忍者、大航海します   作:FG30%

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続いてこの人たちも加入です






第13話

 

 

 

俺は今ウォーターセブンに来ている

目的はもちろんガレーラカンパニーに船の造船依頼と、ある二人の人物の引き抜きだ

 

遠くから見ても分かるほどに大きい造船所を眺めながら街を歩く

ヤガラブルが街中を泳いでる風景はまさに水の都という言葉がしっくりくる

それにしても水水肉うまいな、土産に買って帰ろ

 

そうこうしてるうちにガレーラカンパニーに到着し、近くにいる船大工に尋ねる

 

「すまない、造船依頼を出したいんだがどこに向かえばいい?」

 

「ん?ああ、依頼か。それならアイスバーグさんの秘書さんに話を持っていけばいいぞ。秘書のカリファさんって人があの建物にいるはずだ」

 

「ありがとう、助かった」

 

船大工に礼を言って指示された建物に入り、ちょくちょく人に聞きながらカリファに会うことができた

 

「あら?あなたは?」

 

「俺はマダラという。ここには依頼にきた」

 

「そうでしたか。詳しい話を聞きますのでついてきて下さい」

 

そう言われてついて行くと一つの部屋に通された

 

「ンマー‼︎カリファ、そいつは?」

 

「アイスバーグさん、依頼にきたお客様ですーーセクハラですね」

 

「ンマー‼︎セクハラだな」

 

「セクハラではないが…まぁいい。とにかく船の依頼だ」

 

「いいよ」

 

「そうか。金の上限はない、この造船所の持てる力を全て使って造って欲しい」

 

「上限なし……?依頼されれば造るのが船大工だが金はあるのか?」

 

「これでも賞金稼ぎなんでな。蓄えはかなりあるつもりだ」

 

転生してから相当な額を稼いできたので金の問題はない

 

「賞金稼ぎ?お前、名前は」

 

「マダラ」

 

「あの瞬神か……」

 

「そうとも呼ばれてるな。必要ならば先に金を払うが?」

 

「いや、大丈夫だ。お前の噂は俺もよく聞いている。金の心配はなさそうだな。それで、依頼の内容だったが…」

 

「ああ、ここには腕のいい船大工が多いと聞く。その船大工たちの全力をもって、どんな海でも超えていけるような船を造って欲しい」

 

「ンマー‼︎なんとも豪快な依頼だな。素材にもこだわって造船所の腕利きを総動員するとしても少なくとも三ヶ月は欲しいな。なにか希望はあるのか?」

 

「金に糸目をつけないから、むしろこだわって造って欲しい。俺は船の構造には詳しくないんでな、言うなれば船大工から見て理想の最高な船を頼む。あと、強いて希望を言えば使い易ければ文句なしだ」

 

「船大工の理想の船か……。ンマー‼︎難しい注文をしてくれる」

 

「やってくれるか?」

 

「やるに決まっている。理想の船を造るなんて船大工の夢だ。そうなってくると設計から徹底的に造りたい。半年くれ、半年で必ず造ってみせる。そういえば紹介してなかったな、俺はアイスバーグだ」

 

「改めてマダラだ、よろしく頼む。では半年をめどに受け取りにくるが金はその時でいいか?」

 

「ああ、船の受け渡しの時に持ってきてくれ。大体の予算を組むから一週間ほど待ってくれないか?」

 

「わかった。一週間ほどならこの街に滞在しとく、宿が決まったら伝えにくる」

 

「助かる。カリファ、早速だが俺は設計に取りかかる。今日の予定はキャンセルだ」

 

「では全てキャンセルします」

 

なんにせよ依頼を受けてもらえて一安心だな

これを断られたらどっかの海賊から拝借するところだった

 

「そうだ、造船所を少し見学してもいいか?」

 

「船大工たちの邪魔にならないなら構わない。カリファを案内につけるか?」

 

「いや、一人でゆっくり見て回りたい。もちろん邪魔をするつもりもないから安心してくれ」

 

「それなら存分に見学してってくれ」

 

「感謝する」

 

一つ目の目的を達して、アイスバーグに許可ももらったので部屋を出て造船所に目的の二人の人物を探しに行く

しばらく目的の人物を探しながら造船所を見て回っていると

 

(いた……)

 

俺はその二人の人物に接触し、一つの仕掛けを施し造船所を後にした

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

船の造船を依頼した夜、宿で俺はある二人の人物が訪れるのを待っていた

 

コンコン

 

待っていた二人が来たようだ

 

「入れ」

 

「すまんのう、待たせたか?」

 

「待たせたな」

 

「いや、時間通りだ。よく来てくれた…ルッチ、カク」

 

そう、俺が待っていた二人とはガレーラカンパニーの1番ドックの職長であり、世界政府の諜報員であるCP9の一員であるロブ・ルッチとカクだ

二人の本来の姿はCP9なのだが、ガレーラカンパニーにスパイとして潜入していたため二人を引き抜くことに決めた

 

この二人を引き抜くためにやったことは至って簡単で、別天神を使って二人を幻術に嵌めただけだ

別天神にかけられた対象者は幻術にかけられた事に気づくことはなく、また幻術の内容が自分の意思であると錯覚して行動するため最強の幻術と言われている

この世界で知っているのは俺だけなので、実際には誰にも言われてないが……

 

まぁそんなわけで、別天神で幻術をかけられたルッチとカクは

 

『過去に俺に命を救ってもらった恩を返すために、CP9に潜入して俺の指示でスパイとして行動している』

 

と思いこんでいる

つまり今のルッチとカクは、スパイのスパイとしてウォーターセブンにいる事になる

 

本当はこんな方法で仲間を増やしたくなかったのだが、腕の立つ船大工に心当たりがなかったための苦肉の策だ

じきにルッチとカクにはCP9から抜けさせて合流させるつもりなので、確実に世界政府と揉めることも予想される

さらに二人に別天神を使うためのチャクラは問題なく足りたのだが、連続で使用したため俺の瞳力も著しく低下した

しばらく瞳力は落ちたままだろうな……

 

それでも二人の戦闘力については文句はないし、造った船のメンテナンス技術をもつ二人が仲間になることを考えれば、総合的に悪くないどころかプラスと考えていいだろう

 

「俺が今日アイスバーグに依頼を出したことは知っているな?」

 

「ああ、知っている」

 

「もちろんじゃ」

 

「なら話は早い。お前たちは船の完成とともに俺と合流しろ。それ以降はCP9に戻らなくていい」

 

「やっとこの任務も終わりか」

 

「了解じゃ。随分と長くかかったものじゃな」

 

「そう言うな、あと半年もすれば終わるんだ。それまでは引き続きガレーラの大工として正体を隠せ」

 

「言われずともわかっている」

 

「そんなヘマはせん」

 

「わかっているならそれでいい」

 

「残りの二人はどうする?」

 

「始末するんか?それともこちら側に引き込むんか?」

 

残りの二人と言うとブルーノとカリファか……

ブルーノの能力は悪くないが、純粋な戦闘力で考えたらルッチとカクがいれば充分だ。カリファもブルーノと同じ理由でなしだな

それに今は瞳力が落ちている状態なので尚更な

 

「いや、引き込む必要もなければ始末もしなくていい。いずれやり合う事になるだろうが今はその時じゃない」

 

「そうか……」

 

「ルッチは血の気が多すぎるのう」

 

「旗揚げしたらでかい戦いもある、それまでは我慢しろ。それとカク、お前には悪魔の実を食べてもらう。好きなものを選んでいいから半年でその能力に慣れとけ」

 

そう言って俺は残りの四つの悪魔の実を取り出して、カクに好きなものを選ばせる

 

「くく、これでカクも能力者か。どんな能力か楽しみだな」

 

「うむ、面白そうじゃ。じゃあワシはこれにするか」

 

カクが選んだのは青い実で、すぐに食べはじめる

 

「……うっ⁉︎」

 

カクの次のリアクションが分かっているルッチと俺はニヤニヤしながら見守る

 

「ま、不味すぎるわい……」

 

「くくく、だろーな。俺の食べた実も最悪だったからな」

 

「サボやコアラも似たような反応をしていたな」

 

よっぽど悪魔の実の味に堪えたのか、カクは息を切らしてぐったりしている

 

「くれぐれも悪魔の実を食べた事には気づかれないようにしろ。それとルッチはカクが能力に慣れるまで手伝ってやれ」

 

「分かっている」

 

色々と問題も残ってるが、これでルッチとカクの引き抜きは完了だ

それとカクに一つ食べさせたことで残りの悪魔の実は三つ

残りの実をどうするかわからないが、とりあえずしまっとくか

 

 

 

とにかく船が完成して二人が合流する半年後が楽しみである

 

 

 

 

 







はい、世界政府との戦争まっしぐらですね
できれば別天神は使いたくなかったのですが、これ使わないとルッチとカクをどうやっても仲間にできないと思ってしょうがなく使いました
たぶん今後は使うことはないので許してください



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