――――ガタンガタンガタン
狭く暗い車内が激しく揺れている。
激しく揺れる中で俺、夜星 朱弖羅は懐かしい夢を見ていた。
遠い、遠い過去の記憶……。
まだ俺が奴らの……。
あの組織にいたときの記憶だ。
6年前の米国、とある研究施設
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薄暗い廊下を歩く一人の少年。
少年の手にはリボルバー式拳銃コルト・キングコブラとリボルバー式拳銃M40通称レモンスクイザー《レモン搾り器》が握られており撃鉄はすでに落としてありいつでも銃撃可能になっている。
コルト・キングコブラは357マグナム弾を使用、レモンスクイザーは別名『センチニアル』と呼ばれておりどちらかというとセンチニアルの呼称の方が知られている。
廊下を進むととある部屋の中で研究員と実験の協力者ともいえるてある少女がいた。
少女には名前はなくプロダクトネーム(製品名)でGIVと呼ばれていた。
髪の色は栗色で可愛らしい顔をしつつ、それでいてどこか闇を抱えているような異様な雰囲気を出していた。
少女は研究員と話終えると此方を見ないまま声をかけてきた。
「いつまで見てるの?」
少なからず気配を消していたつもりの少年は少女が気がついていたことに驚きつつ、初めて研究施設の職員以外から声をかけられあまつ、気配を察知した少女に驚いた。
「初めまして?
でもないか……。
前に見たことある。」
少女は朱弖羅に興味なさそうに顔を向けずに言った。
「そうか……。
覚えていてくれたんだね……。
感激だよ。」
少年は少女のたったそれだけの言葉に感激した。
「う~ん……。
大袈裟な人だね……。」
少女は涙目になっている少年に若干引きつつ笑顔を初めて見せてある、少年にとっては忘れられない魔法の言葉を口にした。
「私の僕になって……。
私を助けて……」
少女がそう口にした瞬間にまるで世界が凍ったかのように時が止まった。
――――ピキィン
どれほどの時がたったんだろうか……。
やがて、正気に戻った少年が少女に説明を求めた。
「私にはお兄ちゃんがいるの……。会ったことのない遺伝子学上の……
今はまだ会えないけどいつか会ったら一緒に暮らすのが夢なんだ!!」
そう言い放った少女の顔はとても眩しい太陽のような満面の笑顔を
放って光輝いていた。
その日以来、彼は少女を見かけると声をかけた。
毎日来る日も来る日もお互いの実験の成果を話したり少年の持つ異常な能力を話したり、彼女の兄にあたるGIIIの存在を話したりしていきいつしか少年は少女を特別な存在て認識するようになっていた。
彼女と過ごす時間はとても楽しく実験で受けた疲れやストレスも彼女と過ごす中で軽減されていき少年はいつしか少女なしにはいられないほどまでになっていた。
かといって少女との関係が進んだかといったら……全く進んでいない。
少年は実験で教わった射撃、剣術、格闘技、暗殺術、尾行術、隠密術、狙撃の技術はほぼパーフェクトにこなしていったが唯一恋愛面においては某ネクラ武偵並みに何もしらなかった。
少年と少女が出会って数年後……。
事態は急変した。
少女と少女の兄が組織を脱走したのだ……。
少年は当初組織側の人間だったが少女と少女の兄に説得され逃亡者の一人となった。
少年は生きていく為に闇の中を歩きわたり決して口外できないいくつもの罪を犯した。
少年はひっしに耐えぬいて生きてきた。
とある少女との小さな約束を胸にしめて……。
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時は流れ……6年後。
11月……。
東京にあるある教育機関の前にその少年はいた。
黒髪にカナリアの瞳をしており、ルックスもそれなりに整っている。
手にはリボルバー式拳銃キングコブラと日本刀を持ちとある学校に編入する為に人工浮島に来ていた。
「ここが……東京武偵高か……。」
少年は心の中である少女の顔とプロダクトネーム(製品名)を思い出しながら一歩を踏み出した。
――――もうすぐだ……。
もうすぐ……。
もうすぐ会えるよ……。
――――GIV《フォース》