<ギルランダイオ要塞防衛第1陣地>
お互いに重火力の戦車と対戦車槍の撃ち合いから始まったギルランダイオ要塞防衛戦は、開戦してから1時間が経過しようとしていた。当初帝国軍は第1陣地攻略に1時間もかからないだろうと予想していたが、要塞砲による高所からの砲撃に足を取られ、思う様に侵攻する事が出来ずにいた。また、防衛陣地塹壕が帝国側の予想より広かったため、それによる戦車の突撃が出来ずにいた。
<イムカ班>
塹壕からランカーの攻撃を続けていたグロリアは、自分が放った槍が敵軽戦車に一撃を加え損傷を与えたのをみて直ぐに再装填をしようと弾を取り出そうとして、腰のポーチに手を入れると、弾がなく、弾切れであると気づくと直ぐに近くにいたマーキュリーに叫んだ。
「マーキュリー!支援兵としての仕事をしな‼︎そこで丸くなってるんじゃないよ‼︎」
そう言うと、塹壕の中で丸くなっていたマーキュリーが悲鳴の様な声を出しながらグロリアに弾を渡すと、また塹壕に隠れた。
「まったく…大の男が情けない声を出すんじゃないよ!」
そう言いながら先ほど自分が損傷させた戦車に狙いをつけランカーを構えると、
「喰らいなぁ!」
と声を発し放った。グロリアの放った槍はまっすぐ飛んでいき、狙い通り軽戦車の側面に当たると、爆音を響かせながら、軽戦車が爆発した。それを見たグロリアはすぐさま
「敵、撃破!」
と無線を通して味方に伝えた。すぐさま、近くの班から歓声が上がり、戦意が向上した。その様子を見ていたアルフォンスはグロリアに
「お見事。また撃破数が増えたな。だか…まだ帝国側はまだまだ元気の様だな…」
と話した。
すると、近くで同じようにランカーを撃っていたイムカは塹壕の底に戻ると、直ぐに。アルフォンスに言った。
「行く」
アルフォンスは何と言われたか一瞬わからなかったが、直ぐに理解すると、イムカに怒鳴りつけた。
「行く…だって⁉︎まさか、敵の中に突っ込むつもりか‼︎ふざけるな!こんな中に突っ込むなど死にに行くようなものだぞ‼︎正気か⁉︎」
するとイムカは、
「アルフォンス、私は問題ない。こんな所でくたばりはしない。みてて」
そう言うと、直ぐにイムカは塹壕から出ると、身体を地面につきそうなぐらいかがめながら帝国軍に走り出した。その速さは、重いはずのヴァールの重さを感じさせない速さで一気にかけていく。
それを目撃した帝国の戦車兵はすぐさま
「前方よりガリア兵が1人出てきたぞ。砲撃をお見舞いしてやれ」
と自身の乗る戦車に指示を出し、イムカに砲撃を行なった。直ぐにイムカが居た場所に着弾し爆炎をあげたことを見ると砲塔を要塞の方に戻し、塹壕に向けて砲撃を行なった。その時、ガンという音を戦車の中で聞いた戦車兵は、何かと思い目を向けると、側面の装甲に穴が空いていて、そこから槍が見えた時、一瞬見たものがわからなかった。それが、戦車兵の見た最後のものだった。
少し遡り、イムカは自分に砲塔が向けられて砲撃が光った瞬間、ヴァールの装甲を展開させながらヴァールを持ち上げ、砲弾を受け止めた。直ぐに土煙が上がり自分の姿を隠している事に気づくと、そのまま一気にまた走り出し、装甲を収納しつつ、ヴァールのブレードを展開する。そして一気に近づき、戦車の側面にたどり着くと、ブレードを思いっきり戦車に斬りつけた。そして穴が空いた事を確認すると、ランカーを素早く装填、その穴に撃ち込んだ。すぐさま離れたイムカは、今度は直ぐ後方に居た赤色に塗装された戦車を見つけると、直ぐに駆け出した。途中でガリア側に向けて射撃を行なっていた兵士をヴァールのブレードとマグスを使い一気に仕留めていく。そのまま戦車に近づくと、背面に一気に近づき、そのままブレードを背後のラグナイト光を発するラジエーターに叩きつけ、その場を離れた。叩きつけられたラジエーターは大きく破損し一気に爆炎をあげた。その炎は戦車も巻き込み、一気に爆発した。そして今度は、爆発した戦車に気を取られて呆然としている横の装甲車にもブレードを叩きつけ、穴を開けると中にマグスの銃撃を叩き込んだ。内部を一気に破損、火がついた装甲車はそのまま一気に爆発し中に居た兵士諸共焼いていく。一気に二台の戦車と装甲車を失ったその中隊は、その中に中隊長も居た事により指揮系統を失い、大混乱に陥った。それを見たイムカは混乱している帝国兵を倒して行きながら、次の獲物である、帝国軍の重戦車に一気に近づいて行った。重戦車に乗っていた戦車兵は、すぐさま搭載している機銃による射撃を行なっていくが、イムカの速さに砲塔が追いつかず、死角の背面につけられると、そのままラジエーターに二回強い衝撃が加えられた音がして、それが最後に聞いた音になった。そしてイムカは次、また次と戦車、装甲車を撃破していった。
重戦車ですら止められないイムカの猛攻は、次々に帝国軍に混乱を広げて行った。その様子は、前線で戦っていたガリア側にもはっきりと伝わり、ガリア側は、最大の好機と捉え、一気に攻勢を強めた。対戦車兵の援護をうけ、突撃兵、技甲兵、偵察兵などが反撃侵攻を開始。これを見た帝国軍の師団長は、すぐさま無線で
『ガリア軍の攻撃が熾烈なため、進撃は困難と見る。全軍、直ちに後退、ガリア軍を振り切れ』
その命令をうけ、帝国軍が撤退を開始。防衛戦が開戦してから4時間ついにガリア軍の勝利に終わった。
戦闘描写がなかなかうまくかけない…