アクセル・ワールド 君の隣にいるために   作:フラっぴー

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こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

今回はかなり飛びます……。


第5話 突然の別れ

 

楓子ちゃんが初めて歩けるようになって2年が経った。俺と楓子ちゃんはもう四年だ。月日が経つのは本当に早い。楓子ちゃんは2年前と比べてもう完璧に歩けるようになっていた。そして今は夏休みだ。

夏休みの間、俺の両親は仕事で海外に行くことになったからその見送りで楓子ちゃんと楓子ちゃんの両親と一緒に空港に来ていた。

 

 

「奨真。一人でも大丈夫?」

 

 

 

「大丈夫だよ。家事もある程度できるようになったからさ」

 

 

 

「それなら安心。定期的にお金を振り込むね」

 

 

 

「わかったよ」

 

 

 

「楓子ちゃん。奨真のことよろしくね」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

「銀次さん。リカさん。奨真のことをよろしくお願いします」

 

 

 

「任されました」

 

 

 

「お二人は安心してください」

 

 

 

「「ありがとうございます」」

 

 

 

母さんと父さんは頭を下げてお礼を言った。そういえば母さんが楓子ちゃんの両親が面倒を見てくれるって言ってたような。

 

 

 

「それじゃあ言ってくるね。奨真。銀次さんとリカさんの言うことを聞くのよ」

 

 

 

父さんと母さんは荷物を持って飛行機に向かっていった。しばらく経つと、飛行機は離陸した。何事もなかったらいいけど。

 

 

 

「奨真君、家まで送って行くよ」

 

 

 

「ありがとうございます」

 

 

 

「奨真君、行こ」

 

 

 

飛行機が見えなくなるまで見送って、俺は楓子ちゃんに引っ張られながら銀次さんの車に行った。車に乗って十分後、家に着いた。

 

 

 

「送ってくれてありがとうございます」

 

 

 

「それじゃあまたね。不審者には気をつけるんだよ」

 

 

 

「はい」

 

 

 

「またね、奨真君」

 

 

 

「うん、またね」

 

 

 

倉崎一家が帰って、俺はテレビの電源をつけた。

夜になってレトルトのカレーを作ってご飯を食べた。やっぱりカレーは母さんのカレーが一番だな。そんなことを考えながら俺はカレーを食べた。食べ終わり、食器を洗い、風呂に入って寝巻きに着替えた。ふとテレビを見るとニュースがやっていた。

 

 

 

『ニュースをお知らせします。今日午後8時23分、羽田空港を出発した飛行機が太平洋付近で墜落した事故が起きました。乗客は全員死亡との報告があります。原因は未だ不明です。引き続き調査を行なっています』

 

 

 

「……え?……」

 

 

 

この飛行機って父さんと母さんが乗っていた飛行機だよな。

嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!!!

 

 

 

「嘘だあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

ただひたすら叫び続けた。こんな現実を受け入れたくなかった。信じたくなかった。

 

 

 

「ああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

俺は喉が潰れるまで叫び続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お父さん、お母さん。これって奨真君のお父さんとお母さんが乗っていた飛行機だよね」

 

 

 

「……ええ」

 

 

 

「そう……だな」

 

 

 

そんな……こんなニュース、奨真君が見たら。

 

 

 

「奨真君が心配だよ!!」

 

 

 

「そうだな。ちょっと様子を見に行こう」

 

 

 

「私も行く!」

 

 

 

「気をつけてね」

 

 

 

「ああ、行ってくる」

 

 

 

私はお父さんの車に乗って、奨真君の家に向かった。家の前について、私は玄関の前に立った。外まで聞こえるくらい大きな叫び声が聞こえてきた。この声は奨真君。ニュースを見たんだ。

 

 

 

『ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

もう聞いてるだけでこっちまで辛くなってしまいそうな叫び声だった。

 

 

 

「楓子。今日は帰ろう。その方が彼のためだ。一度落ち着かせてあげよう」

 

 

 

「うん……」

 

 

 

奨真君。決して自分自身を見失わないでね。明日来るから待っててね。私は心の中でそう言ってお父さんの車に帰った。家に入るとお母さんが心配した顔で玄関に立っていた。

 

 

「奨真君はどうだった」

 

 

 

「………しばらくそっとしておいたほうがいい」

 

 

 

お父さんは首を横に振ってそう言った。

 

 

 

「そう……。明日一緒に行って見ましょう」

 

 

 

「うん……」

 

 

 

「……ああ」

 

 

 

私はお風呂に入って着替えてベッドの中に入って深い眠りについた

 

 

 

 


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