俺の周りには非日常ばかり   作:akatsuki4612

4 / 7
服を買いに行こう

聞いた話によるとメルティは、むこうの世界の住人らしいが、どうやら家族が嫌になって

家出したらしく、お金も無くなりつつあったので、お腹がすいては、他人の家に忍び込み血を吸っていたみたいだ。

 

家に来てからは、普通に食事したり、血を吸ってきたりなど気分によって変えている。最も今では俺の血しか吸いたくないとか。

 

さて、何でこんな話をしたのか、その原因を説明しよう。それは昨日の話のこと……

 

 

 

────────────────────

 

 

 

メルティが洗濯をしていて、ふと気になったことを聞いてみた。

 

「メルティは他の服とかないの?」

 

そう聞くとメルティはこう答えてきた。

 

「急いで家出してしまったので、この服しかないです」

 

俺はそう聞くとメルティに

 

「よし、他の服を明日買いに行こう」

 

そう言って今に至る。外でメルティと服を買いに歩いている。女物の服を買いに男だけで行くと変な誤解をされそうなので、メルティには認識阻害を解除してもらっているが……

 

「あんな服じゃ、流石に不味いからといって俺の服を着せたのは間違いだったか……?」

 

そうメルティには俺のTシャツとジーンズを着てもらっているが、男用のだからか胸のところがやばい。それにジーンズもサイズが合ってないため、少しばかり緩かったのでベルトで締めておいたが、それでもなにか新しいファッションが出来ている。

そして髪も日本では珍しい天然の赤色なので余計に目立つ。なので通り過ぎた人は必ず振り向く。それだけならいいのだが、女性が振り向いてきて、なにか軽蔑するような目で俺の方を向いてくるので心が痛い。

 

そんな困難を乗り越えて、目的地の服屋へと着いた。

 

「ただ服屋に行くだけなのにこんなにも心が痛いなんて……」

 

「まぁまぁ、いいじゃないですか。」

 

メルティが俺にそう言ってくると、俺はそのまま服屋に入る。

 

「わあ~っ! 服がたくさんありますね!」

 

そう言って目をキラキラさせながら、女性物の服のコーナーへと走っていった。そんなに走らなくても。そう思っていると、メルティが何着かを持って俺のところに来た。

 

「十夜、どれが良いかな?」

 

そう言って服を俺に見せてくる。

 

「あそこに試着室があるからそれで着てみたら?」

 

「それもそうですね!」

 

そう言って試着室に入っていく。全く、騒がしいやつだな。俺はそう思いながら、試着室の扉の前で椅子に座りながら待つ。

 

少しするとメルティが出てくる。

 

「どうですか!」

 

そう言ってその場でくるりと回る。灰色のカーディガンに中にボーダー柄のTシャツを着て下にはデニムパンツといったものを着ている。

 

「とても似合っているよ」

 

「そうですか! じゃあちょっと待ってください」

 

そう言ってまた試着室の中に入る。どのくらいあるのだろうかと思いながら待っていると、中から出てくる。

 

「これはどうですか?」

 

今度は、麦わら帽子に白いワンピースであった。

 

「とても似合っているよ」

 

しばらくメルティが他の服を着て、どうかと聞いてきて、俺は似合っているよと返していると、メルティはとても不機嫌そうな顔をしていた。

 

「なんでそんな不機嫌そうな顔をしているの?」

 

「だって、十夜が同じことしか言わないからです」

 

なるほど、そういうことか。俺は心の中で納得しながら、こう言った。

 

「それはね、メルティは羽根があるから選んできた服だと、とても目立つんだ」

 

そう言うとメルティは納得した顔で頷く

 

「確かに今までは、白っぽい服だったので、羽根が目立ったのかもしれません。でもしかし……」

 

そう言いながらメルティは悩んでいる。さて……羽根が目立たず、そして悪くない服は……

 

そう思っていると、ふと1着の服が目に入る。これはいいんじゃないか? そう思いながらその服を取るとメルティに声をかける。

 

「メルティ、これってどうかな?」

 

「……ちょっと着てみます」

 

そう言って試着室の中に入っていった。少し待っていると、ゆっくりとカーテン開かれた。

 

「どっ……どうですか?」

 

メルティの服はゴスロリ風のドレスを着ている。服の全体とても黒く、そしてフリフリスカートといったものである。

 

「羽根も目立ってないし……とってもいいと思う」

 

そう言うとメルティはとても喜び、よかったぁ~と言う声が聞こえる。やばいな、とても可愛い。

 

「早く会計に行こっ!」

 

「とりあえず、服を着替えようか」

 

そう言うとメルティは、試着室の中に入った。

少しして試着室の中から出てくると、会計をする為にレジの方へと行く。

 

少し並んでいたが、それもすぐに終わり会計をする。

 

ちなみに買う服はさっきのドレスとカーディガン等である。店員さんがレジを打ち終わると、18,000円とレジに出てきた。 やはり少し高いな。 そう思いながら、お金を払って会計を済ませて外に出る。

 

「今日はありがとうね十夜。」

 

メルティが俺にそう言ってくる。

 

「どういたしまして」

 

「あっそうだ! 手を繋いで帰ろうよ!」

 

「はいはい」

 

そう言って手を繋ぐ。その手はとても小さくて暖かかった。

 

「あれは、もしかして……いやそんなはずは……」

 

人混みの中からそう言っている人がいたが、すぐに人混みの中に隠れてしまった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。