岡島緑郎最強伝説   作:シャト6

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第3話

戦闘ヘリから逃げていたロック達は、河口へと誘き寄せられてしまいついには行き止まりになっていた。

 

ロック「行き止まり!?」

 

ダッチ「だな。もう前には道はない。ここで方向転換して戻るっきゃねぇ。だが、そこには奴が待ち受けている」

 

淡々と話し始めるダッチ。

 

ダッチ「俺の勘だと、奴等はリングを定めた。正面切った撃ち合いで決める気だ。さ、ゴングは誰がならせばいい?」

 

レヴィ「ふん」

 

ダッチ「時々いるんだ一瞬…誇大妄想というか、自分の事をガンマンだと思っちまってる連中が」

 

ロック「それで、どうするんだ?」

 

ロックはダッチに質問する。

 

レヴィ「ダッチ、燃料切れの線はどうよ?」

 

ダッチ「腐ってもE・Oの連中だ。そうなる前に片を付けに来るだろう」

 

レヴィ「…船の損傷は?」

 

ダッチ「今のところは大したことねぇ。おっかねぇのは…あいつだ」

 

ダッチはそう言いながら甲板に目をやる。

 

ダッチ「魚雷に一発でもくらっちまったら、俺達月まで吹っ飛ぶぞ」

 

レヴィ「あ~あ~…積みっぱなしにしとくからだよこのボケナス!」

 

ダッチ「ん~、何かに使えると思ってたんだがな」

 

ベニー「勿体ないけど、この際投棄しちゃおうか」

 

ロック「……」

 

先程から何も話さないロックにダッチが話しかける。

 

ダッチ「おいロック」

 

ロック「…おいダッチ」

 

ダッチ「!?」

 

言葉遣いが代わり、ダッチは一瞬だが焦る。

 

ロック「その魚雷何発あるんだ?」

 

ダッチ「2発だ」

 

ロック「なら、その2発を甲板に出してくれ」

 

レヴィ「はぁ!?お前何言ってんだ?マジで当たったら月まで吹っ飛ぶぞ!!」

 

そう言うと、ロックはニヤリと口を吊り上げた。

 

ロック「さっきダッチが言ったろ?あの連中を月まで吹っ飛ばすんだよ」

 

レヴィ「だからどうやってだよ!」

 

ロック「ダッチ。アンタなら俺がどうするかもう理解してるだろ?」

 

ダッチ「お前…まさか」

 

ダッチはロックの考えが理解でき、頭を抱えていた。

 

ロック「そのまさかだダッチ」

 

ダッチ「正気沙汰じゃねぇ…」

 

ロック「けど、他に方法はあるか?」

 

ダッチ「……」

 

その言葉に何も言えないダッチであった。

 

ダッチ「…分かったよ。どのみち他に方法はねぇんだ!だったら、お前に懸けるぜロック!!」

 

ロック「そうこなきゃ」

 

こうして2人の間で、勝手に作戦が決まったのであった。

 

レヴィ「おいおい!お前らだけ分かっても意味ねぇだろうがよ!!」

 

当然レヴィも突っかかって来、ベニーにも一緒に作戦を説明したのであった。それを聞いた瞬間『バカかお前!?』とか『普通に考えて無茶だ!』と言われていた。だが、結局はこの作戦で行くことになったのである。ラグーン号は、元来た水路を下っていく。その先には当然戦闘ヘリが待ち構えている。

 

ダッチ『ロック!やることは分かってんな!』

 

ロック「ああ!ミサイルが来たら、明後日の方向に信号銃を飛ばす!!」

 

ダッチ「その通りだ!さぁ、アホが見えてきたぞ…レヴィ!チキンレースだ!乗せてやれ!!」

 

レヴィがヘリに向けて対戦車ライフルを撃つ。ヘリはそれによってロック達に近づいてくる。そしてミサイルを撃ち込んできた。

 

レヴィ「ロック、来たぞ!赤外線フレアだ!!」

 

レヴィの合図で、ロックは明後日の方向に信号銃を撃つ。ミサイルはそれに反応し明後日の方向で爆発した。

 

レヴィ「よっしゃ!」

 

ロック「さて…それじゃあ締めといくか!!」

 

ロックは甲板に下り、むき出しで置かれた魚雷の場所に行く。

 

ダッチ『来るぞロック!!』

 

ロック「ああ…」

 

そしてロックは、一本目の魚雷を持ち上げる。その光景を見た一同は言葉を失っていた。ダッチは別だが、レヴィとベニーは、ロックの話を信じてはいなかった。誰が聞いても、生身の連中が魚雷を1人で持ち上げる事などできないと思っていたのだから。

 

ロック「喰らい…やがれ~!」

 

一本目の魚雷をヘリ目掛けて投げるロック。当然ヘリは途中までの工程を見ていた為、魚雷を難なく避ける。しかし避けた先には既に2本目が迫っていた。そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドカ~ン!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魚雷は見事に命中し、ヘリを爆破したのであった。

 

ロック「俺の馬鹿(上司)の言う事を聞いたことが運の尽きだな。おっと、元だったな」

 

肩をポキポキと鳴らしながら、満足そうな表情で言うロックであった。

 

レヴィ「……」

 

ベニー「……」

 

一方、レヴィとベニーはその光景に何も言えなくなっていたのであった。

 

ダッチ「ま、気持ちはわかるぜ…2人とも」

 

ダッチは、自分も通った道なので2人に同情していた。そしてロック達はディスクの受け渡しポイントに到着したのである。そこには、顔に火傷を負った女性とガタイのいい男、そしてロックの元上司である景山と藤原もいた。

 

「ご苦労様。スマートな仕事って素敵だわダッチ」

 

ダッチは、女性にディスクを渡す。

 

「それにしても、酷い格好よ貴方達?」

 

4人は、服装がクタクタになっていた。

 

ダッチ「ソーホー・シャクテリに行くわけじゃねぇ。放っておいてくれ」

 

「そう。さて、Mr景山。我々ホテル・モスクワは仁義を守りますわ」

 

景山「おや?御社はブーゲン・ビリア貿易ではなかったのですかな?」

 

「我々は我々のやり方で筋を通しました。これで、遺恨はございませんわね?」

 

景山「…仕方のない事だ」

 

そう言いながら、女性からディスクを受け取った。

 

「次は、そちらがそちらの流儀で筋を通す番。細かい商談はホテルの方で」

 

景山「了解しました」

 

そう言うと、景山はロックの方を見る。

 

景山「岡島君、ご苦労だったな。では、移動するぞ」

 

藤原「岡島君、なにしてる?ほら」

 

藤原は、ロックに車に乗るように言う。ゆっくりと車に近づくロック。

 

ロック「えっと…すみません」

 

「なにかしら?」

 

ロックは女性に話しかける。

 

ロック「あの車は貴方達のですか?えっと…」

 

「バラライカよ。確かにあの車は私達のではあるわ。それがどうかしたの?」

 

ロック「ええ。すみませんバラライカさん。この車廃車になってしまいます」

 

バラライカ「えっ?」

 

そう言った瞬間、ロックは乗り込む景山思いっきり殴りつけた。車を凹ますくらいに。

 

景山「ごふぁっ!!!?」

 

藤原「ひ、ひぃぃぃ!!」

 

ロック「部長…あんたはあの時言ったよな?『南シナ海に散ってくれ』って。それが、生きててディスクが戻った瞬間に掌返ししやがって…たかがはした金とアンタの平穏を守りたいがために、簡単に部下を見殺しにする。だったら、今度は逆に俺があんたを殺したやろうか?あぁ!!」

 

景山の首を片手で持ち上げ、徐々に力を込めていくロック。すかさずバラライカは部下に止めるように指示する。

 

ロック「邪魔すんな!!」

 

止めようとしたバラライカの部下を、反対の手で掴み海に投げる。流石のバラライカも、自分の部下が片手で海に投げられるとは思っていなかったようだ。

 

ロック「これ以上やればアンタは死んじまう。だが、それだとバラライカにも迷惑がかかる」

 

景山「ガハッ…ゴホッ…」

 

ロック「…俺の家族に、キチンと謝罪金を渡しておけ。額は…親が死ぬまでそこそこ楽できる程度と、妹には入学金と学費の全額支払いだ。それくらい、あんただったら簡単に出来るだろ?ってかやれ」

 

景山「わ…わか…った」

 

そう聞いたロックは、景山を離す。

 

ロック「もしそれが出来てなかったら、俺が直々にアンタに制裁しに行くからな」

 

景山「……」

 

そう言い残して、レヴィ達の場所に戻る。

 

ロック「すみませんバラライカさん」

 

バラライカ「えっ?…えぇ」

 

流石のバラライカも、先程の出来事に頭がついていっていなかった。

 

ロック「できれば、こいつがきちんとそれを行ったか、後日報告貰ってもいいですか?」

 

バラライカ「ええ。それくらいなら構わないわ」

 

ロック「お手数おかけします」

 

そしてバラライカ達は走って行ってしまった。

 

『……』

 

ロック「あれ?皆どうしたの?」

 

ダッチ「お前…自分が何したか分かってんのか?」

 

レヴィ「姉御に対して、よく普通に話す事が出来たな」

 

ベニー「ホントにね。普通、初対面で彼女を見たら大抵の連中はビビるけどね」

 

ロック「そうかな?別に普通に優しいと思うけど?」

 

『いや、初対面でそう思う事は変だ』

 

3人からそう言われるロックであった。

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