(本当は三連休前に投稿したかったんですけど何回読んでもなんか違う気がして直してたら三連休終わってたんですよね...)
「──ぁ」
意識が、飛んでいた。
石壁がやけに冷たい。
私は確か....骸と戦っていて......。
「ガッ..あ"あ"あ"あぁあ!!!!」
ボキリと硬いものが折れる音と、悲鳴が上がる。
この、声は...!
ガバリと立ち上がり、剣を持つ。
視界に飛び込んできたのは、漆黒の毛をまとったモンスター。
まだ未発達なのか、体は小さい。
だけど、全身の毛が逆立つようなこの気配。
....ラージャン!!
古龍に匹敵する力を持つモンスター...。
「その手を、離しなさい!!」
思わず、声が出てしまった。
ラージャンの手に掴まれ、その怪力で締め付けられているのは骸だった。
ラージャンが瞳をギラギラと輝かせてこちらを睨む。
「おやぁ?そこで寝ていたのは、真冬サンじゃあないですかぁ」
声が、ラージャンの上から聞こえてきた。
ニヤニヤと笑みを浮かべているのは、ギルドナイトの中でも悪人に部類される嫌われ者。
「餓狼のジョセフ...!!」
「覚えてもらえているなんて、至極光栄なこってぇ。」
舐めた真似を...。
ラージャンの力が緩んだのか、骸はぐったりと脱力し肩で息をしているのが見えた。
無力化に成功している....なのに、なぜ離さないのか...。
それと、このモンスターは?
「これは、なんのつもり?」
「ああ、手助けしそうと思ったらんだがぁ...間違えて巻き込んじまったみたいだなぁ?それと、このモンスターは『ライダー』とやらからもらったからなんの問題もねぇや」
「ライダー...?」
ピクリと骸が反応した。
ライダー....から、貰った?
ジョセフの右腕に、青色の石がはめ込まれたブレスレットが輝いている。
あれで、モンスターを操るという話は、本当だったの....?
それにしては、ラージャンが嫌がっているように見えるけど。
「これを使えば俺は最強だァ!真冬サンとて手を出せねぇだろ?」
「確かに、無理そうね。でも──」
「ガアァアアアッッ!?!?」
「なん!?なにが...!?」
「──私ばかり見すぎてたわね。」
餓狼の首が落ちる。
残った体がラージャンの背から崩れ落ちた。
ジョセフの腕にはまっていたはずのブレスレットを手に骸が立つ。
...手を負傷しているとはいえ、ラージャンをけしかけられたら終わりね。
それは、無いでしょうけど。
骸は何かを呟いたあと、ラージャンに向けてブレスレットを投げた。
そして、去っていくラージャンに見向きをせず、私を射抜くように見つめる。
「「.....」」
お互い、無言のまま。
だけど....体から発せられる闘気が膨らむのを感じる。
ここで、決着をつける。
まるで示しあったかのように一歩一歩互いに近づく。
そして──
──剣が交錯する。
△▽△▽△▽△▽
『...もう、限界なはずなのに。』
(私の受けた傷は馬鹿にならない。
なにせ、古龍すらも撃ち抜くブレスの直撃をくらってしまったのだから。
体が言うことを聞かないし、もう、意識も途切れそう。)
(俺の受けた傷は相当なもの。
体中の骨が折れて、肋骨は肺に突き刺さっている。
目はかすむし、手足が震えて限界などとうに超えている。)
『ああ...でも、どうしてだろう。』
『こんなにも心が踊っている』
殺し合いの場で、こんなに感情が高ぶるなんてなんておかしいんだろう。
狂っているとしか言い様がない。
でも、なぜだか今『生きている』と思う。
(なんでこんなに楽しいのだろう?)
(なんだってこんなに楽しいんだ?)
(ギルドナイトの主な仕事には人殺しも入っていたけれど、こんな高揚したことは無かった。)
(何人も殺してきた。だけど、これはなんだ?)
『わからない。所詮、人殺しの考えなんて狂っているんだろう。だけど。』
『身についた力、技術全て...』
(私の───)
(俺の───)
『──生き様だ』
お互いが、生きてく中で身につけた全てを出しぶつかる──
月明かりが窓から射し込む。
はめられているはずのガラスはなく、窓枠だけが残っている。
光が照らすのは、ボロボロになった装備を身にまとった男女。
仰向けに倒れ、力のない微笑を浮かべている男は、人殺しとして知らぬ人はいないほどの悪名高い盗賊、骸。
そして、その上に馬乗りになって剣を突き立てている女は、ギルドナイト太刀使いの真冬。
剣は骸の首のすぐ横に突き立てられ、その刃から白い冷気を放っている。
骸は口から血を吐き出し、それでもなお笑みは崩さない。
僅かに、骸が剣を持つ手に力を込める。
「これ以上の抵抗は無駄です。諦めて....」
半場から折れた剣をしばらくみつめいていた骸に真冬が警告する。
骸は剣をゆっくりと頭の上まで持ち上げ....
カシャンッ
....抵抗する気は無い、と言ったように落とした。
頭の横に力なく置かれた腕は、ちょうど降参のポーズのようになっている。
骸は長く息を吐いたあと、ふふっと方頬に笑みを浮かべ、
「俺の...負け、だ。後は、好きに...しろ」
一言一言絞り出すように、時折血を吐き出しながら言い切り、ぐったりと動かなくなった。
「骸...!!」
真冬は慌てた様子で脈をとり、呼吸を確認する。
弱々しい鼓動と集中していないと気づかないほど浅い呼吸。
骸は眠るよう意識を失っていた。
(まだ、間に合う!!)
真冬はポーチをかき回し中から淡い緑の粉塵の入った袋を取り出す。
生命の大粉塵と呼ばれるそれを骸にふりかけた。
(だめ...このままじゃ、足りない!)
真冬の顔に明らかな焦燥が浮かぶ。
傷はある程度塞がったが、肝心の大きな傷からは出血がある。
既に血溜まりができるほどの出血、限界は近かった。
「レオ!フミ!外にラージャンがいたから...キャ!?」
バンッと入口のサビ着いたドアを蹴り破り入ってきたミキは廃墟内の惨状に目を見開く。
「え...嘘...。レオ!フミまで!こんなにボロボロになって、大丈夫なの!?」
「すみません、説明は後で...生命の粉塵などは持っていないですか?」
「も、持ってるは持ってるけど....」
ミキはフミがギルドナイト装備を着ていることに狼狽えながらも素早く回復アイテムを取り出し駆け寄る。
ギルドナイト装備。
それを着た人間がいるということはすなわち...。
「......うっ」
微かに呻き声をあげる骸と少しだけ安心したように息をついた真冬を交互に見て、ミキはなにかモヤモヤしたものを感じた。
(きっと、大丈夫よ....ね...。)
懸命に手当を続ける真冬を手伝いながら、ミキは頭をもたげようとする不安を押し殺した。
??side──
これで、また1人っと。
机の上に新しい人形を置く。
ああ、もうすぐ。
僕の作り上げた作戦をまた始めることが出来る!
そう思うだけで口が自然に緩んでくる。
馬鹿だと思ってた駒が勝手に台無しにしちゃって困ってたところだったけど、プランBを考えててほんと良かった!
あいつはもう手出しできないところに飛ばしたし、祖龍は勝手に手を出してこれない。
後は、人形が動くのを待てばいいだけ。
踊り出すほどってこういうことなんだね〜。
クルクルと踊りながらついでに人形のひとつを拾い上げる。
「君の考えてたこと、全部無駄になっちゃったね!まあそこから見てなよ!」
守ろうとしたものが壊れてく様を、ね。
あははは!!楽しい!楽しすぎるよ!
やっとコピーも出来たんだ。
今度こそ確実に、腑抜けた古龍なんて恐れるに足りない。
僕は完璧なんだから。
──さあ...ショーのはじまり、はじまり♪
Qなぜリョウガいないんだ?
Aギルドから呼び出し食らってます。その理由は次章で。忘れている訳では無いので安心してください。
Qラージャン....
A幼体&指示が不完全だったので弱っちいです。
Qおい、最後。▽△の所。
A表現力足りなすぎました本当にすみません。(土下座)
お読みいただきありがとうございます!
1章はこれにて完結(になっているのか?)です。
人物紹介を挟み、修正を加えながら2章を書いていこうかと思います。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます!
次章もよろしくお願いします!
リメイク版は
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見たい(いる)
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見たくない(いらない)
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モンスターの活躍を楽しみにしてる
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ハンターの活躍を楽しみにしてる
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両者の活躍を楽しみにしてる