星に導かれる妖精   作:鳥王族

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だいぶ、話が飛びます。


復活編
第1話


 

ニルヴァーナをめぐる六魔将軍(オラシオンセイス)との戦いが終え、化猫の宿(ケット・シェルター)の真実を知りウェンディとシャルルは仲間になった。そして、そんな妖精の尻尾(フェアリーテイル)のナツ、ルーシィ、グレイ、エルザ、ハッピーの五人。そして、元は化猫の宿(ケット・シェルター)のメンバーだったウェンディとシャルルの二人の計七人は深い森の中に入っていた。

 

理由は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の仲間の一人。そして、つい先日目の前で捕まったジェラールの実の弟であるジークフリートを迎えに行くためである。

迎えに行くと言ってもどこかをふらついてるのではなくジェラール同様、楽園の塔の事件の時エーテリオンと融合したことにより封印状態になっているジークフリートのところに向かっている。場所は元六魔将軍(オラシオンセイス)のメンバーのホットアイ。本名リチャードに教えてもらった。

 

「着いたぞ」

 

エルザが皆に到着を伝えるとそこには大きな洞窟があった。

 

「行くぞ」

 

エルザの声にみんな頷く。そして、洞窟内へと入っていった。

奥に行くとそこには洞窟には似つかわしくない物語に出てくる吸血鬼が入ってそうな棺桶が一つ立てて置かれていた。

そしてそれをエルザがゆっくりと開けてみるとそこには鎖に繋がれているジークの姿があった。

 

「ジーク!」

 

すぐさまエルザは剣を装備し鎖を切りジークを解放した。

 

「ウェンディ頼めるか?」

「はい、頑張ります」

 

エルザに言われ拳を握り気合いを入れるとウェンディはジークの回復を始めた。そして、始めて1分ほど経つとウェンディは汗だくになりながらも作業を終えた。

 

「出来ました。これで多分大丈夫です」

 

ウェンディがそう言うとみんなは緊張がほぐれ安堵した表情になる。それをみてウェンディも役に立てたと感じ少し微笑んだ。

 

そして、回復をしてもらったジークはというとゆっくりと眼を覚ました。

 

「…ここは」

「ジーク、起きたか」

 

起きたジークにエルザは優しく声をかけた。

 

「…あなたは?」

「やはり、記憶を失ったか。大丈夫だ。私たちはお前の味方だ。安心しろ」

「…そうか、じゃあもう少し休ませてくれ」

 

そう言ってジークはもう一度目をつぶった。だが、先ほどまでとは違い昼寝のようにどこか気持ちよさそうな寝息をたてている。

 

「よし、では帰ろう。皆も心配しているだろうしな」

 

エルザがジークを背負うとみんなは洞窟から出ていった。

 

 

●●●

 

 

 

ジークはゆっくりと眼を覚ました。そこには彼の知らない天井。周りには見たことない植物などがあった。状況がわからず上半身だけ起こし首を動かし周りを見渡していると一人の年老いた女性がこっちに向かって来た。

 

「起きたのかい?調子はどうだ?」

「調子?悪くない」

「そうかい」

「…あの、あなたは?」

「私かい?妖精の尻尾(フェアリーテイル)の顧問薬剤師のポーリュシカだよ。エルザがお前を連れて来たんだよ」

「エルザ?」

「ああ、記憶を失ってるんだったね。お前は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導師でその仲間がお前を連れて来たのさ」

「魔導師ギルドの魔導師。俺が?」

「ああ、お前の詳しい事情はエルザに『ガチャ』ちょうど来たようだね」

 

ポーリュシカは玄関の音に反応するとエルザが入って来た。

 

「ちょうど今眼を覚ましたよ」

「本当ですか?ジーク!!気分はどうだ?」

「あなたが…エルザ?」

「ああ、お前の仲間だ」

「そうか」

 

ジークは知らない女であることは変わりないのだがエルザには本能的にどこか安心する感覚を感じた。

 

「じゃあ、エルザも来たことだし。今のジークフリート。お前の状況を言うよ。エーテリオンを食ったらしいね。それの副作用は基本数日間寝込むことで解消されるんだがお前の場合解消する前に封印なんてされたから体がおかしくなっている。だから、一週間は安静にすること。空いた時間は睡眠に時間を割きな、そして、一週間は絶対安静魔法を使うんじゃないよ。徐々に慣らしていくんだいきなりその体の魔力を一気に使おうものなら体が耐えられなくなって最悪死ぬ。わかったね!」

「は、はい」

「わかったならとっとと出て行きな!人間臭くて気分が悪い」

「えっ!?あっ、はい。ありがとうございました」

「ポーリュシカさんおせわになりました」

「2度と来るんじゃないよ」

 

そう言って追い出されるようにジークとエルザは家を出ていった。

 

「あの、エルザさん」

「エルザでいい。以前はそう呼んでいた。敬語も使わなくてもいいぞ」

「あー、そうか。じゃあエルザ、俺は…これから…どうすればいい?ごめん、ゆっくりな…喋りで」

「お前は封印されていて脳にも負担がかかってるゆっくりでいい。お前は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導師だ。今から妖精の尻尾に向かう。みんな、お前の意識が戻るのを待っていたからな」

「俺には仲間がいたのか?」

「「いた」ではない「いる」んだ。記憶をなくそうと私たちはジーク。お前を仲間として大切にする」

「…ありがとう」

「では行こう。帰ったらたぶん宴だぞ」

「へー」

 

ジークはそうしてエルザに連れられ妖精の尻尾(フェアリーテイル)に行くとみんなは大泣きした後、大声をあげて宴を始めた。それの行儀悪さというか騒々しさによりジークは半分苦笑しながらも宴を楽しみだした。

そんな時、一人の少女を見つけたエルザが言っていた自分を助けてくれたウェンディという少女と見た目が一致したのでジークは彼女に礼を言おうと彼女に近づいた。

 

「君がウェンディか?」

「えっ!?あっ、ジークくん。うん、あのウェンディです。よろしくお願いします」

 

ジークは深々とウェンディにお辞儀をされ礼を言うタイミングを失った。

 

「えっーと、あの、ウェンディ」

「はい」

「ありがとう」

「……えっ!?」

「封印を解いてくれたのは…ウェンディと聞いたんだ…違うのか?」

「あっ、そうです。どういたしまして」

 

また、ウェンディがお辞儀をする。自分がすべきなのにされてジークは少し戸惑っている

 

「ウェンディ、すぐに頭下げすぎ。ジーク、あなたはあなたで言葉足らずなのよ。最初何のことかわからなかったわ」

「シャルル言い過ぎだよ」

「ネコ?」

 

急に現れた喋るネコを不思議がるジーク。するともう一匹喋るネコが魚を持ってシャルルの元へやって来た。魚をプレゼントしようとしてるのだが無視されている。

 

「なあ、あいつらは」

「あの子はシャルルで隣にいる青いのがハッピーで、二人とも妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士なんですよ」

「そうか。…ウェンディ、歳が近いから…敬語じゃなくていい」

「えっと、うん、わかった。あっ、そういえばジークくんはどんな魔法を使うの?」

 

ウェンディは興味本位で尋ねると話が聞こえた他のメンバーから俺も知りたいなどの声があちこちから聞こえて来た。

 

「?あなた、元々ここのメンバーじゃなかったの?何で他のメンバーまであなたの魔法を知らないのよ」

 

シャルルが疑問に感じ尋ねたが勿論ジークにはわかるわけもなく首を傾げた。

 

「ジークは少し事情があって正体などを隠していたんだ」

 

戸惑ってるジークにエルザが助け舟を出した。シャルルもこれ以上深入りすべきじゃないと感じたのか納得した。

 

「えっーと、それでジークくんの魔法なんだけど」

「あー、俺の魔法か?俺は…天体魔法を使う滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)。天体の滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)だ」

「ゴッド?」

「スレイヤー?」

「滅竜魔法とは違うのか?」

 

聞いたことのない魔法にギルドのメンバーがざわつき始めた。すると、マスターがやって来て滅神魔法の説明を始めた。

 

「滅神魔法。失われた魔法(ロスト・マジック)の一つじゃな。その歳でそれを使うとは中々じゃな。ヤン坊から聞いたぞ昔魔法学校の卒業祝いにあげた滅神魔法のことが書いてある魔導書をプレゼントしたらそれを天体魔法に組み込みオリジナルの滅神魔法を作り上げたそうじゃな」

「オリジナル!?」

「誰かに教わったんじゃねえのか!?」

「すげー!」

「しかも、失われた魔法かよ!」

 

マスターがジークの魔法について説明するとみんな騒ぎだした。

 

「あの、ヤン坊とは?」

「わしの友達じゃ、お主の父親代わりもしておった。今度会いに行ってやれ。あっ、それとほれ」

 

マスターは何かを投げるとジークは一瞬驚いたがそれをキャッチした。それを見てみると何かのネックレスだった。

 

「これは?」

「聖十大魔道の証のネックレスじゃ、お主ののものだ」

「聖十大魔道?」

「この国の優秀な魔導師十人が与えられる称号じゃ、ちなみにわしも持っておる」

「…俺が?その聖十大魔道なのか?」

「ああ、お主のものだ。大事にするんじゃぞ」

「あっはい」

 

ジークはネックレスを受け取ると首にかけた。すると、みんなから似合ってねーなどのいじる声が聞こえたが皆、仲間がその称号を持っていることに誇りに思っているのをジークは感じたのだった。

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