<ギルランダイオ要塞司令部>
『こちら第1防衛陣地。報告します。我が軍の反撃により帝国軍が後退。我が方の被害は第1、第2中隊に被害が集中。しかし、全体的に軽微です』
その報が、司令部にあげられた時、防衛司令部ば大きく息を吐くと、深く椅子に座った。開戦してから4時間、ずっと攻撃が続けられていた間、休む暇さえ無かったのだ。一息ついた後、司令の中将さすぐさま通信室に電話をかけ、室長を呼び出した。
「お呼びでしょうか?」
「ランドグリーズに通信は繋がるか?」
「は、繋がります」
「ならば、直ちに中央に連絡を出せ。要塞守備隊は、辛くも防衛に成功。敵は後退した。なれど、次の攻撃がわからない以上気が抜けないため、直ちに援軍派遣を要請する。以上の内容を送りたまえ」
「了解しました。直ちに中央に送ります」
そういうと、室長は司令部を退室して行った。それを見ながら中将はため息をつくと、窓から外を見た。外からは、夕焼けの光が入ってきており、忙しかった1日の終わりが近づいていた…
<ギルランダイオ要塞???>
ギルランダイオ要塞の???で、日が沈んだ夜の中、その者は懐から通信機を取り出すと、それに向かって話しだした。
『鴉より連絡。ガリア軍は要塞に入った。これより指示を待つ』
『親鳥より鴉へ、現在作戦は予定通り進行中。ガリア軍に悟られないように作戦行動せよ』
『了解』
「…全ては帝国の為に」
そう言うとその者は、すぐさまギルランダイオ要塞の城壁に向かって歩きだした。通信でやりとりしてたその場には、今は月明かりだけが優しく照らしているだけである。
<ギルランダイオ要塞防衛第1陣地>
陣地の中が見える位置のそばにある森の中で、ひとりの兵士が防衛第1陣地と、第2陣地の中を確認している。しばらくして、陣地の中にガリア兵がほんの少数いるだけだと確認した兵士は、近くに立っているガリア兵を静かに手に持つ剣甲兵用ブレードで切り倒していく。気づかれないように、一撃で首筋に死角から近づき、仕留めて行った。しばらくして、陣地内部にガリア兵が居ない事を確認すると、さっきでてきた森に向かって手持ちの明かりを差し向けた。するとそこから、帝国軍の兵士が10人ほど出てきて、ひとりひとりが持つ手持ちの狙撃銃を第2陣地に立つガリア兵に狙いをつけると静かに最初のひとりに合図する。全員の合図を確認した兵士は懐から懐中時計と信号弾を取り出すと、時刻を確認して、周りに向かって話した。
「作戦開始だ。攻撃始め!」
と言いながら信号弾を空に向かって放った。夜空に信号弾の照明が照らされる。それと同時に、パーンという音が一斉に響き次々にガリア兵が倒れていく。それと同時にギルランダイオ要塞城壁に設置されている要塞砲が大爆発を起こし破壊される。4月12日はまだ終わらない。
<ギルランダイオ要塞城壁>
数人の歩哨が帝国側を双眼鏡を覗きながら警戒していると、そこに1人の男がやってきた。歩哨の1人、上等兵の階級章を持つ兵士が直ぐに気づき、男に敬礼をした。
「お疲れ様です、少尉。何か御用でしょうか」
その男は、胸に少尉の階級章と、要塞守備隊第2中隊第4小隊所属だとわかる意匠の証をつけていた。少尉の男は直ぐに上等兵に話しだした。
「いや、気にしないで仕事を続いてくれ。少し、外の様子を見にきただけさ。気になってね」
そういうと、上等兵は「了解です」と話すと直ぐに身体を要塞の外に向け、双眼鏡に目を当てると警戒をしだした。すると、直ぐに少尉の男が、上等兵の後ろに静かに移動すると、素早くナイフを取り出し上等兵の首に返り血がつかない位置から斬りつけた。上等兵の男の死体をその場の壁に寄り付かせて座らした男は、素早く要塞砲の砲弾装填装置に近づくと装填部を開けて、内部に爆薬を仕掛け、さらに砲弾を装填する。そして何事も無かったように装填部を閉め装置から離れた。そして、次々に別の要塞砲に近づいて行くと、同じように邪魔なガリア兵を倒していくと、要塞砲に爆薬を仕掛けていく。帝国側やがて、要塞砲4門全てに爆薬を仕掛け終わると爆発の範囲から離れ、懐から時計と取り出し、目でカウントしていく…10、9、8、7、……2、1、
「作戦開始」
それと同時に夜空に信号弾の明かりが点き、外に銃声が鳴り響く。それと同時に手に持っていた爆破装置を使い、たった今離れた要塞砲から爆音が響き、要塞砲が次々と内部から爆破されていく。そして、間を置かず、帝国軍歩兵大隊が森から出てくると、塹壕から要塞内に繋がる連絡道に向けて進撃を開始した。
爆破が終わると、男は直ぐに自分の部隊の方に慌てるように入り、混乱する部隊の中を通ると、まっすぐ自分の部屋に入り、マグスを取り出した。そして目立たない通路を通りながら、まっすぐ要塞司令部に歩いて行った。
防衛戦が終盤に近い。