遊戯王ARC-V 転生少女の決闘   作:YM

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(いつものごとく)お待たせしました。初の主人公以外のデュエル回です。

アニメキャラはアニメで使用したカードやその関連カードしか使わないと言いましたが……すいません、どうにもLDS三人組は各テーマだけでは防御札が足りなかったりしてデュエル構成がうまくいかなかったので、汎用魔法・罠を使わせてください。アニメでも刃がメテオレイン使ってるし……修行とかカオリのアドバイスによるものということでここはひとつ、ご容赦ください。


第十七話 鉄の意思 前編

「……一人か?あの時のガキと女はどうした?」

「知らないわ」

 

 連続襲撃犯が現れた。ついにこの時がやって来た。

 

「ずっと黒マスクの男だと思ってた。マルコ先生を襲った犯人は……。マルコ先生をどうした!?」

「マルコ?」

「私に融合召喚を教えてくれた、LDSの講師の名前よ!」

「アイツか……。フン、大した腕じゃなかったな。実戦経験のなさが露骨に現れた、哀れなほど薄っぺらな……」

「黙れ!マルコ先生は私の恩師。侮辱は許さない!」

「マルコだけではない。LDSでは誰もが薄っぺらだった。ヤツらのデュエルには鉄の意思も鋼の強さも感じられなかった」

 

 コイツ……。

 

「それじゃあ、他の事件もみんな――」

「俺がやった。許さないというのなら、俺を倒して恨みを晴らせ!」

 

 会話しているだけで怒りがこみあげてくる。だけど、連続襲撃犯はLDS講師を何人も下している。つまり、格上の相手だ。これまでの修行の日々で確実に私は強くなったけど、黒マスクの男――ユートとカオリが同程度の実力者で、目の前のこの男がそれと同程度の実力なら、明らかに私一人で勝てる相手じゃない。

 

 だからこそ、修行ではチームワークに重点を置いた。

 

「北斗、刃、カオリ!早く来て!」

「仲間を呼んだか……」

 

 くっ、予想はしてたけどカオリが通信に出ない。

 

「カオリは黒マスクの男が相手をしてるってわけね……」

「ユート……あいつ勝手に……いや、まあいい」

 

 ん?この様子だと、話し合って決めたわけじゃないみたいね。黒マスクの男が黙ってカオリの足止めに向かったって感じか。まあ、元々LDS襲撃もこの男の独断だったみたいだから、今更不思議もないけど。

 

「でもカオリだけじゃないわ。あんたのことはもうLDS中に知れ渡ってる。あんたの顔を知ってる私が街を練り歩き、あんたが現れるのを待っていた。つまり、あんたは罠にかかったって事よ!」

「その通り!」

 

 北斗の声。それにもう一つの足音もする。修行中によく聞いた、仲間の足音。

 

「安心しろ、真澄。マルコ先生の仇は僕らが必ず討たせてやる」

「トップチームが来る前に片を付けちまおうぜ。襲撃犯をとっつかまえれば、俺たちのチャンスも広がるってもんだ」

「刃、北斗……」

 

 一人で居ると感じる不安も、この二人といるとどこかに吹っ飛んでいく。修行を通じて、私たちは実力を上げただけじゃなく、絆も深まった。絆が私に勇気を与えてくれる。

 

「バトルロイヤルルールでいこう。全員一ターン目はドローなし、バトルなしだ」

 

 刃がルールを提案する。修行中、最も私たちのコンビネーションを発揮できたルールね。

 

「いいだろう。仲間ともども片付けてやる」

 

 襲撃犯の威圧感が増す。この凄み……これが"実戦"を経験している人間の迫力か。気圧されちゃだめだ。気合を入れなきゃ!

 

「「「「デュエル!」」」」

 

 真澄 LP 4000

 北斗 LP 4000

 刃 LP 4000

 黒咲 LP 4000

 

 デュエルディスクは私にターンの順番を決定する権利があることを示してる。よし、私が先手を取れた。

 

「私のターン!永続魔法、ブリリアント・フュージョンを発動!デッキのモンスターを素材に、融合召喚を行う!」

「融合……」

「デッキのジェムナイト・サフィアとジェムナイト・ラズリーを融合!堅牢なる蒼き意志よ。碧き秘石と一つとなりて、新たな光を生み出さん!融合召喚!現れよ、高貴なる騎士!レベル7、ジェムナイト・アメジス!」

 

 ジェムナイト・アメジス レベル7 ATK 1950 → 0

 

「この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力・守備力が0になる。そして墓地に送られたジェムナイト・ラズリーの効果発動。墓地の通常モンスターを手札に加える。サフィアを手札に!」

「なるほど……わかったよ、真澄。その手で行くんだね」

「へへっ、目にもの見せてやるぜ!」

「後は任せるわ。私はこれでターンエンド!」

「俺のターン!俺は手札からRR(レイドラプターズ)―バニシング・レイニアスを召喚!」

 

 RR―バニシング・レイニアス レベル4 ATK 1300

 

 RR……それがこの男の使うモンスターね。何が得意なモンスターなのか、見極めないと。

 

「このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンに一度、手札から同名カードを特殊召喚できる。二体目のバニシング・レイニアスを特殊召喚!」

 

 RR-バニシング・レイニアス レベル4 ATK 1300

 

「さらに永続魔法、RR―ネストを発動。同名のRRが二体場に揃っている時、デッキからその同名カードを手札に加える。そして二体目のバニシング・レイニアスの効果で三体目を特殊召喚!」

 

 RR-バニシング・レイニアス レベル4 ATK 1300

 

 これは……展開が得意なテーマか。エクシーズのための展開力ってわけね。

 

「手札から魔法カード、RR―サンクチュアリーを発動。場にRRが三体いる時、カードを二枚ドローする。俺はカードを二枚セットしてターンエンド」

 

 !?エクシーズせずにターンを終えた……?舐めているのか……いや、何かあると考えて動いた方がいいわね。でも、既に布石は打ってあるわ。頼んだわよ、北斗!

 

「次は僕のターンだ。まずはセイクリッド・シェアトの効果発動。相手フィールドにだけモンスターがいる時、手札から特殊召喚できる」

 

 セイクリッド・シェアト レベル1 DEF 1600

 

「さらにセイクリッド・レオニスを召喚」

 

 セイクリッド・レオニス レベル3 ATK 1000

 

「レオニスの効果で僕はもう一度セイクリッドを通常召喚できる。来い、セイクリッド・グレディ!」

 

 セイクリッド・グレディ レベル4 ATK 1600

 

「さらにグレディが召喚に成功した時、レベル4のセイクリッドを手札から特殊召喚できる!セイクリッド・カウストを特殊召喚!」

 

 セイクリッド・カウスト レベル4 ATK 1800

 

「カウストの効果。一ターンに二回まで、セイクリッドのレベルを上下させられる。カウスト自身とレオニスのレベルをアップ!」

 

 セイクリッド・カウスト レベル4 → 5

 セイクリッド・レオニス レベル3 → 4

 

「僕はレベル4のレオニスとグレディでオーバーレイ!聖なる光とともに駆け抜けよ!エクシーズ召喚!ランク4、セイクリッド・オメガ!」

 

 セイクリッド・オメガ ランク4 ATK 2400

 

 セイクリッド・オメガは魔法・罠への耐性を自分フィールドのセイクリッドに付与できるモンスター。これで北斗はあいつの伏せカードを警戒せずに動ける。

 

「まだだ!シェアトの効果!他のセイクリッドと同じレベルになる!カウストと同じレベル5に!」

 

 セイクリッド・シェアト レベル1 → 5

 

「レベル5のカウストとシェアトでオーバーレイ!星々の光よ!今大地を震わせ降臨せよ!エクシーズ召喚!ランク5、セイクリッド・プレアデス!」

 

 セイクリッド・プレアデス ランク5 ATK 2500

 

 来た!北斗のエースモンスター!そしてこれで――

 

「僕はオメガのオーバーレイ・ユニットを一つ取り除いて、効果発動!このターン、自分のセイクリッドは魔法・罠の効果を受けない!これでカウンター罠も無力化した!さらに僕はプレアデスの効果発動!オーバーレイ・ユニットを一つ取り除き、フィールドのカード一枚を持ち主の手札に戻す。僕はブリリアント・フュージョンを手札に戻す!真澄!」

「ブリリアント・フュージョンがフィールドを離れた時、このカードで融合召喚したモンスターは破壊される!そして破壊されたアメジスの効果!フィールドから墓地へ送られた時、フィールドの全てのセットされた魔法・罠を手札に戻す!」

「……」

 

 よし!これで伏せは除去できた!しかもブリリアント・フュージョンも回収して、使い回せる!

 

「そして手札から永続魔法、セイクリッド・テンペストを発動。自分の場にセイクリッドが二体以上いる時、効果を発動できる。このターンのエンドフェイズに、相手のライフを半分にする!僕はこれでターンエンド」

「……」

 

 黒咲 LP 4000 → 2000

 

 さらにライフ半減!最高の流れね!

 

「刃!仕上げは任せたよ!」

「ああ、任せろ!俺のターン!俺は手札から魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!手札からモンスターを一枚捨てて、レベル1のモンスターをデッキから特殊召喚する!手札のX―セイバー パロムロを捨てて、XX―セイバー レイジグラを特殊召喚!」

 

 XX―セイバー レイジグラ レベル1 ATK 200

 

「レイジグラの効果発動!特殊召喚された時、墓地のX―セイバー一体を手札に戻す!パロムロを手札に戻して、召喚だ!」

 

 X―セイバー パロムロ レベル1 ATL 200

 

「そして場にX―セイバーが二体以上いる時、手札からXX―セイバーフォルトロールを特殊召喚できる!フォルトロールを二体特殊召喚!」

 

 XX―セイバー フォルトロール レベル6 ATK 2400

 XX―セイバー フォルトロール レベル6 ATK 2400

 

「そして手札から魔法カード、セイバー・スラッシュを発動!攻撃表示のX―セイバーの数だけ、表側表示のカードを破壊する!俺の場のX―セイバーは4体!RR―ネストとバニシング・レイニアスは全て破壊だ!」

「……」

「これでお前のフィールドは更地だな!だが、それだけじゃ終わらねえぜ!お前には最大級の禁じ手を使ってやる!レベル6のフォルトロールにレベル1のパロムロをチューニング!光差する刃持ち、屍の山を踏み越えろ!シンクロ召喚!出でよ、レベル7、X―セイバー ソウザ!」

 

 X―セイバー ソウザ レベル7 ATK 2500

 

「さらにフォルトロールの効果発動。墓地のレベル4以下のX―セイバーを復活させる!パロムロを特殊召喚!」

 

 X―セイバー パロムロ レベル1 ATL 200

 

「北斗、頼むぜ!」

「ああ!プレアデスのオーバーレイ・ユニットを取り除いて、フォルトロールを手札に戻す!」

「そのままフォルトロールをもう一度特殊召喚!これでもう一回効果が使えるぜ!」

 

 XX―セイバー フォルトロール レベル6 ATK 2400

 

「レベル1のレイジグラとレベル7のソウザに、レベル1のパロムロをチューニング!白銀の鎧輝かせ、刃向かう者の希望を砕け!シンクロ召喚!出でよ、レベル9、XX―セイバー ガトムズ!」

 

 XX―セイバー ガトムズ レベル9 ATK 3100

 

「ここでフォルトロールの効果発動!墓地のレイジグラを特殊召喚!」

 

 XX―セイバー レイジグラ レベル1 DEF 1000

 

「レイジグラの効果で墓地のフォルトロールを手札に加え、特殊召喚!」

 

 XX―セイバー フォルトロール レベル6 ATK 2400

 

「そしてガトムズの効果!X―セイバーをリリースして、相手の手札を一枚捨てさせる!レイジグラと効果を使い終わったフォルトロールをリリース!手札二枚を捨ててもらうぜ!」

「俺は墓地に送られたRR―ファジー・レイニアスの効果発動。同名カードをデッキから手札に加える」

「無駄だ!フォルトロールの効果で墓地のレイジグラを特殊召喚!フォルトロールを手札に加えて、特殊召喚!」

 

 XX―セイバー レイジグラ レベル1 DEF 1000

 XX―セイバー フォルトロール レベル6 ATK 2400

 

 X―セイバーの極悪コンボ、無限ハンデス。いくら手札を増やしても、あのコンボの前では無意味ね。対戦では想像したくもないけど……今は最高に頼もしい。

 

「効果を使い終わったフォルトロールとレイジグラをリリースして、手札を捨てさせる!」

「ファジー・レイニアスの効果で、最後の一枚を手札に」

「無駄だって言っただろ!フォルトロールの効果でレイジグラを蘇生!フォルトロールを回収して、特殊召喚!」

 

 XX―セイバー レイジグラ レベル1 DEF 1000

 XX―セイバー フォルトロール レベル6 ATK 2400

 

「レイジグラをリリース!最後のファジー・レイニアスも墓地に行ってもらうぜ!」

「……」

 

 やった!これであいつの手札は0!

 

「おまけだ!フォルトロールでレイジグラを蘇生!パロムロを手札に!」

 

 XX―セイバー レイジグラ レベル1 DEF 1000

 

「見たか!俺はこれでターンエンドだ!」

「これが地獄の修行の成果だ!」

 

 ……マルコ先生のためとはいえ、あの修業は本当に地獄だったわ。何度か本気で死ぬかと思ったくらい、きつかった。私のために同じ修行を受けてくれた二人には感謝しかない。一応後でもう一人増えたけど……まあ、彼は別に私たちのために一緒に修行をしてたわけではないから、ノーカウントね。

 

「……地獄、か」

「何だ?」

「追い詰められて驚いたか?もうサレンダーは認めねえぜ!」

「……貴様らが本当の地獄を知っているとは思えないが……ならば、その成果とやら、見せてもらおうか」

 

 ここまで追い詰められて、なおこの自信……いや、どんな状況になろうとも決して諦めるつもりのない、強い意思。こんな男の味わった"地獄"……それは一体……。

 

 いや、今はデュエルに集中するべきだ。この男は未だに諦めていない。追い詰められた敵こそ、本当に警戒するべき相手なのだから。

 

「私のターン、ドロー!」

 

 このターンからドローとバトルが解禁される。そしてこの手札なら――

 

「手札から永続魔法、ブリリアント・フュージョンを発動!デッキのジェムナイト・ラピス、二体目のラズリーを融合。神秘の力秘めし碧き石よ。今光となりて現れよ!融合召喚!レベル5、ジェムナイトレディ・ラピスラズリ!」

 

 ジェムナイトレディ・ラピスラズリ レベル5 ATK 2400 → 0

 

「ラズリーの効果でラピスを手札に。さらに魔法カード、ジェムナイト・フュージョンを発動!ジェムナイト・アンバーとラピス、サフィアを融合!雷帯びし秘石よ!碧き秘石よ!堅牢なる蒼き意志よ!光渦巻きて新たな輝きとともに一つにならん!融合召喚!現れよ!全てを照らす至上の輝き!レベル9、ジェムナイトマスター・ダイヤ!」

 

 ジェムナイトマスター・ダイヤ レベル9 ATK 2900

 

「墓地のジェムナイト・フュージョンの効果発動!墓地のラズリーを除外して、このカードを手札に戻す!そしてブリリアント・フュージョンのさらなる効果!手札の魔法カードをコストに、この効果で融合召喚したモンスターの攻撃力を元に戻す!ジェムナイト・フュージョンをコストに、ラピスラズリの攻撃力を復活!」

 

 ジェムナイトレディ・ラピスラズリ ATK 0 → 2400

 

「そしてラピスラズリの効果発動!EXデッキからラピスラズリを墓地に送って、フィールドのEXデッキから特殊召喚されたモンスターの数×100に自身の攻撃力の半分を加えた数値分のダメージを与える!フィールドのEXデッキから特殊召喚されたモンスターの数は5体!ラピスラズリの攻撃力2400の半分、1200を加えて1700のダメージ!」

「……」

 

 黒咲 LP 2000 → 300

 

「よっしゃあ!あともう一息だぜ!」

「まだよ!マスター・ダイヤは墓地のジェムモンスターの数×100ポイント、攻撃力がアップする。墓地にはアメジス、ラピスラズリ、二体目のラズリー、ラピス、アンバー、サフィアがいるから、攻撃力は600ポイントアップ!」

 

 ジェムナイトマスター・ダイヤ ATK 2900 → 3500

 

「マスター・ダイヤのもう一つの効果を発動!墓地のラピスラズリを除外して、エンドフェイズまでその名前と効果を得て、発動!EXデッキのラピスラズリを墓地に送り、500にマスター・ダイヤの攻撃力の半分、1750を加えて2250のダメージで!」

 

 これで……決める!




次回「LDS三人組死す」

デュエルスタンバイ!
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