想いのカタチ   作:新茶

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前回の後書きで早くに投稿できると書いた筈なのに投稿が遅れるという…本っ当に申し訳ございませんでした!
新生活に慣れず、毎日が忙しくて執筆時間が取れなくて時間がかかってしまいました。時間が空いたときには少しづつ進めたいと思っています!

今回はできるだけ話を進めたかったがために2ヶ月ほどを1話にまとめたのですが、上記のことが裏目に出てしまいました(笑)
少ない時間を使い、少しづつ進めたせいで話の内容が変になったり、繋ぎ方が雑になったりと問題が山積みでした。

とりあえずだらだらと話していても仕方ないので、どうぞ!


第6話 努力すれば…

「よーし授業終わったー。この本も折り返し地点まで来てるしいい調子だ」

 

「聞き捨てならないですね。授業中も時々見ていましたが教科書、ノート以外に色々出していましたよね?先生に言いつけますよ?」

 

「問題集なんだよ。ほら見ろよ。ちゃんとノートだって板書してるし」

他にも小説を出していたりするがバレなきゃセーフ。

 

「ふむ、嘘はついていないみたいですね」

 

「だろ?じゃあ構わないな」

「それとこれとは別です!」

 

光さんに頭がよろしくない同類と見られたくないので最近勉強をいつもよりしているのだが、タイミングが少し悪かったようだ。その後も園田がガミガミと説教するもので休み時間も半分が経過している。

 

「次したらどうしますか?」

 

「貴方に敬意を持って謝罪します」

当然謝罪はうわべだけでこれからも授業中に問題集をするつもりだ。

 

「…まぁいいです。次やったら土下座してもらいましょう」

 

「なんだろう。少し盛られている気がするぞ…」

 

「当然です」

 

そんなやり取りをしているとチャイムが鳴り出す。それぞれ自分の席に座った状態で話せるので焦って帰るようなことはない。次の時間はHRであり、担任の山田先生がしばらくして教室に現れた。

 

「えー今日は席替えを行いたいと思う」

 

その発言の直後には生徒の喜びや悲しみといった感情が飛び交い教室は混沌としている。

日直もひと通り回ったしそろそろだとは思っていたが…俺的にも1番後ろのこの席良かったので残念だ。

 

「おーい黙れー」

先生の一言で少しづつ生徒の声が収まる。

 

「今回はクジ引きで引いた順に席を決めることとする。決め方は毎回変えるつもりだから安心しな」

 

この決め方はまぁ運試し+クラス内の勢力確認といったところか。気が強い人は他の人を退けるような形で友達と近くの席に座れる…とりあえず後ろの席の争奪戦だろうな。

 

「はーい並んでねー」

並んでクジを引き自分の席に戻り開けるとそこには『32』という文字があった。このクラスの人数は35人だ。要するにまともな席は残っていないということだ…

 

「最悪だ…」

横には悲しそうに紙を見つめる園田がいた。

 

「園田は何番だった?」

 

「30番です」

 

「良かったな、俺より2番前だぞ。五十歩百歩のようなものだが」

 

黒板に書かれた座席表に名前が刻まれていく。もう俺の席は別の人の名前で埋まってしまったようだ。

20番を経過したが後ろの席はほぼほぼ埋まってしまった。

歓喜の声が聞こえる中、先生が着実に番号を呼ぶ。

「30ばーん」

 

「では、いってきます」

 

「おう。いい席残しておいてくれよ」

 

 

「次、32ばーん」

 

「はい」

 

「来たか。波野は友人と近くの席になる予定とかあるのか?」

 

「いえ、ないですね」

 

「そうか。まぁのんびり決めてくれ」

 

残っているのは右前の端、左前の端から2番目、真ん中らへんのポツンとした席、右後ろの端から3番目の4席だ。

ハッキリと言ってどれも微妙だが、友達がいない状態で後ろに行くのは自殺行為なので候補が1つ消える。うーん3つが決め難いな。次に決める要素とすれば周りの席の人を見てみるか。すると、1つの名前が目に入った。

 

「…他の席に行く理由もないな。先生、左前の端から2番目でお願いします」

 

「おう。席に戻っていいぞ」

 

 

「では、机と椅子を持って移動してくれ」

先生の合図と共に教室内で机と椅子がぶつかる音が反響する。今思ったが俺は教室を横断することになるのか。

 

机を運ぶ人との譲り合いを繰り広げながらなんとか席に辿り着いた。この席は窓際の前から2番目の席だ。なぜ選んだかというと…

 

 

 

 

 

「波野さんまた近いですね」

建前は窓際の席に行きたかっただが、本音は園田の名前が俺の席の前に書かれていたからだ。現時点で俺から話しに行くのはクラスで園田くらいなので近くにいた方がいいと思った。

 

「そのようだな。またよろしく」

こちらが故意にやったのにこの返しようである。結果的には得をした席替えとなった。

 

「配布物回すぞー」

挨拶を済ませたところで先生がプリントを列の1番前の席の人に渡す。園田が振り向きプリントを回すのだが、その姿に少し動揺したことは園田には伏せておこう。

 

 

 

 

 

今思ったが授業中に問題集をできるのだろうか。この場合では園田から離れた方が良かったのでは…

 

 

 

 

***

 

 

 

 

席替えから1週間ほどが経過したがなんとか問題集をしているのはバレていないようだ。教卓からも近いので先生から気づかれないようにするのも一苦労である。じゃあやるなというのは禁句だ。

俺は左利きなので右腕で頬杖をつくように立て先生からの視界を遮り、園田に関しては完全に反射神経だけでどうにかしている。まぁ園田自体が授業中振り向くことが少ないのがラッキーといったところか。

 

 

で終礼も終わろうとしており帰る用意をしていたのだが、高校生活の障壁が現れた。それは山田先生の口からさらっと放たれる。

「えーあと中間考査、まぁテストまで2週間だから勉強しておくように。赤点を取れば補習もあるからな。自分のためと思って頑張れよ。じゃあ今日は終わりだ。もう帰っていいぞー」

もうそんな時期か…先程は障壁と大袈裟に言ったが、俺は元々勉強はできる方なので大して気にはならない。クラスの中では頭を抱える奴もいるようだが…涼輝は多分ダメだろうな。一応忠告しておくか。

 

「はぁー」

園田が溜め息をついている。テストが不安なのか。それとも勉強ができないとか…えぇーんなわけないよな。勇気を出して聞いてみるか。

 

「溜め息ついてるけどどうかしたの?」

 

「すみません。友人がまともに勉強しない人でして」

 

「あー俺にも1人の親友がそんな感じの人だわ。そういうのは最初あまりごちゃごちゃと言わない方がいいよ」

 

「なぜですか?」

 

「見事に赤点を取ってきた時には次のテストで言い訳できないからな。ビシバシ勉強をやらせるのさ」

 

「あなたという人はなかなかエグいことをするのですね」

 

「当然の報いさ。ということだから泳がせておけば?」

 

「様子見ですね。でも悪い点数を取ったら怒りますよ…」

 

「も、もちろんそうだな。終礼も終わったし部活行かない?」

寒気がしたが気のせいだよな…

 

 

 

帰り際に涼輝にテストの件を軽く話すと「いつもの一夜漬けで大丈夫だ問題ない」という返答が返ってきた。つくづく不安である。陸斗は隣で苦笑いだったし。

 

 

 

 

*****

 

 

 

なんだかんだで中間考査は終わった。今回のテストはあまり範囲が広いわけでもないので、結構簡単だった…はず。

 

ところで涼輝はというと…

 

 

 

「涼輝テストどうだった?」

 

「ん?だ、大丈夫だよ」

 

「そうかそうかならいいよ。よかったね」

 

「え?あぁうん」

涼輝は狐につままれたような顔をしているが、俺のこの反応は当然計画通りだ。涼輝の反応から見るに今回のテストダメダメだったようだ。いやーテスト返しが楽しみだなぁ…ふふふ。

 

「2人とも珍しい反応するね。これは一雨あるかも」

陸斗にはバレてそうだからいつもヒヤッとするのは本当に辛い。

 

「な、なんだといつもの返しじゃなのか?」

涼輝はテストの出来と俺の反応で完全に混乱してるな。俺からしたらとても面白い図なんだが。

 

「確かに珍しいかも。でも、たまにはこんな反応もしてみたいんだよ」

 

 

***

 

 

「今日でテスト全部返ってきたな」

 

「えぇ、あまり注意はしなかったのですが穂乃果は大丈夫でしょうか」

 

「本人の頑張り次第だろうな」

 

「結果、聞きに行きましょうか」

 

まぁ大体結果はわかっているがな。

 

 

 

 

 

和也の場合

「涼輝ーテスト全部返ってきたよな?ちゃんと勉強して大丈夫だったんだろ。見せてくれよ」

 

「えーとあのーそのー」

 

「涼輝のテストだよ。はい和也」

 

「陸斗サンキュー」

 

「な、いつの間に!」

次の瞬間俺には衝撃が走った。なぜなら手元には3、40点のテストばかりが広がっていたからだ。

 

「…涼輝どういうことかな?」

 

「ヒッ…こ、これには訳がありまして」

 

「へー言い訳だろうが聞いてやるよ」

 

「一夜漬けしようと思ったんだけど、つい寝ちゃいました☆」

 

「覚悟は決まったか?」

 

「これは涼輝が悪いね」

 

「この馬鹿野郎が!!!!」

 

「ギャァァァァ!!!!」

 

 

 

 

海未の場合

「穂乃果ー」

 

「ゲッ…海未ちゃん?」

 

「テスト返ってきましたよね?」

 

「いや、返ってきてないよ?」

 

「その右手に握られている紙は数学の解答用紙でしょう。なぜ嘘をついたのか教えてもらわなければなりませんね…」

 

「海未ちゃん落ち着いてー」

 

「そ、そうだよ。ことりちゃんの言う通りだよ」

 

「へーそこまで隠そうとするなら強行手段です」

私は穂乃果が手に持っていた解答用紙を奪い取りそれを見たのですが…27点ですか…え!?

 

「逃げる!」

 

「穂乃果待ちなさい」

穂乃果が逃げる前になんとか肩を掴めた。とりあえず説明してもらわないといけませんね。

 

「これどういうことですか?」

 

「ヒッ…」

 

「ほーのーかー!!!!」

 

「いやぁぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

こうして1組には2人の怒号と2人の絶叫が響きましたとさ。

 

 

 

*****

 

後日…

 

「涼輝。今度のテストで 赤点取ったら…どうする?」

 

「ど、どうするって言われても」

 

「それ相応の罰は必要だよねー。勉強サボっちゃったんだし。あれはどうかな?涼輝のアイドルグッズを捨てるというのは」

 

「それは名案だな」

 

「やめてくれ。それだけは許してくれ」

 

「じゃあ次のテストで赤点を取らないと誓うか?」

 

「くっ…卑怯な奴め。分かったよ」

 

「まぁ今度はちゃんと勉強手伝うからさ、くれぐれも赤点を取らないようにな。じゃあ、俺は用事あるから行くね。涼輝君よ補習頑張りたまえ」

 

「うぐぐ…」

 

 

***

 

 

涼輝と陸斗と別れたあと、俺は『Mondschein』を訪れている。

 

 

「はいどうぞ。テストの結果を持ってきましたよ」

解答用紙をカウンターに広げ注文していたコーヒーに手を付ける。

 

「本当に持ってきてくれたんだな。では拝見…ってなんじゃこりゃぁぁぁぁぁ」

 

「なんですか。うるさいですね…」

 

「だってさ俺がみたことのない点数ばっかりだから…なぁ!どうやったらこんな点数とれるんだ?」

 

「ごく普通に勉強しているだけです」

 

「そんな単純なことなのか?」

 

「あぁ、光さんもちゃんとやれば…」

 

「か、悲しくなるじゃねぇか…」

 

「すみませんね。でも、テストでは光さんの仇は取りますよ」

 

「仇なのか?でもなんかよろしく頼むわ」

 

「じゃあまた1ヶ月後くらいにテストあるんで持ってきますね。コーヒーご馳走様でした」

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

「えーとここはxに9を代入して…できたぞ」

 

「よし、ある程度ばできるようになってきたな」

 

「やっぱり涼輝って努力すれば勉強できそうだよね」

 

「今回はグッズがかかっているからな。捨てることは絶対に避けないといけないんだ!」

 

「それをいつもやってくれ…」

 

「毎回グッズを賭けてテストに挑むことにする?」

 

「やめてください。お願いします」

 

「このテストでそれを毎回やるか決めようか」

 

「どこまでも鬼畜な奴らめ…」

 

「誰がこの状況を作ったのかな?」

 

「ぐぬぬ…」

 

「キリがいいしちょっと休憩しようか。飲み物何がいい?」

 

「コーラ」「烏龍茶」

 

時の流れは早く中間テストから1ヶ月ほどが過ぎた。今は期末テストまで1週間となり、涼輝のために俺の家で勉強会を開いているところだ。俺が理系、陸斗が文系を教え、なんとか赤点を取らないようにとこちらも必死である。

 

 

「やっぱコーラって格別だわー」

 

「飲み過ぎたら骨溶けるらしいぞ」

 

「それ僕も聞いたことあるよ」

 

「え…マジで?」

 

「俺は体験してないから実際のところよく分からんけどな」

 

「周りに影響されやすい涼輝はいつ見てもおもしろいね」

 

「それもこいつのいいところだがな」

 

「そうだね」

 

「ありがとーう」

突如涼輝が俺と陸斗を抱きしめた。余程嬉しかったのだろうか。

 

「今は勉強してくれよな」

 

「分かった!和也早く続き教えてくれ!」

 

「ほんと切り替えが早いよ」

 

「はいはい。えっとここは…」

 

 

 

*****

 

 

期末テストも終わり、これからは夏休みに向けて気が高まるのだが、その前に…

 

 

 

「涼輝!」

俺は終礼後、急いで1組に向かった。なぜなら今日はテスト返却日だからだ。

 

「あ、来たね」

 

「テストどうだったんだ?」

 

「えーとね…」

 

「ど、どうなんだ?」

 

「じゃーん!」

涼輝の大きな声と共に出されたテストには65〜75点の数字が刻まれていた。決して高いとは言えないだろうが、涼輝が努力して勝ち取った点数だ。俺としても嬉しくてたまらない。

 

「すごいぞ!よく頑張ったな涼輝!」

 

「本当にすごいよね。まさか前回から2倍にも跳ね上がるとは思わなかったよ」

 

「これは先生も驚くだろうな。よし、今日は何か食べて帰らないか?もちろん俺の奢りでだ」

 

「「さんせーい」」

 

 

 

一方その頃…

 

「穂乃果!テストどうでしたか?」

 

「えっとね!これ見てよ!」

 

「な、穂乃果すごいじゃないですか!」

 

「穂乃果ちゃん頑張ってたもんね」

 

「へへへ、頑張ってよかったよ。そうだ!帰りに最近できたクレープ屋行かない?」

 

「駅前のお店だよね?あそこ美味しいって評判らしいよ」

 

「ふふっ、今日くらいは羽を伸ばして楽しみましょうか」

 

「やったー!じゃあ行こうー!」

 

「穂乃果ちゃん待ってよー」

 

「穂乃果待ってください!」

私は穂乃果に見えない力で引っ張られるように走り出しました。穂乃果の力にはいつも驚かされます。私も見習わないといけませんね!

 

 

 

***

 

翌日

 

「園田おはよう」

 

「はい。おはようございます!」

 

「やけに嬉しそうだね。その正体は期末テストのことかな?」

 

「厳しく教えた甲斐もあって穂乃果が良い点数を取ってきてくれたので」

 

「おめでとう。俺も涼輝が中間の2倍の点数を取ってきてびっくりしたんだよ。ふぅ、とりあえず一息つけるな」

 

「そうですね。これが全てではありませんが今はこの余韻に浸りたいです」

 

「弓道部も夏休みに入れば初めての大会もあるし頑張らないとね」

 

「気兼ねなくできますからね。精進あるのみです!」

 

「もちろん!お互い切磋琢磨しような」

 




読んでいただきありがとうございます。

今回はクラスや親友の話でしたが、次の話の予定では5〜8月の弓道部での活動を投稿したいと考えております。

今後も少ない時間で書き進めることになると思われるので変な部分があると思われますが、よろしくお願いします!

najaさん、MORI1123さんお気に入り登録ありがとうございます!

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