鴉が飛ぶ (リメイク)   作:ベクセルmk. 5

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今回は箸休め会です・・・多分。


アカネが聞く

――――――――――――――――

 

「ここが、クレーエ軍の特別兵舎・・・」

私の名前は『アカネ』!現在は帝国軍クレーエ将軍直轄部隊(クレーエ軍)の情報工作隊に所属する普通の女の子。しかし裏の顔は帝国の未来を憂う革命軍のエージェント。

ナカキド将軍離反から数週間後、クレーエ軍を含む帝国軍の大規模な人事異動のお陰でクレーエ軍へと潜入することの出来たのだ。私は元々帝国軍広報隊に所属していた平兵士でもあるため軍に再入隊、密偵としてクレーエ将軍の情報を持ち帰るという任務を受けているのです。

 

『まずは先輩方の話しを聞いてみると良い』

 

クレーエ将軍は人事再編でやってきた兵士全員にそうおっしゃいました。というのも、クレーエ軍の殆どがクレーエ将軍が独自に行った訓練によって鍛えられ、クレーエ将軍が独自に開発した装備で戦う。それをよく知る古株兵士の話を聞いて見識を深めろと言っているようです。

クレーエ将軍自体はとても穏やかな人に見えますが、味方にすら畏怖される人物です。しっかりと油断なく見ていきましょう。

 

「エーカー先輩はクレーエ将軍の訓練キャンプには参加されたんですか?」

 

配属早々上官となった女性兵に聞いてみることにしました。訓練キャンプは革命軍内部でも有名で、クレーエ将軍がこれを行ってから地方に配属された新兵の質が上がったという噂があるほどです。

 

「あー、あれね。閣下の部下の殆どが一度は経験するけど・・・控えめに言って地獄ね」

 

――――――――ひ、控えめでも地獄とは一体。革命軍も打倒帝国、打倒エスデスに向けて訓練を欠かせないが、それとどこまで違うのだろうか。

 

「まず初日は楽なの。フェイクマウンテンとかマーグ高地みたいな危険地帯まで移動してキャンプの準備をするだけだから。でも、二日目から2か月間本格的な訓練をするんだけどね・・・4人1グループ、言ってしまえばフォーマンセルでの行動が何よりも神経を使うわ」

 

確かに。と、頷く。いきなり顔も合わせる事の少ない3人と作戦行動や共同生活をするというのは大きなストレスとなる。私も密偵の仕事を抜きにしても遠慮願いたい。

軍全体としての連携力や一人が危機に陥っても残りのメンバーがフォローに入れるようにしたりなど、恩恵も多い。

 

「最初の訓練は朝4時に起きて4時間のランニング。上り坂も森の中も関係なく・・・基礎体力をつける為とはいえ、後ろから閣下のペットのジャバウォックが迫ってきてるのよ?しかも、遅れてるチームメイト助けなかった場合粛清されるし。何度嘔吐したことか・・・」

 

――――――――――――――――超級危険種ジャバウォック。時速110キロの速度で一日中走り回れるスタミナと、帝具の材料にもなっているレアメタルでも傷一つつかない堅牢な身体をした化け物。

それが私の後ろから追いかけてくる姿を想像して、ぞっとした。

 

「(それを、4時間!?ありえない!)ほ、他には!他にはどんな訓練をしたんですか?」

 

「そう、ね。いきなり紙で出来た箱を渡されて『十秒で判断しろ。危険なら捨てて、安全なら開けろ』って、言われたわ。危機察知能力を鍛えるって言ってたけど、中身は死なない程度の量の爆薬が入ってるの。四肢欠損したり、全身大やけどしたり、顔の半分焼け爛れたりした人もいたわね・・・」

 

「因みに、先輩は・・・」

 

聞いた瞬間、いきなり軍服の上着を脱いで腕を見せる先輩。義肢への交換をしていないその腕には痛々しいやけど跡があった。

 

「後はそうね、状況適応力の訓練としてナイフ一本で夜中にジャングルへ放り出されたわ。得意武器を持っていない状態での遭遇戦は、本気で死を覚悟したわ。他にも格上相手での戦術構築や工夫した集団戦闘、危険種の狩り方や罠の作り方・・・この辺りは比較的普通よ」

 

想像以上だ。これがクレーエ軍の強さの秘訣。

 

「(このまま情報を集めて、少しでもクレーエ軍への勝率をあげなくちゃ)」

 

~~~

 

「え?招待?クレーエ将軍が私にですか!?」

 

配属から3日経った昼頃。突然クレーエ将軍の昼食に招かれたのだ。

こういったことは珍しく、最近は滅多に無いとエーカー先輩が語る。なんとこの日だけはいつも食べている芋鍋(ジャガイモと肉類を煮込んだだけのもの)以外のものが食べられるのだとか。

 

「そ。簡単なカウンセリングみたいなものだと思っていけばいいから」

 

場所は宮殿内の将校専用食堂。自分の他にも最近配属となった兵士10名が招かれている。

 

「(でも・・・)」

 

私は嫌な予感を感じていた。今回招待された兵士の半分が私と同じ革命軍のスパイ。

――――――――もしかして密偵だとバレているのでは?と思ってしまう。一度革命軍の本部で出会ったナジェンダ将軍にこう言われたのを私は思い出した。

 

『いいか、クレーエの懐柔能力と人心掌握術はかなり危険だ。一対一で会話をするな』

 

多少過剰に警戒しているとも思える。本当に懐柔力と人心掌握術が優れているのなら、革命軍に約100万もの兵が集まるはずがない。と、私もよく笑ったものだ。

――――――――この時私は今日の昼食は何か~などと浮かれていた。上長していたといってもいいだろう。

 

 

 

 

 




区切りが悪い?
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
落ちを思いつかなかった私の落ち度かな?


ちょくちょくこういう箸休め会としてエージェントアカネは出てきます。時系列はバラバラで、クレーエ軍に対してインタビュー的なことをしていきます。
・・・・・・もしかして情報工作隊じゃなくて広報隊のほうがよかった?
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