アスナside
空都ラインに戻ってきた私たち。でも、私たちが見たのは見たことのない空都ラインだった。
「街も変わってるのよ、まあそんなことよりも、エギルのところに行くわよ。そこにその人の仲間かもしれない人もいるわけだし」
エギルさんの店を目指す。店に入ると、そこにはエギルさんとメカメカしいアバターの人がいた。
「あれ?あんたまたその格好になってるの?」
「その……視線が凄かったので……」
「いや、その格好でも十分視線を集めるから」
「ジャンヌ!?」
「っ!?その声は……黒雪ちゃん!?」
やっぱり知り合いだったのね……アバターからしてそうだと思ったけど……。
「他のみんなは?」
「ここに来るときにバラバラになっちゃって……」
「そうか、ジャンヌは一人でここに?」
「ええ、街を歩いてると、お二人に声をかけられまして」
なるほど……その二人がリズとエギルさんだったのね。あれ?ちょっと待って……今この人のことジャンヌって言わなかった?
「お、おい……ジャンヌってあのジャンヌ・ダルクなのか!?」
「えっ?あ、はいそうですけど」
「「「えええええ!?」」」
フランスで有名なジャンヌ・ダルク!?そんな人がなんでこんなところに!?タイムスリップなの!?
「と言っても私はその子孫です」
「コホン……本題に入りたいのだが」
「あ、ご、ごめんなさい」
そうね、まずは本題に入らなきゃ。私たちはリズたちに、さっき起こったことを全て話した。
「ユイちゃんが!?」
「ユイちゃんは高度なAI、それに加えてNPCだ。大掛かりなクエストの一環なのかもしれない。いや……考えられないか」
「クエストならよかったんだが……あの様子じゃクエストではなかったのは確かだ」
「全部ペルソナヴァベルの仕業ってこと?」
「いや、まだそうと決まったわけじゃない」
情報が少ないのにこれ以上考えても無駄よね。次はロータスたちの話ね。
「我々は……とあるゲームからやってきた者だ」
「ブレインバーストってわかりますか?」
「「「「ブレインバースト?」」」」
聞いたことない名前ね。VRMMOなのかしら?
「我々はそのゲームからこの世界にやってきた。とある雲を通してな」
「私たちの世界で、突然黒雲が現れたのです。その先に進むとこの世界につながっていて、私たちはここに辿り着いたのです。そのときに仲間とは離れ離れになってしまいましたが……」
他の世界を繋げる黒雲……。これもALOで起きてる謎の現象の一つなのかしら?
「じゃあ君達は自分達の世界への戻りかたがわからないのか?」
「いえ、こちらでも黒雲は確認できたので、帰ることは可能です」
「だが、困ってる君達を放って帰るわけにはいかない。あの子があんな目にあったのは私の責任でもあるからな」
「それは助かるけど……」
「アスナ、彼女達は協力してくれるって言ってくれてるんだ。それに仲間が増えれば心強いだろ?」
でも……やっぱり彼女達にとっては迷惑なんじゃ……。私はそれが心配だった。
「なあ、君達は仲間と離れ離れになったんだよな?なら仲間探しを手伝わせてくれないか?」
「いいのか?」
「君達は俺たちに協力してくれるんだろ。なら俺たちもそれくらい協力しなきゃな。俺もまだ残ってる仲間達を探さないといけないしな」
そうだ。彼女達は仲間と離れ離れになったんだった。なら探してあげなきゃ!
「私たちも協力するよ!」
「ありがとうございます!」
「よし!これで成立だな。改めて自己紹介をしよう。私は黒雪姫。デュエルアバターはブラックロータス」
「ジャンヌ・ダルク。デュエルアバターはアンバーフラッグ」
「俺はキリト」
「私はアスナ」
「エギルだ」
「リズベットよ、リズって呼んで」
私たちは自己紹介をして、空都ラインから草原エリアに転移した。
アスナside out
草原エリア上空…………
???side
うーん……なんでここから下に下がれないんだろう……。これじゃあ街に戻れないよー!
「リーファ、ここで悩んでも仕方ないわ。この仕掛けを解く方法を考えましょ」
「シノンさん……そうですね」
あたしは立ち上がり、シノンさんと一緒に移動を始める。シリカちゃんとも途中で逸れちゃったし、草原エリアは変わってるし、完全に異常事態よねこれ。あれ?なんか悲鳴が聞こえる。
「シノンさん、向こうから叫び声が聞こえてきました!」
「えっ?何も聞こえないけど……あ、よく見ると走ってきてる人がいるわね」
「シノンさん、目いいですよね」
「リーファだって耳がいいじゃない」
お互いの種族の長所を活かして、走ってきた人のところに向かう。あたしはその人に何があったのか聞いた。
「どうしたんですか?」
「む、向こうにとんでもない力を持った奴がいるんだ!敵だと思って攻撃したら返り討ちにあった!あんたらも気をつけたほうがいい!!」
プレイヤーはそう言って走って逃げていった。あたしとシノンさんは気になって先に進んでいった。
リーファside out
楓子side
全く……いきなり攻撃してくるなんて失礼な人もいるものね。まあ返り討ちにしちゃったけど。
「フーねぇ、皆さんと合流できないのです」
「この辺りにはいないのかしら?下に行きたくても行けないし……困ったものだわ」
「きっと抜け道があるのです!」
抜け道があればいいのだけど……っ!?
「メイデン!避けて!」
「はいなのです!」
突然私たちの間に矢が飛んできた。それを察知して避けて、飛んできたほうを見ると、さっきとは別の妖精さんがいた。
「あらあら、いきなり攻撃してくるなんて、酷い妖精さんね」
「ネガ・ネビュラス4元素が2元素、スカイレイカーとアーダーメイデンの力を思い知らせてやるのです!」
「リーファ!弓使いは任せて!あなたはもう一人をお願い!」
「はい!」
それが一番正しい選択ね。なら私は金髪の彼女が相手ね。
「せい!」
「やあ!」
私は彼女が振りかざした剣を受け流し、蹴り上げる。でも、彼女は上に飛び、蹴りを回避する。私も思い切りジャンプして距離を詰める。すると、彼女の剣が光り出した。
「もらった!」
彼女は素早い斬撃を繰り出してきた。私は咄嗟にゲイルスラスターを装備して、さらに上へと飛ぶ。もちろん彼女は私を追いかけてくる。だから私はゲイルスラスターを解除して、落下しつつ彼女に攻撃をする。
「はああ!」
「しまっ!?」
彼女が持ってる剣を蹴り、手から離れさせる。そして私は彼女のお腹にかかと落としをする。凄い勢いで落下した彼女は地面に叩きつけられる。
「かはっ……」
「リーファ!!」
「余所見厳禁なのです!フレイムボルテクス!!」
「チッ!」
私はうまく着地して、彼女にゆっくりと近づく。
「どうしますか?まだやりますか、妖精さん」
「ケホッ……ケホッ……まだ……やれる!」
「ふふ、そうこなくっちゃ」
私たちはお互い接近して、戦いを再開しようとした時、突然大型のエネミーが現れた。
「えっ!?」
「こんな時に!!」
「フーねぇ!」
「妖精さん!一時休戦よ!今はエネミーを倒しましょう!」
「え、あ、はい!」
私と金髪の彼女が接近戦。猫耳の彼女とメイデンが援護する形で戦うことになった。