フラっぴーです!
活動報告のほうで師弟関係を全員分載せておきました!
まだ登場はしてないのですが、今後出てくるので楽しみにしててください!口調とかが違う場合もありますが、ご了承ください
アーチャーとの特訓が始まって3日が経った。いつも通りアーチャーと模擬戦をする予定だったが、無制限フィールドにいる他の人たちが騒いでいたため、急遽中止となった。
「今日はいつもより騒がしいな」
「なんなのよまったく……」
「今日は中止とするか」
「な、なんで?」
「これだけ騒がしいと、何かあったのだろう。まずはそれを片付けるとしよう」
「あー!やっと見つけたー!!」
声のする方をみると、息を切らしていたアンクルがいた。アンクルも修行中だと思うが、なんでこんなところに?
「おや、どうしたのかね?」
「どうしたもこうしたもないですよ!あなたが示したところに行けばいると言っていたのに誰もいなかったんですよ!!」
「ん?それはおかしいな。まさか何処かに行ったのか?」
「アーチャー、お前は知り合いに頼んでるんだよな?アンクルを鍛えるのは誰か知ってるんじゃないか?」
「ああ、その名はジャック・ザ・リッパー」
「ジャック・ザ・リッパーってあの殺人鬼!?あんた大丈夫なの!?」
「実力もかなりある。安心していい」
「いやそうじゃなくて!示した場所にいなかったんでしょ!!なら他のリンカーたちを襲ってるんじゃないのかって言ってるのよ!!」
「………………」
「な、何か言いなさいよ!」
「すぐに見つけ出すぞ!!」
「何も考えてなかったんじゃないの!!」
「と、とにかくいろんな人から聞いて探し出そう!」
「は、はい!あ、ちょっといいですか」
「どうした?」
「この黒い人誰ですか?」
「今更っ!?」
そういえばアンクルはダークと会うのは初めてだな。けど、今は時間がないから軽く紹介するか。
「ダークアヴェンジャー。レベル6だ」
「ちょっ!?あんたもっといい紹介の仕方があるでしょう!?」
「時間がないんだから詳しくは後だ!」
「とりあえずダークさんですね、私はタンタルアンクルです!アンクルで構いません!」
「わ、わかったわよ!」
軽く紹介してから俺たち4人は聞き込みを開始して、ジャック・ザ・リッパーを探し始めた。
楓子side
「今日も余と実戦形式の訓練だ!気合い入れていくぞ!」
「ええ!」
「むっ?ちょっと待つのだ」
戦闘態勢に入った途端、ネロは私を止めた。すると、ネロは辺りを見回していた。
「ネロ?」
「静かに……何か来る……」
意識を周りに集中して、いつ来てもいいように備えた。でも、いくら待っても全然来なかった。そうして油断してしまったときに、何かがきた。
「マリア・ザ・リッパー!!!!」
「っ!?」
咄嗟に横に飛び、直撃は避けたけど、傷が深すぎた。そこからは激痛が走り、立ち上がれなかった。
「ああああ!!!」
「レイカー!!其方何者だ!!」
「知りたい?」
痛みに耐えてると、急に霧が出始めていた。霧を吸うと、急に苦しくなった。HPゲージをみると、毒状態になっていた。
「な、なんで?」
「この霧のせいだな。あまり吸うな」
「ネロは………平気なの?」
「余は英霊級エネミーなのでな。これくらい効かないのだ!」
霧はだんだん濃くなっていき、周りの建物が見えなくなっていった。そんな状態なのに、何かが私たちに襲いかかってきていた。
「ぬぅ……一体誰なんだ!」
「わたしたちの名は……ジャック・ザ・リッパー」
「っ!?切り裂きジャックか!?」
「切り裂きジャック!?」
切り裂きジャックってあの有名な殺人鬼!?そんな人も英霊級エネミーだなんて……。
「この霧の中でわたしたちに攻撃を当てるのは難しいよ?だから諦めたら?」
「霧が邪魔なら消すまでだ!我が才を見よ! 万雷の喝采を聞け! しかして讃えよ!開け!黄金の劇場よ! 『
固有結界を作ると同時に、ネロはジャックに斬りつけた。ジャックはガードしたのか、剣と剣がぶつかり合う音が聞こえた。その方をみると驚くほどの光景が見えた。あの切り裂きジャックが小さな女の子だったってことに。
「こ、子供?」
「あーあ、バレちゃった」
「どうする!まだ余と戦うか!」
「本当は逃げ出したいところだけど、せっかくだから1人殺しちゃうね」
「っ!?レイカー!!逃げるのだ!!」
「え……」
私は逃げようとしたが、その時にはもう目の前にジャックがいた。ナイフを振りかざして、私はくらうのを覚悟して、目を閉じた。
HPがゼロになると思っていたが、ナイフの軌道がズレたのか、直撃は避けていた。
「あれ?ズレちゃった……」
「はあ……はあ……、なんとか生き延びたけど……体をうまく動かせないわ…」
「レイカー!!無事か!!」
「ネロ……ええ、大丈夫」
「今度こそ殺しちゃうね?」
もう一度ナイフを持ち直すと、ジャックはまた襲いかかってきた。ネロは私の前に出て、反撃しようとしていた。そんな時、突然ジャックの足に矢が刺さった。ジャックは突然のことでバランスを崩すと、そのまま転がった。
「い、痛いよぉ…」
「な、なんとか間に合ったか」
「ほんっとうにギリギリよ!!」
「レイカー!!大丈夫か!!」
「エイト……大丈夫じゃないかも……」
「ほら、掴まれ」
エイトが肩を貸してくれて、私はなんとか立つことができた。そして駆けつけてくれたエイトとアーチャー、ダークとアンクルの4人とネロと私で、ジャックの元に歩いていった。ジャックは矢が刺さった足を抑えながら苦しんでいた。
「い、痛いよぉ……」
「この子があのジャック・ザ・リッパー?」
「どう見ても子供にしか見えないけど?」
「でもナイフ持ってますよ?」
「でも、これが現実だよ。この子がジャック・ザ・リッパー。アンクルの師匠になる」
「お、おじさんたち誰?」
ジャックはアーチャーたちをみると、さっきとはまるで別人のように怯えていた。その時、私の体は自然と動いて、ジャックを抱き寄せた。
「怖がらないで、私たちは別にあなたの敵じゃないわ」
子供をあやすように頭を撫でると、ジャックは落ち着いてきたのか体を私に預けてきた。もうさっきのような殺意も感じなかった。
「よくわからんが、解決したのか?」
「私に聞かないでよ……」
「余もよくわからんな」
「アーチャーさん、子供を怖がらせちゃダメですよ」
「そ、そんなつもりはないのだが……」
「よしよし…」
私は頭を撫で続けると、ジャックはとんでもないことを言った。
「おかあさん…」
「へっ?」
「なっ!?」←エイト
「はあっ!?」←ダーク
「ええ!?」←アンクル
「おかあさん!おかあさん!」
「おかあさんって私?」
「うん!」
「よ、余は!」
「………名前なんていうの?」
「ネロだ!ネロ・クラウディウス!」
「じゃあネロさんだね!」
「余は母と呼んでくれないのか!?」
「わたしたちのおかあさんはレイカーおかあさんだけー」
あはは……なんかおかあさんって呼ばれるようになっちゃった……。でも、こういうのもいいわね。せっかくだし、この世界ではこの子の母親になっちゃおうかなー。あ、それならお父さんも必要ね。
「ふふ、ねえジャック。おかあさんのお願い聞いてくれる?」
「うん!なになに!」
「この茶色の人がいるでしょ?この人は私の大事な人なの。この先はわかる?」
「うん!おとうさん!」
「お、おとうさん!?」
「エイトさんがついに子持ちに…」
「うわぁ……」
「いやいや!俺が言わせたわけじゃないからな!レイカー!変なこと言わせるなよ!」
「いいじゃない♪私がこの子の母親なら父親はもちろんエイトじゃない♪」
近い将来、そういうことになるんだし、予行演習ということなら納得してくれるかな?
「わ、わかったよ……」
「おかあさん!おとうさん!」
「よしよし♪」
「なんだろう、あの2人を見てると私が遅れてる感がすごいんですけど…」
「言わないで、虚しくなる」
こうして、最初は戦闘だったけど、最終的にはこの世界で私とエイトに子供ができたのであった。
「余はもう完全にスルーか!」
「私の方がスルーされてるが?」