この話は一貫した内容の話ではないんだが…うーん。
まぁ投稿できればいいか。
今回の話もまたかなり前に書いた物だ。
感想と評価を願いしたい。
森を貫くようにして伸びる1筋のレール。レールの上を走る1台のモトラド、運転手は銀髪ショートの髪と金、水色のオッドアイにゴーグルを首に掛け白シャツを着た精悍な顔つきの青年だ。「しかし妙に綺麗なレールだな。まるで誰かが磨いたような…」青年はふと呟いた。そんな問いに答えるかの様に前方に一つ、無人のリアカーが見えた。青年はモトラドをレールから外しリアカーを避けようとした時「なるほど。無人の理由はこれか」青年の視線の先にはレールに倒れこむ様に存在した骸だった。骸の手には雨に濡れ風に吹かれ風化していた紙が握られていた。「手紙…か。いや遺書と言った方が正しいな」
”これを読む者よ。これが読まれていると言う事は私はもう居ないのだろう。50年このレールを磨いてきたがもう長くはない。こころ残りがあるとすれば国に残してきた妻と子だ。彼女らの食い扶持をかせぐ私が居なくなったらどうなるのかそれが心配だ。これを読む者よ、この先の山を越えた先の国に立ち寄ることがあればどうか確かめて欲しい彼女らがちゃんと幸せでいるかどうか”
青年は遺書を遺体の手に戻し何も言わずモトラドに跨って走り去っていった。
森からレールが永遠と続く荒野。レールの間を走る一台のモトラド。その運転手が驚きの声を上げた「レールが…ない」一台のリアカーを境にレールがプツリと途切れていたのだ。「嫌な予感がするね」リアカーを避ける様にレールからモトラドをずらした時、青年の予感は当たる。それは工具を抱えたままの白骨した遺体だった。手には遺書が握られていた。
”これを見てる時はわしはもうおらんのだろう。わしは弟達の食い扶持を稼ぐため50年このレールを外してきたがもう長くはない。もしこれを見てる者がいるなら…”
青年は遺書を遺体の手に戻しモトラドに跨ってその場を後にした。
レールが外された砂利だけになった道を進む一台のモトラド、その運転手が呟いた「走りにくい」暫く走っていると一台のリアカーを見つけた。「レールが…ある」リアカーの先には整備されたレールが存在した。「また嫌な予感」それもまた同じ。予感は当たった。レール脇で白骨した遺体を見つけた。手には遺書が握られていた。
”ここを通るのは旅人しかおらんだろうな。旅人よ私は50年このレールを設置してきた、ただ国に残した母親の事が心配だ。旅人よ…”
青年は遺書を遺体の手に戻しモトラドに跨ってその場を後にした。
空が青から橙、橙から紫に変わる頃一台のモトラドが山頂に着いた。運転手はエンジンをきり、山頂から麓を見下ろした。そして誰に聞かせるでもなく呟いた「僕は旅人。何処へ行きつくも運命だ。もし君らの国へ行くならば伝えておこう。今もその国が存在するのなら」彼が見る先には最早、存在前の面影すらない国跡だった。