「ああ……負けたー」
「なかなか楽しい戦いでした」
俺はアルトリアとブレインバーストで対戦をして、敗北した。
あの技はなんか俺の心意技に似てるような……。
「まさか奨真が負けるなんて」
「びっくりなの」
「アルトリアさんは剣の腕は凄いんです。僕も何度か稽古をつけてもらってるんです」
「でもゲームはとても弱いですけど…」
「料理も全然だしねぇ」
「ハルユキ!チユリ!余計なことは言わなくていい!」
「「ご、ごめんなさい!」」
アルトリアがあんなに強いとは思わなかったな。
もしかしたら今まで戦ってきた中で一番強かったかもしれない。
「私もアルトリアさんと戦ったことがありますが、あの一撃は私の盾でも防ぐことが出来ませんでした」
「まああの威力だもんね」
「なあ3人とも」
突然サッチがアルトリアとマシュとジャンヌの3人に話しかけた。
「よかったら私たちのレギオン『ネガ・ネビュラス』に入らないか?」
レギオンの勧誘か。
まあアルトリアとジャンヌは実力あるし、マシュもアルトリアと戦ったくらいだし実力もあるのだろう。
「うん!喜んで入るよ!」
「私もです!」
「私も入ります」
「ありがとう!それじゃあ3人とも。これからもよろしく頼むよ」
新たに3人が加わってネガ・ネビュラスのメンバーがまた増えたな。
これでネガ・ネビュラスは13人になった。
「さて、まだ早いが解散にするか」
みんなで片づけをして、それぞれの家に帰っていった。
倉崎家………
「ふう……」
「どうしたの奨真君?」
「アルトリアは強かったなあと思ってな」
「観戦してたけど本当に凄かったね」
「ああ。なあ楓子」
「何?」
「ちょっと失礼」
俺は楓子を抱きしめ、ベッドに倒れこんだ。
そして唇を重ねた。
「ん……」
最近あまり楓子とこういうことしてなかったからいつもより長いキスをした。
「2人ともー。リカさんがご飯だって言っ……てるよ……」
あ……しまった……。
ジャンヌが下から上がってきて、キスをしてるところを見られてしまった。
それに気づいて、俺と楓子は唇を離した。
「えーっと……その………ご、ごゆっくり…」
「待て。何か用があったんだろ?」
「あ、そうそう。リカさんがご飯だって言ってたよ」
「わかった」
「じゃあ行こっか」
「ああ」
俺と楓子、ジャンヌは下に行き、晩御飯を食べに行った。
孤児院……
「あの、あきらさん。急に泊まるって言いましたけど両親には連絡したんですか?」
「それは大丈夫なの」
「そうですか」
「あきらお姉ちゃん!膝枕して!」
「マシュお姉ちゃん!おっぱい揉まして!」
「香奈。ここに頭乗せて」
「寿也。怒るよ」
「わーい!」
「ご、ごめんなさーい」
「ほい、お茶だ」
「ありがとう」
「ありがとうなの」
私はびゃーくんから湯呑みを受け取って、お茶を飲んだ。
うん……おいしいの。
「白夜君。ちょっと手伝ってー」
「はーい!じゃあちょっと行ってくる」
びゃーくんは院長さんに呼ばれて、私たちから離れていった。
そうだ。マシュとびゃーくんがどうやって知り合ったのか聞いてみよう。
「マシュ。びゃーくんとどうやって知り合ったの?」
「そうですね。あれは私が小学校の時、私の家族は事故にあったんです。私の両親は事故で亡くなり、私はずっと泣き続けました。そんな時に、白夜さんと出会ったのです。泣き続けた私を慰めてくれて、私が泣き止んだ時にこう言ったのです。『俺が住んでる孤児院に来ないか?』って。私はとりあえず白夜さんについていき、孤児院に入りました。院長さんもいい人で、幼稚園児の子たちも可愛かった。そして私は暮らすことを決めたのです」
「そうなの」
「でも帰ってきたときはびっくりしました。まさか白夜さんに彼女がいたなんて」
「えへへ」
「あきらさん。白夜さんのこと、これからもよろしくお願いしますね!」
「任せてなの!」
「それじゃあ晩御飯を作りに行きましょう!」
「了解なの!」
私たちは立ち上がって、キッチンに向かった。