少女は語る
ワタシはシンタのことを愛していた。
シンタもワタシのことを愛していた。
—そう、"あの時"までは。
「シンタ!ねえシンタ‼︎ どうして、どうしてワタシの前から居なくなっちゃうの‼︎ ワタシこれからどうすればいいの⁉︎ 父さんも母さんも■■■に殺されちゃったんだよ‼︎ ねえ、どうして、どうしてなの…。なんでワタシがこんな目に会わなきゃいけないの⁉︎ ねえ、シンタ、ワタシのこと、助けてよ…!」
シンタはワタシの前から姿を消した。
分からない。
なんで、どうして、
でも、"神様"はワタシにチャンスをくれた。
シンタは程なくして帰ってきた。
でも、様子がおかしい。
気になって、知り合いに相談した。
『何、簡単なことさ。彼から
ワタシは言われた通りにした。
何度も。
何度も何度も。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も、
終わるわけがなかった。
満たされなかった。
—否、理解の範疇を超えていた。
だって、その
憎い。
憎い、憎い憎い憎い!
ワタシは怒りに任せて
ああ、我が両祖よ。誇り高き
ワタシの罪を、お許しください。
そうして、2年が経った。
ワタシは、もう疲れ果てていた。
今まで、何度も何度も、シンタを、シンタではない"ナニカ"を、壊し続けてきたのだから。
正直、シンタと一緒に死ぬことも考えた。
そこに、
紛れもなく、一切の偽りなく、シンタだった。
だから、
—だから、ワタシは許したのに。許してあげたのに。
また、
「あ…、ワタシ…。また、シンタを…。」
殺してしまった。
衝動的に。
最早怒りすらなく。
ただ、まるで流れ作業のように。
ワタシの"運命"は、シンタがシンタでない限り、ずっとこのままだろう。