忍者、大航海します   作:FG30%

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少し短いですができたのでどうぞ
今回はあの方との出会いとオマケ程度ですが






第6話

 

 

 

サボを迎え早半年、今日も今日とてコアラとサボは訓練をしている

サボはこのシャボンディにやってきてすぐに訓練始めたのだが、始めた当初のコアラはサボより強かった

 

まだまだ子供のチャンバラの域を超えてないが、一年間とはいえ基礎体力を着実につけ空手を学んでいるコアラは組手でサボに勝ってしまった

コアラに負けたサボは落ち込んだ。そりゃあもう、ものすごく落ち込んだ

 

しかしサボもまた、持ち前の悪ガキ根性で半年間で確実に伸びている

前々から鍛えていたため元々の体力はある方だし、戦闘の基礎を教えたことで格段に変わった

また、やはり獲物を持っている方がやりやすいのか、格闘より武器の扱い方が上手いのでそっちをメインに鍛えることにした

 

そんなサボに触発されたのか、コアラも以前より気合いを入れて鍛錬しているようにみえる

もちろん今まで同様、訓練だけではなく遊びや勉強も目一杯やらせている

そんな感じで二人が充実の日々を送っているように俺も楽しく過ごしている

 

 

 

そしてある日、シャッキーのBARで休んでいるとレイリーが一人の客を連れてきた

 

「マダラくん少しいいか?」

 

「どうしたレイリー?」

 

「昔の知り合いと久しぶりに会ってな、今酒場にいるのだが是非マダラくんにも紹介しておきたい」

 

レイリーの昔の知り合い?

誰だ?海賊時代の知り合いか?

 

「俺は大丈夫だがすぐに出るか?」

 

「ならすぐに向かうとしよう」

 

そんな訳でレイリーにとある酒場に連れて行かれた

ギャハハハハと酒場の外にも笑い声が聞こえてくる

 

「待たせたなシャンクス。マダラくんを連れてきたぞ」

 

「おおー副船長!そいつが噂の《瞬神》ですか!」

 

シャンクス⁉︎もうフーシャ村から来ていたのか⁉︎

てか俺、シャンクスに知られているのか……

とりあえず挨拶しとかないとな

 

「初めまして赤髪。大海賊の登場に驚いたがお目にかかれて光栄だ」

 

「おおう、かてぇな。もっと気楽にいこーぜ瞬神!知ってるとは思うが俺はシャンクスだ。好きに呼んでくれ」

 

「ならそうさせてもらうぞシャンクス。俺はマダラ、マダラと呼んでくれ」

 

「話しがわかるじゃねーかマダラ!ほら、遠慮せずどんどん飲め!」

 

シャンクスがどんどん酒を勧めてくるので適度に飲みながらベックマンやヤソップたちとも挨拶を交わす

それにしても赤髪海賊団は賑やかだな……

 

「なぁマダラ、うちにこねーか?」

 

「なんだ藪からに」

 

「話してみてもおもしれーし、噂やレイリーさんに聞いた話だと実力も申し分ねぇ。賞金稼ぎなんてやめてうちに来いよ!」

 

「急すぎるし誘い方が雑だなおい……。誘いは嬉しいが俺は自由に生きていたいんでね、どこにも所属するつもりはないんだ」

 

「わはははは!お頭振られてやんの!」

 

「だっはっはっは、振られちまった!」

 

「お前らの船長は随分愉快だなベックマン」

 

「まぁな。お陰で退屈しないぞ?」

 

「だろーな、いい船長だ」

 

誘いを断られてクルー全員に笑い者にされてるシャンクスが突然質問してきた

 

「それはそうとマダラ、賞金稼ぎなら俺らともやり合うか?」

 

真面目な雰囲気を作ってるが明らかに冗談だとわかる

 

「演技が下手すぎだシャンクス。レイリーの知り合いだし、こうやって酒を酌み交わした仲だ。そんなことするわけないだろ。そもそも狩る海賊は選んでるんだよ」

 

「わはは、やっぱり俺には向いてねーよレイリーさん」

 

「ふふ、そうだな」

 

「どういうことだ?」

 

「いやな、レイリーさんにお前を試してみろって言われてな。結果はレイリーさんの言う通り相手にされなかったがな。俺たち相手になんも気後れしないとは流石だな、やっぱ仲間になれよマダラ!」

 

「だからなんねーって諦めろ」

 

「それよりマダラは相手を選んでるのか?」

 

疑問に思ったのかベックマンが聞いてくる

 

「まぁな。俺が相手にするのは無秩序に暴れ回る馬鹿だけだ。シャンクスたちみたいな本物の海賊は相手にしないよ」

 

「なるほどな」

 

その後もそんな感じでシャンクスの勧誘を断りながら酒を飲み続けた

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

シャンクスたちとの邂逅を経て一年が過ぎた頃に大きなニュースが舞い込んだ

 

”海峡のジンベエ”王下七武海に加盟

 

ついにというよりも、やっとかという気持ちが強いな

ハンコックに続きジンベエが七武海入りしたことによってだいぶ原作に近づいた気がする

 

タイガーが死亡してないので今後の展開が読めないが、いつアーロンが来てもいいようにココヤシ村の監視を強化する

 

あとそろそろ一回魚人島に行ってみるか

なんだかんだ魚人島はまだ行ってないんだよなぁ

コアラやサボと過ごす日々に満足しちゃって遠出が億劫なんだよ……

 

ここ最近はもっぱら二人を鍛えることに力を入れており、どんどん成長していく二人を鍛えるのが楽しみになっている

現在も訓練中であり

 

「今日こそ一本取ってやる!行くぞコアラ!」

 

「うん!」

 

「くらえ!」

 

左右から挟み込む形でサボとコアラが攻撃を仕掛けてくる

コアラの突きをいなしてサボの蹴りをキャッチし、そのままサボを振り回してコアラにぶつける

 

「ぐえっ⁉︎」

 

「きゃあ⁉︎」

 

「攻撃が単調すぎる。もっとフェイクを交えながらやれと言ってるだろ」

 

「くそっ!」

 

すぐに体勢を整えたサボがフェイクを織り交ぜて拳と蹴りを繰り出してくる

サボの攻撃を左手一本でいなし続けていると、背後からコアラの気配がしたのでサボと体を入れ替える

 

「えっ⁉︎」

 

「ぐはっ⁉︎」

 

「発想は悪くないが気配がダダ漏れだぞコアラ」

 

コアラの突きをもろに喰らったサボが悶絶している

その間にコアラに注意点を指摘してやり、その後も一時間ほど訓練を続けたがもちろん一撃も喰らうことはなかった

疲れ果てた二人は倒れこんでるが俺は息一つ乱していない

 

流石に才能があるとはいえ子供に一撃もらうような柔な鍛え方はしていない。そもそものスペックが違うしな

 

「くっそー!今日もダメだった!」

 

「また一本も取れなかったね……」

 

「一本どころか片手でしか相手にされねーし、その場から一歩も動かないってどういうことだよ……」

 

「簡単に目標達成できたらお前たちの修行にならないだろーが。それに俺から簡単に一本取れると思ったら大間違いだ」

 

「ちくしょー!」

 

「まぁそんなに悲嘆せずともお前たちは強くなってるよ。焦らずにやっていけばいいさ」

 

原作開始までまだ時間もあるしな

それにあと二、三年したら忍刀と悪魔の実を渡すつもりだし、その頃には海賊狩りもやらせるつもりなので、それまでに二人の基礎戦闘能力を上げられるかが勝負だな

 

 

また、未だに天竜人からパクった悪魔の実がなんなのか分からないが、基本的にどの能力も使い方次第で強くなれると思うので期待している

そのため悪魔の実を食べるかは二人に決めさせるが出来れば食べて欲しいと思っている

二人とも食べてくれればいいんだが……

 

「そんじゃ俺はいつも通り街に行ってくるから、ちゃんと体をほぐしてから休むように」

 

「はーい」

 

「りょーかい」

 

二人に言い残して俺は海賊狩りに出かける

以前は歩いてるだけで馬鹿な海賊たちが襲ってきたのだが、最近は俺の名前が有名になってしまったため俺から仕掛けないといけないのが少し面倒だ

シャッキーから島にいる海賊の情報を貰っているので抜かりはないが

 

 

 

そして情報通りに目当ての海賊団がいるので早速狩っていき、二人の賞金首を捕らえ海軍に差し出す

今日の稼ぎは二人合わせて2億6000万ベリーだった

ここ数年で海賊の質が上がってる気がするが、それでも物足りなさを感じるのでやっぱり一度大物を狩りに行きたいな……

まぁ今はサボとコアラが優先なのだが

 

 

今日も俺の日常は平和である

 

 

 






次回魚人島に行きます
原作のおおよそ10年前になります

感想欄に疑問がきていたのですが
主人公は好き勝手に生きるものの基本的にはおおむね原作通りに進めようとしています
なので今すぐ黒ひげを狩ったりエースの保護には行きません
矛盾が出てくるかもしれませんがご了承ください

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