アクセル・ワールド 君の隣にいるために   作:フラっぴー

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第2話 激突

 

 

無制限フィールドに来た奨真たちは白夜を探しに行った。

しばらく走り続けると、白夜のデュエルアバターが見えた。

 

 

 

 

「何の用だ。俺は一刻も早くあいつを殺しに行かなきゃならねえんだ!!」

 

 

 

 

「だからって今の加速研究会に近づくのは間違ってる!!何をされるかわからねえんだぞ!!」

 

 

 

 

 

「それでも俺は!!」

 

 

 

 

「……ならもう、力づくでお前を止める!」

 

 

 

 

「………やってみろよ」

 

 

 

 

「っ!?みんなすぐにここから離れるんだ!!」

 

 

 

 

ロータスはみんなを率いて、エイトとルークから離れた。

2人の気だけがぶつかり合うだけで近くの石ころなどが吹き飛んだ。

2人は同時に駆け出し、拳と拳がぶつかり合った。

 

 

エイトは何度も拳で攻撃したが、ルークは全てさばき、右ストレートを放った。

エイトもそれを避け、隙ができたルークの腹を思い切り殴った。

そして怯んだ隙をみて、かかと落としをした。

 

 

 

「がはっ!」

 

 

 

だがルークも負けじとエイトの右足を掴み、横に思い切り投げた。

ルークは立ち上がり、エイトに近づいて首を掴み、地面に叩きつけた。

そして今度は壁に追い込み、何度も叩きつけた。

 

 

 

 

「がああ!!」

 

 

 

 

今度はエイトがルークの首を掴み、自分の方に引き寄せ、頭突きした。

そのまま回し蹴りをルークに放った。

 

 

 

「はあ……はあ……」

 

 

 

砂煙はだんだん晴れていき、そこには盾を構えたルークがいた。

さっきの回し蹴りもあの盾で防いだのだろう。

 

 

 

「なら俺も!」

 

 

 

エイトは背中の剣を取り、宙に投げ、腰の銃も上に投げた。

 

 

 

「デュアルクロス!ガンブレード!」

 

 

 

エイトは突進して、剣を振りかざした。

だがルークはそれを全て防いだ。

いや、ただ防いだだけではない。

エイトの攻撃を全て盾に吸収していたのだ。

 

 

 

「ドレインクラッシュ!!」

 

 

 

「っ!?」

 

 

 

 

ルークの攻撃を真正面から受けて、エイトは吹っ飛んだ。

 

 

 

 

「お前は俺のデュエルアバターと相性が悪い。俺が盾を使った時点で勝負は決まってたんだ」

 

 

 

 

「………なら、吸収しきれないくらいの威力で攻撃すればいいだけだ」

 

 

 

 

エイトはゆっくり立ち上がった。

さっきの攻撃が痛すぎたせいか、フラフラだ。

 

 

 

 

「そんなフラフラで何ができる?」

 

 

 

 

「はあああ!!」

 

 

 

 

「ふん……」

 

 

 

 

エイトはさっきと同じように、何度も剣を振りかざした。

それをルークは全て盾に吸収した。

 

 

 

 

「何度やっても同じだ!!」

 

 

 

 

「おおおおおお!!!!!」

 

 

 

 

「っ!?何!?」

 

 

 

エイトはただ剣を振りかざしただけではなかった。

エイトは心意技『ジ・イクリプス』を放っていた。

 

 

 

 

「ジ・イクリプス!!」

 

 

 

 

「それがお前の最強技か。ならそれも防ぐだけだ!!」

 

 

 

 

普通のジ・イクリプスは27連撃だが、エイトは限界を超えて、27連撃以上放った。

ルークも負けじと全て吸収しようとした。

 

 

 

 

(くっ!このままじゃ防ぎきれない!なら、エイトの技を止めるしかない!!)

 

 

 

 

「ドレインクラッシュ!!」

 

 

 

 

ルークは吸収した攻撃を全てエイトのジ・イクリプスにぶつけた。

すると凄まじい爆風が発生した。

離れたところで2人の戦いを見ていた他のみんなは爆風に耐えることで精一杯だった。

 

 

 

やがて爆風は晴れていき、2人がいた場所を見ると、倒れかけの2人がいた。

 

 

 

「はあ……はあ……はあ…」

 

 

 

 

「勝負は終わりだ………俺はもう行く……」

 

 

 

 

「ま、待て……」

 

 

 

 

ルークはその場から離れ、エイトは追いかけようとしたが、ダメージが大きすぎたせいでその場に倒れた。

 

 

 

 

「あいつのドレインクラッシュは……本当に効くな……」

 

 

 

 

「エイト!!」

 

 

 

 

「カレンか……ごめんな……。あいつを……白夜を止めれなかった」

 

 

 

 

「ううん!そんなことないの!エイトは必死に止めようとしてくれた!!私が止めようとしたのに……代わりに止めようとしてくれて……」

 

 

 

 

「がはっ!」

 

 

 

 

「っ!?今は回復しないと!」

 

 

 

 

「白雪さん!私に任せて!シトロン・コール!!」

 

 

 

 

ベルの必殺技で、エイトの傷は癒えていった。

だが、エイトの疲労は治ってなかったみたいだ。

 

 

 

 

「エイトはゆっくり休んで欲しいの。今度こそ私が」

 

 

 

 

「1人じゃ危険です!白夜さんが加速研究会に入ろうとしてることは絶対加速研究会も知ってるはずです!白夜さんの力を利用するためにきっと妨害してきます!」

 

 

 

 

「でも全員で行ったら誰が重症のエイトの側にいるの!」

 

 

 

 

「だから5人くらいで行くんですよ!妨害してくるっていっても全員が来れば加速研究会の正体がわかってしまいます。だから来るとしたらきっと少人数です。だからこっちも少人数で対抗するんです!」

 

 

 

 

レミが言ったことは間違ってはいない。

加速研究会は謎に包まれている。

なら、妨害してくるとしても少人数で来る確率のほうが高いだろう。

 

 

 

 

「わかったの。ならあと4人は?」

 

 

 

 

「私がいきます!たまには奨真さんにかっこいいところを見せたいし」

 

 

 

 

「私もいきます!」

 

 

 

 

「主が言いました!仲間を助けてあげなさいと!だから私もいきます!主が言わなくても助けると決めてましたが」

 

 

 

 

「なら最後の1人は僕が!僕の飛行アビリティがあれば追跡も可能です!」

 

 

 

 

「レミ、マシュ、ジャンヌ、ハル君……。ありがとうなの」

 

 

 

 

「あきら。みんなを頼む。無事に白夜君を連れて帰ってきてくれ!」

 

 

 

 

「もちろんなの!」

 

 

 

あきらたちは白夜を止めるために追跡を始めた。

レギオン内で起きた任務。

『ルーク奪回任務』の開始だ。

 

 

 

 


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