落第騎士の英雄譚 破軍剣客浪漫譚〘本編完結〙   作:どこかの超電磁砲

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第四十二幕「過去と未来」

 

「え・・・翔真先輩いないんですか~?」

 

「うん・・・それと・・・加宮君はなんで平気に不法侵入してるのかな?」

 

 

一輝はある来客に困っていた。それは蔵人の取り巻きである加宮 翼だった・・・あの戦い以降翔真を倒したいと日々鍛錬を続け道場破りのごとく平気で破軍学園に不法侵入していた。

 

「先輩は何処にいるんです?」

 

「実は僕もあんまり分かってないんだ。翔真が何処にいるのかは誰も知らないんだ・・・」

 

 

翼の思わぬ訪問があった一方、翔真は師である剣斗と林の中を駆け抜けては剣と剣のぶつかり合いをしていた。飛天御剣流と飛天御剣流・・・木が次々と倒れてゆき、二人は人間離れした戦いを繰り広げた。

 

 

「飛天御剣流!九頭龍閃!」

 

「甘いわ!」

 

 

剣斗は翔真の九頭龍閃を九頭龍閃で返した。跳ね返された衝撃により翔真は地面へ激突し巨大な砂埃を発生させた。

 

 

「やれやれ。そんな実力じゃあ、敵なんて倒せねーだろ」

 

「くっ・・・」

 

「はぁ。剣の打ち合いをして今日で3日か・・・それも飽きたな。翔真、選手交代だ」

 

「え・・・」

 

剣斗はあることを思い付き、翔真を立ち上がらせた。そして自身の右手を翔真にかざすと

呪文らしき何かを唱えた。すると翔真の身体のあちこちから黒いスライムのような物体が現れ、次第にそれは離れてゆき一ヵ所に集まってゆく。

 

「(一体なんだ・・・)」

 

「そう言えばお前は知らなかったんだな・・・俺は固有霊装こそは無理だが、俺はある魔法が使える・・・それは」

 

「な、なんだ!?」

 

剣斗の背後では翔真から飛び出した黒いスライムが人の形を形成してゆき、やがて完成すると人の形は翔真や剣斗の知る姿になる。

 

「お、俺・・・!?」

 

「俺はお前の記憶から、過去のお前を作り出すことが出来るんだ・・・あの姿は・・・解放軍時代のお前か」

 

『―――――!』

 

 

二人の前に現れたのは、黒いコートを羽織り髪を後に結わえた数年前の自分・・・綾崎翔真自身。偽物の翔真は手元に持った天鎖斬月を構えると、そのまま刃を振り下ろす。

 

「俺が相手って訳かよ!?」

 

『―――――』

 

「過去を打ち消し、そこから得られる勝利はある・・・翔真、過去を打ち消してみせろ」

 

「過去を・・・」

 

『―――――――』

 

「やってやるさ・・・はあああァァァァァァ!!!!」

 

 

 

翔真が過去の自分に刃を振り下ろしている頃――――――綾崎家では時雨がヒルダとヨルダに制裁を加えていた。

 

 

「ヒルダ、ヨルダ・・・次しくじれば・・・分かっているな?」

 

「は、はい・・・当主様・・・」

 

「・・・・・・」

 

「身寄りのない貴様等を拾ったのは俺だぞ・・・もし次、翔真を始末出来なければ貴様等を売春館へと売り飛ばす。チャンスはないと思え」

 

「わ・・・分かりました・・・」

 

「当主様の・・・ご命令通りに・・・くっ」

 

 

メイド服はボロボロに、所々に白き液がこびりついた二人はシャワー浴びて次に備えて身体を休めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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