此度こうして見てくれいる皆様、大変感謝します
それでは、どうぞ、本編をお楽しみください
紫のスキマから出ると、そこは人里のようだった
しかし、正に異変の、デモの激しさを物語っていた
「……金だけでここまでやるか?普通」
見る限り人は全くおらず、代わりにデモ隊らしき奴等が奪った金を詰んだ小山が周りにたむろい、盗んだ酒を飲みまくっている
「……後は、あなたの判断に任せるわ、私は他にもやることがあるからね」
「分かった、またな」
紫はスキマの中に消え、スキマは閉じた
「ふぅ、さて、と……殺るか…!」
俺は、改めて紫に教わった事を思い出し、飲んだくれ共に近付いて行く
ーあなたの能力は、元が鉱石、つまり加工された鉄なんかも触れていれば扱える代物なの-
「……あぁ?んだてめえ」
「ここは俺らの支配地だぜ?勝手に踏み込むてこたぁ……わかってんだろうな?」
飲んだくれ共の言葉に多少補正をしながら、
距離を詰めながら俺は足を大きく振り上げーー
「……らぁ!」
爪先の鉄が形を変え、細くも鋭い細剣となり、
1人を貫いた
「な……グフ!」
血が剣を伝う
俺は鉄を元に戻す
風穴の空いた1人は倒れ、ポイントとなり消えた
「……!て、てめえ、よくも!」
呆気にも呆然としてた他の奴等に怒りが回る
ーーどんな鉱石や鉄だって使える、つまり--
俺は両手を広げ、鉄の剣を2つ創造した
「!さっきのといい、一体何処から……」
踵の鉄がバネの様に地を蹴り、間合いを一気に詰める
「!?」
そして、斬った
「ガァ…!」
そして、ポイントとなり、消えた
「!……う、うおぉぉ!」
栓がとれたかの様に、一斉にかかってきた
それを俺は、ただ無心に斬って行った……
ーー14分後ーー
「……う、いや、嫌だ!死にたくない!」
最後の1人、そいつは命乞いをしてきた
「頼む!盗んだもん全部返すから、ここから離れるから、だから命だけは‼」
「……安心しろ、殺しちゃいない」
「……?」
「…俺は、お前らをお家に帰してるだけさ…!」
「いや、嫌だぁぁぁーー」
ザスッと音をあげ、消えていった
「……ふぅ……」
大変だった
いくら倒すと帰って行くとはいえ、こんなに血まみれだと、殺したと言われても文句が言えない
するとそこに、
「………………ねぇ」
「ん?」
建物の影から出てきたのは、同い年だろうか、
ほぼ真っ赤ともいえるような巫女服に、少し返り血がかかったような染みがついた格好で、こちらを少し殺気をもった目でにらんでくる少女だった
「あんたがこの辺りの殺ったの?」
「殺ったのって……まぁ、そうだね」
「ふーん……」
刹那、
少女はほぼ一瞬で間合いを詰めてきた
「っ!」彼女が構えた拳が俺の顎を狙ってくる
間一髪で避け、距離を少し離した
「へぇ、さすがねぇ、今のを避けるなんて」
「……成る程、あんたが博麗の巫女か…」
死んでいた
今のを当たれば、確実に顎が砕け、頭が飛んでいた
「紫からは聞いてるようね…なら話は早いわ
これからこの異変の元凶を倒す為に、少しの間手伝って貰うわ
基本雑用だけど、文句言わないように、ね?」
「……はい」異様な圧力に押され、文句の言い様が無かった
「じゃあまず、そこの金、寄越しなさい」
「………………一つ聞いて良い?」
「何?」
「……貧乏、なんだっけ?」
「そうよ!貧乏の何が悪い!!」
「悪いとかじゃ無くて、火事場泥棒も良いとこだよ!
何他人の金をかっさらおうとしてんの?
お礼金にしてもこんなにいらないし、むしろ貰うのは俺だろう?」
「何言ってんの?外の世界にこんな格言があるじゃない、お前のものは俺のものって」
「いや、格言ちゃうし、それこそ駄目だよ!」
「うっさい!それとも何?私に殺されたいの?」
「何故にそうなる……」
「言って聞かないなら実力行使あるのみ‼」
「あぶね!!?」
「ちょこまかせずに、さっさと殴られなさい!!」
「理不尽!?」
……そんな茶番をしながら、俺は思った
ーー早く終わらせて、お母さんに会いたい……
続く
そのあと少年はなんとか里のお金を守りきったが、それだけでもう日が沈む時刻になっていたそうな……
次回、「タッグ戦」