「ふんふん~♪今日は焼肉~」
鼻歌を歌いながら十夜のいる家に帰る。家の前に着くと扉を開ける
「ただいま~!」
大声でそう言うが返事が返ってこない。いつも返してくれるのになぁ~そう思いながら私はリビングに繋がる扉を開けると
「だから、貴方は私の兄貴なの!」
そう言いながら女の人机を叩く。
「だから俺は君とも会ったことないし、妹がいるってことも知らなかったんだけど?」
「その剣を持っている時点で証拠が上がってるのよ!」
「知らないよ! 第一これどこからかいきなり出てきたんだけど!」
「だ・か・ら! いつもは別の空間に入れておいて、魔力を腕に集中させることによって取り出せるようになってるの!」
「俺はこっちで生まれた普通の高校生なの!」
「兄貴は私達と同じ世界で生まれた魔法剣士なの!」
お互い言い合いながら睨めつけている。このままじゃ、斬り合いが起こってしまう!
「ちょ……ちょっと待ってください!」
私がそう言うと、2人は同時にこっちを見る。
「あっ……メルティ、おかえり」
「ただいまです♪……ってそうじゃなくて! これどういう状況なんですか!」
「貴様は……ヴァンパイア!? 何でこんな所にこんな化け物がいるんだ」
「えっと……成り行きで……」
「それでどんな状況か聞かせてくれませんか?」
そう聞くと2人は座り、女の人が咳払いをする。
「そういえば自己紹介がまだだったわ。私はサリアよ」
「えっと……サリアって何処かで聞いたことあるような……あっ! 今、有名の魔法剣士さんですね!」
「ヴァンパイアにも名前は知れ渡っているのね。」
「じゃあ、俺達も……俺の名前は青崎 十夜。只の高校生だ」
「私はメルティです。知っての通りヴァンパイアです!」
「じゃあ、自己紹介も終えた事だし何処から話していこうかしら」
「じゃあ、まずはサリアさんと十夜の関係性を……」
そう言うとサリアさんはゆっくりと話し始める
「私と兄貴は、魔法使いと剣士の家で生まれたわ。ちなみに母が魔法使いで父が剣士ね。」
「私達は5歳になると、免許を貰えるの。」
「免許って?」
「戦士であるという印よ」
「それで免許を先に取った兄貴は旅に出たわ。それを見て私も早く免許を取りたくてたまらなかった。」
「翌年、私も免許を取ることが出来、兄貴と一緒に旅をしてみたくて、後を追うように旅に出たわ。」
「兄貴の活躍ぶりはどこの街でも聞いたわ。そりゃ優秀だわなんのって。私は兄の情報をいろんな人に聞いたけど入ってきたのはその活躍で何処にいるかとかは全くわからなかった。そしてどんどん年月が立ちもう会えないと思って諦めたわ」
「そんなある日、私は街に着くまでに日が暮れてしまい仕方なく野宿をしていたときに、何処からか竜が現れたの」
「今まで魔物を相手にしてきて無敗の私だったけど、その竜を見たときやばいと思った。けれど脚がすくんじゃって逃げることが出来なかったのその竜が腕を振り上げたときここで死ぬとも思ったわ」
「でもそのとき、いきなり男の人が現れて私にこういったわ」
「ここは俺に任せて逃げてください! ってね」
「私はその言葉を聞いて妙な安心感を覚えたの。でも置いて逃げるわけにはいかないし私も戦おうとしたら怒られちゃってね。その人を困らせるわけにもいかないし、申し訳ないけど街まで走って逃げちゃったわけ」
「それで次の日にその場所に行ったの。そしたらそこには竜の死骸と男の人の死体があったの。どうやら相打ちだったらしく。せめて私の手で埋めようと思い、その男の人の顔を見ると私が今まで探してきてた兄だったのよ。それを見た私は膝を地面に付けその場で涙が枯れるまで泣き続けた」
「兄を埋葬した私は自分の不甲斐なさに怒り、精一杯努力したわ。それでこんなに強くなることができたの。」
「それである日、書物を読み漁っていると死んだ人を蘇らすことが出来る魔法あるって言うのを知ってそれが何処にあるか必死で探したわ。それで魔術図書館にあるってのがわかってそれを買おうとしたけどとても自分が手を出せるものじゃなかった。だから夜こっそりと忍び込んで本を盗んだの」
「それで墓場にいって、その魔法をかけて見たけど何も起こらなかった。死者が蘇ることは無い。そう思いまた私は悲しんだ。そしてその本を盗んだことがバレて私は追われる身となった。私は逃げるために色々考えながら魔法を使っているとたまたま、他の世界に飛ぶ魔法になったらしくてそれでこっちに来たの。」
「それでどうやって十夜を見つけたんですか?」
「この前、2人が歩いてるのを見つけて、兄貴だと思ったわ。どうやら、あっちで過ごしていた記憶は無くなってるっぽいけど」
「なるほど、……それで貴方はどうするんですか?」
「とりあえず、住む場所を探すところから初めてみるかな?」
「それなら家に住んでもいいけど……」
「いいの兄貴? 」
「いいもなにも、お前は俺の妹なんだろ? だったら黙って兄のいうことは聞くことだ」
「さっきまで兄じゃないとか言ってたくせに……」
「そっ……それは置いといてだな」
「それじゃお言葉に甘えて兄貴の家にすませてもらおうかなっ!」
「あぁ……大歓迎だ」
この日、俺に妹が出来ました。後でこの妹が俺の頭を悩ませることになるのは内緒だ。