とある科学の絶対波動〈アブソリュートウェーブ〉 作:skav
とあるファミレスに四人の女が座っていた。
年齢層もバラバラでそれぞれ特徴的な格好をしていた。
そんな彼女たちの共通することは学園としの暗部、”アイテム”であることだ。
「で、今回は何をすればいいの?」
一番大人びた容姿を持つ麦野沈利がスピーカーに設定した携帯電話に話しかけた。
『今回はある施設から敵の襲撃を防衛してもらうわ。』
「でもそれってウチの管轄外じゃなくない?」
『ちなみに撃破すればさらにボーナスが追加されるわよ。』
「ちなみにどこからの依頼なの?」
『ある研究所からの依頼よ。それ以上は詮索しないで。』
「なんですかそれ、超意味不明なのですが」
フードをかぶった小柄な少女、絹旗最愛がグラスの中の氷をカラカラしながら呟いた。
「まあ良いわ。で、敵って誰なの?」
『どうも今回は敵さんが堂々と襲撃予告してきたらしいのよ。』
「へぇ、なかなか面白そうじゃない。」
『じゃあ、頼んだわよー』
通信が切れた直後襲撃者のデータが送られてきた。
木山瀬那、男、十六歳、絶対波動:レベル5。
こいつって確か最近レベル5に上がってきた奴よね。しかもいきなり3位に上がってきた。
・・・面白そうじゃない。
麦野は静かに獲物を見つけた猛獣のような目つきをした。
瀬那は自室のパソコンでネットを見ていた。
目当ての施設のホームページにたどり着くと、瀬那は優先ケーブルを握り直接ネットに意識を進入させる。
表向きでは脳波の研究をしているこの施設では、裏では例の置き去りの子供達を使ってレベル6を開発する研究をしているらしい。
クラッキングの痕跡を消しつつ、瀬那はその施設にメールを送信した。
拝啓
セミの鳴き声が聞こえ初め益々夏らしい季節になってきました。
さて、今回そちらの施設で管理なさっている置き去りの子供達を僭越ながらお預かりに参ろうと思います。
日時は8月9日、つまり明後日のお昼頃になると思います。
できれば穏便かつ平和的に済ませたいと思っております。
それでは覚悟しておけよこのゴミクズ野郎ども。
三位より。
敬具
次に向かった先はあるデパートの清掃室だ。そこは人材派遣と呼ばれる男が経営している隠し部屋がある。
「いらっしゃい・・・新顔だな。何のようだ?」
「施設を襲撃するのに人数がいる、警備員に扮装した人間を15人と護送車が2台だ。」
「警備委員に扮装となると額が上がるぜ?」
「構わない。日時と場所はここに書いてある、金はこれだけあれば良いだろう?」
瀬那は今まで研究を手伝った礼として受け取った金が入ったスーツケースをカウンターに置いた。
「ああ、商談成立だ。」
「頼んだぞ。」
その翌日、瀬那は目的の施設前に現れた。その日は偶然にも木山春生が行動を始めた日と同じだった。