お気に入りが増えてて驚きで眼をパチクリさせてました...。
まだ、油断大敵!!いつ減るかわからないですし...。
テスト終わったので更新です!
今回は戻って約3800文字です。
ゆっくりとシオンの意識が浮上する。
身体中に鈍い痛みが走り、少し動くと血が滲む。
シオンはなんとか上半身を起こし今の状況を整理しようとした。
見回したところシオンは泡のようなものに覆われ、その外にも泡のようなものがふわふわと浮いている。
泡から足を出し、シオンは後悔する。
外に出した瞬間痛みが倍以上になって脳を焼いたからだ。
どうやら泡には痛み軽減のようなものがあるようだ。
「おはようございます。気分はいかがですか?」
澄んだ鳴き声。
それは瞬時にシオンの理解できる言葉に翻訳される。
シオンはとっさに起き上がろうと体を跳ねさせたが、失敗して崩れ落ちた。
「だれ....?」
「あら、わたくしのことをお忘れですか?...やはり貴方の言っていたことは本当だったようですわね」
警戒を露わに再度立ち上がろうとしたシオンを見て、そのモンスターは少し傷ついた顔をする。
モンスターの姿はスラリとした胴長で、白や桃色が目立っている。
特徴的な大きなヒレがあり、前足には長い爪が生えていた。
しかし、何より目立つのは....
「わたくしはテンというものですわ。種族は"天眼"タマミツネですわ。」
両目に大小様々な傷がつき、盲目であることだ。
テンはシオンを包んでいる泡に近づきそっと匂いを嗅ぐ。
「傷は...治りが遅いですわね。一体どこでこんなにひどい傷をつけられたのですか?えっと...」
そこでテンは言葉を切り困った顔でシオンを見た。
シオンは視線に気がつき、顔を上げる。
「し、しおん...です」
「シオンと言うのですね!名前まで変わられて....」
シオンが弱々しく自己紹介するとテンがぱあっと明るい声を上げ、嬉しそうに尻尾が揺れる。
少し前からテンはシオンと誰かを重ねて見ているようだ。
危険なモンスターじゃない....?
シオンは緊張の糸が切れ、ぐらりと体勢を崩した。
倒れるシオンと地面の間にテンが滑り込み、衝撃を抑える。
「シオン?大丈夫ですか?」
「....すう..」
「寝てしまいましたか。」
「....本当にあの人ではないようですね。」とテンが小さな声で呟いたが、それを聞くものはいなかった。
ーテンsideー
本当に、あなたはわたくしの手の届かぬ所へ消えてしまわれたのですね。
シオンと名乗ったモンスターを起こさぬよう慎重に体を滑らす。
呼吸は目覚める前よりマシになったが、安定していない。
それにしても...。
改めてシオンを触ってみる。
もちろん傷口に触れぬよう慎重に触っているだけ。
クスッと思わず笑ってしまう。
前までのあなたならどんなに傷を負ってもわたくしに触れさせることなどしなかったのにね。
本当に....良いところも悪いところも変わってしまって。
良いところが増えたような気がしなくもないですが...決してあの人の良いところがなかったわけではないですよ?
....ないですからね。
さて、気を取り直して体を伸ばしてきましょうか。
ついでに薬草とハチミツも取れたら取ってきましょう。
たしか人間たちが回復薬と呼ぶものがとても良いものだった気がします。
それと、食べ物も用意した方がいいですね。
わたくしは魚以外を取るのは苦手なのですが...少し頑張って見ましょうか。
ゆっくりと森の中を歩いて進みましょう。
森にはわたくしと同じくらいの強さを持っているものは少ないでしょうし、問題はないはずです。
わたくしの泡を見れば大体のモンスターはシオンを避けるでしょうし。
何かあってもすぐ駆けつけられるくらいにはわたくしも強く、この森にも慣れていますから。
命をかけても、わたくしはシオンを守ります。
わたくしはとても恩を感じているのですから。
今度はわたくしがあなたを守ってみせます。
わたくしがあの人と出会ったのは異常気象で渓流周辺に雪が降り始めている頃。
当時わたくしは弱く、ハンターに続いてモンスターと戦うという最悪の連鎖の真っ只中にいました。
そんな絶望的な状況に奇跡が起こった...と、わたくしは思いました。
なぜならハンターとの戦いで両目に傷を負い、続いて現れたモンスターには格下の餌と見られいたぶられていたわたくしを、あの人が救ってくれたのです。
漆黒の鱗で全身を覆い、神々しく羽ばたくあの人をわたくしは夢で時々見ます。
二対の翼に細く先端の鋭い尾。
薄紫色に輝く瞳と宝石のようにあたりを照らすブレスで一瞬にしてモンスターを倒してしまうその強さにわたくしはすくみ上るしかありませんでした。
しかしあの人はわたくしをチラリと見ただけで獲物として見ていませんでした。
それだけではなく、時間も経たずに失明したわたくしを寒さから守り、わたくしが一人で生活できるまで面倒を見てくれたのです。
それからしばらくしてあの人は渓流を出て行き、わたくしは一人になりました。
置いていかれたのはわたくしが役に立たない弱いだけの存在だからだとわたくしは思いました。
何度も何度もわたくしは渓流に住むモンスターたちと戦い、ハンターたちを幾度も退け、ひたすら強くなるためだけに行動しました。
あの人...「───」のそばにもう一度立って見たくて。
今こそ渓流を離れてこの森で暮らしていますが、あの頃のわたくしはどこか盲目的だった気がします。
...本当に目が見えないのですが。
ものはたとえとよくあの人も言っていますし、セーフというものです。
今ではあの人の名前すら思い出すことができません。
あの人がいなくなった後、名前を思い出せなくなるのは「俺が本当はこの世界にいないはずの生き物だから」とわけのわからない理由を言っていましたが、まさか本当に思い出せなくなるとは思ってもいませんでした。
その後もいくら時間が過ぎようと思い出すことができずに、ずっとこの森で過ごしていましたが....。
目的の場所に着きました。
泡を飛ばしてあたりを調べてみましょう。
たしか...アプトノスでしたっけ?
あれがどうやら5頭ほどいるようですね。
2頭くらいで足りるでしょうか。
流れるようにアプトノスに近づき腕を振るう。
わざわざ力を出さなくても簡単でしたわ。
最近は強いモンスターも減って少し暇なのが悩みなのですが。
程よい強さのものはいないのでしょうか。
ああ、思考がズレてしまいましたわ。
後は薬草とハチミツが必要だったはずです。
あれ...この反応...!
バクレツアロワナですわ!!
泡のセンサーに引っかかったアロワナを一噛み。
やはり!この味は間違いないですわね!
やりましたわ!
久しぶりのこの味....あっ
遠巻きにモンスターの気配がありますわね。
わたくしの至高の時間を覗き見とは、死にたいようですね。
さて、わたくしも十分休憩しましたし、本気で薬草とハチミツを探しましょうか。
水辺で体を流しながら探すのがいいかも知れないですね。
あの人はいつもどこから聞いたのかわからない情報を話していましたが、間違っていることは少なかったですわ。
たまに間違えて「そんなの聞いてねぇ!!」と叫ぶのは悪い癖だと思うのですが...。
これは...?
薬草ですね。2本ほど取りましょうか。
次はハチミツですね。
......
...
..
見つからないですわ!!
一体どうゆうことですの〜!?
あまりの悔しさにぐるりと一回転。
遠心力で振るわれた尻尾の一撃が近くの木をなぎ倒した。
はぁ...はぁ....。
ちょっとふざけすぎましたわ。
あら、この気配...蜂ですわね....。
倒した木のうろに蜂が巣を作っていたようですわ。
運がy..いえ、作戦通りですわ!!
後は調合作業だけですわね。
ドキドキノコ...このあたりにあるでしょうか?
なんてことをのんびりと考えていた時。
シオン....?
反応が小さいですわ。
まるで人間のように....。
脳裏を嫌な記憶がよぎる。
まさかっ!
地面を蹴り、全速力でシオンに向かう。
どうか...間に合ってくださいまし!
○
『古龍の全てができるかは知らんが、俺は瀕死の重傷を負った時に勝手に擬人化するみたいだ』
『そんな面倒なことは必要ないと思いますわ』
『いや、傷の程度が少し軽くなる。少し、な。』
『では今あなたは重傷を負っているのですか?』
『俺は人の姿が心地いいだけだ』
『それにしては血の匂いがきつすぎますわね』
『....フン』
●
どうにか間に合いましたわ!!
葉で包んだ素材からドキドキノコを取り出し一気に飲み込む。
...擬人化成功ですわ。
シオンに駆け寄り脈を確認する。
まだ、大丈夫ですわ....。
急いで回復薬を調合しないといけないですわね!
やっと再会できたのに、そう簡単に諦めるものですか!
〜Now loading〜
やっと...終わりましたわ.....。
シオンの胸が規則正しく上下しているのを手で触れ、確認。
となりに座り、しばらくそのままでいる。
決してシオンをずっと触っていたいとか、そんなものでは断じてありませんからっ!
擬人化したわたくしは、比較的傷の浅かった左目が見えるようになりますわ。
その感覚に慣れるのも時間がかかりましたけど。
シオンは少し幼さが残る顔立ちで静かに寝息を立てている。
顔から足先まであちこちに大小の傷が目立っていて少し...いえ、とても不快ですわ。
回復薬を使えば傷も塞がりはしますけど。
あの人の顔より少し幼いですわね。
昔のあの人もこんな顔だったのでしょうか?
さて少し休みましたし、アプトノスを回収してきましょう。
シオンが眼を覚ます前にきちんとした食事を用意しないとですわ。
はい!新キャラ登場ですよ!
テンこと天眼タマミツネですね!
名前はちょびっと出てきた"あの人"とやらがつけました!
テンはわたくしとかですわが口癖ですけど姫さまキャラではないと...。
しかし閲覧数が一番高いのが人物紹介とは...。
一章の終わりにイラスト付きで人物紹介を入れられたらいいなと個人的に思ってます。
絵は決して上手くないので期待しないでください。
お気に入り登録者2桁記念に登場人物人気投票とかしたいですね。
締め切りは一章終了まで...とか。
活動報告にでも作っておきます。
誤字あったら報告お願いします!
時間があれば評価、感想などもよろしくお願いします!!
リメイク版は
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見たい(いる)
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見たくない(いらない)
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モンスターの活躍を楽しみにしてる
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ハンターの活躍を楽しみにしてる
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両者の活躍を楽しみにしてる