「ンッン!俺の事はいいから…」
「お母さん顔赤いよ?」
「やかましい!いいの、俺はいいから。次行くよ次」
「別に恥ずかしがることは無いと思うんですけどね」
「沖田さん?いつまで引っ張るつもり?」
「マスターさんは偉いですよ。それは私たちが知ってます」
「もういいって!?何なの?ヒロインオルタ?俺をどうしたいんだよ。えっちゃんって呼ぶよ?いいの?呼んじゃうよ?」
「むしろ大歓迎です」
「…えっちゃん…」
遊ばれているような気がする。いや確実に…とは言い難いなぁ、この子達本気で言ってそうだからなぁ…
「それでマスター、毒は大丈夫ですか?」
「え?そういえば何か気づいたら何とも無くなったよ。毒耐性Eくらい持ってんのかな」
そんな無駄話のようで俺にとっては割と黒歴史化するようで全く無駄とは言えない話をしているとカルデアから通信が入った。いや、正直気まずいのだが…
「やあやあ、鈴桜君。さっきの啖呵見事だったよ」
ダヴィンチちゃんじゃねぇか…
「ダヴィンチちゃん…いや、あの…」
「あー、あー、謝らなくてもいいよ。私も君のそういうところは気に入った」
「まあ、それはどうも…それはいんですけど藤丸さんの方は大丈夫なんですか?」
「ああ、今はマシュがナビゲートしてるから問題無いよ。立香君もそっちの方が喜ぶと思うし、私としてもいつもよりは暇だったんだ」
そう言ってダヴィンチちゃんは少しだけいたずらっぽく笑った。
「それはそうと君の方は今は異常ないかな?」
「まあ、そうですね。今のところは…ジャックに気配遮断して探索してもらっているんですけど、報告もないので特には…そっちとしては何か反応はないんですか?」
「そうだね。大聖杯の所とその付近に2つ、3つ…あとはスケルトンやらゴーストやらの魔物がいるくらいかな」
「…そうですか」
「ん?もしかしてどんなサーヴァントがいるかとか予想ついた?」
「いいえ、具体的にはそこまで…でも、俺の勘が正しければ、この場所に縁のあるサーヴァントの可能性が高いんてすが…」
「それでは静謐のハサンが出てきた事に説明がつかない」
「はい。なので仮説としてはこの場所に縁のあるサーヴァントに縁のあるサーヴァント…なのではないかと」
「ほう…」
「そして、その静謐のハサンの様子を見るに俺の見方の問題かも知れないのですが少し狂化されていたような感じがするんですよね」
「ということは、奥の大聖杯の所にいるのはオルタ化したサーヴァントの可能性もあるという事かな?」
「俺の勘が合っていればですけどね」
「…そうだね〜、君は案外優秀なのかも知れない。そして、マスターというよりどちらかと言うとオペレーターの方が向いているんじゃないか?」
「自分でもマスターよりはって感じですけど…」
その先を言おうとしている時にジャックが戻ってきた。
「お母さん、サーヴァントは見つからなかった。骨のやつとかは沢山いたけど」
「そっか、お疲れ様。ありがとう」
そう言って俺はジャックの頭を撫でてあげた。ジャックは猫のように嬉しそうに撫でられている。
すると、それを見ていた…
「マスターさん、マスターさん、私も見回りしてきました」
「ああ、うんありがとう。大丈夫だった?」
「はい、問題ありませんでした。ですのでマスターさん」
そう言ってえっちゃんはずいっと俺の目の前まできた。察した俺はえっちゃんの頭も撫でてあげた。
えっちゃんも気持ち良さそうだ。
「あー!マスターマスター!沖田さんも!沖田さんも見回りしました!」
そう言って沖田さんまでもが俺の近くに寄ってきた。
ああ、だからみんなの姿が見えなかったのか…何て鈍感な事など考えない。明らかに後の2人は撫でられたいがために言っているな、そこまでして撫でて欲しい何て…めちゃくちゃ可愛いよお前らー!!
「うん、ありがとう。お疲れ様」
なのでご要望通り撫でてあげた。甘やかし過ぎじゃね?俺。明らかにダメな子達になっちゃいそうだけど…俺なんかよりも相当出来る子達何だよなぁ…キャラ崩壊が過ぎるけど。
その光景を見ていたダヴィンチちゃんは爆笑している。いやまあ、俺もそっちの立場だったら爆笑してるか羨ましがっているのどっちかだよ。
「まあ、その…こういう事なんで、自分で召喚したので責任は持ちたいですし…何より俺の所に来てくれた事感謝してるんです」
「君、性格は天邪鬼だったんじゃなかったっけ?」
「間違っていませんよ。昔は少数派ばかり…いや、違いますね。悪手、嫌悪されているものを支持していたようなタイプでしたし」
討論会とかいっつも少数派、1回だけ俺1人の時とかあったし。それでもそういう時だけは饒舌になってたから、相手の発言の裏かいたり、その少数派の意見がどういったものかという発言したりしてその議論で勝ったりしてたし…そのせいで肩身が狭くなったんだけどね、気にしてないけど。
「友達も少なかったんで、人との接し方とか分からないんですけどね」
「それは、彼女らの君に対する態度を見れば一目瞭然何じゃないかな?」
「まあ…いや、この子達が特別って可能性が無きにしも非ずって感じですけどね」
左側にジャック、正面にえっちゃん、右側に沖田さんが擦り寄って来ている。いや、擦り寄って来てくれていると言った方が個人的にはポイントが高い…この子達の。
「人に嫌われやすい質なんですよ」
「それは否定出来ないなぁ」
「否定して欲しい訳じゃないので、気にしないで大丈夫ですよ」
「でも、いいんじゃないかな、万人に嫌われても。偉人なんてそんな人多いよ」
「俺偉人じゃないんですけど…」
「ものの例えさ、万人に嫌われても一部の人に好かれるだけでも幸福だと思うけど?君は違うかい?」
思えば、沖田さんは人斬り、ジャックは連続殺人鬼、えっちゃんだって、オリジナルはアルトリアさんで叛逆もされるような人だ。そして俺…生徒全員を敵に回し、今ではカルデアの職員殆どを敵に回したかも知れない。町内に悪性と評されるほどの問題児扱いをされた。『姉と違って』なんて言われ慣れた言葉を吐かれた。
3人とは比較するのもはばかられるし、誰かの為とかそういうのもないが…きっと似ているのかも知れない。
「ええ、そうですね」
そう答えてから少しだけ笑ってからまた俺は続けた。
「俺には贅沢な話ですよ」
「卑屈だね〜君は」
「性格に問題があるので」
「変わらないね、君は」
「世界は変わっても、人間は簡単には変われないので…気長に待って下さいな」
「そこは変わらないと否定しないんだね」
「世界に絶対は無いんで、ダヴィンチちゃんほどの天才でも絶対に成功する作戦を考えろと言われても無理ですよね?」
「…まあ、そうだね」
「でも、否定しないのは実例があるからですよ。藤丸さんとマシュの2人が特に」
「そうだね…」
ダヴィンチちゃんは感慨深そうな感情を孕んだように答えた。
その時、俺の頭の中で何かが起きた事を感じた。もしかしたら直感スキルかも知れない。という淡い期待と共にダヴィンチは話した。
「鈴桜君、大変だ、新たなサーヴァント反応が出た。しかも、大聖杯付近、つまり大空洞の入口付近にいたサーヴァント反応が消えた。つまり」
「そのサーヴァントと戦って負けたと」
「その通り。そのサーヴァントが敵か味方かわからないけどすぐに接触した方がいいだろう。ただ、サーヴァントを1人倒している事からかなりの実力者だと言う事を忘れないように」
「はい」
そう返事をしてその反応のある場所へと急いだ。ちなみに急ぐということで俺は沖田さんに担がれながら移動した。
締まらないなぁ…
この話の流れが良く分からないよ…一体どこへ向かっているのだろうね…
アーサー王欲しいなぁ…