R社長専用ジェット機『fly of mony』

 

 

最大時速3000キロオーバーのその機体はR.R社による技術の結晶であり、社長しか乗ることの許されない機体だ。

客室内ではISの技術を応用し、通常なら体にかかる強烈なGや高速移動ならではの圧迫感を感じさせず、ほぼ地上と同じように生活できるようになっている。

 

内装は実にシンプルで壁紙、床、天井ドア全て真っ白。そして機体を真っ二つにするような位置に縦20メートル横1メートル程の縦長の机があり

机の左右には5つずつ椅子が置いてあった。

人をダメにする椅子よりも柔らかでそれでいて姿勢が悪くならない特注品だ。

 

そんな椅子の一番前の列に左右1人ずつ座っていた。

 

 

 

「────えぇ、あの娘のせいで最近は色々と大変なんです、軍の予定を無理矢理変えて転入させたのにも関わらずIS学園内で無断でISを起動させ、つい先日もドイツの代表候補生にボロ負けし、学年別トーナメントに出場が出来なくなりました」

 

「まぁ、若いうちは色々とやらかしたいんだろ」

 

自国では言えない愚痴を淡々とこぼすのは凰総IS部主任とその話を自分の過去にやってきた事に照らし合わせるR.R社社長である

 

 

「しょうがないじゃ済まないですよ。確かに彼女は優秀です、このまま行けば中国の代表に選ばれる可能性は高いでしょう、しかし身勝手なところが多々あって今のままでは代表にはなれません」

 

「例えばどんな?」

 

「そうですね、彼女はへんなところで貸しを作りすぎています。軍の練習後、同期に飲み物を奢らせたり勝手に同期のシャンプーなどを使ったりですかね。それと、頻繁に軍への請求書が来ます。大抵、日本円で千円から三千円で食事代ですが、彼女は財布を持ち歩かないためいつも軍にツケをします」

 

「まぁ、お互い女には苦労させられるな。ところでだ、例の件お前はどうする?」

 

「言うまでもありませんよ。あの件に関しては私は賛成です、そもそもいつ殺されるか分からないこの国にも思い入れも何もありません」

 

「なら、いいが。もうすぐドバイだ」

 

「私を連れてくる必要はあったのですか?それに彼らもこの件を聞いたら反対はできませんよ」

 

「まぁ、これは布石なんだが、おっと…、やはりか」

 

「どうかしましたか?」

 

「いや、なんでもない」

これで実験ができる。

 

そう呟いた男の顔はどこか楽しそうだった。

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

IS学園

 

 

 

 

アリーナ

 

 

ここでは今まさに学年別トーナメント一年の部、Aブロック一回戦一組目の試合が白熱していた。

 

 

 

織斑春十 シャルル・デュノア ペアVS ラウラ・ボーデヴィッヒ 篠之ノ箒 ペア

 

 

 

 

 

 

 

最初こそボーデヴィッヒのAIC(慣性停止能力)を警戒し過ぎるあまり防戦一方だった春十であったが、箒を倒したデュノアと合流し息ぴったりのコンビネーションを見せ一気に畳み掛けていた。

 

 

ボーデヴィッヒが春十に集中すればデュノアが攻撃を仕掛け、デュノアに矛先を向ければ春十が攻撃を仕掛ける。

 

最初こそ、たかが2人でと余裕の笑みを見せていたボーデヴィッヒだったが時間が経つにつれ、少しずつ減るシールドエネルギーに焦りを覚え始める。

 

オルコットと鈴音を相手にした時は2人の連携があまりとれていない事もあり容易に倒すことができた。

しかし、目の前の2人はお互い気を利かせあい、防御、攻撃どちらにおいても連携がとれていてボーデヴィッヒの攻撃は一度も有効打を与えられなかった。

 

 

 

数十分にも及ぶ攻防の末、決着が見えてきた。

 

 

 

ワイヤーブレードが春十により一本また一本と斬られる。

 

両手にあったプラズマ手刀は既に使い物にならなくなり、身体を守るISの装甲もデュノアによる一箇所集中攻撃により少しずつ破壊されていた。

 

 

「もらった‼︎」

 

「くっ!まだだ‼︎」

 

春十は自分に伸びていた二本のワイヤーブレードを断ち斬る。これでボーデヴィッヒの攻撃方法は右肩にある大口径のリボルバーカノンだけとなった。

 

ボーデヴィッヒはイグニッションブーストで一気に距離を詰めようとする春十の動きをAICで固定する。そして刀を振りかぶった姿勢のままの春十へと急接近し近距離から砲撃を放ち春十の残り少ないシールドエネルギーをゼロにしようとする。

 

「くらえ‼︎」

 

「させないよ!」

 

 

しかしそれを許さないデュノアがボーデヴィッヒの背中めがけてガトリングを放つ。

 

近年開発されたそれは完成品があまりにも高威力かつ命中精度が低く尚且つ拡張領域をかなり消費するため商品化できず本国で改良中である。

 

そのため今デュノアが使っているのは試作品の中で最も拡張領域を消費せず命中率も幾らかマシなもの。そのため威力が数段階下がってはいるものの防御特化型でもないIS、ましてや背中がガラ空きの状態となればシールドエネルギーはかなり削りとれる。

 

ドガギガゴカゴギガゲゴガガガガ───

 

「ガハッ…」

 

 

背中を打ち付ける衝撃が自分のISのシールドエネルギーを一気に奪っていく。(このままではまずい)背後から放たれ続ける実弾の威力に危機感を覚えすぐさま退避行動をとる。

 

 

しかし

 

「させねぇよ‼︎」

 

「なっ⁉︎」

 

 

ボーデヴィッヒが回避行動を取ろうとAICを解除する、その瞬間を待っていた春十により背後から羽交い締めにされる。その手には先ほどまで持っていた雪片は既になく、シールドエネルギーを温存するために敢えて使わないようにした春十の選択が目に見えた。

 

 

羽交い締めにされ反射的に後ろを振り返ったボーデヴィッヒに対し春十は地面に向かって一気に急下降する。

 

 

一般的に急下降した際止まらない事を墜落と言う。

これはISの訓練学校で新人が急下降から完全停止の訓練を受ける際、必ずと言っていいほど誰かしらがやらかす通過儀礼のことを指す。

 

 

 

勿論ISという高質量な金属の塊が地面にぶつかればどうなるか、想像は容易につくだろう。

 

 

 

春十はイグニッションブースト使いボーデヴィッヒを羽交い締めにしながら地面に墜落する。ボーデヴィッヒは春十を振り払うこと前に地面に墜落。

 

そして直径にして10メートルほどのクレーターを作る。

 

『今だ‼︎』

 

『オッケー!』

 

春十はボーデヴィッヒから手を離し姿勢を立て直してイグニッションブーストでクレーターの穴から上空へと脱出する。ボーデヴィッヒも春十を追いかけようとクレーターからの脱出を試みるが

 

 

起き上がる前に先ほどと同じ衝撃が再び襲ってきた。

 

前方からは高威力の弾丸の雨

 

背後からは先ほどの銃撃でボロボロになった箇所を狙う実弾。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デュノアから借りた実弾のアサルトライフルを使いこなす春十。その腕前は数週間前に銃を使い始めたとは思えないほどだった。

 

 

 

 

 

オルコットと鈴音がボーデヴィッヒに一方的にやられていた時、春十は過去の自分とボーデヴィッヒの姿が重なって見えた。

 

 

 

弱いものを一方的に叩きのめす姿

 

弟を虐める兄の姿

 

 

その瞬間、春十の体は勝手に動いた。

ISを起動させ、アリーナの壁を『零落白夜』で断ち斬る。すぐさまボーデヴィッヒのもとに行き刀を振り下ろそうとする。

 

しかしボーデヴィッヒのAICで春十の刀が届く寸前で、停止させられる。

 

その後、デュノアが加勢に来てオルコットと鈴音を助ける。その後デュノアと協力してボーデヴィッヒと交戦するが2人がかりでもボーデヴィッヒを倒すことはできず、結局スーツ姿の姉がIS用近接ブレードを持って止めに入るまで闘いは続いた。

 

 

 

今のままではボーデヴィッヒには勝てない。

 

 

そう自分で結論付けた春十の行動は早かった。

いつも通りの筋トレは勿論、タッグパートナーであるデュノアとのコンビネーションを高めるための練習やAIC対策の為に高度で複雑な飛行をできるように映像資料をもとに第六アリーナで飛行訓練をほぼ毎日した。

イグニッションブーストを使った奇策を消灯時間ギリギリまでデュノアと練ったり、白式が使えない銃をデュノアや山田先生に教わった。

 

 

あの時とは比べものにならないほど強くなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

(あと少しでいける。脇を一回ごとに締め油断しない…。確実に1発1発を当てる…、関節部分と損傷の激しい箇所を狙う…)

 

 

 

 

もうすぐ終わる、内心少し余裕を持った時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボーデヴィッヒのISが姿を変えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





今年中はもう投稿ないかな。
次回は殆ど一根パートになると思います。1月の最初の内に投稿できればいいのですが…

それでは皆さん良いお年を
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