もう少し早く投稿したい
不可能なのはわかってるけど毎日投稿を目標に……
カリーナが仲間に加わり三ヶ月強、サボたちの修行は終わりを迎えた
ウォーターセブンで待機させておいた分身から情報が届いたのだ
ついに船が完成したのである
サボ、コアラ、ペローナは一番長く修行していただけあって、概ね覇気の修行については終わっている
特にサボの覇気の練度は頭一つ抜けており、ヒントを与えたところ自分で竜の鉤爪のような技を編み出した
ローは後から始めたにも関わらずその成長速度は凄まじく、先に始めたペローナに追いつくのもそう遠くないだろう
ベポたち三人はまだまだといったところで、ベポがかろうじて武装色を使える
カリーナに至っては覇気とかそういうレベルではないので、誰しもが一度は通る基礎訓練をやっている
それでもカリーナの成長具合は常人より速いと思うのだが、いかんせん比べる常人がいないのが残念だ
そんな成長した面々を連れてウォーターセブンに来ているのだが、目の前にある巨大な船に言葉が出ないようだ
完成した船はいわゆるガレオン船と言われるものではなく、キャラックと呼ばれるいかにも海賊船という見た目の船だ
三本のマストと少し丸みのある船体、そして特徴的な船首と船尾は見応えがある
「ンマー‼︎どうだ、俺の設計した船は?かの海賊王の船の建材となった宝樹”アダム”を使った、俺たち船大工の理想が詰まったどんな海でも超えていける船だ」
「よく宝樹が手に入ったな。俺としてはありがたいから文句はないのだが」
「ンマー‼︎金を気にせず好きに造れる機会だったからな、使える伝手を総動員してどうにか手に入れた」
「なるほどな。ベポ!カリーナ!船の詳細を聞いといてくれ、俺は船内を見に行く」
「あっ俺も行く!」
「私も見たい!」
ベポとカリーナに航海士を兼任してもらうので、船の説明を聞いとくように頼む
それ以外のメンバーは俺とともに船に乗り込み、各々で船内を見て回る
広い甲板に船の側面についた計十六門の大砲、豪華なダイニングキッチンや何人も入れそうな広い風呂、設備の整った食糧庫や医務室も完備
おそらく俺の部屋となるであろう豪華な個室もあり、まさに至れりつくせりだな
だが一つの心配事をみつけた。船が大きすぎることだ
この船は間違いなく百人単位で乗る規模の船だ
俺を合わせて十一人しかいないのだが、船の操舵に人数が足りるのか不安になってくる
最悪、影分身でどうにかするか……
だいたい船の中を見終わったので、俺は一旦船から降りてアイスバーグの元へ向かう
「いい船だ、造ってくれて感謝する」
「ンマー‼︎気にするな、俺たちもいい仕事をさせてもらった」
「そうか、俺らはそろそろ出航する。ベポ、カリーナ、お前たちも船に乗れ。すぐに出航するぞ!」
「アイアイさーキャプテン!」
「わかったわ」
「お前たちもはしゃいでないで出航準備だ」
「「「「おう」」」」
「はい」
「…やっとか」
ベポとカリーナに指示を出させて、総動員で準備をしながらなんとか出航する
この世界に転生した当初は海賊になるなんて考えもしなかったが、いざこうやって旗揚げの瞬間を迎えると感慨深いものがあるな
出航してからしばらくは俺がしまっていた物資を船に積みなおしを行い、終わった頃には全員がダイニングキッチンに集まっていた
「全員集まったな。以前から留守にしていると言ってたメンバーを紹介する。ルッチ、カク入ってこい」
俺の呼びかけと同時にドアが開かれ、二人が部屋に入ってくる
「紹介しよう、ルッチとカクだ。二人は世界政府のCP9という組織にスパイとして潜入していたが、このタイミングで俺たちと合流することになった」
「「世界政府⁉︎」」
ペローナとカリーナが驚きで声を上げるが、他の面々も声を出さずに驚いているようだ
「ロブ・ルッチだ」
「紹介にあずかったカクじゃ」
「また二人はCP9の任務としてウォーターセブンに潜入していた。その時の大工の経験もあるため二人には船のメンテナンスを任せるつもりだ。なにか質問はあるか?」
質問があるか聞くとローが疑問を口にする
「色々と聞きたいことはあるが、そいつらは戦闘できるのか?」
「無論だ。能力や覇気次第でどうなるかわからないが、純粋な格闘戦ならお前らより上だ。何よりお前らとは実戦の経験が違いすぎるから今は勝てないだろうな」
俺が本音で話すとサボやローは悔しそうしてるし、コアラやペローナも少なからず悔しそうだ
「そう悔しがるな。海軍には六式と呼ばれている特別な体術が存在し、ルッチとカクはその使い手で練度も高い。暇があればお前たちも教えてもらえ」
「マダラさんも使えるのか?」
「いや、俺には必要ないからな。やろうと思えば出来なくもないはずだが。とにかく知っておいて損はない技術だから各々練習しとけ」
六式については誰も異論はないようですんなり話は終わった
ルッチとカクの経歴にローが少し警戒していたが、俺が連れてきたということもあって特に不満も出ず、滞りなく自己紹介を終えていた
「さて、これからの方針だが狙うは四皇”百獣のカイドウ”だ。そのために道中の雑魚は蹴散らしながら新世界に入る」
「新世界?」
コアラの疑問に答えつつ話を進める
「そうだ。グランドラインの後半の海を新世界と呼び、四皇の主なナワバリは新世界がほとんどだからな。まずは最短でカイドウを目指す」
「…なるほどな」
「お前らの実戦の経験を積むいい機会だ、道中の雑魚には基本的に俺は手を出さない。これからは食って食われるかの世界だ、油断したらすぐにやられる。格下相手でも気を抜くなよ。まぁ、よっぽどの大物が出てきたら話は別だがな」
俺の発言で全員が顔を引き締めうなづく
「大まかな方針はこんなもんだ。なにか質問は?」
「マダラさん、質問はないが決まってないことがある!」
サボがそんなことを言い出すが、決まってないことなんてあったか?
俺は思い当たる節がなく首を捻る
「この海賊団の名前だよ!あと海賊旗も!」
「ああ……そう言えばそうだったな」
「本当に忘れてたのかよ」
「…大丈夫かこのキャプテンは」
「けっこう抜けてるところあるわよね」
すっかり忘れていた
あとロー、ペローナ、カリーナそんな呆れた目で俺を見るな
「俺はなんでもいい、マダラに任せる」
「ワシもマダラに任せるかのう」
「マダラさんは何かいい考えありますか?」
コアラに聞かれて考える
「そうだなぁ…」
「はいはいはい!俺はトレジャーハット海賊団がいい!」
「バカ言ってんじゃねーよ。ホロホロ海賊団に決まってんだろ!」
「バカはお前だペローナ!明らかにお前の趣味じゃねーか!それに比べて帽子なら俺とコアラ、ローにルッチとカク、ペンギンとシャチも被ってるから丁度いいじゃねーか!」
「アホらし」
たしかに、サボの意見に思わず納得してしまった
こう考えるとうちのメンバーは帽子率高いな……
「俺はクマクマ海賊団がいいなー」
「「クマはお前だけじゃねーか!」」
「スミマセン……」
ベポは相変わらずペンギンとシャチに突っ込まれて落ち込んでるし
「海賊なんだしトレジャーとかゴールドとかお宝系がよくない?」
「んー悪くないけどマダラさんが船長なんだし、マダラさんの特徴が入ってる方がよくない?」
コアラとカリーナは常識人なので真面目に考え、ロー、ルッチ、カクは我関せずで黙っている
色々と意見が出ている中、俺は”暁の海賊団”とか考えていた
なんの捻りもないが、せっかくマダラの容姿で名乗っているのだからいっその事そのまま前世の知識を使ってしまおうという魂胆だ
例のアレも用意してることだしな……
「なぁなぁ!マダラさんはトレジャーハット海賊団の方がいいよな⁉︎」
「マダラはホロホロ海賊団のがいいよな!」
「まぁまぁ落ち着いて二人とも。まずはマダラさんの意見も聞かなきゃ」
「俺は暁の海賊団、だな」
「暁?」
「暁とは夜明け前の一番綺麗な時間帯のことだ。夜という闇から陽を照らし始める光、そんな感じの意味として俺たちがこの世界の暁になるという願いを込めてな」
完全にこじつけだがな
「なんかカッコいい……!」
「いいなそれ!」
「まぁ…悪くねぇんじゃねえの?」
コアラ、サボ、ペローナがすぐに賛同し、他の奴らも異論はないらしく、勢いで言ってしまったけど”暁の海賊団”で決定だそうだ
ついでにアレも渡してしまおう
「なら今日から暁の海賊団を名乗ることにしよう。それと全員にこれを渡しておく」
「これって……」
「マダラが着ているコート……」
「そうだ。これが暁の海賊団である証みたいなものだ。中の服装は自由だが上から着ておけ」
俺が渡したのはNARUTOの暁が着ている、黒い生地に赤い雲の刺繍が入ったコートである
また俺は普段このコートを着ており、この時のためにメンバーの分を特注で作っておいたのだ
手渡されたコートを着込んだ面々を見るのは中々に壮観な絵で、作っておいて正解だと思う
俺と一緒なのが嬉しいのかサボとコアラ、シャチ、ペンギン、ベポははしゃいでおり、ペローナは隠そうとしているが喜んでいるのがわかる
クールなロー、カリーナ、ルッチ、カクは何も言わないがまんざらでもなさそうだ
ひとまず気に入ってもらえてよかった
「今日より俺たちは暁の海賊団として活動を始める。向かうぞ新世界へ」
船のことは詳しくないので後から色々書ければいいなと思ってます
アイディアの募集なんてしてないよ?
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