アクセル・ワールド 君の隣にいるために   作:フラっぴー

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こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

ホワイトコスモスのリアルが登場します!
リアルネームがわからないので名前はオリジナルです!


第3章 動き出す者たち
第1話 ホワイトコスモス


 

 

俺は今、同い年の女の子に校舎裏に連れてこられていた。

この後何を言われるのかは大体予想できた。

 

 

 

「あ、あの!前から好きでした!私と付き合ってください!」

 

 

 

やっぱりか……。これで何回目なんだよ。俺には楓子がいるのにもう……。

 

 

 

「気持ちは嬉しいけど、俺には楓子がいるから」

 

 

 

「あら?奨真君?何してるの?」

 

 

 

グッドタイミング。

楓子が来てくれて助かった。

これで本当に付き合ってることを証明できる!

 

 

 

「く、倉崎さん!」

 

 

 

「楓子。実はこの子に告白されて」

 

 

 

「そうなの、ごめんなさい。奨真君と私はもう恋人同士だから」

 

 

 

「ほ、本当に付き合ってたなんて……。スタイル抜群で美人。か、勝てるわけないよー!」

 

 

 

あの子は泣きながら猛ダッシュで立ち去っていった。

あの子を見ているとなんかかわいそうに見えた。

確かに楓子は美人でスタイル抜群だし……。

 

 

 

「奨真君?私の体をジロジロみてどうしたの?」

 

 

 

「え!?ああいやあの子が言ったように楓子は美人でスタイル抜群だなって思って……」

 

 

 

「あら、ありがとう。じゃあご褒美として今日は私を抱き枕にしてもいいわよ」

 

 

 

「じゃ、じゃあ喜んでそうさせてもらうよ」

 

 

 

「ふふっ」

 

 

 

俺は楓子を今日1日抱き枕にするという男子からしたら最高な約束をして、学校から出た。

 

 

 

「それにしても本当に奨真君はよく告白されるね」

 

 

 

「本当だよ。学校でよく楓子と一緒にいるのになんでなんだろうな」

 

 

 

「いっそのことみんなを集めて私たちは付き合ってるってことを証明したら?」

 

 

 

「例えば?」

 

 

 

「みんなの前でキスをするとか。ただのキスじゃなくて濃厚な」

 

 

 

「そ!それは流石に……」

 

 

 

「ふふっ、冗談よ」

 

 

 

よかった。

そんなこと学校でできるわけない。

一生恥ずかしい思いが残ってしまう。

 

 

 

「ん?」

 

 

 

「奨真君?」

 

 

 

 

前から歩いてくる白い制服を着た女の子に目がいった。

俺はあの子を知っている。

あの子を見ているとむこうも気づいたようだ。

 

 

 

「よ、白雪姫」

 

 

 

「どうも。こんにちは奨真さん」

 

 

 

「えっと。この子は?まさか浮気!」

 

 

 

「違う違う!この子は白雪姫。バーストリンカーだよ」

 

 

 

そう。この子はバーストリンカー。

デュエルアバターはホワイトコスモス。

サッチの実の姉である。

 

 

 

「白雪姫です。デュエルアバターはホワイトコスモスです」

 

 

 

「ご丁寧にどうも。私は倉崎楓子。デュエルアバターはスカイレイカーよ」

 

 

 

「白雪はサッチの実の姉でもあるんだ」

 

 

 

「え!?そうなの!!」

 

 

 

「は、はい」

 

 

 

「それにしても本当に白が好きだな。サッチは黒で白雪は白。まるでオセロだな」

 

 

 

「小さいときよく言われました」

 

 

 

「はは、どこか出かけるのか?」

 

 

 

「いえ、今帰りです」

 

 

 

「そうか。止めて悪いな」

 

 

 

「いえ、それでは失礼しますね。奨真さん、倉崎さん」

 

 

 

「ああ」

 

 

 

「ええ」

 

 

 

俺と楓子は白雪の背中を見送って歩き出した。

 

 

 

「それにしても奨真君が白の王とリアルでも知り合いだったなんて。いつ知り合ったの?」

 

 

 

「ネガ・ネビュラス崩壊の時だな。崩壊した後、俺はレッドライダーのことで疑問に思っていたことがあったから白の王に会いにいったんだ」

 

 

 

「疑問?」

 

 

 

「あの時他の王はサッチに襲いかかった。けど白の王だけは攻撃しなかった。それだけじゃない。あの時の彼女は頭を抱えていた。だから俺は彼女に会いにいった」

 

 

 

「それで、何を話したの?」

 

 

 

「理由を聞いたら、『攻撃しなかったんじゃない。本当はあの子を守りたかった。でも体が動かなかった。自分のせいであの子に酷いことをさせてしまったのに』って」

 

 

 

「自分のせい?」

 

 

 

「そのことに関しては教えてくれなかったな」

 

 

 

「そう…」

 

 

 

そろそろ暗くなってきたな。早く帰るか。

 

 

 

「早く帰ろう。日が暮れてきた」

 

 

 

「ええ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ただいまー」」

 

 

 

あれ?まだ帰ってきてないのか?

すると俺のニューロリンカーにメッセージがきた。

母さんからか。

 

 

 

『今日は父さんと母さん仕事で帰ってこれないから。ご飯は適当にやって』

 

 

 

仕事か……。

 

 

 

「今日父さんと母さん仕事で帰ってこれないってさ」

 

 

 

「わかったわ。じゃあ今日は私が作るね」

 

 

 

「サンキュー」

 

 

 

夜になり、楓子が作った晩御飯を食べて、食器を洗って風呂に入り、リビングでゆっくりしていた。

あ、そうだ。

 

 

 

「楓子ー」

 

 

 

「何ー?」

 

 

 

俺は楓子を隣に座らせ、俺は楓子に抱きつき、ソファに押し倒した。

 

 

 

「キャッ!奨真君?」

 

 

 

「今日は俺の抱き枕になってくれるんだよな」

 

 

 

「ええ。思い切り私を抱きしめて」

 

 

 

俺は楓子を抱きしめたまま、楓子の胸の中で眠った。

 

 

 

 

 


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