ほぼ初投稿状態ですがよろしくお願いします!
No.1 〜きっかけ〜
高校生。青春の真っ只中。一般的に言えば、部活に勤しんだり、好きなものに打ち込んだりして、人それぞれ充実した日々を送るんだと思う。
…けど、自分にはそれは出来ない。
小さい頃は音楽が好きだったけど。
あんなもの、凡人がやった所で大した道楽にもなりやしない。
だから、もうやらない。
所詮、才能が無いのだから。
=彼方と奏でるharmonies=
何の変哲も無い帰り道。
沼津からバスに揺られて内浦にある家路に着こうとしていた午後4時半頃。
全ての元凶となる連絡が届いた。
『スクールアイドル、始めようと思うんだ!!』
そうか、とだけ返してしまった。
連絡を寄越したのは高海千歌。
同じ内浦に住む、小さい頃からの同い年の幼馴染。昔から、興味が湧いたものにあれこれ手を出し、その度に振り回された記憶がある。
そんな彼女が、今度はスクールアイドルらしい。
なんだよそれ、としか思えなかった。
丁度バスから降りると、千歌から電話がかかって来た。
『なにさっきの返事!!もうちょっと興味持ってくれてもいいじゃん!!!』
『興味も何も、俺そもそもスクールアイドルとか知らないし…』
『えー!!この間ようちゃんと一緒に遊んだ時に説明したじゃん!!』
そうだっけか、確か情報量があまりにも多くて聞かなかった気がする…うん。
『かなちゃんもう家でしょ!?だったらチカん家来て!!もう一回説明するから!!』
よく分からない事を言われたばかりか、説明会まで開かれてしまうらしい。
これは覚えていたふりをした方が良かったかもしれないな、なんて思ったけれど。
「こうなったら千歌は聞かないし…仕方ない、行くか」
若干気だるくなりながら、一旦家に帰って荷物を降ろした後千歌の家に向かったのだった。
千歌の家は自分の家からだと沼津からのバス通りを少し戻ったところにある。
歩いて10分も掛からない所だ。
「ごめんくださーい」
千歌の家の引き戸を開ける。
千歌の家は旅館を経営していて、若干入り方が一般家庭と異なるが、この時間帯だとこうやって声をかけるだけでいい。
「はーい」
奥から出てきたのは高海志満さん。
千歌の一番上のお姉さんで、若女将として旅館を切り盛りしている。
優しい雰囲気の漂ういいお姉さんだ。
……怒ると怖いけど。
「あらかなちゃん、いらっしゃい。
千歌ちゃんは二階の部屋にいるからね〜。」
「どうもありがとうございます、志満さん。」
やっぱり千歌とは違って落ち着いてるなあ、こっちも丁寧にお礼を言う気になるな、なんて思った。
「あとね、かなちゃん」
「なんですか?」
「昔みたいに
志・満・ね・ぇって
よんでいいんだよ?」
「あっ、ハハハ……」
恥ずかしいです。こういうお茶目なところが若干辛い、なんて思った。
冗談もほどほどに、千歌の部屋がある二階に上がる。
どうやらすでに先客がおり、すごく話し込んでいるようで、足音に気付く気配はない。
「入るぞー」
階段を登りきり、部屋の前で一言。こうしないと、万が一あった時大変な事になる。過去、やらかした時には数週間気まずい空気が流れたし。
「いいよー!」
威勢の良い声が聞こえたのを確認し、襖を開けた。
「じゃん!」
そこには制服姿で手でカメラを作るポーズを広げ、右手上げ、左手下げで足を閉じるという妙なポーズを取る女子高生がいた。
「失礼しました。」
僕は何事も無かったように襖を閉めた。
これから彼等はどんな道を辿っていくんだ?という段階で引かせて頂きました。
因みに千歌ちゃんがとったよくわからないポーズ、No brand girlsの穂乃果ちゃんからきています。高坂穂乃果、で画像検索すると割と早い段階で出てきますのでご参考までに。
ではでは、次回もよろしくお願いします!