アクセル・ワールド 君の隣にいるために   作:フラっぴー

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第3話 シルバークロウ

 

 

怖い夢を見た。あれはなんだったんだろう。

まあいいや。

そうだ、母さんに昼ご飯代を貰わなきゃ。

 

 

 

「母さーん。昼ご飯代頂戴」

 

 

 

「うーん。ハル、リンカー切れてる」

 

 

 

あ、忘れてた。

僕はニューロリンカーをグローバルネットに接続して、昼ご飯代を貰って学校に向かった。

マンションのロビーを出て道路に出ようとした時、世界が変わった。

 

 

 

「え?なんだこれ」

 

 

 

周りを見ると建物がたくさん壊れていた。

歩いて見るとガシャンガシャンとロボットが歩く音みたいなのが聞こえた。

手を、足を見て見ると銀色の装甲を身にまとっていた。

僕は思わず顔に手を当てると顔がヘルメットのようになっていた。

上を見ると格ゲーでよく見る自分と相手のHPと制限時間が表示されていた。

 

 

「シルバー……クロウ」

 

 

 

これが僕の名前なのか?

 

 

 

 

『イェーイ!!!』

 

 

 

僕は声のする方を見るとバイクに乗ったガイコツがいた。

 

 

 

「久しぶりの世紀末ステージだぜ!!行くぜええ!!!オラオラオラオラオラ!!!!!!!」

 

 

 

あれって僕を狙ってるのか!!まずい!!相手は絶対に経験者だ!!どうすれば!!戦えばいいのか!!

 

 

 

ドカアアアアン!!!!!

 

 

 

「勝てるわけねえ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ハハハハハ!!災難だったな!』

 

 

 

『笑わないでくださいよ!!本当に怖かったんですから!!』

 

 

 

『君がグローバルネットに接続したからだろう。私は言ったはずだぞ』

 

 

 

『うう……すみません』

 

 

 

『そうだ。せっかくだから君のデュエルアバターを見せてくれないか?私に対戦を申し込んでくれ』

 

 

 

『ええ!?僕先輩と戦いたくないですよ!!』

 

 

 

『タイムアップでドローにすればいい』

 

 

 

『わ、わかりました』

 

 

 

僕は先輩の言う通り、対戦を申し込んだ。

 

 

 

「あれ?先輩のアバターは?」

 

 

 

「ああ。私のデュエルアバターは訳あって封印しているんだ」

 

 

 

「そ、そうですか」

 

 

 

「これが君のアバター『シルバークロウ』か。いい名前だ。色もいい。フォルムも好きだ」

 

 

 

「でもなんだかザコっぽく見えるんですが……」

 

 

 

「そうか?私はそうは見えないぞ。君は今朝、アッシュローラーに負けたんだな?」

 

 

 

「は、はい。名前を見ると『アッシュローラー』って書いてました」

 

 

 

会話をしてると時間がなくなり、現実に帰ってきた。

 

 

 

『話を戻そうか。放課後、他のバーストリンカーに対戦を挑まれる前にそのアッシュローラーに対戦を挑むんだ』

 

 

 

『ええ!?今朝ボコボコにされたのに勝てる訳ないですよ!!』

 

 

 

『HPをゼロにしなくても勝つ方法ならあるぞ』

 

 

 

『え?それって?』

 

 

 

『まあ私の言う通りにすれば大丈夫だ』

 

 

 

『は、はあ』

 

 

 

僕と先輩は直結用ケーブルを外して、昼ご飯を食べ始めた。

 

 

 

「姫、そろそろ教えてくれませんか?私たちは気になって死んでしまいそうです。この子とどのような関係で?」

 

 

 

「うむ。簡単に言うと、私が彼に告白して彼がフったのだ」

 

 

 

「へ?えええええええ!!!!」

 

 

 

「「「「えええええええ!!!!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんであんなこと言うんですか!!僕絶対またいじめられますよ!!!絶対ですからね!!!」

 

 

 

「私は事実を言ったまでじゃないか。それに君も満更でもなさそうだったぞ」

 

 

言いながら先輩は自分の仮想デスクトップを操作し、指先を弾く仕草を見せた。すると僕のメールボックスのアイコンが点滅した。クリックするとカレーのスプーンを持ったまま、ポカンと間抜け顔を晒す自分の写真だった。

 

 

「ぎゃあああ!!!いつの間にとったんですか!!ていうかなんでとったんですか!!」

 

 

「記念にな」

 

 

記念って……。

 

 

「もっと胸を張れ。私にフラれた男子は多くともその逆は君だけなんだぞ」

 

 

 

「いやいや!!そもそも僕そんなことしてませんしされてませんよ!!」

 

 

 

「ひどいな。また傷ついちゃうな。っとそんなことより、校門を出れば君のニューロリンカーはグローバル接続される。接続されたらすぐにアッシュローラーに対戦を挑め。心配するな。私が教えた方法ならきっと勝てる」

 

 

 

「は、はい!頑張ります!!」

 

 

 

僕は意を決して校門を出て、すぐにアッシュローラーに対戦を挑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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