ある龍のお話 リメイク前&外伝   作:流血事故

26 / 33
....私、凄くないですか?(褒められたい)
今年の内に1章終わらせたいマン。
1章はハンター達の話で終わりです。すみません。
次章からシオンの出番増やします許してくださいなんでもしません(断言)

前回のあらすじ!(適当なので飛ばしてオケ)
少女「私リカーって言うの!よろしく!」ゴゴゴゴゴゴ←古龍オーラ全開
シオン「えっ」

フミ「人殺し発見!ぶっころ!」
レオ「何故バレたし」


第23話 剣閃

骸side──

 

憂鬱だ....なんだって、ギルドナイトなんかと...。

ため息は白く凍りつく。

頬を掠めて通り過ぎた刀身に人間に使うには過剰すぎる冷気がまとわりつき、前髪が凍りかけている。

 

 

....本当はしばらくの間大事は避けて暮らそうと思っていた。

普通のハンター生活に、人殺しは必要ないから。

息抜きとして狩りに出かけ、気づけばパーティの一員になっていて。

クソジジイにモルモットとして使われたりもしていたがそれなりに楽しかった。

 

....ああ、楽しかったよ。

 

まさか、ギルドナイトが潜んでいるとは思わなかっがな。

 

腕、足、首、胴...容赦なく打ち込まれる連撃。

掠りでもしたら間違いなく凍傷は免れない。

ギルドハットから覗く双眸は俺を狩りの対象に見立てている。

本気で打ち込んできてるんだろう。

殺すために剣を振るってるのだろう。

だけど──

 

 

──遅い。

 

今まで数え切れないほど人を斬ってきた。

もちろんその中にはギルドナイトも数人いる。

ギルドナイト複数人を相手にしたこともあるし、その時より今の方が圧倒的に強いのは当たり前。

普通ならギルドナイト1人に勝てる人間は少ない。

普通は。

生憎と普通に育ってないもんだからナイト1人くらいどうとでもなる。

なってしまう。

 

今からでも変えられないのか?

あの日々に戻ることは出来ないのか?

全てにNOが帰ってくる。

 

楽しかった。

バカ騒ぎして何もかも忘れられる「レオ」という存在になりきって過ごしてみるそのひと時が。

「骸」とはまた違って、手を人間後で汚すことは絶対に.....。

...なりきれて、なかったんだろうな。

だからどうしても知りたい。

 

 

「なぜ、俺が骸だと気がついた?」

 

 

剣が触れ合うわずかな間に真冬へ問いかける。

突然口を開いた俺を警戒したのか真冬は後ろへ飛んで距離を離した。

真冬の、湖のように澄んでいた瞳に少し動揺が走ったのが見えた。

それも一瞬のことで瞬きの間に消えた。

 

 

「....決定打はこの鱗です。」

 

 

真冬が取り出してみせたのは...なるほど、確かに分かっただろうな。

なにせゴアマガラの鱗、その模様には個体差が出る。

最初からすり替えを疑い目を凝らしてなければ気づかないほど些細な違いだが。

まあ、なんだ...つまり...俺は──

 

 

「最初から、演じきれてなかったわけだ」

 

 

──レオという存在を中途半端に演じていた。

そのせいで疑われ信じられてなかったってことか。

 

 

「ここにたどり着いた時、真冬サマの疑問は全て解かれ、俺の正体に完全に気づいた。」

 

「残念です。まさか私のすぐ近くにいたとは思いもしなかったですから。」

 

「灯台もと暗しってやつだな」

 

 

これ以上の会話は無用。

俺もまだまだだって訳で気づかせてもらったお礼に一思いに───

 

ドクン

 

「───がっ」

 

 

くそ...なんで、こんな時に限って....。

心拍数が一気に上昇するのを感じる。

心臓を食い破られるような形容しがたい激痛が波のように襲いかかり、意識が朦朧とする。

だが、ここで、隙を晒す訳には....いかねぇんだよ!!

 

ギイィイン!!とけたたましい音を立てて剣がぶつかる。

最適な角度でもないし力のこめ方もあまりに適当。

押し負けて2、3歩後退する。

真冬は間髪入れずに何度も剣を振るう。

横薙ぎ、突き、切り上げ、上段からの振り下ろし....。

 

息が上がる。かすり傷が凍りつくのを感じる。

防御に徹して痛みが引くのを待って.....。

いや、それじゃあ遅い。

少なくても5回は死ねる自信がある。

ここは後先考えてる場合じゃない、か。

 

奥歯に仕込んでいた麻酔薬を噛み砕き、攻撃に転じる。

双剣を片刃ずつ一度納刀し、抜き放つ。

新しいものを使った不意打ちってのはいいもんだな。

 

 

「それは!!?」

 

 

真冬が驚きに目を見開た。

逃げようとしてんのか?

逃がすかよ。

右手に持つ刃が炎を纏い、左手に持つ刃が雷を纏う。

狙うは...首!

 

ガキィイイイン!!!

 

...まさか、ここまで反応が早いとは思わなかったな。

切りつけた感覚はあった。

切ったのは....真冬が咄嗟に差し込んだ右腕。

あの装備...中に金属でも入れてんのかよ。

切れたは切れたが、浅いな。

次は取る!!

ダンっと強く踏み込む。

刃がぶれて上手く当てられない。

真冬の太ももあたりに傷ができるが、もう一方の刃は弾かれる。

 

....もっと、速く。

今度は両刃とも弾かれる。

 

もっと、鋭く。

衝突した刃から馬鹿にならない衝撃が伝わってきた。

 

もっと、確実に。

 

もっと、もっと、もっと、もっと!!

 

石の床と壁が削れ、ひび割れ、凹む。

真冬の着るギルドナイト装備が赤く染っていく。

それは俺のつけた傷からの出血だったり、俺から飛んだ血だったり。

体が悲鳴をあげる。

これ以上の負担には耐えきれない、凍りついた血を溶かす体温すら保つことが出来ない、と。

だが手を止めることは出来ない。

まだ、俺は死ねない。

俺は死にたくない。

 

 

──骸は命を燃やす。

 

 

 

 

真冬side──

 

ああ、どうして私は気づいてしまったんだろう。

ギルドナイト真冬。

私に付けられた二つ名は骸にも知られていたらしい。

太刀から溢れ出す冷気に骸が少しだけ眉をひそめた。

レオさんは寒いのは苦手ではないが好きではない、と言ってましたね。

グッと強く柄を握る。

今は睨み合う時間も惜しい。

私の焦燥を知ってなのか骸は余裕の表情を崩さず私の剣を弾いている。

 

....悔しい。

ギリッと歯を食いしばる。

普段はこんなこと、しないのに....。

骸からしたら私はさぞかし滑稽なんでしょうね。

こんなに近くにいたのにレオの正体が骸だとも気づかずのうのうと過ごしていたのですから。

 

 

「なぜ、俺が骸だと気がついた?」

 

 

剣の触れ合う僅かな間に、骸がそう問いかけてきた。

このタイミングで聞いてくるなんて人が悪い。

...まあ極悪人にそう言ってもしょうがないですね。

距離をとる私に反撃することも無く骸はただ立っていた。

隙を作らすためではなく、単純に気になっただけですか...。

散々ヒントを置いていったくせに、本当に人が悪い。

 

 

「....決定打はこの鱗です。」

 

 

ポーチから取り出したゴアマガラの鱗を骸へ見せる。

骸の目に一瞬なにか過り、その正体がわかる前に消えた。

 

 

「最初から、演じきれてなかったわけだ」

 

 

どこまでも嫌味な人。

わざと気づかせるようなミスをしておいて、そんなことを言っても説得がないですね。

 

 

「ここにたどり着いた時、真冬サマの疑問は全て解かれ、俺の正体に完全に気づいた。」

 

 

あまりに怪しかったので付けてみればここにたどり着いた。

ここではレオさんは消えて骸になるんでしょうね。

....まさか、犯罪者と狩りをして楽しいだなんて思ってしまっていた。

レオさんが骸でなかったなら、正体に私が気づいていなかったなら、まだ狩りをできていたのでしょうか。

 

 

「残念です。まさか私のすぐ近くにいたとは思いもしなかったですから。」

 

「灯台もと暗しってやつだな」

 

 

私の頭に浮かんだ言葉と、全く同じことを言ってくれますね。

前も...ずっと前、その言葉を使って以来、そうならないように気をつけていたのですが...。

ゆっくりと六花垂氷丸【瑞雪】を納刀して骸に狙いを定める。

どんな隙も逃さない。

全身の神経を研ぎ澄ませいつでも対応できるよう───

 

 

「──がっ」

 

 

──骸が目を見開き僅かに体勢を崩す。

なにが....。

驚きで一瞬停止した思考を置いて、体が動く。

 

ギイィイン!!とけたたましい音を立てて剣がぶつかる。

無理な体勢からガードしたため、骸が2、3歩後退するのに合わせ、踏み込む。

骸の涼しげだった表情は何かに耐えているように歪み、少し動きが鈍っている。

──ここで、畳み掛ける!!

 

斬って斬って斬って斬って斬って!!

 

斬る!!

 

振り下ろした刃が骸の体に吸い込まれ....

 

 

「それは!?」

 

 

私の一撃を受け止めた骸の双剣は、それぞれの刃に炎と雷をまとっていた。

そして、その刃が私の首めがけて一閃され...

 

ガキィイイイン!!!

 

凄まじい衝撃が右腕に走り、私は吹き飛ばされた。

焼けるような痛みが右腕に走る。

ちらりと確認したところ服も焼けてるしアレで斬られたみたいね。

...この装備の下からゲリョスの皮をつけていて正解だった。

もっと深い傷だったら危なかったわ。

 

風を切る音がした。

来る!

骸の連撃でだんだん私の装備が血で染まる。

何度かカウンターが決まり、時たま骸の血が飛んできた。

骸の体にも無数に傷がついていて、大きな傷から流れ出た血がそのまま固まっているのが見えた。

 

──どれだけ、打ち合っただろうか。

どちらから止めたか、同時に私と骸はは距離を取った。

骸は少しだけ目を見開いて動きを止めた様子に、なぜだか面白くて笑ってしまった。

そんな私を見て、骸はどこか吹っ切れたかのように笑い──その初めて見る表情に私はドキリとした。

なんだか心拍数が上がっているような...。

....気の所為でしょう。

再び武器を構え、対峙する。

手から流れる血が、地面に落ちる。

そして───

 

 

「「はあぁあああああ!!!!」」

 

 

それを合図に前へ飛び出す。

ぶつかり合う刃、衝撃と、耳をつんざくような金属音が鳴り響く。

手数で勝てないのなら、手数を増やす!

私だってギルドナイトの端くれ、手数を増やすくらいは出来る!

斬る。

時に拳や蹴りを加えて。

 

後ろへ体重をずらした時、ずるりと足が滑ってしまった。

ほんの1cmか2cmほど。

首元を狙い振り下ろされた剣が、やけにゆっくりに見える。

私の振るった剣も。

 

──間に合わない。

良くて、相打ち。

この体では切られた途端に動かなくなる可能性も十分にある。

...ここで、終わりですね。

せめて、活動を先延ばしに──!!

 

──先に届いたのは、私の太刀だった。

手に肉を断つ感覚が、続いて左肩に凄まじい痛みが襲ってきた。

驚きで混乱する頭とは裏腹に、剣を振りぬき追撃をしようと構える体。

 

 

「ああ、くそ......また..か......」

 

 

ふら、ふらと後退した骸は、自嘲の色を浮かべた。

様々な感情が混ざったような、そんな声に、私は硬直する。

体が動かなかった。

動けなかった。

問いかけようとしても、声が出ない。

その、一瞬をつくように──

 

──閃光が走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いつもの先延ばしにするスタイル(殴)
クソネミテンションで書いたのでおかしいかもです指摘お願いします(懇願)
次回で1章は終わりです。
1章前半の手直しを大規模にしたいと思っているので人物設定を書きながらちょくちょく手直しするかも。
お気に入り、評価、感想よろしくお願いします!
してくださっている方、いつもありがとうございます!
それでは!また!

リメイク版は

  • 見たい(いる)
  • 見たくない(いらない)
  • モンスターの活躍を楽しみにしてる
  • ハンターの活躍を楽しみにしてる
  • 両者の活躍を楽しみにしてる
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。