ハリー・アップッ!!   作:炉心

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シリーズ本編7作目。

今回は学校での話の為、オリジナルキャラ(名も無きクラスメイト)達の出番が多めです。

全体的にコメディですが、後半には彼女の巻き返しが……




ハリー・アップッ!! ~Handle with Care~

 

 

「さあ、誰から食べる?」

 

 神妙な顔で机の上に置かれた長方形の箱を見詰めていた少年が、周りを囲んでいた数名の少年少女に問い掛けた。

 

「……私はちょっと―――」

 

「俺も、初っ端はなぁ~」

 

「当たりハズレが大きいもんねぇ~」

 

 皆一様に渋い顔をして箱を見る。

 

 なんの変哲もない紙箱。大きさは精々両手で抱えられる程しかないそれは、どこぞの見た事もないキャラクターと『当地限定』とミッド語で書かれた上箱から、御土産品の類いであると推測出来る。

 

 実際、少年の一人が上箱を取って中を確認すると、

 

「……色とか形は普通だな」

 

 中には一口大サイズの楕円型の焼き菓子。小麦色のそれらは、透明な包装パックに包まれて二十個ばかしの数が整然と詰められている。

 

「一人頭、2~3個の割合だけど……」

 

「そんなには無理だろ? 当たりならともかく、ハズレだったら全滅だぞ?」

 

「ハズレの場合は男子が責任を持って食べるってことでどう?」

 

「「あ、賛成~」」

 

「「「「断固、反対!!」」」」

 

「「「うわっ、最低ぇ~」」」

 

「……ハズレの時は籤引して、誰か一人が残りを持ち帰るってことにしよう」

 

 真剣な遣り取りが教室の一角で行われている。放課後の為、開放的な空気が漂っていてもおかしくないはずなのに、この場にいるメンバーの間にはそんな気配の欠片も感じ取れない。

 

「お? 何してんだ、お前ら?」

 

 そんなロシアンルーレットにでも挑むかのような雰囲気に支配されていた少年少女に対して、扉を開けて教室へと入ってきたハリーは怪訝な面持ちを向ける。

 

「あれ? トライベッカさん? 帰ったんじゃなかったの?」

 

 予想外の人物だったのか、教室にいた少女の一人が疑問符を浮かべる。

 

「忘れ物しちまったんでな、取りに来たんだよ」

 

 クラスメイトの少女の疑問に答えながらハリーは自席に赴き、置きっぱなしだった鞄を取る。

 

「やっぱ鞄に入れっぱなしだったか」

 

 鞄の中に入っていた雑誌を確認。どうやら雑誌を取りに来たようだ。そうでなければ普通に手ぶらで帰るつもりだったらしい。

 

「そうだ、トライベッカさんも食べる? 御土産なんだけど?」

 

 ハリーの顔を見ていた少女の一人が、急に思いついたように御土産品の菓子をひとつ手に取り、ハリーの元へと持って行く。

 

「ちょ、おい――――」

 

 少女の行動に静止の声を上げようとした少年が、周りの仲間達に差し止められ、口を塞がれ、羽交い絞めにされる。

 

「いいのか? サンキュー」

 

 そんな様子には何故か一切気付かず、ハリーは笑顔で差し出された菓子を受け取る。

 

「「「「「「「…………」」」」」」」

 

 固唾を飲んで見守るクラスメイト達を尻目に、包装を破いた菓子を口へと運ぶハリー。注がれるクラスメイト達の視線は、儀式の生贄か新薬実験のモルモットに対する観察者のそれに近い。

 

 直様、運命の時は訪れる。

 

「――――ぐがっ!!!」

 

 とても年頃の少女が出すとは思えない声を上げ、ハリーは傍にあった机に向かって崩れ落ちた。凄い威力である。

 

(……やっぱりな)

 

(今回はハズレだったか)

 

(食べなくてよかったよ~)

 

(トライベッカさんって、勇者だよね、ほんと……)

 

 微妙に痙攣しながら机に突っ伏しているハリーに対して、同情と災難から逃れられた安堵の気持ちを送る彼等を誰が責められようか。

 

「ト、トライベッカさん、大丈夫? お水持ってこようか?」

 

 痙攣の続くハリーの様子に、流石に心配になって声を掛けるが、

 

「辛くて苦くて甘ったるくて……スゲェ不味い」

 

 ハリーからの返答にクラスメイト達は顔を引き攣らせることしかできなかった。

 

「お前ら、正直に答えてくれ……」

 

 地の底から這うような羅刹の如き声が、その場にいる全員の心身を硬直させる。今だ顔を机に伏せているが、ハリーの全身から立ち上る気配に鬼気迫るものを感じる。

 

「……セアレか?」

 

「「「「「「「イエス、マム!!」」」」」」」

 

 返答は見事に揃った。訓練された軍隊並の同調率だった。

 

「――――ブッコロス」

 

(((((((…………)))))))

 

 物騒極まりない呟きを漏らすハリー。

 

 少年少女達は、自分達のクラスメイトの一人が明日の朝日を拝めない可能性が高いことに心底同情した。自業自得だとも思ったが。

 

 故に、教室という名の虎穴に入ってきた哀れな少年に対しても特に何もしなかった。

 

「どうしたんだ? 皆揃って変な顔して?」

 

 一切危機感の無い顔で教室へと入ってきたセアレは、漂う雰囲気とクラスメイト達の向ける視線に不可解な顔となる。

 

「あ、もしかしてもう土産食べた? いや~だとしたら悪い、今回は思っきりハズレだったな。今さっき俺も食べたんだけど……アレはヤバいね! 思わず吐きかけた!」

 

 笑い話として自身の買ってきた土産の感想を言うセアレ。そして教室の自分の席まで寄ったところで、漸く机に突っ伏しているハリーに気がつく。

 

「なんだ? なんでこんな時間に寝ってんだ?」

 

 傍から見ていても分かるくらいに、ハリーの纏っている空気は危険なものを孕んでいるのだが……

 

(何故気づかない?)

 

(ルシーブル君って、時々もの凄く鈍いんだよね)

 

(これもある意味で勇者なのかな?)

 

 周囲からの懸念を余所に、セアレはハリーの元へと近づく。

 

「おい、ハリー。帰r―――るんで、じゃあまた明日な!!」

 

 一瞬で方向転換し、その場からダッシュで教室の外へと向かおうとしたセアレ。2歩目を踏み出したところで敢無く終わったが。

 

「逃(ブッ)げ(コ)る(ロ)な(ス)♪(♪)」

 

 伸ばした左手でセアレの左肩を背後から掴み、極上の笑顔を浮かべているハリーがそこにはいた。発した言葉の副音声がこの上もなく危険な気がしたが。

 

 ミシミシと悲鳴を挙げる己の左肩からの訴えを無視し、青くなった顔をハリーに向けるセアレにクラスメイト達は死相を見た気がした。

 

「やあ、ハリー、起きたのか。どうしたんだい突然? 機嫌が悪いみたいだけど?」

 

 身体をハリーに対して向き直し、必死に取り繕った笑顔でハリーの機嫌を伺うセアレだが、もはや道化にしか見えなかった。

 

「実は、お前に是非食べてもらいたいモノがあるんだ」

 

 そんなセアレの様子などお構いなしに、ハリーは笑顔でことを進める。

 

「『あ~ん』ってしろ、『あ~ん』」

 

「ハ、ハリーさん?」

 

 いつの間にやら手に持っていた土産の菓子の包装を破り、セアレの肩から降ろした左手に取る。

 

「ほら、恥ずかしがらなくていいから、オレが食べさせてやるからよ」

 

 ジリジリと身を寄せるようにしてセアレとの距離を詰め、右手は逃走を防ぐ為かセアレの左腕を掴んでいる。

 

「早く口を開けろ。食べさせられないだろ?」

 

 お互いの服が擦れ合う程の距離まで詰め寄り、吐息がかかる近さまで顔を接近させるハリー。浮かべている笑顔には何故か艶が有り、セアレを見詰める瞳には熱が篭っている。

 

(何ですかこれ?)

 

(キャー、近い! キャー、近い! (≧∇≦*)!!)

 

(天然で出来るのが凄いな……今度私もチャレンジしようかな?)

 

 事情を知らない人が傍から見ればイチャついているようにも見えただろう。実際、事情を知っていてもクラスメイト達にはそう見えた。

 

「い、いやー、結構だよハリー。それは皆に御土産で持ってきた物だし、俺が食べたら皆の分がなくなるだろう」

 

「遠慮するな、沢山有るんだからよ」

 

 冷や汗をダラダラ流しながら食べるのを回避しようと言い訳を並べているセアレ。その姿は本気で必死だった。

 

「実は俺、さっきミア達のところでそれを食べたんだ。だからもう充分堪能した。……正直に言う。勘弁して!」

 

「―――わかったよ」

 

 説得の効果が出たのか? 急に納得の意を示したハリーは、セアレから離れ、御土産の箱が置いてある机の元へと移動する。あまりに唐突且つ拍子抜けな行動に、周囲で見ていた少年少女達は状況についていけず、セアレの方は安堵の息を吐いた。

 

「……口開けろ、コラッ!!」

 

「ちょ、待て、そんな大量はマジでヤバいんだって! それ!!」

 

 片手に幾つもの包装を破いた菓子を持ち、捕物をする警邏官の勢いで掴みかかってくるハリー。セアレの見たその顔は、地獄の獄卒も裸足で逃げ出すような言語に絶するものだった。

 

「ウワァァァァァァッ!!」

 

「アハハハハッ!! 観念しろやぁぁ!!」

 

 圧倒的なパワーで襲い来るハリーを懸命に押し留めるセアレ。その絞り出される声と姿は、捕食者に喰われる哀れなる獲物以外の何者でもなかった。

 

(あぁ、もう駄目だ……終わった)

 

 諦めが己を支配したセアレだったが、

 

「――――なんだ、まだ教室に残ってたのか?」

 

 突如、運命を変える出来事が起きる。

 

 教室後方の扉が開かれ、このクラスの担任教師が教室内に顔を覗かせた。

 

「……トライベッカ。出来れば場所を考えて襲え」

 

 教師が曰った台詞は、現状を極限にまで曲解したが故のものだった。しかし、それも致し方なかった。

 

 夕暮れ時の教室。

 

 年頃の少年少女が二人(他の者達は教室の端にいつの間にか避難していたので、死角となり見えなかった)。

 

 少年の方は椅子に身を預け、机を背にして動けずにいる。

 

 片や少女の方は正面から覆い被さるようにして少年に詰め、己の右手で少年の頭を抱え込みつつ吐息が触れ合う距離まで顔を近付けている。

 

 視点が斜め後方からの為、若干二人が被って見える教師には、折り重なるような状態の二人の正確な表情は見えない。

 

 ……ぶっちゃけよう。

 

 ―――放課後の教室で男子生徒を襲う女子生徒―――としか見えない。

 

「最近は、女子生徒の方が積極的なのは知っているが、それでも女の子ならばもう少し恥じらいと節度を持った方がいいんじゃないか? と、先生は思うぞ」

 

 渋い顔で現代の風潮に理解を示す言葉を連ねながらも、日々移ろう時代の変化に嘆きの言葉を発する中年教師。

 

(((((((うわぁぁぁぁ……)))))))

 

 その光景に、心の中で同情の声を上げるクラスメイトの少年少女達。

 

 皆一様に思った―――「ご愁傷様です」―――っと。

 

 

*      *      *

 

 

「ああ、クソっ!! スゲェ恥かいたじゃねぇか!」

 

 教師が去り、いつの間にか他のクラスメイト達もいなくなっている教室で、隣り合わせに座っているセアレに対して、先程まで不機嫌全開の嵐が吹き荒れていたハリーが悪態を吐く。

 

 教師の誤解を解こうと頑張っていたハリーだが、本当に教師が納得してくれたかは疑問だ。教室を出て行く際にハリーに対して浮かべていた表情は、誰がどう見ても非常に生暖かいものであったとセアレは記憶している。

 

「原因はハリー自身ni……ごめん、俺が悪いです。許して。睨まないで」

 

 漸く沈静化した嵐を再び招きそうな台詞を発しかけて、眼前から向けられた殺気に気付き直ちに訂正。謝罪。だって目が本気でヤバかったから。

 

「てゆうか、お前が毎回こんな意味不明な御土産を買ってくるのが問題なんだよ」

 

「ちょっとしたお遊びなんだから、いいじゃないか別に」

 

 ハリーは目の前の机に置かれた御土産の入った箱を指差し、全ての元凶たるセアレの行為を非難する。

 

 中等部の中頃、免許を取得しバイクが手に入った時期からだっただろうか、週末や休みにツーリングや旅行に行った先のご当地土産をセアレが買ってくるようになったのは。

 

 最初は普通のお菓子や土産物ばかりだった。それがいつしか味見もせず、評判も聞かず、勢いとノリでキワ物を買うようになった。食べた時の予想のギャップと皆のリアクション、稀に当たりだった時の反応が楽しいからとのことだ。これは、普段はまともで真面目なセアレの数少ない奇妙で珍妙な趣味と言える。

 

「たまに当たりもあるだろう?」

 

「ほとんどハズレじゃねぇか」

 

 割合的には四、五回に一回程の確率で当たりがある。しかも、何故か当たりの時は驚くほど美味しいことが多いのだ。だからこそ始末に悪い。

 

「今回のは、確かに大ハズレだったけどな」

 

 箱から菓子をひとつ取り出し、包装を破いて口に入れようとし、やっぱり思いとどまる。

 

「なんで匂いも見た目もこんなに普通なのに、味だけは普通じゃないんだろう?」

 

 一度躊躇してしまえば、もう二度と口にする気にはならない。セアレにしてみても今回の御土産は歴代でもトップクラスに入る不味さだった。普通に店頭に並び、普通に買えたのが疑問に思える。あの土産物屋の店主はこの味を知っているのだろうか?

 

「勿体ないけど……誰も食べられないし、捨てようか?」

 

 菓子を掴んでいる右手を振ってハリーの眼前まで持って行き、この後の処遇を提案するセアレ。流石に残り全部を自分が責任持って食べるというような発想はない。

 

「む……」

 

 セアレの手にしている菓子を見詰めるハリー。

 

 そして―――次の瞬間、なんとなく齧り付いた。

 

 ……さて、勘違いや読み違いを避ける為に、敢えてもう一度状況を語ろう。

 

 その瞬間、ハリーはセアレが手に持っていた菓子に齧り付いた。

 

「へ?」

 

 間の抜けた声を出すセアレ。キョトンとした表情は、目の前で何が起きたのか理解出来ないでいるのを如実に現している。

 

「ちょ、なっ!?」

 

 数瞬経って事態を理解し困惑するが、次のハリーの行動でそれも吹っ飛ぶ。

 

「んっ……」

 

 チロリッ。

 

 舐めた。僅かに残っていた菓子の欠片を掬い取るように赤い舌が動き、セアレの人差指と親指を丹念に舐めあげました。

 

 暑かったのか邪魔だったのか、ハリーは俯いた状態のまま左手で己の茜色の髪を掻揚げる。

 

 セアレの眼前に晒されたハリーの耳と頬は真っ赤に染まっているが、それが射し込む夕日の為か羞恥によるものかは判別出来ない。

 

「…………っ!!!」

 

 セアレの顔もまた沸騰したように真っ赤になる。二の句を継げずにパクパクと口を動かすだけのセアレを尻目に、顔を上げて数度の咀嚼を繰り返したハリーは、

 

「―――不味い」

 

 その儘轟沈した。当然のことだが、愚かである。

 

「な、何してんの、ハリー!?」

 

 多少思考が回り始めたセアレは、上擦りまくった声で叫ぶ。

 

「……気になったことがあったんだよ」

 

 苦悶の表情で答えるハリーだが、赤く色付いた頬や耳はそのままだ。

 

「何が? 何が気になったんだよ? ってか、大丈夫か?」

 

「お前に食べ……人から食べさせてもらうと味が変わって感じるって、誰かに聞いたことがあったんだよ」

 

「いやいや、そんなわけないじゃん」

 

 誰だ、そんな有り得ない知識をハリーに教えたのは。

 

 それで試したと? ハリーもまさか本気で信じてたのか? 

 

「……セアレ、お前も試せ」

 

 なんですと?

 

「オレだけの結果じゃ、あの話が本当かどうか判断できねぇ」

 

 嘘に決まってるじゃん!! 何言ってんのこの子!?

 

「ほれ、食べろ。『あ~ん』しろ」

 

 本日二度目の状況。ただ、今度は事情が違う。先程は憤怒と復讐心による強制だった。それはノリに近いもので、力任せに来るハリーは抗しづらいのは事実だが、実はセアレ自身もその場の勢いに流されて受け入れている部分があった。

 

 だが、今現在菓子を持ち(いつの間に用意した?)、セアレに向けて突き出しているハリーには無理矢理食べさせようといった様子はない。静かな顔でセアレが取る行動を待っている。

 

「……食べろよ」

 

 もしここでセアレが本気で拒否すれば、ハリーは何も言わずに食べさせることを諦めるだろう。おそらくこの話題もそこまでとなる。

 

 だからこそ、

 

「…………」

 

 セアレは無言でハリーの持った菓子に齧り付いた。

 

 菓子をハリーの指から奪う際、人肌の温もりと感触が歯と唇に当たった気がしたが、一切無視だ。絶対に思い過ごしだ。

 

「―――不味いんですけど」

 

 咀嚼して飲み干せば、やっぱり味は最悪だった。食べる状況で味がそう簡単に変わるわけがない。

 

 セアレが恨み節を帯びた視線を横に動かせば、

 

「だろうな♪」

 

 愉快げに笑いながら、菓子を掴んでいた指を舐めるハリーがそこにいた。

 

 

*      *      *

 

 

 

 因みに教室の外の廊下には、

 

「大丈夫そうだな……って言うか、ぶっちゃけ見てて殺意が芽生えてくるんだが」

 

「あ~、いいな~、羨ましいな~」

 

「……う~ん……」

 

「結局、トライベッカさん達はいつも最後にはあんな感じになるよね」

 

「なあ、明日さ、残った菓子をルシーブルの口に放り込もうぜ」

 

「時間の取れる昼休みの実行がいいな。なんならクラスの他の奴らも協力させよう。絶対に逃がさないように」

 

「……やめときなさいよ、傍から聞いてて凄く惨めに見えるから」

 

「どっちみち、他のクラスにいるトライベッカの友達とかが実行しそうに思うんだが」

 

「それは言えてるな。さっきちょこっと覗いたら、真っ青な顔して帰ってたからな」

 

「……う~ん……」

 

「俺、バイトがあるから、教室に置いてる荷物を取って帰りたいんだけど……」

 

「流石にあの雰囲気の中に突入するのは空気読めなさすぎだろう?」

 

「あ、わたしもこの後はバイトだった」

 

「……うん、決めた。やっぱり私もチャレンジしよう。絶対にしよう」

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

 一時避難した後、出歯亀実行中の少年少女達がいた。

 

 

 






**豆知識**

サブタイトル:『Handle with Care』

    意味:『取扱注意』
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