今更な言葉ですが、この小説は夢小説の要素を多大に含みます。ご注意くださいませ。
カルナさんがキャラ崩壊注意です(今更)。
ドゥルヨーダナさんもなんかいい人になっちゃっています(笑)もうこの小説では彼はそんな感じになってます。
※今更ですが、三人称視点でのオリ主さんは“彼女”と表記させて頂いています。分かりにくくて申し訳ありません。精進します。
※ねつ造設定がちょっと出てしまっているかもです。
前回から数日後の時間軸です。
――カルナside(三人称視点)――
ドゥルヨーダナの元に赴く際、カルナの耳は「妻に贈り物をしないとなぁ」という呟きを拾う。どうやら王宮に仕える兵士の呟きのようだ。世間話で交わされる言葉はカルナを通り過ぎる。
ああ、そういえば己の妻に贈り物をしていないなと思い立つ。とはいえ、今の自分は身一つだし贈り物ないな。カルナは己の妻の姿を思い起こし頬を緩める。彼女にはこの短い期間で色々世話になっているし何か贈るのもいいかもしれない。
とは言え、彼女の望む物がカルナには分からなかった。
友に聞くのも手だろう。カルナはついでにドゥルヨーダナに意見を求める事にした。
「何?妻に何を贈ればいいのか、だと?」
「ああ。一般的な意見を聞きたい」
「それで余に尋ねに来る辺りお前らしいな、カルナよ。まぁ余の意見としては女は装飾品に目がないぞ。いつの世も美しき物が嫌いな女はおるまいよ」
「なる程」
「――とは言え、それがあの娘に当てはまるとは限らぬぞ。カルナよ」
「うん?何か言ったか。ドゥルヨーダナ。お前の意見は参考になる、感謝しよう」
ドゥルヨーダナの付け足された言葉にカルナは首を傾げる。大方、頭の中での算段に夢中になり聞き逃してしまったのだろう。ドゥルヨーダナは呆れたように溜息を吐いた。
「……余の話を聞いてないな?」
「そうだろうか。――少し用が出来た。これでオレは失礼する。改めて礼はしよう」
ドゥルヨーダナの言葉を聞き流し、カルナはその場を辞そうとした。話を聞いていないのは明白。逸る気持ちの友の姿にドゥルヨーダナは何とも言えない気持ちを飲み込んだ。これはいい事なのだろう、カルナの友人として応援してやろうではないか。ドゥルヨーダナは寛大なのだ。
「はぁ……お前が直情なのは美徳だがいやこれ以上は止そう。礼も要らぬわ。――さっさと行くがよい」
「ああ」
迷いなく頷かれてしまってはドゥルヨーダナは苦く笑うしかない。全くカルナの真っ直ぐなその感情はドゥルヨーダナにはいささか眩しすぎる。
「まぁたまにはこういうのも良いか。余も丸くなったものだ」
もう見えない友の背を思い、ドゥルヨーダナは呟いた。心なしか彼の口元にはほのかな微笑みが浮かんでいるようだった。
友であるドゥルヨーダナの助言を受け、カルナは装飾品を彼女に贈ることにした。とは言えカルナの手持ちにそんな余裕がある筈はなく。正真正銘の身一つのカルナは歩きながら頭を悩ませていた。
知り合いの細工師がいたので、彼の元にとりあえず行ってみようとカルナは足を早める。先日その細工師を庇って、頬を腫らしてしまった事件があったがカルナは特に気にしていない。血を流すカルナを見て顔を青ざめさせたその細工師の男は気のいい男だったように思う。後で礼をさせてくれ、と珍しいくらいに食い下がった男だ。無論、礼は断ったカルナだ。
つらつら考えを巡らせていると、カルナの脳裏に閃きが煌めく。
「ああ、これがあったか」
自分の身体を見下ろし、カルナは頷いた。身体と一体化している黄金の鎧は、カルナの唯一の財だ。不死を約束する輝きにカルナは閃きを実行する事にした。
何、ちょっと余分な所を砕くだけだ。
カルナは身体に走る激痛よりも、優先させたいと思う事が出来た。それだけの事なのだ。我ながらなんと業の深い、とカルナは他人事に思う。
まずは人目のつかない所に行かないと。カルナは早速行動に移した。
カルナは自分の鎧の一部を砕き、ソレを細工師に持ち寄った。血が出た所は手持ちの布で止血し、隠す。血に濡れた黄金の欠片は近くの川で洗い綺麗にした。我ながら綺麗に出来たのではないか、とカルナは自画自賛した。それから己の魔力で形をあらかた整えて、細工師の前に出す。後は少々手を加えるくらいで済むだろう。
カルナを前に細工師は顔を青ざめさせた。何か、問題でもあったのだろうかとカルナは首を傾げた。
「これをオレのコレの様に耳飾りに出来ないだろうか」
と持ち掛ける。
顔が青いものの細工師は頷く。
「ああ、あんたには先日世話になったしな。その礼としてお代は要らないよ。」
「……そうか。感謝する」
「いいってことよ。あんたは命の恩人だしな。大体の形は出来ている事だし、あと四時間ほど後に取りに来てもらえれば渡せるよ」
快諾した細工師は早速作業に取り掛かるという。カルナはそれに再び感謝を伝えてその場を去る。
四時間後がひどく待ち遠しかった。
四時間をドゥルヨーダナの元で仕事をこなす事でつぶす。ドゥルヨーダナに勘づかれずに済んでよかったと思う。それも時間の問題だろうが。
再び細工師の元に訪れると彼は出来上がった品を見せてくれた。
カルナの左耳を飾る、黄金の飾りと良く似た装飾はカルナを満足させた。
カルナは礼を述べて、家路に着く。彼女はどう反応してくれるのか、珍しくカルナは高揚する気持ちを抑えるように思う。
出来れば喜んでくれると良い。
家に帰れば笑顔の彼女がカルナを出迎える。カルナはその笑顔を見る度に温かな気持ちを噛みしめるのだ。
『おかえり、カルナさん』
「ただいま。――そうだ、これを」
挨拶をそこそこに彼女にカルナは件の耳飾りを彼女の目の前に差し出す。目の前で光を弾く黄金の飾りに彼女の目が丸くなる。
『こ、これって……』
「ああ、妻に贈り物をするのは常識だそうだな。オレには贈る物なぞなかったが、これは我ながら良く出来たと思う。細かい所は細工師に頼んでしまったが」
『う、うん。凄く綺麗だと思うよ』
「そうか」
カルナは彼女の賛辞の言葉に満足そうに笑った。彼女はカルナの笑みを見て仕方ないなぁとため息ひとつ。彼女のため息にカルナは首を傾げた。直後、彼女はカルナの不自然にかけてある布を取り上げた。
「なっ」
『――やっぱり怪我してる。治すからこっちに来て、カルナさん』
「あ、あぁ。すまない。やはりオレは」
『それ以上言ったら怒るよ?カルナさん。私が不機嫌なのは、カルナさんがこうして自分を大切にしないからだよ。私に贈り物をっていう気持ちは嬉しいんだから』
彼女の言葉にカルナは目を丸くする。
『痛かったでしょ?これ、まだ血が出てるし』
カルナの傷に彼女は手を当てて癒しの力を使う。みるみるうちに傷は癒え、かけた黄金の鎧が修復される。
『これでよし』
「……感謝する」
『ふふ、どういたしまして』
にっこり笑う彼女をカルナは手招きする。近寄る彼女に、彼女の手の中の金の耳飾りを指さす。
「出来れば右の耳に」
『カルナさんとは反対の耳に?』
「ああ」
『うん、分かった。今やっちゃいますね!』
え、とカルナが呟くと彼女は耳飾りを右手にもったまま、右耳に触れる。手に光がジワリと滲み、耳に触ると、次の瞬間には金の耳飾りが彼女の耳を彩った。
『こういう便利な使い方ができるのだ』
満足げな彼女の様子にカルナは頷いた。にこにこと笑みを浮べる彼女にカルナもつられる。
「似合ってる」
『ありがとう、カルナさん』
彼女の右耳に輝くのはカルナの“特別”の印だ。その輝きにカルナの瞳が満足そうに細まった。
細工師「あれ、それってあんたの鎧の一部なんじゃ……(ドン引き)」
そんな感じで彼は顔を青ざめさせていました。
ちなみに主人公「この数日で力が上手く使えるようになったよ(どやぁ)」
※後は皆さんの疑問であろう事について
Qなんでカルナさんの頬は腫れたのでしょうか?9割の威力を削ぐ防御力Maxの不死の黄金の鎧がありますよね?
A鎧に覆われていない部分は割とダメージが通りそうだな、と作者は思う訳です。ゲームの世界ではなく現実なわけですし。怪我の理由は細工師が言った命の恩人、という台詞の通り、普通の人間なら死にそうなあれなんですヨ実は(白目)
Qなんでカルナさんの鎧の欠片を魔力で変形できたのですか?
Aカルナの黄金の鎧は言わば彼の一部です。なので魔力伝導率は高そうだなぁと出来ても不思議じゃないなと思った次第です(人はそれをご都合主義という)
※最後に
\合言葉はー?/ \細かい事は気にシナーイ!/ でお願いします。
FGOのバレンタインイベントのカルナさんは、動画で拝見しました。あれ見て、あれ?カルナさんって実は独占欲ある?と思ったので書いちゃいました(笑)あれは幾多のサーヴァントのマスターであるから、あの要求なのではと個人的に思いました。そうじゃなかったら自重しなさそうだな(無自覚故に)と。