NEO ー悪魔は異世界で何を喰らうのかー   作:鉋なんか

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久しぶりの投稿となります。

待っていて下さった人がいれば感謝です。
それでは6話ですどうぞ。


6話

 

 

 

カァー カァー……。

 

カラスの鳴き声が遠ざかる。

辺りは夕日を浴びて。赤く染まっていた

 

なんだろうこの雰囲気は、なぜだかとても懐かしい。

 

 

(ん?子供の声?)

夕日が沈み辺りが暗くなると子供の泣き声が聞こえてきた。

『グスッ グスッぅゔゔうう……』

泣き声のする方を見ると1人の少年がうずくまっていた。

周囲には誰もいないのでとりあえず話しかけてみることにした。

 

どうしたの?転んじゃったの?

 

『グスッゔぅん』ブンブン

 

誰かにやられたの? すっ

 

男の子は首を横に振り、俺の後ろを指差す。

 

 

そこには白いモヤが何かを映し出していた。

 

 

 

教室でクラスメイトから物を投げつけられる男の子の姿

 

すぐ隣では

 

道場の裏でポニーテールの女の子に竹刀で殴られている袴姿の男の子

 

実験場のような場所で体に何本もの針を刺し込まれ 悲鳴をあげているのにもかかわらず、色とりどりの液体を入れられている5歳くらいの男の子

 

家の隅で一人泣いてる男の子

 

少し大きい少年に殴られてる男の子

 

いじめを受けている男の子の姿が次々と映し出されていった

 

 

『ねぇ?おぼェテル?』

 

それらの見覚えのある光景が映像としていくつも浮かぶ

 

 

男の子の声が濁った声になっている。

 

目を背けようとする。しかし背けられない見なくてはいけないと何かが告げる。

 

全ての映像が流れ終わる。

 

最後に流れた映像は、空から何か大きなものが落ちてくるものだった。それが男の子の最後だと理解した。

 

ぁあぁあああ

 

気づけば映像の中にいた男の子たちがこちらを凝視している。

 

 

どれも顔色が悪く絶望しきったような顔。

 

『ネェ?イマシアワセ?』

そう尋ねた男の子が目から涙を流す。

 

『ボグハネ、シアワセダッダヨ。』

首が変に曲がった男の子が言う。

 

『イギデイラレダガラ』ザッ

袴姿の男の子が近づきながら言う。

 

『ネェ?ドウジデ?』『ドウジデボクハイギデジャダベナノ?』『ムカジハヤザジカッダノニドウジデ?』

男の子は段々と距離を詰めてくる。肌の色は白く生気を感じさせない。目の辺りは黒く 恨みや憎しみが込められている。

 

逃げないと そう思うと動かなかった足が急に動き出した。

 

『逃げるんだ』後ろから声が聞こえる。濁ってはいないが冷たい怒りに満ちた声

 

『いいよ見逃してあげる。そこをそのまま まっすぐ行けば出口だ。』ただ走る。ひたすら走り続ける。それでも声はハッキリと聞こえる。

 

『でもね許すつもりはないよ』

 

 

 

 

 

 

その言葉を聞いて はっと目を覚ます。

場所は寮 そして自分の部屋。

 

「また一夏の夢か」

 

一夏がいなくなってから何度か見た悪夢。

 

自分を奮い立たせるために何度も一夏のようにならないようにと心の中でバカにした。そして暫くすると一夏の夢を見る。

 

いつもは殴られている一夏を見て笑っていると自分に一夏がお化けになって襲いかかってくる。というものだったが、しかし今回は少し内容が変わっていた、だが思い出そうとすると頭が痛くなり上手く思い出せない。

 

 

一夏はきっと束さんが消したのだろう。姉も一夏のことを気にする様子もなかったし、俺の人生が変わる一番の切っ掛けだったもんな。

 

箒はあの時束さんのことで色々あって一夏が消えたのを俺に会ってはじめて知ったみたいだし、学校のみんなも最初は後悔してたけど1ヶ月もすれば笑いの種にしていたし。

 

今では少し後悔してる。

 

そういえばあの時から少し後だったよな 、鈴と出会ったのは

 

「懐かしいなぁ」

 

今、絶賛不機嫌なセカンド幼馴染との出会いを思い起こす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

雪峰一根は目を覚ます

 

いや正確には目を開けるだろう。

 

先ほどまでクラスメイトの泣き声や嗚咽やら織斑千冬の怒声やら医師の声やらで起きようにも起きられない状態だったのだから。

 

生死をさまよっていると思われている状態で起きたらめんどくさいことになるからだ。

 

 

 

彼は自分の情報を取ろうとしている機械に偽の情報を送り始める。体内のナノマシンを一箇所に集め自分の体の一部にする。新たに習得した技で周りには自分が眠っているように見える特殊な空間を作る。体をいじり自分に最適化させる。特殊ガラスの向こうからこちらを見ているであろう教師たちにバレないように 慎重に 違和感を与えないようにそれらの作業を全て行う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それらの作業が殆ど終わり外に出てみると担任である姉と目が真っ赤に腫れ上がった山田先生がいた。

姉は少し呆れたような顔で一言「無茶をしすぎだ」と言い俺の頭を出席簿で軽く叩いた。

山田先生は泣きながら何か言っていたようだが殆ど言葉になっていなかった。

 

 

ただ俺のことを心から心配してくれたのは理解できた。

 

 

 

 

 

教室に行くとツインテールの見たことのない女子が兄と話していた。ツインテール女子は姉に出席簿で叩かれるとそそくさと自分の教室に戻っていった。その後、俺の回復を祝う声が教室内に響いた。今まで聞いたことのないものだった。少し嬉しかった。やはり姉は呆れているが少しの笑みが浮かんでいた。

 

 

 

 

 

 

休み時間イギリス人のセシリア・オルコットになんであんな試合をしたのか訪ねられた。兄と口論していた時のツンケンとした雰囲気はなくなりどこか丸くなっていた。「素人が上級者に勝つためには無茶をするしかない」と言う内容のことをそれらしく言うと、少し思うところがあったのか考えるそぶりすると「今度は負けません。」みたいなことを言われた。

 

 

 

 

昼休み姉に職員室に来るように言われたが

「昼食を一緒に取ろう、回復祝いだし奢る」みたいなことを兄が言ってきた。後ろの2人の目が笑っておらず、姉に呼ばれているのでそれを丁重にお断りして職員室に向かった。職員室では沢山の反省用の書類を姉から受け取った。

整備科の先生に色々言われたけど先生も俺のことを心配してくれていたみたいだった。

 

 

 

 

 

 

放課後部屋に帰ると楯無さんがいた。

なんか本当に俺のことを思っていたみたいで一時間くらい正座で怒られた。その後、優しく抱きしめてくれた。

 

…なんだろう、この気持ち。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう思っていると楯無さんは、のほほんさんの姉に襟首を掴まれて引きずられるような形で部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

篠ノ之束のラボ

 

 

天災は監視カメラの映像をみる。

 

幾億の監視カメラの映像の中で今、篠ノ之束が見ているのはIS学園のもの

 

彼女が心を許す3人の映像

 

しかしどの映像にもゴミが映ってしまっている。

 

「生意気だねー、本当に気にくわないなぁ。」

 

天災にして天才は天際にあるラボで呟く。

 

「ほんと生意気。なんだろうね、見てるとクソ生意気なあのゴミを思い出してくるな。ったくまたゴミ捨てするのかぁ、人の仕事増やすんじゃねぇってのクズ。第一あの学園も学園なんだよなぁ、ちーちゃんとはるくんと箒ちゃんがいればいいのにモブが目立ちやがって、おっとこれ以上は束さんのキャラじゃないよね。そうだな、くーちゃんは暫く買い出しでいないし。ついでにアレもう一個作っちゃうか。」

 

 

 

篠ノ之束は取りかかる。

 

自分の邪魔になるものを取り除くべく

 

当初の計画に ゴミ掃除を追加した。

 

 

 

 

 

 

 

 





どうでしたでしょうか。楽しんでいただければ幸いです。



天災に狙われた1人の少年。
しかし少年は自らの体を作り変えるという新たな力を得た。

次回少年は一体どうなってしまうのか。



次回IS学園に何かがやってくる。



雪峰君の専用機出すかどうか迷ってはいます。
誤字脱字報告よろしかったらお願いします。
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