数時間、車を運転してようやく目的地に到着した。
俺たちはホテルの駐車場に車を停めて、受付に向かった。
「予約した橘です」
「橘さんですね。お待ちしておりました」
「あの、もう一部屋って今からとれますか?」
「少々お待ちください。………えっと、702号室が空いておりますが」
「それじゃあ4名でお願いします」
「かしこまりました」
702号室か……。
俺たち男性組の隣だな。
ちなみに女性組は人数が多いので2つの部屋をとった。
「まずは荷物を置きに行きましょうか。荷物を置いたら一度奨真君の部屋に集合ね」
楓子はみんなに伝えて、自分たちの部屋に向かった。
701号室(男性組)
中は和風だな……。
「それにしても凄え広いな」
「この辺りでは一番高そうなホテルですよ?」
「まあ安くはないな」
白夜とタクムがそんなことを言っていたから、俺は安いホテルではないと言った。
2人は納得していて、ハルユキは外の景色を見ていた。
「凄いですね!海全体が見えますよ!」
俺たちは窓に近づき、外の景色を見た。
「「おお!」」
「オーシャンビューですね!」
さてと、とりあえず外の景色でも見ながらみんなを待つか。
楓子side
私たち女性組は途中で各部屋に分かれて部屋で荷物を置いていた。
703号室は私、白雪、サッちゃん、綸、ジャンヌ、レミ、ういうい。
704号室はあきら、美早、ニコ、マシュ、リサ、アルトリア、チーコ。
私たちの部屋では今、レミとういういが窓の外で景色を見ていた。
「「わあ!」」
「凄いホテルだね」
「奨真君が言うにはこの辺りのホテルでは一番高いらしいわ」
この海はたくさんの人たちが来るから、周りにはたくさんのホテルがあるらしい。
私たちが泊まるホテルはその中で一番高いホテルなの。
「さて、そろそろ行くとしようか。奨真君も待ってるだろうしな」
サッちゃんは立ち上がって、私たちも立ち上がり、白雪が部屋の鍵を持って部屋を出た。
隣の部屋のあきらたちの部屋をノックして、行くことを知らせて、院長さんたちの部屋もノックして知らせて、奨真君の部屋に向かった。
「奨真君、来たよー」
『今開ける』
私たちは声をかけると、奨真君はドアを開けてくれて、中に入れてくれた。
私たちは床に座って今日は何をするかを話し合った。
「今日は一日中海で遊ぼうか」
「あの、お昼はバーベキューとかはどうですか?」
「夜は花火とかどうでしょう?」
マシュと白雪は今日のことついて提案した。
みんなもそれに賛成した。
「花火は夕方買いに行くとして、バーベキューは海の家でセットを借りて、食材は近くのスーパーで買う?」
「釣りとかで食材調達もありだな!」
「海を潜って採りにいくのもいいと思う」
ジャンヌ、ニコ、美早はお昼の食材について案を出した。
どれも良さそうな案ね。
「モリと釣竿なら遊び用でいくつか持って来てるぞ」
「なら肉とか野菜は買いに行くとして、魚などは海でとろうか」
「「「「賛成!」」」」
白夜君、そんなものまで持ってきていたんだ。
でも、遊び道具がたくさんあるのはいいことね!
「バーベキュー……ジュルリ」
「アルトリアさん、よだれよだれ」
チーコはアルトリアにそう言うと、アルトリアはよだれを拭いた。
「あの……そろそろ……海…行きませんか?」
「そうだな。今日やることは決まったし、着替えてから海に行くか!」
奨真君はそう言って、私たちは水着に着替えるために、部屋を出ようとした。
すると寿也君はマシュに抱きついていた。
「マシュお姉ちゃん!僕らの部屋で着替えよう!」
「え、ええ!?」
「だってお姉ちゃんの水着を一番最初に見たいもん!」
「寿也、マシュちゃんを困らせないの」
「後で見せてあげるから……ね?」
「はーい……」
あきらから聞いたけど、寿也君はマシュのことがすごく好きだってことは本当なのね。
あ、そうだ!
後で奨真君と2人っきりになった時に水着を見せようかな!
私はそんなことを考えながら部屋を出て、自分たちの部屋に戻っていった。