<ギルランダイオ要塞イムカ班>
本体を率いていて出発したアデル達とは別に行動していたイムカ達は、これからどう行動するかを考えていた。そこへ、1人の女性がかけてくる。遠目からでも良くわかる水色の髪の女性はイムカ達の姿を見つけると、真っ直ぐ近づいて来た。
「あの、ここにいたはずの第3小隊は今どこに?」
そう言いながら話しかけて来た女性は第3小隊の居場所を聞いてきた。それを聞いたアルフォンスは直ぐに女性に向けて話した。
「第3小隊なら俺たち以外はみんな攻めて来た帝国の奴らの歓迎に行っだぜ。あんた、誰だ?」
すると、アルフォンスの方を見ながら答えた
「私は要塞守備隊第2中隊第4小隊の一員で名をクレア・リーヴェルトと言います。階級は兵長です。貴方がたは?」
「俺はアルフォンス・オークレール。階級はあんたと同じ兵長だ。順に、グロリア上等兵、マーキュリー二等兵、ガルド上等兵、あとは…」
「もう大丈夫です。それで、この班の班長はアルフォンス兵長、貴方ですか?」
と、アルフォンスの話を区切ると、聞いて来た。
「おいおいアンタ、まだアルフォンスの話が終わって無かっただろ?最後まで聞けよ」
ガルドが抗議するように話すと、クレアはかなり急かすように言った
「今は緊急なんです。それで、班長は?」
するとアルフォンスはため息をつきながら話した
「やれやれ。それで、どうかしたのか?」
「この要塞と陣地を結ぶ地下の連絡道に敵の小規模部隊が入り混んでいるんです。現在、要塞守備隊第4小隊が守りについていますが、敵は精鋭のようで、こちら側がかなり押されています。そんな中、隊長の命令でまだ余力があるうちに、援軍を呼びに来た訳なのですが…」
「少し遅かったな、だが。今からなら俺たちが動けるな…どうする?隊長」
アルフォンスは話を聞いた後にイムカに向けてどうするか聞いた。
「アルフォンスさん、彼女は?」
すると、アルフォンスはやれやれと呟くと
「彼女がこの班の班長、イムカ曹長だ。イムカ、どうする?」
するとイムカはヴァールを持ち直すと、アルフォンス達に向けて話した。
「アルフォンス、それにみんな、良い?」
イムカの問いにアルフォンス達はイムカに顔を向けると、すぐさま敬礼をした。そのままの状態でアルフォンスがイムカに話した。
「イムカ、俺たちはおまえについて行く。率いるのはイムカ、おまえだ。命令をくれ」
それを聞いたイムカはクレアに向けて話しだした。
「クレア兵長、敵が来ている連絡道に案内して、私達が援軍に行くから」
それを聞いたクレアは直ぐに敬礼をして礼を言うどすぐさま案内を始めた。イムカ達もクレアに続いて移動し始めた。
<ギルランダイオ要塞連絡道>
狭い連絡道は各陣地と繋がっていて、バラバラの連絡道が一つに集まる場所があり、そこから少し要塞側に進んだ場所で、帝国軍とガリア軍要塞守備隊が互いに土嚢越しに撃ちあっていた。数では優勢のガリア軍だったが精鋭の帝国軍に苦戦していた。
「ちくしょう、援軍はまだなのか!このままだと突破されるぞ!」
「今クレアが呼びに行ってる。戻って来るまで持ちこたえろ!」
そう言いながら、2人のガリア兵が敵に撃ちながら耐えていた。そう言っている間も、また1人、また1人と攻撃を受け数を減らしていた。そうしていた中、守備隊にとって最悪の出来事が起きた。敵の後方からさらに援軍が到着し、火力を強めて来た事と、守備隊第4小隊隊長の戦死である。この二つの出来事が起きたことにより、守備隊の戦意がかなり低下し、ジリジリと後退し続けていた。そして、駄目押しといわんがばかりに、死神がやって来た。
「おい…あれは、まさか!?」
帝国軍最精鋭の部隊の剣甲兵部隊が援軍として到着。すぐさまガリア側に進撃を開始して来た。
「剣甲兵だと!?この連絡道突破のために出してきたのか!みんな、剣甲兵に集中しろ!近づけるな!!」
帝国自慢の剣甲兵は、全身を甲冑型の装甲で包んでいて、手持ち型の盾とブレードを持って敵陣に接近、切り込みを行うのを目的としていて、帝国兵士からは最も勇気のいる部隊として敬意を持たれているが、ガリア側にしてみたら、死神上等とばかりに突っ込んで来る悪魔にしか見えなかった。剣甲兵に向けて一斉に銃弾を撃つガリア兵だが、手持ちの盾により上手く当てれなく、逆にガリア兵が次々に倒れて行く。
「もう、ダメだー!!逃げろー!!」
それを見た帝国兵は直ぐにに追撃を開始した。戦意も底に落ち、指揮系統も消滅した第4小隊は撤退を開始したものの、次々に剣甲兵と、後方から撃ってくる帝国兵により、みるみる数を減らして行った。そして、ついに、一番後方にいた2人組にまで剣甲兵が追いつき、切りつけようとブレードを持ち上げた瞬間、2人が逃げていた先から銃弾が一気に飛んできた。その銃弾は構えていた剣甲兵に当たると振り下ろした場所が大きくずれ、地面を切りつけた。
「なんだと!?」
焦った剣甲兵の目に写ったものは、至近距離に近づき、こちらにブレードを振り下ろさんと巨大な武器を持ち上げていたイムカの姿だった。
「ま、待っー」
「死ね」
ザンという音が響き、剣甲兵がその場に倒れた。
「おまえは運がない」
そう呟いたイムカは2人の逃げてきた方を素早くみると、ヴァールを素早く構えて、でてきた帝国兵に搭載してあるマグスを撃った。ダダダダダッと、撃った後、帝国兵が倒れたのを確認したイムカは装填し直すと、逃げてきた2人組を見た。
「第4小隊の人間?」
その問いに頷く2人。するとイムカは自分がきた方を指差して言った。
「おまえたちの仲間のクレアに要請されて援軍に来た。直ぐにみんなここに来る。今のままなら逃げれるけど、どうする?」
「どうするって…」
戸惑いながら答えた2人にイムカは淡々と言った。
「このまま逃げるか、それとも私達とまだ戦うか。逃げるならさっさと逃げればいい。みんなと合流したら私は行く。早く決めて、猶予はない」
その言葉に2人は直ぐに顔を合わせると互いに頷いた。
「俺たちはあんたたちと戦う」
「わかった」
そう答えを聞いたイムカは直ぐに近くに落ちてたガリアンとマグスを2人に渡していると、後方からアルフォンスたちが追いついて来た。
「隊長。地表の味方はまだ持っているが、まだわからない状態だ。となると、こっちが破られたらまずいな」
そう言っているアルフォンスの横をクレアが通り2人に尋ねた。
「どうしてあなたたちはここにいるのです?残りの味方は?」
その問いに対し、2人のうち、片方が答えた。
「第4小隊は俺たち2人を残して壊滅した。いや、クレア兵長。あなたを入れて三人だな。もはや小隊とは言えない。班以下なんだから…」
「そんな…」
その答えを聞いたクレアは唖然とした後、静かににイムカの方を見て
「イムカ隊長。私達第4小隊の生き残り3名はイムカ班に編入を申請します。決断を」
その言葉にイムカ以外のメンバーは驚きの顔をしていたが、イムカは直ぐに答えた。
「ついて来てもいい。途中で力尽きて倒れても自己責任でいいなら」
「感謝します。イムカ隊長」
許可が出たことを聞いたクレアは敬礼をすると、感謝の言葉を言った。そしてすぐさま、クレアたちを迎えたイムカ班は、帝国側に進撃されている連絡道奪還のために進撃を開始した。
うーむ…要塞戦長い…