骸の翼   作:亜美

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序章「或る男の夢想」
真なる夢にこそ、偽詐は存在する


やぁ。"初めまして"、って言うべきかな?

あはは!別に気にする必要はないよ。

君は何も知る必要はない。

…いや、違うな。

君(・)は(・)全(・)て(・)を(・)知(・)る(・)べ(・)き(・)で(・)は(・)な(・)い(・)、かな?

まぁ大丈夫。

私がサポートしてあげるから、君は自分の好きなように行動すればいいよ。

あははは!…その顔、信用してないでしょ。

おや、理由、気になるかい?

私には、君の思ってることが全部手に取るように分かるんだ。

え?なんでかって?

君は妙に鋭いとこを突くなぁ…。探偵とか、向いてるんじゃない?

あぁ…、残念。君の次の"人生"はそんな主人公めいたものではなく、

むしろ、一般人(モブ)みたいなポジションだから。

で、だ。どうして、私が"君の全て"を知ってるかって?

あはは!うん、…ちょっと推理してみようか。

君は一(・)度(・)死(・)ん(・)で(・)い(・)る(・)。それはもう疑いようの無い"事実"だ。

君自身もそのことはちゃんと認識してるだろう?

で、あれば、次だ。

死者はどこへ向かう?

天国?それとも地獄?

まぁ、近いかな。

ここは"全ての始まりにして終わり"、ある種の"裁定所"といった感じ。

全てのモノは一度ここに集められ、再び世界へと還る。

じゃあ、誰がその行き先を決めると思う?

"神様"かぁ、うん、ほとんど正解って言ってもいいかな?

それはね…、他でもない"私"なんだ。

君は今、"神と対話してる"わけ。

私が全力を出せば、世界なんて簡単に終わっちゃう。

もちろん、そんなことは絶対にしないよ?

あはは!また疑ったね?

うん、神(・)に(・)誓(・)っ(・)て(・)で(・)も(・)壊さないよ。

…って、何言ってるんだろ、私。

あははははは‼︎

あぁ、"神"なんて名乗れるのは、私ぐらいしかいないのにねぇ…。

というわけで、私が君の全てを知ってるのは、私がこの世全てを管理・支配してるからだよ。

…あれ?君、驚かないんだね。ちょっと意外だった。

まぁ、それもそうか。

だって、君はもう既に、似(・)た(・)よ(・)う(・)な(・)存(・)在(・)に(・)出(・)会(・)っ(・)て(・)る(・)もんね。

…あ、そろそろ転生の時間だね。

君とはもっと話したかったけど、仕方ない。

じゃあ、最後に一つだけ、注意しておくよ。

"私には、君の行く先を決めることはできない"。

理由?

それはね、生(・)前(・)の(・)君(・)との約束なんだ。

だから、転生した世界がどんなのかは私にも分からない。

今の時点で言えるのは、その世界での君は"取るに足らない"人物だってこと。

え?自分だって主人公やりたい?

うーん…、そこは君の頑張り次第じゃないかな?

あはは!仕方ないよ、それは。

まぁ、君は大丈夫。きっとなんとかなるよ。保証はできないけどね。

例え先史時代の人間だろうが、超未来の人間だろうが、君は君だ。

…まぁ、も(・)し(・)か(・)し(・)た(・)ら(・)君が元いた時代に近い世界に行くことになるかもしれないけど。

あ、そうそう、忘れてた。これは凄く重要なことだから、よく聞いててね?

例え君がどの世界に行ったとしても、"彼"は君の近くにいるだろう。

いつ接触するかは分からないけど、一度出会ったら最後、彼は死ぬまで君を殺しに行くよ。

…さて、今まで長々と話したけど、もうおしまい。

君は新しい世界に旅立つ。

その時には、ここでの記憶は全部無くなる。

だから、君は私のことも忘れるよ。

…そんな顔しないでよ、こっちだって寂しくなるから。

仕方ないなぁ…、ホントに最後の言葉、君にあげる。

—「神(・)代(・)回(・)帰(・):Before 13billion&850million years」。

それが、"世界の全て"。

私から、

"始まりのα"から送る、謎解きの鍵だ。

じゃあね、名も知れぬ君。

その健闘を、この「間(・)無(・)き(・)空(・)の(・)白(・)紙(・)」から、見守ってるよ。

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