「ふわぁ~……もう朝か」
そう言いながら、だるい身体をゆっくりと起こす。自己紹介が遅れたが、俺の名前は青崎 十夜。今日から高校1年生になる。成績も普通で、見た目もぱっとしない。特に特徴もないただの高校生さ。
そんな俺は、クラスの人とも仲良くしていき、彼女は出来なかったがごく普通の楽しい中学校生活を送っていた。ちなみに両親は、父が海外に出張になり母が父について行った為、両親は家にいない。
俺は、パジャマから着替えると高校の制服に着替える。改めて高校生になったという実感が湧く。そう思いながら部屋を出て階段を降りる。
「さて……今日も頑張りますか!」
俺は気合をいれてリビングを開ける。
「おはよう、今日もいい朝ですねっ!」
そこには、背中から黒い羽を生やしている女の子がいた。
俺は女の子を見ると固まってしまった。
……あっれぇ~? どうして誰も居ないはずの家に女の子がいるんだ?
そう思いながら彼女をじっと見る。
髪と瞳がとても赤く、透き通るように白い肌。そしてこれでもかと言わんばかりの豊満な胸。それでいて少し丸みがあるお腹。服装は赤と黒の少しどころかかなり露出度の高い服に黒のマントといったものをつけていた。黒い羽はコスプレか何かか?とりあえず話してみよう。
「えっと……どなたですか?」
俺の記憶にはこんなに可愛い子は知らない。いつ会ったのかも分からない。
俺がそう言うと彼女は「えっ!?」と驚いた声をあげる。いや俺は全く知らないのだが。
「昨日の夜、私にあんなことをしたのにぃ……」
彼女は俺に涙目でそう言ってくる。
えっ俺一体何をしたんだ!?そう思いながら俺は彼女に尋ねる。
「えっと……昨日のことはあまり覚えてないんだけど、俺たちどうやって出会ったのかな。」
俺はそう尋ねる。すると彼女が答える。
「わかりました。あれは昨日の夜……」
彼女の話に黙って俺は耳を傾ける。
―――――――――――――――――――
「今日は誰にしようかな~」
そう言いながら私は夜中の空を飛んでいた。今日は誰の血を吸おうか。そう考えていた。私は空を飛んでいるのでわかると思うが人間ではないのだ。ヴァンパイアである。お腹が空いたので血を吸いにきたのだ。
「あの家にしようかな」
そう決めると、2階の窓から入ろうとするが開かない。
「ちゃんと鍵は閉めてあるみたいですね。でもそんなの私の前には玩具同然です。」
そう言うと手をかざし魔力を込めると窓の鍵を開ける。
そうして音がならないようにゆっくりと開ける。
「お邪魔しま~す。」
そう言って部屋の中に入る。見回すと、意外と整理されていて綺麗である。ベットの方を見ると男の子がぐっすりと寝ている。
「さて……この寝ている人の血を貰いましょうか。」
そう言って自分の牙を寝ている男の子の首元まで近づけるが、ピタッと止める。
「どうせなら驚いて貰いましょうか。」
そう思いつくと、寝ている人の身体を揺らす。
すると寝ていた男の子がう~んと言いながらゆっくりと起き上がった。
「こんばんは。早速で悪いけど私の食事になってもらいましょうか」
そう言って微笑む。大抵の人間は、ここで少し青ざめるものだ。この男の子はどんな反応を見せるのやらそう思っていると返事が帰ってくる。
「ふぇ? 食事って?」
彼は私にそう聞いてくる。まだ食事の意味がわかってないみたいね。こういう人も何人かいたわ。説明してあげましょう。
「私、ヴァンパイアだから貴方の血を貰うわ。」
私がそう言うと彼は尋ねてきた。
「ヴァンパイアってことは血を吸われたら死ぬの?」
「そうよ」
嘘。ヴァンパイアに血を吸われても本当は死なない。けれどヴァンパイアに吸われたというのに驚いてショック死してしまうから間違いでもないかもね。
ともかくこれで自分が死ぬかもしれないってことがわかったと思うわ。さて……どんな反応をするのかしら。
そう思っていると思っていなかったことを彼がしてきた。
「でもお腹空いてそうだから……はい」
そう言って彼は、首元を私の方に向けた。普通の人間は、死にたくない。そう思って逃げ回るのだが、この人は逃げ出さず、私に吸わせてあげようとしている。まあ吸わせてくれるのなら喜んで吸うけど。
「それじゃあ、ちょっと痛いけど、」
そう言って彼の首元にカプリと噛みつき、チュウチュウと血を吸っていく。すごい、今までの中で1番彼の血が美味しいかも……
そう思いながら血を吸う。ある程度吸ったので、お腹いっぱいになり首元から口を離す。
「……っぷはぁ、貴方の血とてもおいしい」
「それならとても嬉しい。」
そう言って彼は微笑むがとても眠たそうな顔をしている。
「それじゃまたいつか……」
そう言って窓の方に行こうとしたが腕を引っ張られた。
「ひゃっ!?」
ベットの方に引っ張られると頭をいきなり撫でられた。
「これからお腹空いたら俺の血を吸っていいよ」
撫でられてなんだが嬉しい気分になった。今まで吸ってきた人間の中でこんな人はいなかった。こんなキラキラした目もなかった。
「私がここに住みたいっていってもいいかな?」
流石に人間じゃない私を住まわしてくれないかな? そう思っていると返事がかえってきた。
「いいよ!」
それを聴いた瞬間とても嬉しくなった。そして私は彼にギュッと抱きしめられた。私もお返しに抱きしめた後、彼はベットで寝てしまった。
「人間の中でとっても不思議な方ですね。」
そう言って私も彼のベットの中に入った。
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「という出会い方です!」
彼女はそう説明してくれる。てか彼女ヴァンパイアなの!? 後ろの羽本物だったのかよっ!? これ聞いて思ったんだが俺多分かなり寝ぼけてる。普通ならまずヴァンパイアから逃げ出すし、知らない人の頭撫でたり、抱きしめたりしないからな。
「それじゃ、今日から宜しくお願いします!」
彼女は笑顔でそう言ってくる。まあ寝ぼけていたとはいえ約束したんだからしょうがない。
「こちらこそよろしく、えっと……」
俺は彼女を名前で呼ぼうとしたがそういえばまだ聞いてなかった。彼女はそれに気づき申し訳なさそうにしながら自己紹介を始める。
「そういえば自己紹介まだでしたね、私の名前はメルティ。見ての通りヴァンパイアです。」
後ろの羽をパタパタしながら自己紹介を終える。
「俺の名前は青崎 十夜。十夜って呼んでくれ。」
そう言うとメルティは、「はい!」と返事をする。ていうかメルティの服が露出度高すぎて目のやり場が困る。なんというか、見られると恥ずかしいところしか隠されてないため本当に目のやり場がない。
「どうしました?」
メルティが俺の顔を見ながら尋ねてくる。
「メルティってさ、その服はヴァンパイアの正装とかなの?」
俺がそう聞くと、メルティは首を横に振り、
「いいえ、本当はちゃんと別のがあるんですが動きにくいのでこれを着ています」
彼女がそう答える。正装じゃなくてよかった。そう思っていると、時間が八時と時計が示している。
あっ……やばい遅刻だ。俺は汗をダラダラと流す。メルティはそれに気づき、どうしたのかとたずねてくる。
「今日高校の入学式があるんだ。」
俺はどうしようかと考えると一つの方法が思いついた。
「メルティ……飛べるっ?」
メルティの腕を掴みながらそう言うとメルティは嬉しそうに
「はい!」
と答えて俺をお姫様抱っこしながら俺の高校へと飛んでいった。
後日、それを見た人が空を飛んでいる男女2人とがいたとして噂になったのは秘密。
どうも皆さんこんにちは。作者です。前々からこのネタを思いついていたのですが、思い切って投稿しました。
どうぞ宜しくお願いします。