…………て言っても特になにもありませんので、
どうぞ本編をお楽しみください
ーー目覚めよーー
「……………………」暗い、頭が痛い
フラフラしつつ立ち上がる
-不思議な所にいた
丸い円のまん中、そこに俺はいた
円は6つに均等に区切られ、それぞれに様々な
世界があった
一つはとても綺麗で、その中で楽しそうにしてる姿が見える
また一つはとても見覚えがある、俺がいた世界、
外の世界だ
また一つは、まさに戦場だった
争いが絶える事は見るだけでも無いことは分かった
そしてもう一つは-
そう思って隣を見ると、いた
身体中にゾクリと震えが広がる
昨日の昼頃、迷いの森で感じたこの寒気、恐怖
間違いない、こいつが-
そう思って凝視していた時、ふとその後ろから
ピチョン、と音がした
そいつを警戒しつつ覗くと、俺は絶句した
見える全てが地獄だった
一つは、何かがそこらじゅうを這いずり回り、
何かを食べようとする飢えた世界
また一つは、家畜のように扱われている世界で、
1人逆らった者がいたが、鞭で裂かれた
そして、何か液状の黒いのが少しずつ溢れている、
もはや中が見えない世界
ーーあれが地獄道、今の地獄だーー
「!?」突然脳内に聞こえる声
それが目の前のそいつだと解るのに時間はかからなかった
ーーあの黒いのが何か分かるか?ーー
俺の驚きを気にする様子もなく、話は続く
「……解らない」俺は正直に答えた
変に嘘をつく必要もなく、むしろ何か異変の手掛かりが手にはいるかも-
ーーあれは涙だーー
「……?」意味が解らない
涙?あんなになるほどの?一体どういう……
ーー地獄にいる者全ての悲しみと絶望の涙、それは枠をはみ出し、少しずつ餓鬼道と畜生道に注がれている
……このままでは、六道全てが崩壊しーー
ーー世界が滅びるーー
「…………は?」どういう事だ?
世界が滅びる?六道の崩壊?もう訳が解らない
ーー悲しみは悲しみを呼ぶ…涙に浸かればその者の中の絶望が溢れ、大きな涙となるーー
ーー…君しか、止められないーー
「……俺……しか…?」意味は解らない
しかし、その事の真実である事と、そいつの強い思いはよく伝わった
ーー私では私を殺せない……しかし、他の神や人でも私を殺すどころか、触れる事も出来ないーー
ーーこの体は、もうすぐ私のものではなくなり、絶望の化身として君の前に現れるーー
ーー君だけが頼りだ、特異点の少年よーー
「!?待て!」景色が薄れ、そいつが消えて行く
そして……なにも見えなくなった……
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「!」ガバ!
「ひゃ!?」ガシャンッ
俺が起きると、メイド妖精が机に食事を置き、ナイフやフォークを置こうとしてたところだった
「あ、すまない!怪我はないか?」
「あ、はい、大丈夫です……洗って来ますので、少々お待ちを」そう言って、メイド妖精は部屋を出た
「…………朝から随分と大騒ぎじゃない、六廻」
「レミリア……さん」
「レミィで良いわ……それにしても、かなりうなされてたけど、大丈夫なの?」
そう言われ、俺は先ほどまでの事を思い出し、
レミリア…レミィに話した……
-少年説明中-
「成る程、そんな事が……」
「仮にも、夢の中での事だよ?」
「ここ幻想郷に常識なんて通用しない……夢の中での邂逅だっておかしくないのよ?」
「そ、そうか……」
「……何よ?その顔、まだ信じれないの?」
「いや、そうじゃなくて……冷静だなと思って」
「あら、これでも少しは焦ってるのよ?
……でも、そうね
今までに色々ありすぎて、形はどうあれ何度も世界終わりかけてるからそこまで焦らないのかもね」
「そ、そうなのか……」怖えぇ……ここ怖えぇ……
「そういえば、昨日のあれ、ちゃんと自分で出来る?」
「あれ?」
「……まぁ、良いわ
あそこまで出来たならもう噛まなくても出来るでしょうね……とりあえず、大広間に行きましょう
昨日のあれで天井に穴が開いちゃったからね♪」
見上げると、成る程確かにふさいだ後があった
「あ、待って、まだ御飯を……」
「……あ、あの~……もう入ってもよいでしょうか?」
ずっと待っていたのか、そうっとドアを開け、先ほどのメイド妖精が戻ってきた
「あら、待たせて悪かったわね」
「いえいえ、この位別に……」
「そう……それじゃ六廻、また大広間で」
「あ、ああ」そうしてレミィは部屋を出た
「……ごめんね、待たせて
足痛くない?」
「あ、はい、大丈夫です……と言いたいところですが、少々痛みます……」
「ごめんね、ホントに!俺の家じゃないけど、
少し休みなよ?他の人に聞かれても俺が適当にごまかすから」
「何をごまかすのですか?」
「うわっ!?」「さ、咲夜メイド長!?」
一瞬だった
メイド妖精が持っていたフォーク類は並べられ、俺達の目の前にいた
「ファル、この方が食べ終わったら食器を厨房に持ってきて、その後大広間に案内して差し上げて?
それまではここで待機」
「は、はい、わかりました」
「それでは……」そしてまた一瞬で消えた
「……それじゃ、いただきます」
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「…………来たわね、さぁ、始めましょうか」
「……あぁ」
「まず、背中に意識を集中して」
「…………」背中に力が溜まるのを感じる……
「そしたらこう叫びなさい……
ウェイク・アップ…てね」
「…………ウェイク・アップ…!」
バサッと、背中に溜めた力が溢れ、翼になった
「…………すごい」
「おめでとう、まさか一発で成功するなんて、
夢のそいつが言ってたように、特異点なのかもね、
あなた」ゆっくりと拍手をして、
レミィがこちらにくる
「固い……」その翼は動かすと、慣れないものの、
とても柔軟に動き、とても固かった
「……ダイヤかそれ以上の固さかもね、これは」
そう言って、レミィは後ろから翼の根元付近を触る
「ちょ、レミィ、そこくすぐった…あはは!」
このあとレミィが面白がって、
笑い死にそうな程くすぐられた……
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「それでは、お世話になりました」
「えぇ、またいつでも遊びに来なさい」
俺が紅魔館のみんなと別れると、
いつものようにデモ隊と遭遇
今は昼頃
夜は行動しないようだ
「てめぇか?俺達の仲間を地獄送り、
もとい地獄帰ししていやがるのは‼」
「……ちょうど良い、こいつらで試すか」
「あぁ?なんだって?俺達で試す?」
「随分となめた態度じゃねぇか、この青二才が‼」
「野郎共、行くぞ‼あのなめたガキを地獄送りにしてやる!」ぅおおぉぉぉぉ!
……全部で200人近くか、少ないものだ
「…………ウェイク・アップ…!」
バサッと、翼が大きく円をかたどる
「……な…なんだありゃあ……」
「まさか、六道……」
「ッ!白だ、白を狙え‼六道だってんなら、これで三善趣の奴等に復讐出来るぞ!!」その男に一気に接近し、
「何を狙えって?」聞きながら剣を出す
「な!?」ザス
「ぐぁぁぁぁ!」大きな声を荒げ、その男は消えた
「ひ、ぃやぁぁぁぁ!」多くの奴等が逃げた
「……逃がさん」翼を大きく広げ、意識を集中する
すると、石に鉄、様々なものが出てきては、剣に形を変え……
「……行け」全ての剣が、奴等に向かって飛んで行く
「そ、そんなのありかよ……ギャァァァ!」全員を、
無事一撃で倒した
「弾幕ごっこで慣れてるもんかと思ったけどな……あ!」思い出した
-明日な-
「しまったぁぁぁぁ!」俺は急いで紅魔館に戻った
「…………いつでもって言ったけど、まさかこんなに早く戻ってくるとわね♪」
「もう、酷いよ六廻!約束忘れるなんて!」
「ごめん……」
「まぁまぁ、フラン、あなた自身も忘れていた
でしょう?だからおあいこよ」
「むぅ……分かったよ!じゃあまた次きた時に遊ぼ‼」
「あぁ、約束だ」
「約束破ったら壊すから?」
「しっかりと責務を果たします…!」
「フフフ、それじゃあらためて……
またいつでも遊びに来なさい」
「はい、それでは」
こうして俺はあらためて、紅魔館を後にした……
続く
あの夢の人物、結局誰だったのか、殺せとはどういう事か
ただのデモじゃ終わらなそうだ
次回、「三悪趣」